「苦学生」とはどのような意味か、またその類語について紹介します。
また苦学生でも学校を卒業するためには、どのような生活を心掛けるべきかを紹介します。
- 苦学生とは?
- 苦学生の類語や言い換え
- 苦学生になる原因
- 苦学生が学校を卒業するための生活のコツ
- 苦学生を脱出する方法
- まとめ
1. 苦学生とは?
「苦学生」とは、苦労しながら勉強をする人の事を指します。
基本的には大学生の事を指し、働いてお金を稼ぎながら大学を卒業する学生の事をイメージした言葉です。
バイトをしなければ生活費をまかなえないような学生や、親からの仕送りがほとんどない学生、借金を返済しながら学校に通っている学生などは、苦学生のくくりに入ります。
「金銭的な大変さ」がある事が条件です。
そのため友達ができない、サークルで浮いているなど、人間関係に関する悩みを持っている人や、勉強ができなくて卒業できるかどうか分からないような学習面の悩みを抱えている人達は「苦学生」と呼ばれる事はありません。
自分が苦学生だと感じる人、またはかつて苦学生だった人は多いと思います。
現役の苦学生の人は、大学を卒業するために大変な努力が必要だと思いますが、くじけずにがんばりましょう。
2. 苦学生の類語や言い換え
「苦学生」という言葉には、類語があります。
似たような意味を持つ言葉をいくつか紹介しますのでチェックしてみましょう。
2-1. 「蛍雪」
「蛍雪」は「けいせつ」と読みます。
苦労して学問をするという意味で、苦学生とまったく同じ意味を持った言葉です。
この言葉ができた背景に、「蛍の光で勉強をした」といわれている中国の車胤と呼ばれる人や、雪明りで勉強したといわれている孫康の存在があります。
蛍の光や雪明りでは、満足な明るさを確保できませんから、「それくらい大変な環境でも頑張った」という苦学生感が伝わってきます。
この蛍雪は、卒業式で唄われる事が多い「蛍の光」の歌詞の一部として登場しています。
「蛍の光、窓の雪」という部分です。
現代の苦学生も、電気代が払えない状況で、月明かりなどを利用して勉強している人もいるかもしれません。
2-2. 「我利勉」
苦学生の類語に、「我利勉」があります。
「がりべん」と呼ぶ言葉で、真面目に勉強ばかりしている学生の事を指しています。
この言葉には経済的に苦労をするという意味は含まれていませんので、厳密には苦学生とは違うかもしれません。
しかし不器用に生きながら勉強に全てをかけるという意味では、似たような意味だと思われます。
「ガリベン野郎」などと、バカにした使い方をする事が多い言葉でもあります。
3. 苦学生になる原因
誰でも好き好んで苦学生になっているわけではないでしょう。
苦学生になるには、それなりの理由があるはずです。
そこで「苦学生になる原因」を見て行きましょう。
苦学生になりたくない人は、その原因を自分から取り除くように努力しましょう。
3-1. 親からのお金がもらえない
大学生になり、勉強をするためにはたくさんのお金が掛かります。
基本的に親の支援がなければ、学生生活を送るのは難しいでしょう。
学費だけで100万円前後必要になります。
またアパートやマンションに住む場合は、居住費も必要になります。
家賃だけでなく、食費や光熱費も必要になります。
そのため親からお金をもらえない学生は大変苦労する事になります。
学費を稼ぐためには、バイトをする必要があるでしょう。
学費に加えて生活費をねん出するためには、休学をしてお金を貯める時期を作る必要が出るかもしれません。
このくらい学生生活と親の支援は切っても切り離せないものです。
親からの経済的な支援がない学生は、ほぼ間違いなく苦学生になるでしょう。
3-2. バイトができない
親に学費を払ってもらっている場合でも、学生は何かとお金が必要になります。
友達と遊ぶため、サークル活動をするため、資格取得のための勉強をするためには、お金がさらに必要になります。
そのためアルバイトをして、足りないお金を稼ぐ事になります。
しかし何かしらの理由でバイトができない場合は、お金に苦労をする苦学生になってしまいます。
例えば女学生の場合は、できるだけ実家で生活をしたいと思うはずです。
セキュリティの高いマンションなどに一人暮らしできる場合は良いですが、アパートの1階などの女学生が一人で住むと何かと心配だからです。
遠距離通学をすると、家と学校の往復だけで大変なので、バイトをする時間がありません。
