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手続き記憶の種類・プライミング記憶とは何か

手続き記憶の種類・プライミング記憶とは何か | SPITOPI

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手続き記憶の種類・プライミング記憶とは何か

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「手続き記憶(Procedural memory)」とは長期記憶の一種で、言葉や勉強(学習)で覚えるのではなく「体で覚えている記憶」のことです。

手続き記憶とは、どのような特徴を持っている記憶なのでしょうか? 「人間の記憶の分類」や「手続き記憶とプライミング記憶」「手続き記憶が使われている具体的な例」「手続き記憶の活用方法」「手続き記憶を強化するコツ・方法」などについて、分かりやすく解説していきます。

  • 手続き記憶とは何か?
  • 手続き記憶とプライミング記憶
  • 手続き記憶を含む人間の記憶の分類と定義
  • 手続き記憶の運動学習のプロセス・手続き記憶が使われている具体的な例
  • 「手続き記憶・意味記憶・エピソード記憶」の利点・欠点・各記憶が強い人
  • 手続き記憶の活用方法
  • 手続き記憶を強化するコツ・方法
  • まとめ

1. 手続き記憶とは何か?

手続き記憶とは何か?

「手続き記憶(Procedural memory)」とは、宣言的記憶(エピソード記憶)と並ぶ長期記憶の一種で、特別に意識せずに何気なく行ってる動作や技能と関係した「体が覚えている記憶(正確には一連の動作を制御する脳が覚えている)」のことです。

手続き記憶は一度、体で覚えたら忘れることがない「持続的な時間特性」を持った記憶とされ、「過去の経験・知識の自動的な貯蔵」に関わる記憶プロセスの一つとされています。

1-1. 典型的な手続き記憶の種類

典型的な手続き記憶の種類

典型的な手続き記憶としては、「洋服の着替えの仕方に関する手続き記憶」「自転車の乗り方に関する手続き記憶」「自動車の運転方法に関する手続き記憶」「楽器の演奏方法に関する手続き記憶」などがあります。

これらの長期記憶は言語機能に依拠した宣言的記憶(エピソード記憶)とは異なり、いったん体で覚えてしまったら基本的には二度と忘れることがないとされています。

認知症を発症して「意味記憶」が障害され、車の車種や車のブレーキペダルやサイドブレーキなどの名称を忘れてしまっても、手続き記憶に依拠した車の運転方法だけは滅多に忘れることがないのです。

1-2. 手続き記憶の別の呼び方

手続き記憶の別の呼び方

手続き記憶とは、言葉では説明することのできない「技能(テクニック)・物事の手続き・ノウハウ(手続き的知識)」を保存している記憶であり、身体感覚を通して自動的に再生(再現)できるものですが、言語的記憶に依存していない長期記憶であることから「非陳述記憶・非宣言的記憶」とも呼ばれることがあります。

手続き記憶の別の呼び方としては、身体に染み付いた技能を自動的に再現する記憶であることから「技能記憶」というものがあります。

人間の動作・学習の経験と長期記憶が連合しているということから、手続き記憶を「連合記憶」と呼ぶこともあります。

2. 手続き記憶とプライミング記憶

手続き記憶とプライミング記憶

人間の記憶には、「意識的に思い出す記憶(宣言的記憶)」と「無意識的に再現される記憶(非宣言的記憶)」があります。

「手続き記憶」と「プライミング記憶」、無意識的に思い出して利用できる記憶としての共通点があります。

プライミング記憶とはどのような記憶なのでしょうか?

2-1. プライミング記憶とは何か?

プライミング記憶とは何か?

プライミング記憶(プライミング効果)とは、前にインプット(入力)された先行情報が、その後の情報の認識・理解に影響を与えるようなタイプの記憶のことです。

プライミング記憶の例としては、「同じ文字が繰り返し出てきた場合」や「同じカテゴリーあるいは似た意味を持つ言葉が繰り返し出てきた場合」に、先に出てきた先行情報に影響されて後に出てきた言葉の間違いに気づきにくいといったことがあります。

「昨夜のハリケーンで105名もの尊い人命が失われました。地球温暖化の影響でハリケーンの発生頻度が増えているとハリケーン研究者のハリス・ロックさんが語っています。ハリケーンの心配を毎年のようにしなければならなくなったと、ハーリケン被害に見舞われた農家の方が嘆いています」という文章では、最後のハーリケンというミスタイプを見逃しやすくなるというのもプライミング記憶の影響です。

2-2. 手続き記憶とプライミング記憶はどこが似ているのか?

