人から「あなたはいつも鼻で笑うよね」と言われると、決してよい意味ではないことが分かっているのでショックを受けます。
しかし実際に「鼻で笑う」とはどの様な意味なのか、「鼻で笑う人」にはどの様な心理や特徴があるのか、紹介します。
- 「鼻で笑う」とは?
- 鼻で笑う人の心理
- 鼻で笑う癖がある人の特徴
- 鼻で笑う癖がある人の客観的な印象
- 「鼻で笑う」の類語
- 「鼻で笑う」癖を治す方法
- まとめ
1. 「鼻で笑う」とは?
「鼻で笑う」とは「相手のことを見下したりバカにして小さく笑う」という意味です。
そもそも人は口で笑うものなのに、何故鼻なのかと思う人もいるでしょう。
「鼻で笑う」は実際には、鼻から「フンッ」と息を漏らすだけで声を出さずに笑う仕草です。
人は人間関係をスムーズにする為に、外では本音と建て前を使い分けています。
会話をしていても相手に合わせる様に努力をしているのですが、集中力にも限度があります。
ずっと人の自慢話を聞かされたり、全く興味のない話題について長々と説明されたり、ネガティブな話ばかりをされるとつい心の中で「つまらないなあ」と思ってしまい、自然と相手を見下してしまうものです。
そのタイミングで何か相槌を打ったりリアクションをしなければならないと思った時に、つい鼻から息を「フンッ」と出してしまうのです。
「鼻で笑う」というのは、あまりにもつまらなくて笑えない様なことに対して、自分の建前の部分が一生懸命反応しようとして起こる仕草で、本人は気づいていないことが多いのです。
しかし鼻で笑われた相手からすれば鼻息だけであしらわれるのですから、バカにされたと感じる訳です。
人に対して鼻で笑う行為はとても失礼に当たるもので、癖になっている人は早目に直すべきです。
2. 鼻で笑う人の心理
2-1. 相手を軽蔑している
目の前にいる相手を自分よりもレベルが低いと思って見下したり、軽蔑している状態です。
例え相手の方が先輩だったり肩書が上であっても、話の内容や人となりから判断して、自分の方が上だと思っているのです。
本来ならば素直に相手の話に共感して「それはスゴイですね、あはは」と笑うところですが、頭の中で「下らないことを言って」と思っている為に、脳が笑いに反応できないのです。
その為に中途半端に鼻息だけが漏れてしまい、「鼻で笑う」ことになってしまいます。
2-2. 実は放っておいて欲しい
仕事で忙しかったり、他に集中してやりたいことがある時に話しかけられると「うるさいなあ」と思うものです。
しかし社会人なので正直にそう言えず、渋々相手になっています。
ここで盛り上がってしまうと相手がのってしまい、益々話が長くなるので適当にあしらいたいのです。
そこであまりこちらが興味を示していないということを伝えようとして、生返事をしたり「ここが落としどころ」というところで鼻で笑ってしまうのです。
2-3. 自己管理ができている
社会人なので職場では大声で笑ってはいけない、休憩時間で物静かに過ごすべきだと思っています。
過去に声が大きくて怒られたり、職場でうるさい人がいて迷惑に思った経験があります。
大声で雑談をして笑うのはマナー違反だと思い、とにかく声を押し殺して話に加わっている為に鼻で笑ってしまうのです。
2-4. 過去のトラウマによるもの
過去に大きく自分のプライドを傷つけられる様なことがあり、何事にも積極的に関わりたくないと思っています。
対人関係において出しゃばり過ぎないのが一番、と思っていると、消極的になり笑いたくても鼻で笑う程度にしかなれないのです。
この人達とはこの程度に付き合っていれば自分が傷つかずに住む、という自己防衛本能によるものです。
3. 鼻で笑う癖がある人の特徴
鼻で笑う癖がある人の特徴にはどの様なものがあるのでしょうか。
性格的な面について見ていきましょう。
3-1. プライドが高い
自分に自信を持っていて、他の人とは違う存在だと思っています。
もっとドンドン能力を発揮したいところだけれども残念ながらまだその機会に恵まれない、或いはタイミングが悪いと信じているのです。
話をしていても相手のことを上から目線で見てしまうので、良い話や為になる話をされるとプライドが邪魔をして素直に聞けなくなってしまうのです。
その結果、スゴイと思っても認めることができずに、鼻で笑って終わらせてしまうのです。
3-2. エリート意識が強い
職場ではなく趣味の仲間や学生時代からの友人に対して鼻で笑う人は、エリート意識が強くて他人と自分との間に壁を作っています。
自分が高学歴で有名企業に勤めていることが自慢で、常にそのことを誰かに認めて欲しいと思っています。
