皆さん、さにわって知っていますか?
さにわとは、審神者といって、神事の際に神の声を聴く者として大変重大な役割を示していました。
古来から、神聖な儀式を司るために、霊力の高い人が、大切に育てられていたのです。
これからその不思議なさにわの役割について解説していきますね。
- 「さにわ(審神者)」とは?
- さにわ(審神者)ってどんな役割をしているの?
- 現代でのさにわの役割
- さにわになるには?
- 神のおつげを聴く事の大切さ
- まとめ
1. 「さにわ(審神者)」とは?
さにわとは、もともと古事記で、神を祭り神託を受けるために清庭として忌み清めた庭(場所)の事をあらわしていました。
神功皇后に仕えていた豪族で、古来に朝鮮出兵についての神意を尋ねた時に神の指示を与えた人が、審神者のさにわとされていました。
神楽では、琴を弾く者の事をさにわと称する事もあるようです。
現代では人についた神や霊の正体を明かしたり、その人の発言の正邪を見極める人を呼ぶようです。
正邪とは、巫女に降りてきた神や霊の発言に嘘がないかどうか?といった事を判断する人として、審神者として称されるようになりました。
今回は、そんなさにわの事について語っていきたいと思います。
2. さにわ(審神者)ってどんな役割をしているの?
2-1. 霊との対話係り
さにわは、古神道の世界では、神社や巫女が祈っている時に神や霊が降りてきた際に、その神や霊と対話しながら、その神や霊が何者であるのか?といった事を特定していく役割をしていました。
そして神や霊が語る言葉を解釈しながら、神主へと伝えていたのです。
神や霊と対話できる人なんてそういませんから、古来でいうところの、卑弥呼みたいな役割だったのでしょう。
2-2. 審神の役職がいる場所
元々さにわは人ではなく、場所を表す言葉で、審神の役職がいる場所を沙庭と呼んでいました。
とても神聖な場所だったのですね。
2-3. 巫女的な役割
シャーマンの場合には、神や霊と直接対話できるのですが、審神者の場合には、神や霊と対話する際に通訳者を必要としていたので、神や霊が憑依しやすい体質の巫女を媒体として神や霊の言葉を訳していたのです。
そして、巫女の言葉を介しながら、神や霊の指示に従って民を導いていました。
3. 現代でのさにわの役割
3-1. 人に憑依した神や霊の正体を明かす
現代のさにわは、人に憑依した神や霊の正体を明かす役割をしています。
トラブル続きの人を観察していると、何か不審な行動を繰り返し起こして精神に異常をきたしている場合があります。
こういった人達には、たいてい悪い霊や悪い人がくっついています。
悪い人がくっついている場合も、その悪い人には悪い霊が憑いているので、それらの正体を見破って除霊していく事が、さにわの役割なのです。
3-2. 神や霊の発言の正邪を判断する役割
現代では、神や霊と対話した場合に、その神や霊は本物かどうか?といった事を判断するためにさにわが活躍しています。
神や高尚な霊と対話しているつもりでも、中には低級の自縛霊であったり、人を惑わす悪い動物霊である場合もあります。
低級の霊に振り回されてはダメなので、さにわが神や霊の言葉が真実か、それとも邪念がこもっているのか?を判断しながら神主や人々へと伝えているのです。
3-3. 霊媒者のよきパートナー
さにわは、各宗教団体の生き神様の側について神や霊との対話の通訳係りとして活動しているようです。
神様の神事のサポートをするので、パートナー的な存在としていつも側にいる場合が多いです。
一般的には表に出る事がないので、その宗教内部での活動がメインです。
誰でも希望したからといってすぐにさにわになれるものではありません。
その宗教内での神に近い血筋の中から、神や霊ときちんと対話して、降りてきた言葉を正しく訳せる人のみが、さにわとして認められるのです。
さにわに憧れて霊媒を試みている人の中には、中途半端に霊感が強いだけの人だと、低霊級まで引き込んでしまい、精神に異常をきたす場合もあるので注意が必要です。
3-4. 霊魂の見極め役
神や霊の中には、悪い物も含まれています。
さにわが重要な役割をしているのは、神事の際もしくは一般人に神や霊が降りてきた場合に、その神や霊の正体を見極める力があるからです。
霊魂は、肉眼では見ることができません。
だから神や霊が降りてきた人の精神状態から判断するしかないのですが、霊魂の中には非常に巧みに人をたぶらかしたり、だます霊も多いので、そういった低霊級に惑わされないように悪い神や霊を祓う事が重大なミッションとなります。
霊が憑いている人の中には生霊も含まれているのですが、生霊は念が強いので、祓うのもなかなか難しいようです。
ただし、神や霊は正体がばれると、サーっと潮が引くように逃げていく場合が多いので、さにわがその神や霊の正邪を見極める力ってとても重要ポイントなのです。
3-5. 神聖な場を造る役割
さにわは、元々沙庭といって、審神が神や霊と対話する場所を示していました。
神や霊と対話するためには、清められた場所を造ることが大切です。
場をいつも清潔に保って清めるだけでなく、一切の雑音が入らないようにと気を配る必要もあります。