手続き記憶とプライミング記憶はどこが似ているのか?

手続き記憶は「動作・技能・ノウハウ・やり方」に関する長期記憶で、「体で覚える記憶」の特徴を持っています。

プライミング記憶(プライミング効果)は「先行刺激(先行情報)によって影響を受ける記憶」で、「脳が情報処理を簡略化(手抜き)する記憶」の特徴を持っています。

手続き記憶とプライミング記憶は一見すると、全く違う機能を持っている記憶にも思えるのですが、両者ともに「意識的に思い出そうとしなくても自動で発動される記憶」や「自分の意志・選択で自由にコントロールできない記憶」としての特徴が似ているのです。

手続き記憶は、水泳や走り方、車の運転、楽器演奏、機械操作などに応用されていますが、プライミング記憶も、効率的な学習や記憶の省力化、催眠的なテクニックなどに応用されています。

2-3. プライミング記憶の活用例

プライミング記憶の活用例

プライミング記憶(プライミング効果)の実際の活用例として挙げられるのは、「効率的な学習方法・記憶術」などでしょう。

プライミング記憶は「先行刺激(先行情報)によって後に続く情報に影響を与える記憶」ですが、これは言い換えれば「一度目にした知識・情報を元にしてその後の認識コスト(学習コスト)を節約できること」を意味しています。

プライミング記憶は「ケアレスミス・勘違いの原因」にもなりますが、一度読んだ参考書を読み直す時には時間が大幅に節約できるといった学習の効率化(記憶時間の短縮化)にも貢献するのです。

プライミング記憶は無意識的に相手の認識・行動に影響を与えられるので、NLP(神経言語プログラミング)や催眠療法などの原理としても活用されていて、ポジティブな先行刺激をある種の「強力な暗示+心を安定させるアンカー(碇)」として使えるのです。

3. 手続き記憶を含む人間の記憶の分類と定義

手続き記憶を含む人間の記憶の分類と定義

「手続き記憶」を含む人間の記憶には、どのような種類があるのでしょうか?人間の記憶の分類と定義について、分かりやすく解説していきます。

3-1. 人間の記憶は「長期記憶」と「短期記憶」に分けられる

人間の記憶は「長期記憶」と「短期記憶」に分けられる

人間の記憶は、数日〜数年以上の長期にわたって内容を保存することのできる「長期記憶」と数十秒というごく短い時間だけ保存されて活用される「短期記憶」に分けることができます。

短期記憶の中から長期記憶に移行するものが出てきますが、ある情報の内容が短期記憶になるのか長期記憶になるのかは、「その人の意志・関心(注意)・選択・学習(反復学習)」によって変わってきます。

長期記憶は、反復学習や重要度の認識によって半永久的に情報・内容を保存できる記憶構造ですが、手続き記憶もその一種とされています。

長期記憶の大部分は「大脳皮質」に保存されますが、手続き記憶は例外的に「小脳」に保存されます。

3-2. 長期記憶は「宣言的記憶(陳述記憶)」と「非宣言的記憶(非陳述記憶)」に分けられる

長期記憶は「宣言的記憶(陳述記憶)」と「非宣言的記憶(非陳述記憶)」に分けられる

長期記憶はさらに、「宣言的記憶(陳述記憶)」と「非宣言的記憶(非陳述記憶)」に分けることができます。

「宣言的記憶(陳述記憶)」というのは、言語・言葉を用いることによって意識的に表現したり伝えたりすることができる記憶のことです。

物事の知識や事物の名前、自分が経験した出来事、過去の体験の記憶など、私たちが一般的に「記憶」と呼んでいるものの多くが、「宣言的記憶(陳述記憶)」に分類されます。

「非宣言的記憶(非陳述記憶)」というのは、言語・言葉を用いて表現することができない「体で覚えている記憶」のことで、物事のノウハウや動作・感覚を用いた技能の記憶などが当てはまります。

