皆さんは、日々の忙しさや慌ただしさに少し疲れを感じていませんか?いまや、昔とは比べ物にならない程、文明や科学などの技術が発達し私たちの生活はとても豊かになりました。
その一方で、多様化する仕事内容や人間関係、日々変化する大量の情報に疲弊していっているのも事実です。
今回は、そんなちょっと疲れた現代人へぴったりの生活様式をご紹介します。
- 「スローライフ」の意味とは?
- 「スローライフ」に関連する和製英語
- 「スローライフ」の例
- 海外での「スローライフ」
- 「スローライフ」と逆の様式
- まとめ
1. 「スローライフ」の意味とは?
「スローライフ」という単語を雑誌やテレビなどでよく耳にするようになりましたが、どういったものかよくわかっていない方が多いのが現状です。
似たような他の和製英語もたくさんあるため意味を混同している人もいますが、「スローライフ」とは、生活様式つまりライフスタイルのひとつで「ゆったりした暮らし」を提案するものです。
1-2. 生活様式とは
人間は集団生活をする生き物です。
社会を形成し、その社会に人が関わって行動基準や目的を共有して生活しています。
その社会も、時代や人間性が異なるとそれだけ違いが生まれ、社会がそれぞれの違いや様式ごとに分かれていきます。
例えば食生活において動物性食品の一部や全部を避ける菜食主義(ベジタリアンやヴィーガン)の方もいますし、野菜や肉関係なく全てを食べる人もいます。
このように、人間が集団生活をしているうちに文化の違いが生まれ、その文化に賛同した人同士が交流し広がっていくことでひとつの様式として定着していきます。
その分化した生活基準や、派生して生まれた文化を生活様式と言います。
1-3. 「スローライフ」の由来と考え方
元々「スローライフ」というのは、「スローフード」から派生して生まれた和製英語だと言われています。
ファストフードに対してイタリアが起こした「スローフード運動」がもととなり、食文化だけでなく生活全般を見直す広義的な言葉としてあらゆる方面で使われるようになりました。
日本はかつて、高度経済成長に伴って大量生産やスピードを重視した効率的な考え方を良しとしてきました。
しかしながらその慌ただしさや喧騒から、逃れたいと願う人も少なくありませんでした。
そんな日本で、2001年ごろからこの言葉が浸透し始めます。
静岡県にて「スローライフシティ」という公約を掲げ当選した市長がきっかけとなり、「スローフード」に則って食のスタイルの見直しに加え、人生においても「人として心豊かにゆったりと過ごす」という今までとはまるで逆のライフスタイルである「スローライフ」が注目されるようになったのです。
「スローライフ」とは自分の人生や生活にゆとりを持ってたっぷりと時間を使い豊かにすることで、大量生産・消費や効率重視とは正反対の穏やかな精神状態で生活することを指しています。
例えば、労働することだけを中心に自分の時間を削っているような生活を見直すことも立派な「スローライフ」への一歩です。
食生活をコンビニ食やファストフードから地元の食材を使った自炊に変えたり、休みの日には仕事から離れ散歩をする…それだけでも立派な「スローライフ」と言えます。
しかしながら「スローライフ」を「ただゆっくり過ごす事」とはき違えている方もいるようです。
自分のペースを守り生活の質を重視することであって、だらだら何もせず過ごす事では決してありませんので注意しましょう。
2. 「スローライフ」に関連する和製英語
「スローライフ」以外にもさまざまな、生活様式や文化に関する和製英語がここ最近増えています。
押さえておきましょう。
2-1. 「スローフード」
「スローライフ」という和製英語ができたきっかけとなった国際的な社会運動であり、それに値する食品そのものを指す言葉でもあります。
それは1980年頃まで遡ります。
1980年代半ば、イタリアのスペイン広場にマクドナルドが開店しましたが、イタリアの食文化や歴史がファストフードに侵されてしまう危機を感じた人々が食文化や歴史を守ろうと「スローフード運動」を起こしました。
