会話が下手な人の特徴・類語(使い方・例文) | SPITOPI

人間関係で大切なのはコミュニケーションです。

IT技術が進化した現在でも、コミュニケーション方法として最も大切なのはメールやLINEより断然「会話」です。

ところが社会人になってから会話が下手で悩んでいる人も多いでしょう。

「会話が下手な人」という言葉の意味から特徴や克服方法まで紹介しますので、参考にして下さい。

1. 「会話が下手な人」とは?

「会話が下手な人」は、相手との会話が楽しめない状態になってしまう人のことです。

大きく分けて以下の2つのタイプに分かれます。

1-1. 説明が下手

一生懸命会話をしても、相手に言いたことが伝わらず、相手がどの様に相槌を打ったら良いのか困ってしまうタイプです。

説明が下手で、相手が状況を理解できないのが原因です。

1-2. タイミングが悪い

会話のタイミングが合わず、話が途切れてしまったり、相手と被ってしまったりして、気まずい雰囲気になってしまうタイプです。

いずれの場合も、本人が焦る程会話がスムーズにできなくなり、精神的に落ち込んでしまいます。

2. 「会話が下手な人」の類語

「会話が下手な人」は、ビジネス用語として幾つかの類語があります。

2-1. 「言葉足らず」

説明が下手なことを意味します。

ビジネスの場で相手が理解できない時に、例え相手の理解力が不足していたとしても「言葉足らずで申し訳ございません」と謝ります。

2-2. 「舌足らず」

「舌足らず」には以下の2つの意味があり、こちらもビジネス用語としてよく使われます。

言葉が不明瞭な様子

舌の動かし方が不十分で、言葉自体が何を言っているのか不明瞭な様子を意味します。

表現が不十分な様子

説明や言い回しが悪くて、よく言い表せない様子を意味します。

相手に「舌足らずで申し訳ありません」と謝罪すると、「説明が悪くて」と言うよりも、「少し言葉が足りなくて伝わりにくかった」という意味になり、決して手を抜いた訳ではないという釈明の意味が含まれます。

2-3. 「口下手」

「口下手」は「会話が下手な人」を短く表現した言葉ですが、カジュアルな場面で使われます。

2-4. 「口不調法」

「口下手」とほぼ同じ意味ですが、挨拶が上手くできなかったり、人に対して会話をするのが苦手な人のことです。

2-5. 「訥弁」

言葉自体がつかえたり噛んだりして、スムーズに話せないことを意味します。

3. 「会話が下手な人」の特徴

「会話が下手な人」のあるあるの特徴と、日常生活においての特徴について紹介します。

3-1. 自分が話したいことが整理できてない

人に何か伝えたいことがある時には、頭の中でまず要点と時系列を整理してから発言するものです。

しかし「会話が下手な人」は、とにかく言いたいことを口に出してしまってから、後付けで説明をしていきます。

その説明も自分が思いつくがままの順番ですので、話があっちこっちに飛んでしまい、相手が内容を理解できないのです。

話が伝わらないことで余計に焦ってしまい、更に話を飛ばして補足しようとするので余計に支離滅裂になってしまうのです。

3-2. 読書をしない

言葉というのは、毎日使っていないと段々と忘れてしまうものです。

毎日メールやLINEでの文字しか読んでいないと、ボキャブラリーも限られてきます。

読書をする習慣のある人は、いざ言葉が出てこない、ど忘れしたと言う時にも、代わりの言葉が出てくるものです。

読書が嫌いな人は使う言葉が幼く、目上の人や初めて会う人との会話がぎこちなくなってしまいます。

自分の親のことを「お父さん・お母さん(本来は父・母)」と言う人がこのタイプです。

3-3. 人見知り

初めての人と会うと緊張する人は、中々人と打ち解けられずにいつまでも「会話が下手な人」になってしまいます。

人見知りな人は、そもそも話が下手な訳ではありません。

顔をじっと見られることへの恥かしさと、相手に悪い印象を持たれてしまうのではという不安からスムーズに話せなくなってしまうのです。

そのNG体験が積み重なると、本当に会話が苦手になってしまいます。

3-4. 何事にも受け身

何事に対しても自分から積極的に行動せずに、受け身の状態です。

会話に関しても誰かが話題を提供して、それに便乗していた方が楽だと思います。

たまに自分が興味がある話題になった時に、話を振って欲しいと思うのですが、スルーされてしまい、言いたいことが言えなかったとガッカリしてしまいます。

人から話しかけられるのを待ち続けていつしか「会話が下手な人」になってしまうのです。

3-5. 頭の回転が速過ぎる

「会話が下手な人」というと、「どんくさい・頭が悪い」というイメージがありますが、反対のこともあります。

頭の回転が速くて、次から次へと考えることに言葉が追いつかず、話が飛躍して訳が分からなくなってしまうのです。

IQの高い人程、ものごとの全容を瞬時に捉えてしまうので、順を追って説明をするのが苦手です。

3-6. 話の内容が抽象的

何も知らない人にものごとを説明する時には、その時の状況がイメージできる様に説明する必要があります。

「この前野球を見に行ったら、スゴイ試合で参ったよ」と言っても、聞いた相手は「どこの球場なのか」「何がスゴイのか」「結局自分の応援しているチームは勝ったのか負けたのか」が分からず、話がボヤけてしまいます。