手続き記憶は、この「非宣言的記憶(非陳述記憶)」の一種ということになります。

3-3. 長期記憶の宣言的記憶(陳述記憶)は「意味記憶」と「エピソード記憶」に分けられる

長期記憶の宣言的記憶(陳述記憶)は「意味記憶」と「エピソード記憶」に分けられる

長期記憶の宣言的記憶(陳述記憶)は、更に「意味記憶」と「エピソード記憶」に分けることができます。

宣言的記憶(陳述記憶)とは言葉によって陳述することのできる記憶のことですが、自分自身の経験とは関係がない物事・事物の一般知識に関する記憶のことを「意味記憶」といいます。

意味記憶は1962年に心理学者のキリアンが提唱した概念であり、意味記憶とは「学習によって意識的に覚える知識の記憶」のことです。

1972年に心理学者のタルヴィングが提唱した記憶概念が「エピソード記憶」です。

エピソード記憶は、一般的な知識・情報を覚える意味記憶と対照的な性質を持つ長期記憶であり、「自分自身の個人的な人生経験(人生の物語的なエピソード)に基づく記憶」のことです。

エピソード記憶はもっとも忘れにくい長期記憶とされています。

3-4. 長期記憶の非宣言的記憶(非陳述記憶)としての「手続き記憶」

長期記憶の非宣言的記憶(非陳述記憶)としての「手続き記憶」

長期記憶の非宣言的記憶(非陳述記憶)は、言語化して覚えたり伝えたりすることができない特徴を持つ「手続き記憶」です。

手続き記憶は言葉・学習で覚えるわけではない「技能の記憶+ノウハウ(やり方)の記憶」であり、代表的な手続き記憶の例として、「文字の書き方・自転車の乗り方・自動車や機械の運転操作・楽器の演奏方法・水泳の泳ぎ方・陸上の走り方・卓球やテニスのやり方・パソコンのタイピング」などを考えることができます。

3-5. 手続き記憶の4つの段階の分類

手続き記憶の4つの段階の分類

手続き記憶は「言語化できない技能・動作・ノウハウ」の記憶ですが、手続き記憶も先天的記憶ではなく後天的な練習・トレーニングによって獲得されるものです。

手続き記憶はいったん獲得されると半永久的に忘れることはないとされますが、以下の4つの段階に分類することができます。

第1段階は「感覚的知覚過程における記憶」であり、音声を聴いたり他者の動作(お手本)を見たりする段階です。

第2段階は「記憶思考過程における記憶」であり、意味記憶とも相関した演算・計算の能力や効率的な記憶術の段階です。

第3段階は「動作運動過程における記憶」であり、自転車の乗り方やボールの投げ方といった実際の運動・動作を通して覚える段階です。

第4段階は「日常生活行動過程における記憶」であり、会社でのプレゼンの流れや冠婚葬祭の式次第の進め方といったかなり高度なレベルの体で覚える記憶の段階になります。

4. 手続き記憶の運動学習のプロセス・手続き記憶が使われている具体的な例

手続き記憶の運動学習のプロセス・手続き記憶が使われている具体的な例

手続き記憶も、宣言的記憶と同じように生まれながらに備わっている先天的な記憶ではなく、水泳にしても車の運転にしても、初めは学習行動によって習得されることになる記憶です。

宣言的記憶の学習は専ら勉強・読書といった文字を読み書きすることに頼っていますが、手続き記憶の学習は実際に行動(運動)しながら体に覚え込ませていくという「運動学習のプロセス」に依拠しています。

4-1. 運動学習の認知段階:技能・やり方の手続きに関する宣言的(記述的)知識を学習する

運動学習の認知段階:技能・やり方の手続きに関する宣言的(記述的)知識を学習する

ここでは、「自動車の運転方法に関する手続き記憶」の運動学習による獲得について考えていきます。

最初に、運動学習の認知段階では、「自動車の運転方法にまつわる一般的な知識」を学習していきます。

右側にアクセルペダルがあって、左側にブレーキペダルがあり、MT車なら更に左にクラッチペダルがあるという宣言的(記述的)知識をまず学ぶことになります。

それ以外にも、インパネ回りのメーターやランプ類の見方、ヘッドランプの付け方、ワイパーの動かし方(ウォッシャー液の出し方)など、車の運転に必要な一般的知識を座学・授業のような形で学んでいきます。

