いじめ・孤立感・虚無感・学習困難などで、「学校に行きたくない」と思っている子供達が増えています。
「学校に行きたくないと思う原因」には、どのような原因があるのでしょうか?
「学校に行きたくないと子供に言われた時の対処方法」や「学校に行かない場合の今後の生き方」「学校に行かなくても良い理由」についても分かりやすく解説していきます。
- 学校に行きたくないと思う子供の現状・心理
- 学校に行きたくないと思う原因
- 学校に行く理由
- 子供が学校に行きたくないと親に言えない時の対処方法
- 学校に行きたくないと子供に言われた時の対処方法
- 学校に行かない場合の今後の生き方を考えてみよう
- 学校に行きたくない場合は行かなくてもいい理由
- まとめ
1. 学校に行きたくないと思う子供の現状・心理
現代の日本では、様々な理由・原因・心理状態によって「学校に行きたくないと思う子供」が増えていて、実際に「不登校」の状態にある子供も20万人以上の規模にまで増えています。
学校に行きたくないと思う子供に共通する状態や心理として考えられるのは、「学校環境・クラスの友人関係に馴染めずに自分の居場所がないと感じていること」です。
自分の居場所がなくて自分の存在が受け容れられていないと感じる学校に、毎日通学して授業を受けるのは心理的に非常に苦痛なことになります。
1-1. どんな子供でも「学校に行きたくない」と思う可能性はある:その子供に合った望ましい対応が必要
「学校の居心地の悪さ+友人関係における孤立感」が強くなるほどに、「学校に行きたくないと思う気持ち」も強まってしまうのです。
小中学校では「いじめ・仲間外れ・友達関係の対立」の問題が起こりやすく、中学・高校では「学業・進路選択の悩み」も増えてきますから、いつ子供が「学校に行きたくない」と思っても不思議ではないのです。
「学校に行きたくない」という気持ちを、親に話せる子供もいれば話せない子供もいます。
いじめ・孤立などが原因で「学校に行きたくないつらい気持ち」を抑圧して、無理に学校に通っている子供は、「自己嫌悪・自己否定・自殺願望」などのネガティブな心理が強まることもあるので適切なケアが必要です。
ただ叱りつけて無理やりに学校に行かせるのではなく、いじめの有無や個別の事情も考えながら、その子供の可能性を広げる「その子に合った望ましい対応」が必要になってきます。
2. 学校に行きたくないと思う原因
「学校に行きたくないと思う原因」としては、以下のような原因を考えることができます。
2-1. いじめ・嫌がらせを受けている
学校に行きたくないと思う典型的な原因として、「いじめ・嫌がらせを受けている」ということを上げることができます。
クラスメイトから暴力的・精神的ないじめを受けたり、仲間外れにされたりしている時には、学校に行きたくないと思うようになっていきます。
会う度に「悪口・嫌味」を言われたり、馬鹿にするようなあだ名を付けられたりして、嫌がらせを受けている時にも、次第に学校に行きたくなくなってしまうのです。
2-2. 友人関係・授業・部活で嫌なことがあった
「友人関係・授業・部活で嫌なことがあった」というのが、学校に行きたくないと思う原因になります。
友人関係で自分一人だけが仲間外れにされたり、授業で先生から自分の発言や外見などを馬鹿にされたり、部活で先輩から激しいしごき・いじめを受けたりすれば、学校には行きたくないと思うようになってしまいます。
「クラス・授業・部活における人間関係のトラブル+嫌な相手からの重圧・攻撃」というのが、学校に行きたくないと思う大きな原因なのです。
2-3. クラスに馴染めない孤独感・疎外感
学校に行きたくないと思う原因として、「クラスに馴染めない孤独感・疎外感」を上げることができます。
自分の所属しているクラスに馴染むことができず、友人関係の中で自分一人だけが浮いていて孤独感を感じているような場合には、学校に行きたくない気持ちが強くなります。
学校やクラスに自分の居場所がなくて周囲に溶け込めない疎外感がある時に、子供は学校に行きたくないと思い始めるのです。