他の人が全くそれに気づかず自分の自慢話や武勇伝等をすると「三流の会社に勤めている癖に」という気持ちが隠せずに、つい鼻で笑ってしまうのです。
3-3. 会社の友達が少ない
鼻で笑う人は、周囲の人から嫌われるものです。
付き合ってくれるのは、昔から知り合いでその人の性格を良く知っている人だけです。
鼻で笑うからと言って全くの悪人ではなく、仲の良い友人とはそれなりに楽しく付き合うし、社会的な常識も持っています。
しかし残念ながら会社ではコミュニケーション力が重視されますので、鼻で笑う人は敬遠されがちです。
会社での友達は少なく、表面的に飲み会に誘われたりする程度で親友と呼べる人はいません。
3-4. 独特の世界観がある
人の話を適当に受け流し、時折鼻で笑う人は、独特の世界観を持っています。
「じゃああなたはどう思う」と訊かれると、他の人には想像がつかない様な内容やものごとについてウンチクを傾けます。
オタクな内容から哲学、宗教まで幅広く興味を持っていて、意見を求められれば幾らでも話せるのです。
あまりに他の人と価値観や概念が違うので、普段の会話に入り込めないのだろうと周囲も納得します。
3-5. 落ち着いた性格である
普段からせこせこしたり、忙しそうに動き回ることはしません。
常に落ち着いていて、何かあっても「まずは話を整理して」と思うタイプです。
他の人がバタバタと焦っていても一人悠然と仕事をしていて、その為にミスも少なくムダな動きもありません。
おっとりとした性格なので、他の人にとってスゴイ話題でもさほど驚かず、皆がドッと湧いている時にもつい鼻で笑うだけになってしまうのです。
余程大きなニュースでもないと驚いたりはしない性格です。
3-6. 意外と情に厚い
人をバカにした様な笑い方をする為に、性格が悪い人の様に思われますが、意外と情に厚く親切です。
誰かが困っていると、最後に「どれ」とやってきて手を貸してくれることもあります。
「自分が出て行く程のこともないだろう」と思って状況を見守っているのですが、誰も解決できないとなると「仕方が無い」と声をかけてくれるのです。
ラスボスの様な存在で、職場では最終的に出てきて何とかしてくれる人と思われています。
3-7. 目標や情熱を持っている
人生のおいて、大きな目標や情熱を持っている人も当てはまります。
自分の目標に向かって一生懸命努力をしているので、その他のことは大したことではないと思っているのです。
会社の人間関係も長続きさせるつもりはなく、仕事に支障が無ければ適当に付き合えば良いのです。
他の人に興味を持たない為に、上手に相槌を打てなくてつい鼻で笑ってしまいます。
4. 鼻で笑う癖がある人の客観的な印象
鼻で笑う癖がある人は、客観的にどの様な印象があるのでしょうか。
4-1. 生意気に見える
自分より若い人に鼻で笑われると、バカにされたと思ってしまいます。
その人はいつもその様な態度なのかと思うと、非常に生意気に見えてしまいます。
普段は非常に気が利いていて、仕事もてきぱきとこなせる人でも、鼻で笑ったところを見られてしまうと「扱いにくい人材かも」と思われてしまうでしょう。
4-2. 仕事に対してやる気がない
鼻で笑う仕草は、ものごとに冷めていて一歩引いた状態に見えます。
きっと仕事でもやる気がなく、ただ与えられたことをこなしているだけなのでは、という印象を持たれるでしょう。
何事にも興味を持ち自分からチャレンジしていく人は、人の話を熱心に聞こうとするし、ちゃんと声を出して相槌を打ってくるものです。
すぐに仕事に興味を失って辞めてしまうかも知れません。
4-3. 何でも知ってそう
こちらは良い印象になりますが、何でも良く知っていて、味方に付けると頼りになりそうな印象です。
人の話に対して鼻で笑っているのは「そんなこと知ってるよ」という気持ちの表れで、もしかしたら話している人よりももっと深い知識があるのかも知れません。
後でこっそり「さっきの話、どう思う」と訊いてみれば、よりお得な情報や興味深い話がきけるかも知れません。
4-4. ミステリアスな雰囲気
恋愛の話をしていて「フッ」と鼻で笑う人は、ミステリアスな雰囲気の人という印象を与えます。
様々な恋愛を経験していて、大人の魅力がある様に見えるのです。
他の人の恋愛の悩みが子供っぽく聞こえてしまい、つい鼻で笑ってしまっているのかも知れません。
もしも恋愛で悩みがあったら個人的に相談してみようと思うでしょう。
4-5. 人の悪口を言いそう
大勢でいる時にはあまり目立たず、人が話していると鼻で笑うタイプの人は、2人きりになった時に人の悪口を言いそうな印象です。
トイレや更衣室で「ここだけの話だけどね」と言って、とんでもないスキャンダルや人事の情報などを教えてくれそうな雰囲気です。