また部活動やサークル活動を熱心にしている人は、バイトをする時間をなかなかねん出できないかもしれません。
この場合もいつもお金に困っている苦学生になる事があります。
3-3. 借金をしている
学生時代の最初の方でカードでキャッシングなどをした場合、その返済に苦労する事があります。
10%を超えるような利息を支払いながら元金を完済する事は、サラリーマンでも大変ですので、学生ならかなり苦労するでしょう。
学生なら簡単にキャッシングカードを作る事ができますし、借金の審査にも通りやすいので、簡単に借金をしてしまう学生がいます。
大人ほど金利の怖さを理解していない学生は、あっという間にカード地獄などに陥ってしまう事があります。
親からどんなに仕送りをもらっていても、バイトで稼いでいても、借金をしながら学校に通っている学生は、苦学生と呼んで間違いないでしょう。
できるだけ借金をしないように気を付ける事が、苦学生に陥らないコツになります。
3-4. 地元ではない学校に通っている
地元の大学に通っていない場合、一人暮らしをする事になります。
実家暮らしをしている学生は、基本的にバイトでお小遣いを稼ぐ程度で住みますし、夏休みなどを利用してお金を稼げば、授業がある時期はバイトをしなくても済むかもしれません。
しかし地元以外の大学に通っている人は、そういうわけにはいきません。
一人暮らしをすると、驚くほどお金が掛かる事に気付くでしょう。
両親は学費と家賃をまかなう程度の仕送りをするのが精いっぱいというケースが多いはずです。
中には家賃も自分で支払う必要がある学生もいるでしょう。
このような状況では、普通にバイトをする程度では、満足な生活を送る事はできません。
どんなに頑張ってバイトをしても、いつもお金が少し足らないような状況になるかもしれません。
苦学生になるのがどうしても嫌だという人は、まず地元にある大学を志望するという選択肢をおすすめします。
実家暮らしなら、必要なお金が知れていますので、苦学生になる事はないでしょう。
4. 苦学生が学校を卒業するための生活のコツ
苦学生になってしまったとしても、きちんと大学を卒業する事は可能です。
実際にたくさんの先輩たちが、苦学生ながら立派に大学を卒業しているからです。
そこで「苦学生が学校を卒業するための生活のコツ」を紹介します。
参考にして、苦学生ながら立派に卒業を果しましょう。
4-1. 安めの家賃の家に住む
苦学生と呼ばれる人のほとんどが、地元から離れた大学に通っています。
実家暮らしでない場合、たくさんのお金が必要になってしまうからです。
学費以外でいちばんお金がかかるのが「家賃」です。
家賃は親が仕送りをしてくれるケースが多いですが、もし自分で支払うとなれば大変な負担になるはずです。
そこでできるだけ安めの家賃の家に住むようにしましょう。
大学に寮がある場合は、寮に住む事で家賃を安く抑える事ができます。
また風呂なし、共同トイレのようなアパートに住むと、家賃をとても低く抑える事ができます。
家賃が高くなる時は、「人気のあるエリア」で「駅から近い」、さらに「築浅物件」である事が多いです。
そこで家賃を安くするために「人気のないエリア」「駅から遠い物件」、さらに「築年数が古い」アパートを選ぶ事をおすすめします。
家賃を安くしておけば、浮かした分を生活費にする事ができるかもしれません。
4-2. 毎月の固定費を減らす
毎月の固定費を減らす事が、生活費を軽くする事につながります。
固定費には電気代や上水道・下水道の費用、ガス代などの光熱費に加えて、スマホなどの通信費があります。
また毎月新聞を取っている人も固定費が高くなります。
苦学生の立場になったら、必要最低限の生活を心掛けるようにしましょう。
そこで光熱費は節約し、スマホの契約も格安ケータイの最安値のプランなどを選ぶようにしましょう。
特に学生はスマホにお金をかけすぎる傾向があります。
大量のデータをやり取りする時などはWiFiを利用するなどして、スマホ代を抑える事が大切になります。
またエアコンの電気代が、生活費の多くを占める事があるかもしれません。
このような状況を避けるため、暑い夏の季節では、昼間を学校の施設で過ごすなどして、電気代を節約するようにしましょう。
4-3. 基本的に自炊する
食費が高くなると、生活が厳しくなります。
特に外食をすると、楽しいですがお金が掛かります。
