最近では仕事や人間関係のストレスからうつ病になる人が多く、大きな社会問題にもなっています。
自分は大丈夫と思っていても、いつうつ病になるか分かりません。
「うつ病」には様な特徴があるのか、どの様な仕事が向いているのかなどを紹介します。
- 「うつ病」とは?
- 「うつ病」の特徴
- うつ病の人に向いていない仕事
- うつ病の人が仕事をする上で考えたい事
- うつ病の人に向いている仕事
- まとめ
1. 「うつ病」とは?
「うつ病」は、心の風邪と呼ばれていて、脳のエネルギーが不足してしまい、気分が沈みこんだりやる気がなくなってしまう病気です。
精神的な症状だけではなく、頭痛や動悸など、身体的な症状を伴うことも多くあります。
脳のエネルギーが欠乏すると、脳が司る身体の機能全体がうまく作動しなくなるからです。
人間には精神や肉体に不具合が生じても、自ら修復させるという自然治癒力が備わっています。
普通に生きていれば、誰でも嫌なことがあったり悩みが生じると「憂うつな気分」になることがあります。
それにより、食欲がなくなったり眠れなくなったりした経験がある人もいるでしょう。
それでも脳に十分にエネルギーがあれば自然治癒力が働き、時間が経つと共に段々と元気になっていきます。
うつ病は、様々なことが原因で起きた身体の不調が脳のエネルギー不足により、時間が経っても改善しなかったり、逆に悪化してしまう状態です。
辛い症状が続き日常生活に支障をきたす様になり、結果的に「病気」と認識されるのです。
うつ病になると、社会的な活動が上手くできなくなり、人間関係や趣味なども大幅に制限されてしまうのです。
うつ病になる原因は一つではなく、長い年月をかけて複数の要因が重なり、或る日うつ病となって表れるのが一般的です。
一つ一つの要因に対して小さなストレスを溜め続けて、精神的に一杯の状態になり、脳へのエネルギーの補充を妨げてしまっています。
主な要因については以下の通りです。
1-1. 環境的な要因
うつ病を発症するきっかけにやり易い要因です。
人間関係でトラブルに遭ったり、仕事で大きなミスをしたり、転勤や結婚・出産などで生活環境が変わったり、家族や親しい人との離死別を経験すると、それまでに積み重ねてきた要因と結び付いて一気に脳のエネルギーを消費してしまいます。
1-2. 性格的な要因
真面目な性格、完璧主義、責任感が強い、こだわりが強い、神経質などの性格の人は、普通の人よりも脳のエネルギーの消費が激しくなります。
それでも努力をしてそれが良い結果に繋がっていれば達成感や満足感によりエネルギーチャージが可能なのですが、何をやってもうまくいかないとストレスが溜まり、エネルギーの生産ができなくなりうつ病を発症してしまうのです。
1-3. 体質的な要因
精神疾患は、遺伝的要因が大きいと言われています。
遺伝や体質により、脳内の神経伝達物質が作られなくなり、情報の伝達がうまくいなかくなると脳が誤作動をする様になります。
人の感情に影響を与える神経伝達物質が正しく機能しないとうつ病を発症すると考えられています。
2. 「うつ病」の特徴
「うつ病」になったことがない人は、「何を不安だ、辛いと言っているんだろう」と不思議に思うかも知れません。
うつ病になると、不安感と共に以下の様な様々な症状が表れるのです。
2-1. 気持ちが沈む
朝起きると「憂うつ感」「不安感」「絶望感」「悲壮感」に襲われます。
健康な人は「誰でも憂うつになることはある」「人は不安を感じるものだ」と思うかも知れませんが、うつ病の人の憂うつや不安感は普通の感じ方とは違います。
「ドーン」と突き落とされる様な感覚や、手足が冷たくなる様なゾクゾクとした感覚で、正に飛行機やエレベーターで急降下した様な気持ちになるのです。
その後はどんよりとした重たい気持ちが続き、午後から夕方になると軽くなることもあり、夜には普通に飲みに出かけることもできたりします。
2-2. 食欲の減少
うつ病になると、自律神経のコントロールができなくなります。
自律神経は体温や血圧、心臓の他に胃腸の働きも担っています。
胃腸は、自律神経の中でもリラックスモードになる副交感神経が優位になることで働きます。
自律神経のコントロールが利かずに副交感神経への切り替えができないと、胃腸が働かずに食欲不振に陥るのです。