その運動が世界中へ広がっていき、その土地の伝統的な食材や食生活をもとに文化を見直そうという意味の言葉へと変化しました。
現在では、食事を通して由来や文化をゆっくり見つめ直すことや、人々とコミュニケーションをとりながら食事を味わうことを示す言葉です。
また、そういった食べ物そのものを指す言葉としても使われています。
スローフードの条件としては、「おいしい・きれい・正しい」という原則があります。
「おいしい」とは、地域文化に根差した食事かつその地元の地元の新鮮な食材を使った食事である事です。
「きれい」とは地球環境及び動物や人間などの生態系を脅かさない方法で生産されている事を指します。
最後に「正しい」とは生産から消費に至るまで、全てに関係する者が適正な労働条件の元社会的公正を尊重している事です。
2-2. 「ロハス」
ここ最近よく聞くようになりましたが、英語の「lifestyles of health and sustainability(健康で持続可能な、またこれを重視する生活様式)」という言葉の頭文字をとっている略語で、心身の健康と地球環境への意識が高いライフスタイルを指しています。
1990年代後半にアメリカで唱えられてから、2002年頃より日本の新聞などのメディアでも取り上げられ広まっていきました。
自身の健康に気を配ることで同時に地球環境にも配慮できるという考え方が主となっていますが、その定義は曖昧なため、企業がビジネスにエコロジーなイメージを関連付けるため「ロハス」を用いることもあります。
例えば、食生活は農薬や添加物のない食品を選んだり、自宅は天然の資材を使った素材にこだわったりすることで、結果、地球資源や環境を破壊することのない生活へ繋がるという考え方です。
アメリカと日本では普及の仕方が異なり、アメリカではビジネス用語として、日本ではライフスタイルのひとつとして一般的に知られています。
2-3. 「スロートラベル」
「スローライフ」同様ここ最近使われるようになった言葉で、旅行スタイルのひとつです。
予定を詰め過ぎず、気の向くままにゆっくり旅行を楽しむことを指しています。
ただ何もせず現地でのんびりしていてもスロートラベルと言えるので、「スローライフ」とは少し意味合いが異なります。
例えば、日本では旅行というと事前にスケジュールを決めて行うイメージが根付いていますが、スロートラベルでは予定を詰め込みません。
ある程度の目的地を決めたらあとは現地で自由に思いつくままに過ごします。
また、移動も急ぐことはせずあえて鈍行列車などを使って、移動そのものも旅行の一部として楽しむ事もスロートラベルの考え方です。
ゆとりをもって旅行し、まるで現地の人のように自然体で楽しむ旅です。
3. 「スローライフ」の例
「スローライフ」とは生活の質を重視し、ゆったりと人生を楽しむことだということはわかりましたが、何だか定義が曖昧にも感じられます。
実はしっかりと定義された条件は特にありません。
「スローライフ」とされる例を2つご紹介します。
3-1. 「スローライフ」の例1
「都会から田舎へ移り住み農業従事者となる」
ここで注意すべきは、田舎へ移り住むこと自体がスローライフとなるわけではないということです。
それは単なる移住です。
大切なのは、都会の喧騒や多忙さに疲れたり精神を病むことから逃れ、自分の生活や心を豊かにできるような自然溢れる場所で、自分のペースで過ごせるという事です。
そこでよく挙げられるのが田舎での生活です。
自分の力で何かを生み出す仕事に就きたいと考えたり、あまり交通の便が良くなくても良いから自然と生きたいと決心した人が、人間の基本に立ち返るために選ぶライフスタイルです。
農業は自然に左右されますが、自分のペースで作業ができます。
自分で育てた食材を使って自給自足の生活もできるため、スローライフのひとつとして人気があります。
3-2. 「スローライフ」の例2
「いつもと違う事や新しいことへ挑戦する」
スローライフというと先で述べたように田舎暮らしを想像する人が多いのですが、普段の生活でも少し考え方や行動を変えるだけで「スローライフ」を送ることができます。
例えば、いつもは炊飯器で炊くご飯を土鍋で炊いてみたり、テレビやネットから離れて散歩や運動をしてみるだけでも「スローライフ」なのです。