また外食は高い割に、必要な栄養が不足しがちな傾向があります。
そこで基本的に自炊する事をおすすめします。
スーパーなどで、キャベツや白菜、ニンジンやジャガイモなどを、安い値段の時にまとめ買いして、一度に大量のスープやカレーなどを作ると良いでしょう。
冬場なら一度に作った料理を数回に分けて食べる事ができます。
お米は高いイメージがありますが、実はとてもリーズナブルで安いです。
外食をする事を考えたら、お米と野菜を常備して、自炊をした方が断然お得です。
上手に料理ができるようになれば、一食の食費を100円程度に抑える事ができるはずです。
外食をすれば、どんなに節約しても一食500円程度は必要になります。
苦学生だという自覚がある人は、ぜひ自炊をするようにしましょう。
自炊ができるようになると、大学を卒業して会社に入って一人暮らしをする時にも便利です。
結婚をした後でも、もちろん役に立つスキルです。
4-4. 図書館を利用する
本や雑誌、CDやDVDなどを購入するお金がなくて、困っている苦学生の方もいるでしょう。
このような人はぜひ図書館を利用するようにしましょう。
図書館にはたくさんの本があるだけでなく、最新の雑誌や新聞、CDやDVDを貸し出している施設もあります。
特に大学に併設されている図書館は、一般的な市区町村の図書館よりも充実している事が多いので、積極的に利用するようにしましょう。
知的好奇心はすべて図書館で、無料で満たす事ができるようになるはずです。
4-5. 長期休暇はバイトに専念する
大学には、春と夏、そして冬に、長期休暇があります。
それはとても長い期間の休暇で、その間は勉強をせずにバイトに専念する事ができます。
長期休暇に一気にバイトをしてお金を貯めれば、授業がある時期のバイトを少なくする事ができます。
授業に集中する事ができるので、卒業しやすくなるでしょう。
そこで長期休暇は積極的にバイトをする時間にしましょう。
例えば長期休暇には海の家やスキー場のホテルなど、「リゾートバイト」を募集しています。
リゾートバイトをすると、生活費や食費がホテルや施設持ちになる事が多いので、一気にお金を貯めやすくなります。
また引っ越しのバイトなども、長期休暇に募集が多いのでおすすめです。
4-6. 時給の高いバイトをする
時給の高いバイトをすると、効率的にお金を稼ぐ事ができます。
時給800円のバイトをするよりは、時給1600円のバイトをした方が、半分の時間の労働で済むため、効率的なのは間違いありません。
バイトの種類によっても高時給のバイトはありますが、時間帯によっても時給に変化があります。
「夜間手当」をもらえる時間に働くと、同じバイト先でもバイト代が高くなるのでおすすめです。
4-7. まかないのあるバイトをする
まかないのあるバイトをすると、バイト先で食事を済ませる事ができますので、食費を節約する事ができます。
例えばバイト先で1000円程度の食事を無料で済ませる事ができたら、「日給が1000円高い」のと同じような意味を持ちます。
そのまかないが美味しくて、さらに栄養豊富なら、1000円以上の価値になるでしょう。
4-8. バイトに専念する年を作る
どうしてもお金が足りない時は、借金をしようと思うかもしれません。
しかし借金返済は大変です。
借金が積み重なってしまったら、卒業後の新卒の給料程度では返済不可能になる事も考えられます。
そこで大学を休学して、バイトに専念する年を作ってみてはいかがでしょうか。
このままではお金が足りなくなると思ったら、思い切って休学してしまいましょう。
そして1日8時間、みっちりバイトをしながら生活する年にします。
そしてたっぷり貯金をしてから復学し、再び卒業を目指しましょう。
新卒社員であれば、例え留年をしていても就職に不利になる事はほとんどありません。
少し遠回りになりますが、借金をするよりも良い選択だといえるでしょう。
5. 苦学生を脱出する方法
苦学生として暮らすのが苦しい人は、その生活から脱出する事を考えましょう。
そこで「苦学生から脱出する方法」を紹介します。
参考にして、今の苦しい立場からの脱出を達成して欲しいと思います。
5-1. 卒業して就職する
とにかく苦しい時期を耐えて良い成績を取り、大学を卒業する事ができれば、苦学生を脱出する事ができます。
すでに3年生や4年生になっていたら、何とか努力と我慢を続けて、今の苦しい状態を乗り切って欲しいと思います。