また、俗世の穢れを背負った人が立ち入らないように注意する必要もあるので、通常の生活空間とは異なるのです。
高級な神や霊と対話するためには、そのさにわの場に低い意識を持った人がいるだけで、高級な神や霊は逃げていってしまいます。
これではいくら審神者が神や霊との交信のために修行を積んでも、低霊級な人が混ざっているだけで、全ての神事が台無しになってしまいますね。
そういったトラブルを防ぐためにも、さにわが、低霊級な人を寄せ付けないように気を配っているのです。
3-6. 低霊級をシャットアウトする役割
さにわとは、元々沙庭といって、神事を行えるように邪気を祓った神聖な場所の事を示していました。
神や霊の正体が見えるさにわは、神聖な場を造るために、低霊級の霊が憑いている人が神事を行う神聖な場所に近寄らないように、場を清める仕事をしているのです。
3-7. 人々の相談役
さにわは、神事を行う人だけでなく、中には一般人のよき相談者にもなりえます。
それはさにわが、神や霊の正体を見極めたり、神や霊の声を聴く事ができるからです。
占い師の場合には、占星術や手相といった風に、ある特殊なテクニックを用いながら、近未来で起きる事を予測していくのが仕事です。
それに比べて、さにわの場合には、現在その相談者についている神や霊の正体を見極めたり、その相談者についている神や霊と対話していきながら、もしも低霊級の霊がついていた場合には、正体を暴いて追い祓ってトラブルだらけだった生活を改善していく事ができます。
そう考えると、人々の運命を直接的に好転させていく力を秘めたさにわの存在って偉大なのです。
3-8. 場を清める
さにわは元々沙庭といって、神事を行う場を示す言葉でした。
現代のさにわは神事のサポート的な役割をしているのですが、さにわが持っている除霊のスキルを活かす事によって場を清める事ができます。
さにわは、その場を汚している悪い物の正体を見極める事ができるのです。
悪い物とは人間の場合もありますし、悪い念がこもった石や本、鏡、宝石、洋服といった物体の場合もあります。
一般の人で心理学などの訓練を積んだ人は、人間の精神状態や波動を見ることはできても、静止している物体から放たれる波動が、悪いエネルギーなのか?それとも良いエネルギーなのか?といった事を見極める事まではできません。
でもさにわだったら、神や霊といった目に見えない魂の動きを見つめたり、言葉を聴いて訳す事ができるので、静止している物体についている神や霊の正体を把握しながら、邪念が強い物をどけていく事ができるのです。
4. さにわになるには?
4-1. 修行が大事
さにわは、誰でもなれるものではありません。
元々霊能力者の血筋から選ばれし者がつく場合もありますが、血筋だけでは神や霊ときちんと対話できるかどうか?といった事は保証できません。
それで、審神者となるには、一般の霊媒士としての修行を積みます。
それからさらに想念を向上させたり、霊格が高揚するようにと修行を積みながら、高い神界から「この人であれば、審神者としてふさわしい」といった推薦が必要となってくるのです。
そう、さにわになるには、このように自分だけで神や霊と対話できると認識しているだけではダメで、現在高い神界にいる審神者達からの推薦が必要となってくるから、普段から高い神界の人々の元で修行を積む事が大事です。
4-2. 俗世と切り離した世界
さにわは、通常の霊媒者とはちょっと違います。
霊媒者として店を構えたり、テレビに出て活躍している人達は、華やかな生活を送っています。
それに比べてさにわは、多くの人と接する事なく、地味で俗世と切り離された生活を送りながら、修行を積んで神や霊に近い精神世界を旅できるように常にコンディショニングしているのです。
さにわが誰とも接する事なく生活をしているという訳ではなく、自分でそれぞれの人に憑いている神や霊の正体を見極めながら、高級な神や霊が憑いている人との交流を大切にしている場合もあります。
4-3. 孤独に耐えうる精神
さにわになるためには、孤独に耐えられる強い精神が必要となります。
それは常に一般人と接していると、邪念ばかりが増えてしまい、高級な神や霊となかなか対話できなくなるからです。
各宗教の組織の中にさにわは存在しているので、その宗教施設内の一般人が立ち入れない奥の場所で生活している場合もあります。
さにわは、もしも低霊級の霊が憑いた人が近くにいると、すぐにそれを察知できるから、低霊級の霊を連れてくる人は、さにわがシャットアウトしているのです。
だからより多くの人と出会って、いろいろな刺激を受けてみたいといった一般人とは、全く価値観が異なるのです。
それは、きっとさにわには、それぞれの人に憑いている神や霊の姿がはっきりと見えているからでしょう。
霊媒者の中には、修行のために山にこもって、外部の人との接触を一切断ち切る人も大勢います。
日本でも、修険道といって山へ篭って厳しい修行を積む人もいます。
5. 神のおつげを聴く事の大切さ
5-1. 神事を行える
古来から神事は、その国を動かすための大切な儀式としてあがめられてきました。
