「イキってる人」という表現は、関東地方に住んでいる人は耳馴染みが薄いかも知れません。
この言葉は関西地方で良く使われる言葉で、関東では最近若い人を中心に広がっています。
「イキる」の意味とその様な人の特徴、あるあるなどについて紹介します。
- イキるとは?
- イキるの類語や言い換え
- イキってる人の特徴
- イキってる奴あるある
- まとめ
1. イキるとは?
イキる、イキっているは関西弁で、人にも動物にも使われる便利な言葉です。
その意味は大きく分けて以下の2つとなります。
1-1. 「イキがっている」「調子に乗っている」
自分は他人とは違い一番優れた存在で、自信過剰な態度を取ります。
常に人より目立ちたいと思い、いつでも話題の中心になろうとして、大声で話したり、人が話をしている時に「僕の場合は」と口を出して話題を横取りしたりします。
他人を見下しているのが見え見えで、自己中心的な人のことです。
1-2. 「暴走状態である」
ケンカをしたり何か気に入らないことがあり、怒りが頂点に達した状態をいいます。
また、既に暴走して非常に危険な状態という意味もあります。
怒ってキレたり、歩道を自転車で走りながらやたらとベルを鳴らして歩行者を威嚇しているオジサン、オバサンなどのことを「イキっとる」言います。
2. イキるの類語や言い換え
「イキる」は関西弁ですので、類語や言い換えの言葉も複数あります。
2-1. 「イキる」の語源
まずは「イキる」の語源ですが、標準語の「いきがる(意気がる・粋がる)」を短縮した関西弁です。
意味は「まるで粋であるかの様に振る舞う様子」で、そこから「虚勢を張る」という意味も持つ様になりました。
少し不良的な意味合いが広まり、ヤンキー系を中心に流行したこともあります。
最近になりSNSが流行る様になると、自分を良く見せようと過度な表現をする人が増えてきたこともあり、「見栄っ張り」「調子者」等の意味としても使われる様になっています。
ネットの世界では、明らかに自慢をしたり、見栄を張っている投稿ばかりしている人に対して「イキっているオタク」を略して「イキリオタク」と呼んでいます。
これはオタクが流行らせた言葉で、その様な人と同じオタクだと思われたくなくて差別化する為に使っているのです。
2-2. 「いきがる(意気がる・粋がる)」
こちらは昔から使われてきた言葉です。
「粋」とは昔から洗練された身なりや言動を表します。
その様な素養がない人があたかも洗練された様に形だけ真似をするのですが、バレバレな様子を「いきがる」といいます。
決して良い意味ではないことは確かです。
2-2. 「偉ぶる」
こちらは「あたかも偉そうな態度を取ること」を表します。
「イキる」よりも威圧的な態度が強くなります。
2-3. 「思い上がる」
他の人よりも自分が一番だと思うことです。
「イキる」がかなり大胆な行動を表すのに対して、こちらは考え方や言葉などで表現することがメインです。
2-4. 「図に乗る」
「図」とは、仏教で僧侶が唱える「声明(しょうみょう)」という音階のあるお経で転調をすることです。
これが結構難しく、上手く転調できた時に「図に乗る」と表現しました。
そこから調子に乗って「つけあがる」という意味に変化しています。
何でもうまくいくと思い込んでしまっている状態で、「イキる」と良く似ています。
2-5. 「うぬぼれる」
こちらも「自分が一番」と勘違いしてしまう状態です。
自分から何か行動を起こすというよりも、周囲の状況を全て自分の都合のいい様に解釈するという内面的な感情が強くなります。
3. イキってる人の特徴
「イキってる」は感覚的な言葉で、その人のエネルギーや雰囲気に対して使われる言葉です。
「イキってる」人を見分けるには、以下の様な共通した特徴あるので参考にしましょう。
3-1. 褒められることで舞い上がる
人は褒められると悪い気持ちはしないものです。
しかし普通の人はいい気分になって終わりなのですが、イキってる人は「更にもっと褒められたい」と思い、その為に行動を起こしてしまうのです。
お茶を入れて貰って「美味しいね、ありがとう」と言ったら毎日欲しくもないのにお茶を入れてきたり、荷物を持って貰って「やっぱり頼りになるね」と言ったら次から大して重くもない荷物を持ってくれようと無理に手を出して来たりする人のことです。
褒められたくて一生懸命なのですが、余計なお世話になってしまうので相手が褒めたことを後悔してしまいます。
3-2. 本気で怒らないと分からない
すぐに調子に乗ってしまい、人から見ると「ふざけているのでは」と思う程行動がエスカレートします。