「何か食べなくては死んでしまう」と思い、無理矢理食べている人もいます。
2-3. 睡眠障害
うつ病の初期症状として代表的なのが睡眠障害です。
夜ベッドに入っても中々寝付けない、眠れても夜中に何度も目が覚めてしまう人は睡眠障害になっています。
脳が休息できないので自己治癒力が発揮できません。
特に、夜中や早朝に目が覚めてしまいその後ずっと眠れず、起きる時間になって中々起きられないという人が多くなります。
そしてうつ病の特徴として「昼間に眠い」というものが挙げられます。
段々と昼夜逆転をしてきて、脳のエネルギー不足が悪化して、昼間に会社でぼーっとした状態になります。
2-4. 集中力が無い
睡眠障害や気持ちの落ち込みから集中力が極端に低下します。
今迄できていたことができなくなり、簡単なことでもミスを繰り返す様になります。
物事を決めるのにも考える時間が長くなり、決断できないことから次のことができなくなってしまうのです。
周囲から見ればただ怠けているだけにしか見えないので、本人にとっては苦痛になります。
2-5. 罪悪感を抱く
誰も気にしない様なことを気にして「自分のせいだ」と思い込んでしまいます。
仕事が上手く出来なくて人に迷惑をかけることで、「自分はダメな人間だ」と自分を責める様になるのです。
その気持ちが落ち込みを余計に悪化させてしまいます。
2-6. やる気がなくなる
何を見ても興味を持てず、嬉しい、楽しいと言う気持が湧きません。
以前夢中になっていたことへの関心や欲求が薄れてしまい、何に対してもやる気が起きなくなるのです。
この辺りで周囲の人が「おかしい」と気付くことが多くなります。
2-7. 行動に落ち着きがなくなる
動くべき時にとにかく動作が遅く、周囲からの呼びかけへの反応も薄くなります。
一方で、不安感が強くなるとじっとしていられず、あちこち動き回る様になります。
見た目には元気そうなので、人からはうつ病だと思われません。
2-8. 死にたいと思う様になる
うつ病が進行すると、衝動的に自殺願望が起こります。
生きていることが辛いだけで意味を感じず、この世から消えてしまいたいと思うようになるのです。
また、「死にたい」と思って行動するのではなく、高い所に行くと衝動的に飛び降りたくなったり、電車が来る方向へと足が勝手に動いてしまう人もいます。
うつ病で最も注意が必要なケースです。
3. うつ病の人に向いていない仕事
うつ病は精神的な病気ですが、正しく治療をすれば改善が可能です。
実際にうつ病を克服して社会復帰をしている人も多くいます。
しかしうつ病は再発率が高く、仕事によるストレスが原因と考えられる場合には、転職することも考えなくてはなりません。
うつ病の人に向いていない仕事には以下のものがあります。
3-1. 営業職
ルートセールスではなく、保険会社や金融機関などノルマが決まっている仕事は向きません。
顧客獲得の為に飛び込みやアポを取り、初めて会う人にビジネストークをすることで、かなり神経を使います。
その上でノルマ達成をする様に上司から叱咤激励をされ、結果が出せないと厳しく叱られたり評価が下がってしまいます。
この様なハードルの高い仕事はうつ病に人にむいていないでしょう。
3-2. 接客業
お得意様が決まっていて担当制で予約制というサービスではなく、不特定多数のお客さんを相手にする接客業は向いていません。
一般客には様々な性格の人がいて、同じサービスをしても満足してくれる人と不満に感じる人がいるのです。
クレーマーに当たってしまうと、何をやっても激高して罵声を浴びせてくることもあります。
余程上司がしっかりとしていないと、全部従業員が悪いことにされてしまい、不本意な謝罪しなければなりません。
精神的な苦痛が大きくて、うつ病の人向きではありません。
3-3. 映像関係
映像関係の仕事は、クリエイティブな仕事で性格に合えば楽しく働けそうですが、残業が多くて拘束時間が長いので、うつ病の人には向かない職種です。
特に「AD(アシスタントディレクター)」は、あらゆる雑用をこなす為に撮影現場に何日も泊まり込みで仕事をしなければなりません。
クリエイティブ系の仕事はやり甲斐を感じられるのですが、拘束時間が長い為にうつ病を悪化させるリスクもあります。
4. うつ病の人が仕事をする上で考えたい事
先にも記載した通り、うつ病を抱えながら仕事をしている人も大勢います。