4-2. 運動学習の連合段階:宣言的知識と実際の運動を連合させて技能を上達させる

運動学習の連合段階:宣言的知識と実際の運動を連合させて技能を上達させる

次の運動学習の連合段階では、認知段階で学んだ「自動車の運転に必要な一般的知識」を活用して、実際に運転の練習をしていきます。

頭の中に知識・情報があっても、実際に運転してみるとかなりぎこちない車の動きになってきますが、何度も繰り返し「正しい運転方法の知識」に従って練習している内に、運転技能が上達してスムーズに車を運転できるようになってきます。

一般的な知識と実際の運転動作の連合が進んでくるのです。

4-3. 運動学習の自動段階:技能レベルが向上して自動的かつ確実・迅速に行えるようになる

運動学習の自動段階:技能レベルが向上して自動的かつ確実・迅速に行えるようになる

自動車の運転方法を手続き記憶として覚える最終プロセスは、「運動学習の自動段階」と呼ばれるものになってきます。

運動学習の連合段階までは、かなり正しい車の運転方法を意識しながら運転していたわけですが、最後の自動段階に入ると運転技能に習熟して「体で車の運転を覚えた状態」になってきます。

そうなると運転技能レベルの上昇を実感することができるだけでなく、自動的かつ確実・迅速に車の運転操作を行えるようになってくるのです。

通常、自動車の運転ができる人は、どちらがアクセルかブレーキかなど気にすることなく、自動的に止まるべき時には踏み変えてブレーキペダルを踏んでいます。

ただし加齢や認知症によって手続き記憶も劣化したり瞬間的に忘れたりすることはあり、高齢者になるほど「ペダルの踏み間違えのリスク」は上がります。

4-4. 人の基本的動作に使われる手続き記憶の具体例

人の基本的動作に使われる手続き記憶の具体例

無意識的に使われる手続き記憶は、「人間の基本的動作」に応用されることになります。

人の基本的動作に応用される手続き記憶の具体例としては、「2本足で立って歩く・走る・ジャンプする・階段を上る・箸を使って食べる・スプーンやナイフを使って食べる・服の着替えをする・顔や髪を洗う・水を手ですくって飲む」などがあります。

これらの手続き記憶は、半永久的に持続するので途中で忘れることはありません。

4-5. 人の高度なレベルの動作・技能に使われる手続き記憶の具体例

人の高度なレベルの動作・技能に使われる手続き記憶の具体例

無意識的に使われる手続き記憶は、「人間の高度なレベルの動作・技能」に応用されることになります。

人の高度なレベルの動作・技能に応用される手続き記憶の具体例としては、「自動車の運転・水泳・野球・サッカー・PCのタイピング・絵画を描く(デッサンをする)・裁縫や刺繍・大工仕事(DIY)」などがあります。

これらの高度なレベルの技能は、初めの内は意識して練習・訓練を繰り返す必要がありますが、次第に何も考えなくても半自動的に体が動いて技能を発揮できるようになってきます。

5. 「手続き記憶・意味記憶・エピソード記憶」の利点・欠点・各記憶が強い人

「手続き記憶・意味記憶・エピソード記憶」の利点・欠点・各記憶が強い人

「手続き記憶・意味記憶・エピソード記憶」のそれぞれの利点・欠点について紹介していきます。

「手続き記憶・意味記憶・エピソード記憶」のそれぞれの記憶が強い人の特徴も分かりやすく解説していきます。

5-1. 手続き記憶の利点・欠点

手続き記憶の利点・欠点

手続き記憶の利点として、車の運転にせよスポーツ(野球・サッカー)のやり方にせよ、「いったん体に覚え込ませてしまえば半永久的に忘れることがない」や「技能に習熟すれば半自動的にその技能を発揮できる」ということがあります。

特に、「歩くや走る・着替えをする・トイレをする」などの日常的な生活動作については、よほど深刻なレベルの認知症にでもならない限りは忘れてしまうことがありません。

手続き記憶の欠点としては、「高度なレベルの技能になるほど、同じ技能を習得しても個人差が大きい」や「意識的な努力・工夫によって上達できる限度がある」ということがあります。