「自分はもっと重大な情報を握っているから、雑談には加わらなくていい」と思っている様に見えるのです。
4-6. お酒が強そう
飲み会で大盛り上がりしている人達の中で、飲んでも冷静さを失わず、人の話を聞きながら鼻で笑うタイプの人はお酒が強い印象があります。
一人でバーに行き、強いお酒を飲んで物思いにふけっている姿が思い浮かぶからです。
決して寂しいのではなく、自分から好んで一人になっていると思われます。
5. 「鼻で笑う」の類語
「鼻で笑う」には幾つか類語がありますが、どれも声を出して笑う様子を表しています。
相手を見下して声を出さずに笑うという意味では「鼻で笑う」が最も適しています。
5-1. 「失笑(しっしょう)する」
思わず吹き出してしまうことで、相手に対して軽蔑したり見下したりする気持ちはありません。
5-2. 「苦笑(くしょう)する」
相手の話が面白いのではなく、社交辞令として仕方なく笑う様子です。
5-3. 「冷笑(れいしょう)する」
相手を軽蔑したり見下したりして笑うことで、声を出して笑うことが多くなります。
5-4. 「嘲笑(ちょうしょう)する」
相手をあざけり笑うことで、こちらも声を出して笑うことが多くなります。
6. 「鼻で笑う」癖を治す方法
「鼻で笑う」癖のお蔭で人から正しく判断される、嫌われてしまうこともあります。
癖を直す為には以下の様な方法をためしてみまましょう。
6-1. 人の話をちゃんと聞く
鼻で笑う人は、人の話をしっかりと聞いていないので、相槌を打つタイミングを逃していることが多くなります。
人が話している時には「この人は何を言いたいのか」を意識して「いつ・どこで・何があったか」に注意しながら聞きましょう。
相手の言いたいことと流れが分かっていれば、鼻で笑うだけではなく「よくそう思いついたね」「他に誰かいたの?」等と、相槌や質問が出てくる様になるでしょう。
相手の話を受け流してしまっていると何をどう反応して良いか分からず、鼻で笑うしかなくなってしまいます。
ある程度その時のシーンを頭の中で描きながら話を聞く様にしましょう。
6-2. 笑顔の訓練をする
日本人は人前であまり大声で笑うのははしたないと思う風潮があります。
声を出さず、口を開けずに笑おうとすると、顔がぎこちなくなってしまい「鼻で笑う」癖がついてしまいます。
まずは鏡の前で笑顔を作る練習をしましょう。
顔の動きは表情筋によりコントロールされるもので、筋肉ですから鍛える程しなやかになります。
表情筋を鍛えるには、毎朝鏡の前で思いっきり大きく口を開けて「あ・え・い・お・う」と言う様にします。
より効果を出したい場合には、口の両端を両手の小指で引っ張りながら発音すると良いでしょう。
段々と口角があがってきて、唇が動き易くなり、笑顔が作れる様になります。
6-3. 歯のケアを行う
人前で笑えない理由として、歯が抜けていたり歯並びが悪いということがあります。
人に歯を見せられないのでわら笑わない様にしているうちに、相槌を打とうとして鼻で笑う癖がついてしまったのです。
歯医者に行って虫歯を治したり、歯並びを矯正すると自分の口元に自信が付き、人前で口を開けて笑いたくなります。
女優やモデルの様に歯をキレイにして、思いっきり笑える様にしましょう。
また、口臭が気になる人も人前で口を開けて笑えないことが多くなります。
口臭の場合、鼻から漏れる息もニオイがするものですので、笑い方を気にする前に口臭ケアをした方が良いでしょう。
最近ではガムやキャンディだけではなく、口臭を解消するサプリなどもありますので、自分に合ったケアをして笑える様になりましょう。
6-4. 「フン」から「フフフ」に変えてみる
急に鼻で笑う癖を直そうとするのは難しいものです。
まずは笑う時に意識して「フン」から「フフフ」に変えてみる様にしましょう。
「フンッ」と鼻息を荒げるよりも、「フフフ」と笑った方が上品です。
この笑い方は女性でも男性でもオシャレになりますので、是非試してみて下さい。
「フンッ」と言ってしまった後に慌てて付け加えても周囲の人からみれば「あれ、雰囲気変わったな」と思われることでしょう。
6-5. 相手の良いところを認める
どうしても相手のことを軽蔑してしまう、人の話が詰まらないと思ってしまうという人は、相手の良いところを探して認める様にしましょう。
人は誰でも1つ位は長所を持っているものです。
美男・美女である、パソコン操作が速い・電話応対が完璧・アマチュアの域を超える趣味を持っている等、相手の素晴らしい面を認める様にするのです。
自然と相手に対して敬意を払う様になり、鼻で笑わなくなってくるでしょう。