本人がゆとりを持って過ごせることや充実した時間を過ごせることが大事なスタイルなので、どこかへわざわざ出かける必要はありません。
4. 海外での「スローライフ」
「スローライフ」は和製英語ですので、そのまま伝えても外国人には伝わりません。
海外では「slow living」と言いますので気をつけましょう。
その内容は日本と同じです。
5. 「スローライフ」と逆の様式
「スローライフ」とは逆の意味があるスタイルは多数存在します。
2つご紹介しましょう。
5-1. 「ファストライフ」
見た目そのまま、「スローライフ」の逆の生活です。
大量生産や、効率やスピードを重視する生活スタイルです。
何事にもスピードを求めるせっかちな生活スタイルです。
5-2. 「ファストフード」
ファストフードとは短時間で調理されておりすぐ提供される食事や、手軽にとれる食品を指します。
その手軽さとは裏腹にあまり栄養バランスがとれていなかったり、長期保存のために添加物や調味料が大量に使われている物が多く存在します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
和製英語ではありますが、元は海外の活動から広まった生活様式のひとつだということはご理解いただけたでしょうか。
個人によってそれぞれ、幸せや豊かさの形は違います。
たくさんの物や人が共存しているこの世界で、自分なりの充実した「スローライフ」が送れるようゆとりをもった生活をしたいものですね。
皆さんは、日々の忙しさや慌ただしさに少し疲れを感じていませんか?いまや、昔とは比べ物にならない程、文明や科学などの技術が発達し私たちの生活はとても豊かになりました。
その一方で、多様化する仕事内容や人間関係、日々変化する大量の情報に疲弊していっているのも事実です。
今回は、そんなちょっと疲れた現代人へぴったりの生活様式をご紹介します。
1. 「スローライフ」の意味とは?
「スローライフ」という単語を雑誌やテレビなどでよく耳にするようになりましたが、どういったものかよくわかっていない方が多いのが現状です。
似たような他の和製英語もたくさんあるため意味を混同している人もいますが、「スローライフ」とは、生活様式つまりライフスタイルのひとつで「ゆったりした暮らし」を提案するものです。
1-2. 生活様式とは
人間は集団生活をする生き物です。
社会を形成し、その社会に人が関わって行動基準や目的を共有して生活しています。
その社会も、時代や人間性が異なるとそれだけ違いが生まれ、社会がそれぞれの違いや様式ごとに分かれていきます。
例えば食生活において動物性食品の一部や全部を避ける菜食主義(ベジタリアンやヴィーガン)の方もいますし、野菜や肉関係なく全てを食べる人もいます。
このように、人間が集団生活をしているうちに文化の違いが生まれ、その文化に賛同した人同士が交流し広がっていくことでひとつの様式として定着していきます。
その分化した生活基準や、派生して生まれた文化を生活様式と言います。
1-3. 「スローライフ」の由来と考え方
元々「スローライフ」というのは、「スローフード」から派生して生まれた和製英語だと言われています。
ファストフードに対してイタリアが起こした「スローフード運動」がもととなり、食文化だけでなく生活全般を見直す広義的な言葉としてあらゆる方面で使われるようになりました。
日本はかつて、高度経済成長に伴って大量生産やスピードを重視した効率的な考え方を良しとしてきました。
しかしながらその慌ただしさや喧騒から、逃れたいと願う人も少なくありませんでした。
そんな日本で、2001年ごろからこの言葉が浸透し始めます。
静岡県にて「スローライフシティ」という公約を掲げ当選した市長がきっかけとなり、「スローフード」に則って食のスタイルの見直しに加え、人生においても「人として心豊かにゆったりと過ごす」という今までとはまるで逆のライフスタイルである「スローライフ」が注目されるようになったのです。