5-2. 意味記憶の利点・欠点

意味記憶の利点・欠点

意味記憶の利点として、「知識・情報量が多くなるので物知りで頭が良いという印象を与えられる」や「知識が多いので受験・資格試験などに合格しやすくなる」ということが上げられます。

意味記憶は勉強・読書などの学習によって手に入れられる「一般的な知識」なので、学習面の努力をすればするほど意味記憶が増えていくという利点もあります。

意味記憶の欠点としては、「必要性がない意味記憶の内容は忘れやすい」や「意識して反復的な復習・知識の活用をしていなければ意味記憶の量・質を保つことができない」ということがあります。

5-3. エピソード記憶の利点・欠点

エピソード記憶の利点・欠点

エピソード記憶の利点として、「個人的な人生経験に関する記憶なので忘れにくい」や「感動・感情を伴うリアリティーのある記憶として精神的な支え(癒し)にもなる」ということが上げられます。

エピソード記憶は自分自身の人生経験や人間関係に基づく記憶なので、もっとも忘れにくい長期記憶とされていて、好きな他者とのエピソード記憶などは精神的にプラスになる効果も持っているのです。

エピソード記憶の欠点としては、「意味記憶とは違ってエピソード記憶自体が勉強・試験・資格取得などの役に立つわけではない」や「いじめ・虐待・貧困・不幸などのネガティブなエピソード記憶があると気分が落ち込みやすい」ということがあります。

5-4. 手続き記憶が強い人の特徴

手続き記憶が強い人の特徴

手続き記憶が強い人は、「短期間の実地練習によって高度な技能・ノウハウを身につけられる」という特徴を持っています。

手続き記憶が強い人は、技能習得において要領が良い人であり、コツをつかむのが早い人なのです。

一方で、手続き記憶は「実際の動作・行動を伴う学習の結果」なので、勉強したり読書したりして獲得する一般的な知識や情報が多いわけではありません。

5-5. 意味記憶やエピソード記憶が強い人の特徴

意味記憶やエピソード記憶が強い人の特徴

意味記憶が強い人は、端的に「勉強が得意で学習効率が高い」や「教科学習で得るような一般知識が豊富で物知り」という特徴を持っています。

意味記憶に強い人というのは、受験・学歴エリートや優秀なサラリーマンに多いタイプであり、勤勉な学習努力によって学校・仕事で必要とされる知識を次々に身につけていくのです。

エピソード記憶が強い人は、「自分の過去の人生で起こったことをよく覚えている」や「感情・感動を伴う人間関係や出来事に対する興味関心が強い」という特徴を持っています。

エピソード記憶に強い人は、コミュニケーション能力が高い人が多く、日常生活や職場の人間関係に対して高い適応能力を発揮することができるのです。

6. 手続き記憶の活用方法

手続き記憶の活用方法

手続き記憶には、どのような活用方法があるのでしょうか?手続き記憶の活用方法について紹介していきます。

6-1. 手続き記憶で語学力・演算力・記憶力をアップする

手続き記憶で語学力・演算力・記憶力をアップする

手続き記憶は、「感覚知覚過程→記憶思考過程→運動過程→日常生活動作過程」の4段階から成り立っています。

感覚知覚過程では「音声を聴いて覚える+単語を発音して覚える」という反復学習によって、「実際に聴いて話して覚える語学力のアップ」に応用することができます。

記憶思考過程では「自分にとって覚えやすいイメージを用いた記憶術」や「公式を用いた演算・計算の能力獲得」などによって、演算力(計算力)・記憶力を確実にアップさせることができます。

6-2. 手続き記憶で一般的な知識と実際的な経験を融合させる

手続き記憶で一般的な知識と実際的な経験を融合させる

手続き記憶を最も効果的に活用する方法は、「意味記憶・エピソード記憶」と「手続き記憶」を融合させるということです。

自動車の運転でも楽器の演奏でも、その技能が高度になればなるほど、無意識的に「一般的な知識+自分の個人的な経験」を「実際の動作による技能の向上」に応用できるようになっていきます。

手続き記憶によって特別に意識しなくても発動できる動作・技能に、「一般的な知識・情報」や「個人的な経験・感情」を付け加えることによって、その動作や技能のクオリティーが格段にアップする可能性があるのです。