それは審神者が出兵する際の命運や、天候、近未来に起きる事を予測できるからです。
霊媒体質の巫女の下へと神や霊が降りてきて、さにわがその神や霊が高級か?、それとも低級か?といった事を見極めます。
そして低級な神や霊の場合にはその正体を暴いて追い出し、高級な神や霊の場合には、その高級神や霊の力を借りる事ができます。
神がかりな儀式を進めていける事は、人生という大海でさまよう人々が道に迷わずに、よりよい世界へと導いていけるように的確なアドバイスを与えていく役割をするので、宗教をあげて国をあげて大切に育てられているのです。
5-2. 悪い霊を祓える
巫女や霊媒者だけでなく、一般人にも神や霊が降りてくる場合があります。
悲しい事に、魂魄といって魂が低い霊は低い磁場にいるので、厳しい修行を積んでいる人でなくても、簡単に低霊が降りてきてはいたずらに人に憑いて惑わします。
そう、多くの人は、あちこちに浮遊している低霊級の霊に憑かれて悩まされいてるのです。
低霊級が憑いてしまうと、アルコール漬け、借金漬け、女男漬け、ギャンブル漬けといった自堕落な生活を送るようになり、家庭は崩壊して人生もめちゃくちゃになっていきます。
その原因を本人は気付いていないから、さにわがその人にはどういった霊が憑いて惑わしているのか?といった点を的確に見極めていく事によってお祓いができるのです。
5-3. 充実した人生を送る事ができる
さにわは、巫女に憑いた神や霊の正体を見極めたり、神や霊の言葉を訳すだけでなく、一般人に憑いている神や霊とも対話できます。
一般人には通常その人の血筋の先祖の霊が憑いているのですが、場合によっては別の悪い地縛霊や生霊に憑かれている人もいるようです。
成仏できていない低級の霊は、自分の正体を見破られた途端に遠くへと消えていくから、さにわが、その霊の正邪を暴く事ができれば、トラブルはすぐに解決できる場合があります。
生霊の場合には、過去から現在までその人がその生きている人との関わり方のトラブルとなるので、その生霊の相手の心が鎮まるようにと魂を鎮静させる必要があります。
当の本人は、一体どこの生霊が憑いているのか理解できていない場合もあるので、生霊の正体をさにわが暴く事が問題解決の糸口となるのです。
このように、さにわに備わっている神や霊の正体を見破ったり、神や霊の言葉を訳せるといった特殊なスキルは、神事に携わる人だけでなく、多くの人々の人生を好転させていくのにとても重要な役割を担っているのです。
まとめ
今回は、審神者、さにわとは一体どのような存在なのか?といった事についてレクチャーしていきました。
さにわは、一般人にはなじみが薄い、神の世界の特別な存在です。
さにわは、神や霊の正体を見極めたり、神や霊の言葉を訳せるといった風に、とても重要な役割を果たしているので、是非この機会にさにわの世界について深く理解しながら、もしも会える機会があれば会いに行って下さいね。
皆さん、さにわって知っていますか?
さにわとは、審神者といって、神事の際に神の声を聴く者として大変重大な役割を示していました。
古来から、神聖な儀式を司るために、霊力の高い人が、大切に育てられていたのです。
これからその不思議なさにわの役割について解説していきますね。
1. 「さにわ(審神者)」とは?
さにわとは、もともと古事記で、神を祭り神託を受けるために清庭として忌み清めた庭(場所)の事をあらわしていました。
神功皇后に仕えていた豪族で、古来に朝鮮出兵についての神意を尋ねた時に神の指示を与えた人が、審神者のさにわとされていました。
神楽では、琴を弾く者の事をさにわと称する事もあるようです。
現代では人についた神や霊の正体を明かしたり、その人の発言の正邪を見極める人を呼ぶようです。
正邪とは、巫女に降りてきた神や霊の発言に嘘がないかどうか?といった事を判断する人として、審神者として称されるようになりました。
今回は、そんなさにわの事について語っていきたいと思います。
2. さにわ(審神者)ってどんな役割をしているの?
2-1. 霊との対話係り
さにわは、古神道の世界では、神社や巫女が祈っている時に神や霊が降りてきた際に、その神や霊と対話しながら、その神や霊が何者であるのか?といった事を特定していく役割をしていました。
そして神や霊が語る言葉を解釈しながら、神主へと伝えていたのです。
神や霊と対話できる人なんてそういませんから、古来でいうところの、卑弥呼みたいな役割だったのでしょう。
2-2. 審神の役職がいる場所
元々さにわは人ではなく、場所を表す言葉で、審神の役職がいる場所を沙庭と呼んでいました。
とても神聖な場所だったのですね。
2-3. 巫女的な役割
シャーマンの場合には、神や霊と直接対話できるのですが、審神者の場合には、神や霊と対話する際に通訳者を必要としていたので、神や霊が憑依しやすい体質の巫女を媒体として神や霊の言葉を訳していたのです。
そして、巫女の言葉を介しながら、神や霊の指示に従って民を導いていました。
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