卒業をして毎月給料をもらえるようになり、ボーナスを手にする事ができたら、苦学生時代の辛い思い出が、楽しい思い出に変化するはずです。
5-2. 積極的にバイトをしましょう
苦学生のみなさんは、とにかく積極的にバイトをしましょう。
バイトは学生の本分から外れていると思うかもしれませんが、バイトから数多くの事を学ぶ事もできます。
社会人としての最低限のマナーを学ぶ事ができるのもメリットです。
バイトを経験せずに就職をするよりも、世間の事を良く知った上で仕事を始める事ができるでしょう。
就職先でも即戦力として扱われるかもしれません。
また就職先に考えている業界でバイトをする事で、その業界が自分に合っているかどうかを判断する事ができます。
同じように就職を希望する職種をバイトで経験する事で、自分に合った職種かどうかを見極める事ができるでしょう。
またバイトで知り合う人々は、同世代の似たような環境の人ばかりではありません。
高齢の社員など人生経験の豊富な人から、様々な事を学ぶ事ができるでしょう。
リゾートバイトをすれば、知らない土地で生活をする事ができます。
それはお金を稼ぐだけでなく、とても貴重な人生経験になるでしょう。
さらにバイト先では恋をする事も可能です。
大学で素敵な出会いに恵まれなかった人は、バイト先での恋愛チャンスを求めてみましょう。
このようにバイトには学生にとって様々なメリットがあります。
まとめ
「苦学生」でも立派に卒業する事ができます。
ぜひこの記事に書かれている内容を参考にして、苦学生から社会人に、華麗な転身を果して欲しいと思います。
学生時代は苦しいと感じるかもしれませんが、その経験が社会人になった後で生きてくるかもしれません。
「あの時代があって良かった」と思える日がくるはずです。
「苦学生」とはどのような意味か、またその類語について紹介します。
また苦学生でも学校を卒業するためには、どのような生活を心掛けるべきかを紹介します。
1. 苦学生とは?
「苦学生」とは、苦労しながら勉強をする人の事を指します。
基本的には大学生の事を指し、働いてお金を稼ぎながら大学を卒業する学生の事をイメージした言葉です。
バイトをしなければ生活費をまかなえないような学生や、親からの仕送りがほとんどない学生、借金を返済しながら学校に通っている学生などは、苦学生のくくりに入ります。
「金銭的な大変さ」がある事が条件です。
そのため友達ができない、サークルで浮いているなど、人間関係に関する悩みを持っている人や、勉強ができなくて卒業できるかどうか分からないような学習面の悩みを抱えている人達は「苦学生」と呼ばれる事はありません。
自分が苦学生だと感じる人、またはかつて苦学生だった人は多いと思います。
現役の苦学生の人は、大学を卒業するために大変な努力が必要だと思いますが、くじけずにがんばりましょう。
2. 苦学生の類語や言い換え
「苦学生」という言葉には、類語があります。
似たような意味を持つ言葉をいくつか紹介しますのでチェックしてみましょう。
2-1. 「蛍雪」
「蛍雪」は「けいせつ」と読みます。
苦労して学問をするという意味で、苦学生とまったく同じ意味を持った言葉です。
この言葉ができた背景に、「蛍の光で勉強をした」といわれている中国の車胤と呼ばれる人や、雪明りで勉強したといわれている孫康の存在があります。
蛍の光や雪明りでは、満足な明るさを確保できませんから、「それくらい大変な環境でも頑張った」という苦学生感が伝わってきます。
この蛍雪は、卒業式で唄われる事が多い「蛍の光」の歌詞の一部として登場しています。
「蛍の光、窓の雪」という部分です。
現代の苦学生も、電気代が払えない状況で、月明かりなどを利用して勉強している人もいるかもしれません。
2-2. 「我利勉」
苦学生の類語に、「我利勉」があります。
「がりべん」と呼ぶ言葉で、真面目に勉強ばかりしている学生の事を指しています。
この言葉には経済的に苦労をするという意味は含まれていませんので、厳密には苦学生とは違うかもしれません。
しかし不器用に生きながら勉強に全てをかけるという意味では、似たような意味だと思われます。
「ガリベン野郎」などと、バカにした使い方をする事が多い言葉でもあります。
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