うつ病の人が仕事を続けようと思ったら、以下の点を踏まえておきましょう。
4-1. 嫌ならやめる
うつ病は仕事や人間関係のストレスから悪化していきます。
もしも仕事が嫌だと思ったら、迷わずにやめるという心構えを持ちましょう。
我慢をしていると、一度良くなりかけていた症状が復活してしまいます。
「いつでもやめられる」と思っていると意外と気持ちが楽になり、長続きできる場合もあるのです。
4-2. 治療が先決
うつ病の治療には時間がかかるもので、定期的に通院をする必要があります。
会社を遅刻・早退することになっても、きちんと通院をして医師の診察を受けましょう。
また、早く薬と縁を切りたいからと勝手に処方された薬をやめてしまうのは絶対に避けましょう。
うつ病の治療薬は飲み続けていないと効果が出ないばかりか、急に止めると返って症状が酷くなる場合が多いのです。
人に迷惑をかけたくないという気持ちはあっても、とにかく治療が先決であることを忘れない様にしましょう。
4-3. 味方を作ること
うつ病の人は、会社で対策として仕事のボリュームを減らして貰ったり、時短などの措置を取って貰えるケースが増えています。
しかし自分だけ優遇されていると思うと肩身が狭く、孤立してしまう人が多いのです。
社内・或いは社外に味方を作り、悩みを相談する場所を作りましょう。
おすすめは産業医やカウンセラーで、専門の立場から悩みを聞いてくれたり、解決のヒントを教えてくれます。
4-4. 運動をする
気分が落ち込んでいるからと運動不足になり易いのですが、身体を動かすことで自律神経を活性化させることができます。
激しい運動をする必要はなく、ウォーキングやジョギング、縄跳びなど簡単にできるものを毎日続けることで、自律神経の働きが良くなり、うつ病が改善する可能性も高いのです。
4-5. 仕事の成果は加算式で
以前はできていた作業ができないと、焦りや挫折感を抱き易くなります。
しかし今は自分は病気なのでできないのは当たり前と思う様にしましょう。
仕事は、以前の自分を100基準にしてどれくらいできないことが増えたのかを見るのではなく、今の自分をゼロ基準にして、どれくらい出来ることが増えて行くかを見る様にします。
5. うつ病の人に向いている仕事
うつ病の人が社会復帰をする時には、以下の様な仕事が向いていますので検討してみると良いでしょう。
5-1. 工場でのライン作業
うつ病は、体調が良い時には全く普通に生活ができるのですが、ある朝突然悪くなることもあったりと、自分でコントロールが利かない病気です。
本人しか分からないことやできないことがある仕事ではなく、工場のライン作業の様に誰でもマニュアル通りにすればできる作業が向いています。
シフト制ですが、もし体調が悪い時には比較的休み易い仕事です。
5-2. 倉庫
倉庫の仕事は、正社員にアルバイトがいて複数で一つの仕事を行っているのが普通です。
「在庫管理・積み出し」など作業に分れていて、自分の都合の良い曜日や時間を選べるところも多く、人数がいるので比較的休み易いのがメリットです。
5-3. 清掃関係
オフィスの清掃は、一度やり方を覚えれば誰とも会話をせずに自分のペースで仕事ができます。
社員と口を利く必要はなく、比較的キレイなオフィスが多いので気分的にも落ち込みません。
店舗やショールームの清掃は窓ガラス拭きなど体力が必要になりますが、うつ病改善の為に適度に身体を動かしたいと思っている人に向いています。
5-4. ヘルパー
ヘルパーは常に人手不足で、資格さえあれば自宅の近くの事務所で働けます。
中には無資格で登録しても、働きながら資格を取得させてくれるところもあります。
ヘルパーの仕事には大きく分けて以下の2つがあります。
施設勤務
介護老人施設や、デイサービスなどで働くヘルパーです。
シフトの時間が決まっていますが、昼間の場合は人数もいるので体調不良の時に休み易いというメリットがあります。
訪問ヘルパー
高齢者の自宅に直接行って介護をするヘルパーです。
急に休んでも代わりのヘルパーを確保してくれる事務所ならば働きやすいと言えます。
慣れてくれば自分のペースで仕事ができるので、うつ病の人にも向いています。
5-5. マンション・駐車場の管理人
事務所に常在して警備や入居者・来訪者への対応、設備点検等を行います。