周囲に迷惑をかけることがあるので皆がたしなめますが、ちょっとやそっと怒った位ではこりません。
「それはやらなくていいよ」と注意するのではなく、「迷惑だからやめなさい」とはっきりと怒らないと自分のしていることが悪いと気が付かないのです。
但し、怒られた時に一時的に大人しくしていますが、ほとぼりが冷めるとまた同じような迷惑行為を繰り返す様になります。
3-3. 常に自分が中心でいたいと思う
大勢の中でも自分が中心にいたいと思い、その為には調子に乗って多少羽目を外すことも計算しています。
しかし中にはその人の性格で自然に人の心を引き付けて話題の中心になってしまう人もいます。
その様な人がいると、その人以上に目立つ行為をして盛り上げなければならないと気合いが入るのです。
自分の近くにいる人だけではなく、その場にいる人達全員にアピールしようとするので「うるさい」と思われてしまいます。
3-4. 意外と小心者
普段はすぐに調子に乗ったり派手はパフォーマンスをしていますが、自分よりも強い立場の人が来てにらみを利かせているところでは大人しくしています。
人を見下しているところはあるのですが、それでもどうしても叶わないと思っている人がいて、その人にだけは逆らわない様にしているのです。
態度が明らかに変わるので滑稽に思えるでしょう。
3-5. 自己主張の固まり
相手に対して「自分の主張を聞いて欲しい」「受け入れて欲しい」という気持ちが強すぎる傾向があります。
その為に常に自分が中心の話題ばかりをするのですが、他人を受け入れる気持ちがないことで人間関係を上手に保つことが難しいのです。
人の話を聞く耳を持たず、常に自分の主観のみで意見を言うので、視野が狭い人間だと思われてしまっています。
全て相手に認められたいという思いからなのですが、自己主張が強すぎる為にいざという時に親身になって話を聞いてくれる人がいなくなります。
3-6. 褒められないとやる気が起きない
人より常に目立っていたい性格ですので、仕事に関しては誰かから褒められない様なものには興味を持ちません。
取引先を訪問して契約を取り付ける様な大きな仕事はしたがるのですが、事務やサポート、経理など裏方の仕事はやる気が起きないのです。
しかし実際に人より能力がある訳ではないので、大きな仕事を任せても成果は出せません。
適材適所が難しい人材でもあります。
3-7. 人に対して馴れ馴れしい
「イキってる人」は、人に対して馴れ馴れしいという特徴があります。
自己中心的で、相手よりも自分の方が優れていると思い込んでいるので、少しでも相手が隙を見せると付け込んでくるからです。
社会人になると、ステイタスの高い人や格付けのある人ほど奢り高ぶらずに気さくな人が多くなります。
自分に自信があるので常に高圧的ない態度を取る必要がないからです。
「イキってる人」は、その様な人に会うと勘違いをしてしまい、タメ口で話したりや突っ込みを入れたりするのです。
その結果「いいヤツだけれども子供っぽい」と思われてしまい、評価が下がってしまうでしょう。
3-8. キャラの使い分けができない
例え普段はイキっていても、出るところに出れば颯爽としていて、締めるところは締められる性格ならば問題はありません。
しかし自分の中でキャラの使い分けができずに、常に同じテンションを保ちます。
これは表裏がない性格と言うことでメリットではありますが、社会人ならば「オン・オフ」の切り替えができた方が行き易くなります。
シリアスな場面でも何となくふざけた様な態度が見えてしまい、信用されにくくなってしまいます。
3-9. 友達思いである
「イキってる人」の最大の長所として友達思いであるという点があります。
多少風変わりでもきにせずに付き合ってくれる人に対しては、混じりっ気なしの友情を見せてくれます。
友人の為ならば遠くから駆けつけてくることもあります。
特に何ができるという訳ではありませんが、一緒に寄り添ってくれる優しさを持っています。
3-10. お人よし
人からおだてられるとその気になってしまい、余計なことをやらかしてしまいます。
性格が素直で人の言うことを真に受けてしまい、その通りに行動しようと思うからです。
悪意のある人に利用されて自分が不利な立場になってしまうこともあります。
しかし本人はあくまで「人助けをした」と思い込んでいます。
人を疑ったり試したりということはなく、純粋な心を持っています。
3-11. 憧れている人がいる
芸能人やスポーツ選手などで憧れている人がいます。
その人に似せたファッションをしたり、仕草やライフスタイルまで真似をしている人も多くいます。
それが似合っていないことを指摘されても全く気になりません。