これから説明したいところでしょうが、掴みが悪いと興味を持って貰えない可能性があります。

3-7. 何でも全て話そうとする

「会話が下手な人」は、ものごとの顛末を全て話そうとします。

何が言いたいのかという要点だけではなく、その他の細かいエピソードや人間関係まで細かく話そうとするので、話が飛ぶししかも長くなってしまうのです。

結論を言う前に相手に飽きられてしまい、話題を変えられてしまうこともあります。

3-8. 最初からひとりよがりな話題をする

相手が親友でもなければ、最初はお互いの近況報告や当たり障りのない話題から入るものです。

「会話が下手な人」は、最初から自分が言いたいことをフル回転で話してきます。

「今日来る時にこんなことがあって」と、プライベートな話題をいきなり始めてしまうのです。

相手にしてみれば距離感が近すぎてあまり突っ込みたくない、と思ってしまうでしょう。

3-9. 視線をそらしている

会話をしている時に、絶対に相手の目を見ずに視線をきょろきょろさせたり、身体が半身になっている人がいます。

これは恥ずかしいから、人見知りだからという理由ですが、落ち着かない感じがするし、そこまで自分の顔を見るのが嫌なのかと疑ってしまいます。

ジッと相手の目を見るのが苦手な人は、相手の口元を見るか、相手か自分の手元まで視線を落として話しを聞き、要点になったらふと視線を上げて相手の顔を見る様にしましょう。

3-10. 噂話や愚痴・不満を言う

人と話す時に話題がないと、共通の人の話をしたくなります。

しかしその場にいない人の話は噂話で、そのつもりがなくても悪口になってしまうことがあります。

また、ネガティブな話は人の興味を引き付けやすいのですが、愚痴や不満話ばかりをされても聞かされた方はどうしようもなく、イラッとするのです。

面白いから、話し易いからと噂話や職場の愚痴などは言わないことです。

3-11. 相手のプライバシーに踏み込む

「会話が下手な人」は、話題に困ると相手のことについて質問します。

「お仕事は何をしていますか」等の当たり障りのないことならば問題ありませんが、苦し紛れに「年収は幾ら位ですか」「恋人はいますか」等とプライバシーに踏み込んだ質問をしてしまいます。

どこまでがプライベートなことなのかという線引きは難しいのですが、ざっくりと相手のイメージが掴める程度の質問に留めておきましょう。

3-12. 会話がストレート過ぎる

最初から自分が誠実であることをアピールしようとして、感じたことをや思ったことを素直にそのまま口にします。

しかし「嫌い」「あり得ない」などの否定的な言葉をストレートに言うと、相手が自分を否定されたと思ってしまうでしょう。

相手を思いやるには「ちょっと苦手」「そういうこともあるんですね」と言い換えましょう。

3-13. 知識をひけらかす

相手に興味を持って貰おうと思い、自分が持っている知識をありったけ口にする人もいます。

難しい専門用語や四字熟語を使って博識をアピールするのですが、相手から見れば鼻持ちならない人に思えます。

会話は、言葉で聞いてすぐに意味が分かる様に、耳に馴染み易い日常の言葉で話す様にしましょう。

4. 「会話が下手な人」の使い方

「会話が下手な人」は、決して良い意味ではありません。

「人」がつているので3人称となり、自分を謙遜する為には使えず、人を表現する言葉になります。

余程心を許している人にしか使えない言葉ですので注意しましょう。

5. 「会話が下手な人」の例文

「会話が下手な人」という言葉は、褒め言葉とセットにして使うと印象が和らぎます。

5-1. 「彼は会話が下手な人だが、愛想が良いので周囲から好かれている」

会話が下手なことでデメリットはあっても、それをカバーする長所を持っていることが伝わります。

5-2. 「お酒を飲めば会話が下手な人でも楽しく参加できる様になる」

「誰が」と特定するものではなく、対象となる不特定多数の人に対しても使われます。

6. 「会話が下手な人」がうまくなるコツ

「会話が下手な人」が知りたいのは、どうすれば会話が上手くなるのかという点でしょう。

以下に幾つかの改善策を紹介します。

6-1. まずは相槌を打つことから

「会話が下手な人」は、自分から話題を振ることが苦手です。

その様な時には、相手の言葉に対して相槌を打つことから始めましょう。

相槌は「すごいですね」「いいですね」などの短い言葉で相手の話を肯定できます。

自分から特に話題を考える必要はなく、相手の話の流れに合わせれば良いだけなのでとても簡単です。

真面目な人は、「本当にすごいと思っていないのにウソをついていることになるのでは」と思ってしまうものです。

しかし、相槌というのは単に相手が話をスムーズに続け易くする為の「合いの手」だと考えましょう。

「あそれ!」や「はーどうした」に意味がないのと同じで、話のテンポを良くする為のものなのです。

相槌が上手だ「聞き上手」として会話が下手でも好感を持たれます。

6-2. 笑顔や表情を大切に

人と話していてほっこりとした気持ちになれるのは、相手が笑顔で話を聞いてくれた時ではないでしょうか。

「会話が下手な人」でも、話す時に笑顔を見せて、相手が武勇伝を話している時には目を見開いたり、失敗談を話している時には困ったような顔をするなど、表情豊かにすることで好感度をアップできます。