6-6. 他のアクションを考える
何もせずに鼻で笑うだけだと、いかにも高慢な態度に見られてしまいます。
相手の話を聞いている時には、「うん、うん、それで」と言いながら頷いたり、両手を合わせたりと、何らかの仕草を見せましょう。
そして鼻で笑ってしまったと思ったら、手を動かしたりポンポンと軽く手を叩くなど、「あなたの話は面白いと思って聞いていますよ」というアクションをするのです。
手の仕草は非常に大切で、笑った時に椅子やテーブルに手を突くだけでも表情が豊かになります。
自分で自然にできるアクションを数パターン考えておき、日頃から実践してみると段々とスムーズに笑える様になります。
まとめ
鼻で笑う人は、周囲の人からは決して良く思われません。
もしも注意されたら素直に聞き入れて直す様にしましょう。
確かに人生においては自分が最も優先順位が高い存在ですが、人は一人では生きて行けず、周囲の人と関わり合っていくものです。
人間関係はスムーズに越したことはないので、単なる癖ならば早目に直すのがおすすめです。
人から「あなたはいつも鼻で笑うよね」と言われると、決してよい意味ではないことが分かっているのでショックを受けます。
しかし実際に「鼻で笑う」とはどの様な意味なのか、「鼻で笑う人」にはどの様な心理や特徴があるのか、紹介します。
1. 「鼻で笑う」とは?
「鼻で笑う」とは「相手のことを見下したりバカにして小さく笑う」という意味です。
そもそも人は口で笑うものなのに、何故鼻なのかと思う人もいるでしょう。
「鼻で笑う」は実際には、鼻から「フンッ」と息を漏らすだけで声を出さずに笑う仕草です。
人は人間関係をスムーズにする為に、外では本音と建て前を使い分けています。
会話をしていても相手に合わせる様に努力をしているのですが、集中力にも限度があります。
ずっと人の自慢話を聞かされたり、全く興味のない話題について長々と説明されたり、ネガティブな話ばかりをされるとつい心の中で「つまらないなあ」と思ってしまい、自然と相手を見下してしまうものです。
そのタイミングで何か相槌を打ったりリアクションをしなければならないと思った時に、つい鼻から息を「フンッ」と出してしまうのです。
「鼻で笑う」というのは、あまりにもつまらなくて笑えない様なことに対して、自分の建前の部分が一生懸命反応しようとして起こる仕草で、本人は気づいていないことが多いのです。
しかし鼻で笑われた相手からすれば鼻息だけであしらわれるのですから、バカにされたと感じる訳です。
人に対して鼻で笑う行為はとても失礼に当たるもので、癖になっている人は早目に直すべきです。
2. 鼻で笑う人の心理
2-1. 相手を軽蔑している
目の前にいる相手を自分よりもレベルが低いと思って見下したり、軽蔑している状態です。
例え相手の方が先輩だったり肩書が上であっても、話の内容や人となりから判断して、自分の方が上だと思っているのです。
本来ならば素直に相手の話に共感して「それはスゴイですね、あはは」と笑うところですが、頭の中で「下らないことを言って」と思っている為に、脳が笑いに反応できないのです。
その為に中途半端に鼻息だけが漏れてしまい、「鼻で笑う」ことになってしまいます。
2-2. 実は放っておいて欲しい
仕事で忙しかったり、他に集中してやりたいことがある時に話しかけられると「うるさいなあ」と思うものです。
しかし社会人なので正直にそう言えず、渋々相手になっています。
ここで盛り上がってしまうと相手がのってしまい、益々話が長くなるので適当にあしらいたいのです。
そこであまりこちらが興味を示していないということを伝えようとして、生返事をしたり「ここが落としどころ」というところで鼻で笑ってしまうのです。
2-3. 自己管理ができている
社会人なので職場では大声で笑ってはいけない、休憩時間で物静かに過ごすべきだと思っています。
過去に声が大きくて怒られたり、職場でうるさい人がいて迷惑に思った経験があります。
大声で雑談をして笑うのはマナー違反だと思い、とにかく声を押し殺して話に加わっている為に鼻で笑ってしまうのです。
2-4. 過去のトラウマによるもの
過去に大きく自分のプライドを傷つけられる様なことがあり、何事にも積極的に関わりたくないと思っています。
対人関係において出しゃばり過ぎないのが一番、と思っていると、消極的になり笑いたくても鼻で笑う程度にしかなれないのです。
この人達とはこの程度に付き合っていれば自分が傷つかずに住む、という自己防衛本能によるものです。
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