2-4. 授業・勉強に全くついていけずに劣等感がある
「授業・勉強に全くついていけずに劣等感がある」ということが、学校に行きたくないと思う原因の一つになっています。
勉強が極端にできなくて、先生が授業で話している内容がほとんど理解できないというような時には、学校に行きたくないという思いが強まってきます。
学校では「友達関係」も大事ですが「勉強・授業の理解度」も大事であり、授業・勉強に全くついていけない学業不振があると、劣等感から学校に行かなくなりやすいのです。
2-5. 毎日決まった時間に通学して授業を受けるのが面倒くさい
学校に行きたくないと思う原因として、「毎日決まった時間に通学して授業を受けるのが面倒くさい」ということが上げられます。
規則正しい生活リズムに上手く適応できず、朝早く起きることも苦手な人は、「毎日、時間割通りに行動するルールの多い学校」に行きたくないと思うようになりやすいのです。
規則正しい通学・生活や授業を面倒くさいと感じる子供は、学校に行きたくないと思うリスクが上がります。
3. 学校に行く理由
「学校に行く理由」として、どのような理由を考えることができるでしょうか?一般社会では、「学校に行くべきとする価値観」が優勢ですが、学校に行く理由について紹介していきます。
3-1. 教科学習を通して最低限度の基礎知識・基本教養を学ぶため
学校に行く理由として、「教科学習を通して最低限度の基礎知識・基本教養を学ぶため」ということがあります。
小学校で習う「国語・算数・理科・社会・英語(基本的な英単語)」の知識というのは、現代で生きる人たちの最低限度の基礎知識であり、これらを知らないとまっとうな社会生活が困難だったり、簡単な漢字が読めなくて人前で恥をかく機会も多くなったりします。
現代人にとって必須の基本的な知識・教養を得ることが、特に小中学校に通う理由なのです。
3-2. 大勢の他人と一緒に過ごす集団生活のルールや処世術を学ぶため
「大勢の他人と一緒に過ごす集団生活のルールや処世術を学ぶため」というのが、学校に行く実践的な理由になります。
学校に通えば必然的に、大勢の同級生や上級生(下級生)との共同生活を体験することになり、「集団生活の基本的なルール」を自然に身につけていくことができます。
色々なタイプの他者がいる「集団生活・団体行動」に適応できるということは、現代社会(特に会社員・公務員のサラリーマン生活)における「有益な処世術」になっているのです。
3-3. 自分の学力や志望校に見合った高校・大学・専門学校に進学するため
学校に行くベーシックな理由として、「自分の学力や志望校に見合った高校・大学・専門学校に進学するため」ということが上げられます。
学校に行くことの実際的な意義は、「高校・大学・専門学校などに進学できること」にあります。
最低でも高校までは卒業しておかないと、大学にいざ行きたいと思った時に「学歴要件(高卒資格)」によって受験さえできないという壁に直面してしまいます。
大卒資格も大切ですが高卒資格がないと、色々な入学試験・資格試験の受験すらできないことが多いので、人生・仕事におけるデメリットや不利益が大きくなってしまうのです。
3-4. 他人と協力・連帯して一つの物事を成し遂げる意味や感動を実感するため
「他人と協力・連帯して一つの物事を成し遂げる意味や感動を実感するため」というのが、学校に行く大きな理由の一つです。
運動会(体育祭)や学芸会(文化祭)、修学旅行を典型的なイベントとして、学校生活には「大勢の他人と協力・連帯して取り組む行事(イベント)」が沢山あります。
そういったイベントをクラスメイトと協力しながらやり遂げることで、「他者と協力することの意味+一つのイベントを成功させる感動」を心から実感することができるのです。
3-5. 思い通りにならないことや理不尽なことも多い現実社会・大人の社会に適応するため
学校に行く理由として、「思い通りにならないことや理不尽なことも多い現実社会・大人の社会に適応するため」ということがあります。