大きなマンションや駐車場では、役割分担もしっかりしているので、負担も少なくなります。
1人に任せられて自分のペースで仕事ができて、対応するのも殆ど顔見知りの住人ばかりなので、気分的にも楽です。
5-6. IT関係
元々「ITエンジニア・プログラマー・WEBデザイナー」の仕事をしていて、スキルを持っている人は、同じ職種で再就職するという方法もあります。
IT業界は、過重労働が原因でうつ病になってしまう人が多いのですが、最近ではうつ病の人でも積極的に採用する会社が増えています。
会社の対応マニュアルがしっかりしているところを選べば、自分のペースで慣れた仕事を続けられます。
5-7. 配送業
宅配便配達は基本的に一人で行うものですので、人と話さなくて済む分ストレスが少なくなります。
マイペースで出来る仕事ですが、配送時間が決まっているものは守らなければならずストレスを感じる人もいます。
ネットスーパーなど近隣を対象にしている配送の仕事や、ルート配送の仕事が向いています。
5-8. 翻訳
スキルがあれば、翻訳は在宅での仕事が多く、うつ病の人でも充分にこなせます。
体調が悪い時にはいつでも休めるのがメリットです。
5-9. 図書館司書
資格が必要ですが、一日中図書館という落ち着いた環境の中で仕事ができます。
会話もさほど必要がなく、地味で単純な作業ですが、本好きな人にとっては楽しい作業です。
5-10. データ入力
派遣社員に多いのですが、ひたすら経理の伝票や顧客データ、輸出通関書類などの打ち込みをする仕事もあります。
スペシャリストとして仕事をしていますので、その他は簡単な事務作業を手伝わされることもありますが、責任のある仕事を任されることはありません。
派遣ですので休みたい時には派遣元に言えば、必要ならば代わりの派遣社員を探してくれます。
まとめ
うつ病はとても辛い病気ですが、正しい治療を受ければ上手に付き合いながら仕事を続けられます。
まずは信頼できる専門医やカウンセラーを見つけることから始め、どうしたら自分が適職に就けるのか、相談できる環境を作りましょう。
最近では仕事や人間関係のストレスからうつ病になる人が多く、大きな社会問題にもなっています。
自分は大丈夫と思っていても、いつうつ病になるか分かりません。
「うつ病」には様な特徴があるのか、どの様な仕事が向いているのかなどを紹介します。
1. 「うつ病」とは?
「うつ病」は、心の風邪と呼ばれていて、脳のエネルギーが不足してしまい、気分が沈みこんだりやる気がなくなってしまう病気です。
精神的な症状だけではなく、頭痛や動悸など、身体的な症状を伴うことも多くあります。
脳のエネルギーが欠乏すると、脳が司る身体の機能全体がうまく作動しなくなるからです。
人間には精神や肉体に不具合が生じても、自ら修復させるという自然治癒力が備わっています。
普通に生きていれば、誰でも嫌なことがあったり悩みが生じると「憂うつな気分」になることがあります。
それにより、食欲がなくなったり眠れなくなったりした経験がある人もいるでしょう。
それでも脳に十分にエネルギーがあれば自然治癒力が働き、時間が経つと共に段々と元気になっていきます。
うつ病は、様々なことが原因で起きた身体の不調が脳のエネルギー不足により、時間が経っても改善しなかったり、逆に悪化してしまう状態です。
辛い症状が続き日常生活に支障をきたす様になり、結果的に「病気」と認識されるのです。
うつ病になると、社会的な活動が上手くできなくなり、人間関係や趣味なども大幅に制限されてしまうのです。
うつ病になる原因は一つではなく、長い年月をかけて複数の要因が重なり、或る日うつ病となって表れるのが一般的です。
一つ一つの要因に対して小さなストレスを溜め続けて、精神的に一杯の状態になり、脳へのエネルギーの補充を妨げてしまっています。
主な要因については以下の通りです。
1-1. 環境的な要因
うつ病を発症するきっかけにやり易い要因です。
人間関係でトラブルに遭ったり、仕事で大きなミスをしたり、転勤や結婚・出産などで生活環境が変わったり、家族や親しい人との離死別を経験すると、それまでに積み重ねてきた要因と結び付いて一気に脳のエネルギーを消費してしまいます。
1-2. 性格的な要因
真面目な性格、完璧主義、責任感が強い、こだわりが強い、神経質などの性格の人は、普通の人よりも脳のエネルギーの消費が激しくなります。