「スローライフ」とは自分の人生や生活にゆとりを持ってたっぷりと時間を使い豊かにすることで、大量生産・消費や効率重視とは正反対の穏やかな精神状態で生活することを指しています。
例えば、労働することだけを中心に自分の時間を削っているような生活を見直すことも立派な「スローライフ」への一歩です。
食生活をコンビニ食やファストフードから地元の食材を使った自炊に変えたり、休みの日には仕事から離れ散歩をする…それだけでも立派な「スローライフ」と言えます。
しかしながら「スローライフ」を「ただゆっくり過ごす事」とはき違えている方もいるようです。
自分のペースを守り生活の質を重視することであって、だらだら何もせず過ごす事では決してありませんので注意しましょう。
2. 「スローライフ」に関連する和製英語
「スローライフ」以外にもさまざまな、生活様式や文化に関する和製英語がここ最近増えています。
押さえておきましょう。
2-1. 「スローフード」
「スローライフ」という和製英語ができたきっかけとなった国際的な社会運動であり、それに値する食品そのものを指す言葉でもあります。
それは1980年頃まで遡ります。
1980年代半ば、イタリアのスペイン広場にマクドナルドが開店しましたが、イタリアの食文化や歴史がファストフードに侵されてしまう危機を感じた人々が食文化や歴史を守ろうと「スローフード運動」を起こしました。
その運動が世界中へ広がっていき、その土地の伝統的な食材や食生活をもとに文化を見直そうという意味の言葉へと変化しました。
現在では、食事を通して由来や文化をゆっくり見つめ直すことや、人々とコミュニケーションをとりながら食事を味わうことを示す言葉です。
また、そういった食べ物そのものを指す言葉としても使われています。
スローフードの条件としては、「おいしい・きれい・正しい」という原則があります。
「おいしい」とは、地域文化に根差した食事かつその地元の地元の新鮮な食材を使った食事である事です。
「きれい」とは地球環境及び動物や人間などの生態系を脅かさない方法で生産されている事を指します。
最後に「正しい」とは生産から消費に至るまで、全てに関係する者が適正な労働条件の元社会的公正を尊重している事です。
2-2. 「ロハス」
ここ最近よく聞くようになりましたが、英語の「lifestyles of health and sustainability(健康で持続可能な、またこれを重視する生活様式)」という言葉の頭文字をとっている略語で、心身の健康と地球環境への意識が高いライフスタイルを指しています。
1990年代後半にアメリカで唱えられてから、2002年頃より日本の新聞などのメディアでも取り上げられ広まっていきました。
自身の健康に気を配ることで同時に地球環境にも配慮できるという考え方が主となっていますが、その定義は曖昧なため、企業がビジネスにエコロジーなイメージを関連付けるため「ロハス」を用いることもあります。
例えば、食生活は農薬や添加物のない食品を選んだり、自宅は天然の資材を使った素材にこだわったりすることで、結果、地球資源や環境を破壊することのない生活へ繋がるという考え方です。
アメリカと日本では普及の仕方が異なり、アメリカではビジネス用語として、日本ではライフスタイルのひとつとして一般的に知られています。
2-3. 「スロートラベル」
「スローライフ」同様ここ最近使われるようになった言葉で、旅行スタイルのひとつです。
予定を詰め過ぎず、気の向くままにゆっくり旅行を楽しむことを指しています。
ただ何もせず現地でのんびりしていてもスロートラベルと言えるので、「スローライフ」とは少し意味合いが異なります。
例えば、日本では旅行というと事前にスケジュールを決めて行うイメージが根付いていますが、スロートラベルでは予定を詰め込みません。
ある程度の目的地を決めたらあとは現地で自由に思いつくままに過ごします。
また、移動も急ぐことはせずあえて鈍行列車などを使って、移動そのものも旅行の一部として楽しむ事もスロートラベルの考え方です。
ゆとりをもって旅行し、まるで現地の人のように自然体で楽しむ旅です。
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