「意味記憶の知識+エピソード記憶の感情・感動+手続き記憶の技能・動作」の融合によって、人の心を揺り動かすような技能のパフォーマンスを発揮できるようになります。

7. 手続き記憶を強化するコツ・方法

手続き記憶を強化するコツ・方法

手続き記憶を強化するコツ・方法には、どのようなやり方があるのでしょうか?手続き記憶を強化するコツ・方法について紹介していきます。

7-1. 何度も繰り返し反復して練習・訓練をする

何度も繰り返し反復して練習・訓練をする

手続き記憶を強化するコツ・方法として、「何度も繰り返し反復して練習・訓練をする」ということがあります。

手続き記憶は運動学習によって習得が進んでいきますが、その運動学習は「認知段階→連合段階→自動段階」に分類することができます。

一つの動作や技能を強化するためには、自分の知識と実際の動作を組み合わせて何度も練習をすることが必要になってきます。

何も考えなくても自動的に体が動くくらいになるまで、反復して復習・訓練をするようにしましょう。

7-2. 人に自分の動作をチェックしてもらって問題点を指摘してもらう

人に自分の動作をチェックしてもらって問題点を指摘してもらう

「人に自分の動作をチェックしてもらって問題点を指摘してもらう」というのが、手続き記憶を強化するコツ・方法になります。

自分一人だけで繰り返し練習・トレーニングをすることには、「自分の動き・技能を客観的に見ることができない」という限界があります。

手続き記憶を客観的に強化したいのであれば、自分が水泳やサッカーをしている動きを第三者にチェックしてもらうことが必要なのです。

特に、知識や技術のある第三者にチェックしてもらえば、自分が上手く出来ていない問題点を指摘してもらう事ができます。

7-3. お手本になる理想的な技能を持っている人を見て観察学習する

お手本になる理想的な技能を持っている人を見て観察学習する

手続き記憶を強化するコツ・方法として、「お手本になる理想的な技能を持っている人を見て観察学習する」ということが上げられます。

手続き記憶によって獲得できる技能を最高レベルにまで高めたいのであれば、すでに最高レベルにまで手続き記憶を高めた人の動き・技能をしっかりと観察して学習することが必要です。

サッカーや野球であれば、お手本になる理想的なプレイヤーの技術を目の前で見て観察学習(モニタリング)する事が、手続き記憶・技能のアップにつながるのです。

まとめ

まとめ

「手続き記憶」について徹底的に解説してきましたが、いかがだったでしょうか? 長期記憶には「手続き記憶(非宣言的記憶)」と「宣言的記憶(意味記憶+エピソード記憶)」がありますが、「無意識的な技能・動作・ノウハウの活用」と関係している手続き記憶は運動学習のプロセスによって強化されます。

手続き記憶を強化するコツは「何度も繰り返し反復して練習すること」ですが、手続き記憶について詳しく調べたい時には、この記事を参考にしてみて下さい。

「手続き記憶(Procedural memory)」とは長期記憶の一種で、言葉や勉強(学習)で覚えるのではなく「体で覚えている記憶」のことです。

手続き記憶とは、どのような特徴を持っている記憶なのでしょうか? 「人間の記憶の分類」や「手続き記憶とプライミング記憶」「手続き記憶が使われている具体的な例」「手続き記憶の活用方法」「手続き記憶を強化するコツ・方法」などについて、分かりやすく解説していきます。


手続き記憶とは何か?

「手続き記憶(Procedural memory)」とは、宣言的記憶(エピソード記憶)と並ぶ長期記憶の一種で、特別に意識せずに何気なく行ってる動作や技能と関係した「体が覚えている記憶(正確には一連の動作を制御する脳が覚えている)」のことです。

手続き記憶は一度、体で覚えたら忘れることがない「持続的な時間特性」を持った記憶とされ、「過去の経験・知識の自動的な貯蔵」に関わる記憶プロセスの一つとされています。

1-1. 典型的な手続き記憶の種類

典型的な手続き記憶の種類

典型的な手続き記憶としては、「洋服の着替えの仕方に関する手続き記憶」「自転車の乗り方に関する手続き記憶」「自動車の運転方法に関する手続き記憶」「楽器の演奏方法に関する手続き記憶」などがあります。