いつか自分もその人の様になれると思っているのです。
3-12. リア充アピールをする
フェイスブックやインスタなどで、ひたすらリア充をアピールします。
「イイね!」が多く貰えると良い気分になり、次はもっと多くの「イイね!」を貰おうと更なるアピールをします。
仲間内では裏で「またやってるよ」と言われていることが多くなります。
職場では「忙しいアピール」をしています。
「今日は忙しい」等と口で言いながら仕事をしていますが、誰が見ても仕事のボリュームは普段とそう変わりありません。
しかもアフターファイブに友達と予定がある様子でいそいそと帰るのですが、実は何も予定は入っていなくて、残業帰りの人に最寄駅のファーストフード店や百貨店で目撃されることもあります。
3-13. 自慢話をする
人が会話をしていると遮る様に自分の自慢話をしてきます。
但しただの自慢ではなく、過去の武勇伝を話したがります。
どれだけ大きな失敗をしたか、不幸だったかを自慢して、人から一目置かれようとするのです。
本当にスゴイ自慢話は自分のことではなく、親友や親戚についての話ばかりです。
3-14. 寂しがり屋
自分を認めて欲しいという願望が強く、常に誰かと一緒にいないと寂しくて仕方ありません。
夜中に急にラインや電話をしてきて少しでも長く話そうとします。
一方的に自分の話をしてくるだけなのですぐに飽きられて切られてしまうので、「暇つぶし要員リスト」を持っていて、次々に連絡をしてきます。
3-15. 土壇場で逃げる傾向がある
常に自分を能力以上に見せていて、自分でもそのことを知っています。
その為にいざトラブルがあったり大きな役決めをする時に、逃げる傾向があるのです。
飲み会を開く時にはノリノリなのに幹事を決める時になると黙っていたり、仕事でも「誰かこのプロジェクトを引き受けてくれる人」という時に手を挙げません。
普段「俺が俺が」と言っているだけに、不自然に黙り込んでいることで周囲から冷ややかな目で見られることもあるのです。
3-16. 早とちりが多い
人の話を最後まで聞かないので早とちりが多くなります。
同じ名前で全く違う地方のお店の話をしていても、店名を聞いただけで「あ、知ってる、行ったことある」と言います。
そして自分が言った時の思い出話などを始めてしまうので、相手も呆れてしまいます。
仕事に関しても「今回は違うやり方」であるにも関わらず「分かってますから大丈夫」と言って早々に立ち去り、大失敗をするのです。
好奇心は強い方なのですが、情報のアップデートが遅かったり話の趣旨を良く理解せずに判断してしまう為に、コミュニケーションが上手く取れないこともあるのです。
3-17. せっかちである
「イキってる人」でのんびり屋はまずいません。
皆せっかちで「早くしないとチャンスを逃してしまう」と思うタイプです。
エスカレーターは歩いて登ったり、エレベーターの「閉」ボタンを何度も押す人がそうです。
待ち合わせの時間の10分前に到着していたり、仕事を早目に仕上げるなど良い面もあります。
4. イキってる奴あるある
イキってるは若い人が好んで使う言葉です。
どの様なシチュエーションで使われるのか「あるある」を紹介します。
4-1. 声がやたらデカい
集団でいると一番目立とうとする奴。
宴会場でやたらとデカい声で喋って盛り上げようとしている人はあるあるのです。
4-2. 車が自分に合ってない
皆でバーベキュー大会をする時に、外車で現れる奴。
あまりにも場違いで悪目立ちするあるあるのです。
4-3. サングラス
顔が丸く平たんなのにサングラスをしている奴。
とてもカッコいいとは言えず、見ているのが痛いあるあるのです。
4-4. 立ち姿がダサい
映画俳優にでも憧れているのか、立ち姿がポケットに手を入れて片足に体重をかけるポーズの奴。
脚が短くてダサい、お願いだから両脚でちゃんと立ってと思うあるあるのです。
4-5. お店で横柄な態度をとる
お店に入ると店員に対して威張ったり文句を付けたりする奴。
普段会社で上司や先輩に怒られているのを見ているだけに、カッコ悪いあるあるのです。
4-6. ギャグがつまらない
飲み会でつまらないギャグや冗談を言い、誰か笑っていないかと素早く周囲を見回す奴。
ターゲットでロックオンされた人が必死な視線に凍りつくあるあるのです。
4-7. カメラ目線がなりきり
写真を撮る時に、必ず顎を上げて上から見下ろす目線になる奴。
映画の主人公になりきったつもりかもしれないけれども、頭が悪そうに見えるあるあるのです。
4-8. 常連ぶる
お店に入った時に「よう、大将久しぶり」と声をかける奴。