それでも努力をしてそれが良い結果に繋がっていれば達成感や満足感によりエネルギーチャージが可能なのですが、何をやってもうまくいかないとストレスが溜まり、エネルギーの生産ができなくなりうつ病を発症してしまうのです。
1-3. 体質的な要因
精神疾患は、遺伝的要因が大きいと言われています。
遺伝や体質により、脳内の神経伝達物質が作られなくなり、情報の伝達がうまくいなかくなると脳が誤作動をする様になります。
人の感情に影響を与える神経伝達物質が正しく機能しないとうつ病を発症すると考えられています。
2. 「うつ病」の特徴
「うつ病」になったことがない人は、「何を不安だ、辛いと言っているんだろう」と不思議に思うかも知れません。
うつ病になると、不安感と共に以下の様な様々な症状が表れるのです。
2-1. 気持ちが沈む
朝起きると「憂うつ感」「不安感」「絶望感」「悲壮感」に襲われます。
健康な人は「誰でも憂うつになることはある」「人は不安を感じるものだ」と思うかも知れませんが、うつ病の人の憂うつや不安感は普通の感じ方とは違います。
「ドーン」と突き落とされる様な感覚や、手足が冷たくなる様なゾクゾクとした感覚で、正に飛行機やエレベーターで急降下した様な気持ちになるのです。
その後はどんよりとした重たい気持ちが続き、午後から夕方になると軽くなることもあり、夜には普通に飲みに出かけることもできたりします。
2-2. 食欲の減少
うつ病になると、自律神経のコントロールができなくなります。
自律神経は体温や血圧、心臓の他に胃腸の働きも担っています。
胃腸は、自律神経の中でもリラックスモードになる副交感神経が優位になることで働きます。
自律神経のコントロールが利かずに副交感神経への切り替えができないと、胃腸が働かずに食欲不振に陥るのです。
「何か食べなくては死んでしまう」と思い、無理矢理食べている人もいます。
2-3. 睡眠障害
うつ病の初期症状として代表的なのが睡眠障害です。
夜ベッドに入っても中々寝付けない、眠れても夜中に何度も目が覚めてしまう人は睡眠障害になっています。
脳が休息できないので自己治癒力が発揮できません。
特に、夜中や早朝に目が覚めてしまいその後ずっと眠れず、起きる時間になって中々起きられないという人が多くなります。
そしてうつ病の特徴として「昼間に眠い」というものが挙げられます。
段々と昼夜逆転をしてきて、脳のエネルギー不足が悪化して、昼間に会社でぼーっとした状態になります。
2-4. 集中力が無い
睡眠障害や気持ちの落ち込みから集中力が極端に低下します。
今迄できていたことができなくなり、簡単なことでもミスを繰り返す様になります。
物事を決めるのにも考える時間が長くなり、決断できないことから次のことができなくなってしまうのです。
周囲から見ればただ怠けているだけにしか見えないので、本人にとっては苦痛になります。
2-5. 罪悪感を抱く
誰も気にしない様なことを気にして「自分のせいだ」と思い込んでしまいます。
仕事が上手く出来なくて人に迷惑をかけることで、「自分はダメな人間だ」と自分を責める様になるのです。
その気持ちが落ち込みを余計に悪化させてしまいます。
2-6. やる気がなくなる
何を見ても興味を持てず、嬉しい、楽しいと言う気持が湧きません。
以前夢中になっていたことへの関心や欲求が薄れてしまい、何に対してもやる気が起きなくなるのです。
この辺りで周囲の人が「おかしい」と気付くことが多くなります。
2-7. 行動に落ち着きがなくなる
動くべき時にとにかく動作が遅く、周囲からの呼びかけへの反応も薄くなります。
一方で、不安感が強くなるとじっとしていられず、あちこち動き回る様になります。
見た目には元気そうなので、人からはうつ病だと思われません。
2-8. 死にたいと思う様になる
うつ病が進行すると、衝動的に自殺願望が起こります。
生きていることが辛いだけで意味を感じず、この世から消えてしまいたいと思うようになるのです。
また、「死にたい」と思って行動するのではなく、高い所に行くと衝動的に飛び降りたくなったり、電車が来る方向へと足が勝手に動いてしまう人もいます。
うつ病で最も注意が必要なケースです。
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