決して自分から出しゃばらず、いつでも笑顔で話を聞いてくれるので「またこの人と話したい」という気持になるのです。

6-3. ネガティブ思考を止める

「どうせ私はコミュ障だから」とネガティブになっていると、それが段々と自分の姿として身に付いてしまいます。

人は心にそう思うことでなりたい自分になっていくものです。

話が下手なのはコンプレックスではなく個性であり、決してネガティブにったり人との接触を避ける必要はありません。

最初から相手に対して「私は会話が下手だから」と言うと、折角の雰囲気が悪くなってしまいます。

話を振られたときに「上手く言えるか分からないけど」「なんか上手な表現が見つからないんだけど」と前置きしてから自分の思っていることを素直に話すのがおすすめです。

相手も一生懸命あなたの話の意図を理解しようとしてくれるでしょう。

6-4. 社交的な人と友人になる

人との会話は相性が合う程楽しく盛り上がるものです。

「会話が下手な人」は、まず一緒にいて自然に言葉が出てきて、リラックスして話せる人と友達になりましょう。

その人頻繁に話すことで会話に慣れてきて、他の人と会話をした時にもスムーズに話せる様になります。

或いは社交的な人と一緒にいれば、自分が会話に詰まった時に助けてくれたり、自分の友達に紹介してくれて話せる場を作ってくれます。

自分と相性の良い人の友達と思うことで、緊張せずに話せるでしょう。

6-5. 質問をしてみる

「会話が下手な人」は、「自分が話してもつまらないのでは」「いつも場が白けてしまう」と不安を感じているものです。

自分から魅力的な話題を提供できない場合には、相手の話を掘り下げる様にするのがおすすめです。

相手の話を良く聞き、少し間が開いた時を見計らって質問をするのです。

相手も自分の話に興味を持ってくれているとなると、嬉しくてより詳しく説明をしてくれます。

但し、あまり矢継ぎ早に質問すると話の腰を折られたと思われてしまいますので注意します。

会話はキャッチボールですので、その時最も訊きたいことを質問して、後は会話の流れに任せましょう。

6-6. 相手に共感すること

会話の相槌として「ふーん」と「そうなんだ」は便利ですが、これでは相手も話し甲斐ありません。

相手の話に共感することで、より雰囲気を盛り上げることができます。

「あーそれ分かる」「あるある」「えーよくそこまでできたね」など、共感する相槌を打てば相手も「自分を理解してくれている」と喜んで話してくれるでしょう。

6-7. 普段から感想を口に出す練習をする

自宅でテレビのドラマや映画を観ながら、「それはナシだよ」「えーそうなるの?」等と、一人で突っ込んでみましょう。

マンガを読みながら「カッコいい」と言うのも良いでしょう。

常にその時の感想を口に出す習慣をつけていると、相槌が上手になり聞き上手になれます。

但し、人と話す時にはネガティブなことは言わない様に注意しましょう。

6-8. ペットに話しかける

どうしても人前で声を出すのが苦手、という人は、自宅でペットやサボテンなどに話しかけてみましょう。

「おはよう、今日は天気がいいね」「どうしたの?」「今日はちょっと疲れてるから早目に寝るね」など、日常的に話しかけることで、声を出すタイミングが掴める様になります。

ついうっかり人前でその癖が出てしまっても、相手がペットや植物ならば周囲も「優しい性格の人だな」と思う程度です。

6-9. 一通り情報を仕入れておく

多くの情報を仕入れていれば、引き出しの数が増えて会話のネタに困りません。

毎日忙しくても、取りあえずネットニュースのタイトルや概要位はチェックしておくのがおすすめです。

その日の会話に中で出てくるかもしれず、知っているのと知らないのとでは相手の反応も違ってきます。

特に合コンや婚活イベントに参加する時には、1週間前位からトレンドな話題のチェックはしておくべきです。

6-10. 結論と根拠をまず先に言う

これはトークのテクニックですが、「話が下手な人」はとにかく早く用件を伝えたいと焦り、しかも最初からダラダラと順を追って説明するので分りにくいのです。

まずは「場所と時間」を言い、次に「結論=こうする・こうだった・こうしたい」を言い、その後から流れを説明すると良いでしょう。

相手もいつの何について話しているか分かるので、多少説明が下手でもイメージし易くなります。

まとめ

「会話が下手な人」は、努力次第で好感をもたれる存在になれます。

口下手であることに対してコンプレックスを持たず、相槌を大切にしましょう。

例え気まずくなっても相手はあなたの性格を評価しますので心配いりません。