常連ぶっているけれども殆ど来たことがなく、メニュー見てしばらく固まるあるあるのです。
4-9. 有名人と知り合い自慢
自分の友達が有名人と知り合いだという自慢をする奴。
決して自分ではないあるあるのです。
4-10. 格闘家アピール
昔体験をしただけの柔道や空手を「やっていた」という奴。
時折型を見せたりするも、黒帯の人がいるところでは黙っているあるあるのです。
4-11. 生活音が大きい
とにかく何をするにも音を立てる奴。
イスに座っていてもひたすらガチャガチャ机をかき回していたり、電話の受話器の上げ下げもうるさいあるあるのです。
4-12. 自虐的
無理をすることでやる気をアピールする奴。
会議の日にインフルエンザでも無理矢理出勤してきたけど、ハッキリ言って迷惑なあるあるのです。
まとめ
「イキってる人」は、決して短所ばかりではありません。
周囲を明るく盛り上げるという長所もありますので、上手に付き合っていくのがおすすめです。
基本的に人を陥れる様な性格ではありませんので、本音で付き合うと良い友人になれるかも知れません。
「イキってる人」という表現は、関東地方に住んでいる人は耳馴染みが薄いかも知れません。
この言葉は関西地方で良く使われる言葉で、関東では最近若い人を中心に広がっています。
「イキる」の意味とその様な人の特徴、あるあるなどについて紹介します。
1. イキるとは?
イキる、イキっているは関西弁で、人にも動物にも使われる便利な言葉です。
その意味は大きく分けて以下の2つとなります。
1-1. 「イキがっている」「調子に乗っている」
自分は他人とは違い一番優れた存在で、自信過剰な態度を取ります。
常に人より目立ちたいと思い、いつでも話題の中心になろうとして、大声で話したり、人が話をしている時に「僕の場合は」と口を出して話題を横取りしたりします。
他人を見下しているのが見え見えで、自己中心的な人のことです。
1-2. 「暴走状態である」
ケンカをしたり何か気に入らないことがあり、怒りが頂点に達した状態をいいます。
また、既に暴走して非常に危険な状態という意味もあります。
怒ってキレたり、歩道を自転車で走りながらやたらとベルを鳴らして歩行者を威嚇しているオジサン、オバサンなどのことを「イキっとる」言います。
2. イキるの類語や言い換え
「イキる」は関西弁ですので、類語や言い換えの言葉も複数あります。
2-1. 「イキる」の語源
まずは「イキる」の語源ですが、標準語の「いきがる(意気がる・粋がる)」を短縮した関西弁です。
意味は「まるで粋であるかの様に振る舞う様子」で、そこから「虚勢を張る」という意味も持つ様になりました。
少し不良的な意味合いが広まり、ヤンキー系を中心に流行したこともあります。
最近になりSNSが流行る様になると、自分を良く見せようと過度な表現をする人が増えてきたこともあり、「見栄っ張り」「調子者」等の意味としても使われる様になっています。
ネットの世界では、明らかに自慢をしたり、見栄を張っている投稿ばかりしている人に対して「イキっているオタク」を略して「イキリオタク」と呼んでいます。
これはオタクが流行らせた言葉で、その様な人と同じオタクだと思われたくなくて差別化する為に使っているのです。
2-2. 「いきがる(意気がる・粋がる)」
こちらは昔から使われてきた言葉です。
「粋」とは昔から洗練された身なりや言動を表します。
その様な素養がない人があたかも洗練された様に形だけ真似をするのですが、バレバレな様子を「いきがる」といいます。
決して良い意味ではないことは確かです。
2-2. 「偉ぶる」
こちらは「あたかも偉そうな態度を取ること」を表します。
「イキる」よりも威圧的な態度が強くなります。
2-3. 「思い上がる」
他の人よりも自分が一番だと思うことです。
「イキる」がかなり大胆な行動を表すのに対して、こちらは考え方や言葉などで表現することがメインです。
2-4. 「図に乗る」
「図」とは、仏教で僧侶が唱える「声明(しょうみょう)」という音階のあるお経で転調をすることです。
これが結構難しく、上手く転調できた時に「図に乗る」と表現しました。
そこから調子に乗って「つけあがる」という意味に変化しています。
何でもうまくいくと思い込んでしまっている状態で、「イキる」と良く似ています。
2-5. 「うぬぼれる」
こちらも「自分が一番」と勘違いしてしまう状態です。
自分から何か行動を起こすというよりも、周囲の状況を全て自分の都合のいい様に解釈するという内面的な感情が強くなります。
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