これらの長期記憶は言語機能に依拠した宣言的記憶(エピソード記憶)とは異なり、いったん体で覚えてしまったら基本的には二度と忘れることがないとされています。

認知症を発症して「意味記憶」が障害され、車の車種や車のブレーキペダルやサイドブレーキなどの名称を忘れてしまっても、手続き記憶に依拠した車の運転方法だけは滅多に忘れることがないのです。

1-2. 手続き記憶の別の呼び方

手続き記憶の別の呼び方

手続き記憶とは、言葉では説明することのできない「技能(テクニック)・物事の手続き・ノウハウ(手続き的知識)」を保存している記憶であり、身体感覚を通して自動的に再生(再現)できるものですが、言語的記憶に依存していない長期記憶であることから「非陳述記憶・非宣言的記憶」とも呼ばれることがあります。

手続き記憶の別の呼び方としては、身体に染み付いた技能を自動的に再現する記憶であることから「技能記憶」というものがあります。

人間の動作・学習の経験と長期記憶が連合しているということから、手続き記憶を「連合記憶」と呼ぶこともあります。

手続き記憶とプライミング記憶

人間の記憶には、「意識的に思い出す記憶(宣言的記憶)」と「無意識的に再現される記憶(非宣言的記憶)」があります。

「手続き記憶」と「プライミング記憶」、無意識的に思い出して利用できる記憶としての共通点があります。

プライミング記憶とはどのような記憶なのでしょうか?

2-1. プライミング記憶とは何か?

プライミング記憶とは何か?

プライミング記憶(プライミング効果)とは、前にインプット(入力)された先行情報が、その後の情報の認識・理解に影響を与えるようなタイプの記憶のことです。

プライミング記憶の例としては、「同じ文字が繰り返し出てきた場合」や「同じカテゴリーあるいは似た意味を持つ言葉が繰り返し出てきた場合」に、先に出てきた先行情報に影響されて後に出てきた言葉の間違いに気づきにくいといったことがあります。

「昨夜のハリケーンで105名もの尊い人命が失われました。地球温暖化の影響でハリケーンの発生頻度が増えているとハリケーン研究者のハリス・ロックさんが語っています。ハリケーンの心配を毎年のようにしなければならなくなったと、ハーリケン被害に見舞われた農家の方が嘆いています」という文章では、最後のハーリケンというミスタイプを見逃しやすくなるというのもプライミング記憶の影響です。

2-2. 手続き記憶とプライミング記憶はどこが似ているのか?

手続き記憶とプライミング記憶はどこが似ているのか?

手続き記憶は「動作・技能・ノウハウ・やり方」に関する長期記憶で、「体で覚える記憶」の特徴を持っています。

プライミング記憶(プライミング効果)は「先行刺激(先行情報)によって影響を受ける記憶」で、「脳が情報処理を簡略化(手抜き)する記憶」の特徴を持っています。

手続き記憶とプライミング記憶は一見すると、全く違う機能を持っている記憶にも思えるのですが、両者ともに「意識的に思い出そうとしなくても自動で発動される記憶」や「自分の意志・選択で自由にコントロールできない記憶」としての特徴が似ているのです。

手続き記憶は、水泳や走り方、車の運転、楽器演奏、機械操作などに応用されていますが、プライミング記憶も、効率的な学習や記憶の省力化、催眠的なテクニックなどに応用されています。

2-3. プライミング記憶の活用例

プライミング記憶の活用例

プライミング記憶(プライミング効果)の実際の活用例として挙げられるのは、「効率的な学習方法・記憶術」などでしょう。

プライミング記憶は「先行刺激(先行情報)によって後に続く情報に影響を与える記憶」ですが、これは言い換えれば「一度目にした知識・情報を元にしてその後の認識コスト(学習コスト)を節約できること」を意味しています。

プライミング記憶は「ケアレスミス・勘違いの原因」にもなりますが、一度読んだ参考書を読み直す時には時間が大幅に節約できるといった学習の効率化(記憶時間の短縮化)にも貢献するのです。

プライミング記憶は無意識的に相手の認識・行動に影響を与えられるので、NLP(神経言語プログラミング)や催眠療法などの原理としても活用されていて、ポジティブな先行刺激をある種の「強力な暗示+心を安定させるアンカー(碇)」として使えるのです。

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この記事は2021年02月09日に更新されました。

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