学校生活は、「大人になってからの現実世界の縮図」の側面もあります。
学校での嫌な経験や合わない友達との関係も含め、「思い通りにならない現実+理不尽な人間関係」について体験的に学んで克服することが期待されているのです。
4. 子供が学校に行きたくないと親に言えない時の対処方法
子供が「学校に行きたくない」と親に言えない時には、子供の心理状態が悪化しやすくなりますが、どのような対処方法があるのでしょうか?子供が学校に行きたくないと親に言えない時に考えることができる対処方法を紹介していきます。
4-1. いじめなどの深刻な問題があれば保健室登校を併用する
子供が学校に行きたくないと親に言えない時の実行しやすい対処方法として、「いじめなどの深刻な問題があれば保健室登校を併用する」ということがあります。
嫌なクラスメイトがいて毎日のようにいじめられているような状況があれば、気分が悪いなどの理由で「保健室登校」を併用すると良いかもしれません。
担任の先生に「学校に行きたくないという事情や心理」を話せるのであれば、いじめ問題の直接の解決が難しくても、「保健室・職員室の避難所的な利用」がしやすくなるでしょう。
4-2. どうしても体調や心理状態が悪ければ遅刻・早退をしながら耐えてみる
「どうしても体調や心理状態が悪ければ遅刻・早退をしながら耐えてみる」というのが、子供が学校に行きたくないと親に言えない時の現実的な対処方法になります。
どうしてもフルタイムの通学がつらい時には、「遅刻・早退の比率」を高めながら、苦手なクラスメイトと顔を合わせる頻度を減らすなどして、何とか学校生活を耐え抜いていくというのも一つの方法です。
全く学校に行かないよりは、遅刻や早退が増えても学校に行っているほうがデメリットは少なくなります。
4-3. 信頼できる友達が一人でもいれば相談してみる
子供が学校に行きたくないと親に言えない時の対処方法として、「信頼できる友達が一人でもいれば相談してみる」ということがあります。
親にも先生にも悩みを相談できない時に頼れるのは、やはり仲の良い友達しかいないことが多いのです。
信頼できる友達がいるのであれば、まずはその友達に「学校に行きたくなくなった悩み」を相談してみましょう。
友達ならではの視点や考え方から、あなたの性格に合った解決方法を提案してくれる可能性があります。
4-4. 担任の先生が話を聞いてくれそうなタイプであれば相談してみる
「担任の先生が話を聞いてくれそうなタイプであれば相談してみる」というのが、子供が学校に行きたくないと親に言えない時の有効な対処方法です。
いじめや友人関係のトラブルは担任の先生に相談してもすべて無駄という風潮はありますが、「学校の先生の多様性」についても考える必要があります。
担任の先生の人間性が信用できて真剣に悩みを話せば聞いてくれそうであれば、一度は「学校に行きたくない理由・気持ち」を話してみる価値はあります。
いじめや友人関係の問題ではない「学業不振・進路の不安・授業が分からない」であれば、より親身になって相談に乗ってくれる可能性はあります。
4-5. 学校に行かなくてもいいと認めてもらえるくらいの自立可能な人生設計を考える
子供が学校に行きたくないと親に言えない時の対処方法として、「学校に行かなくてもいいと認めてもらえるくらいの自立可能な人生設計を考える」ということがあります。
子供が親に学校に行きたくないと言えない理由は、「学校に行かないその後の人生のビジョン」がないからです。
学校に本当に行くつもりがないのであれば、「高卒認定試験の勉強をする。
就職に役立つ資格が取れる専門学校に行く。
職人として手に職をつけて経験を積む」といった自立可能な人生設計を考えて、親に話してみることが必要でしょう。
学校に行かない理由とその後のビジョンがはっきりすれば、親に「学校に行きたくない」と正面から言えるようになるのです。
5. 学校に行きたくないと子供に言われた時の対処方法
「学校に行きたくない」と子供に言われた時には、親は学校に行かなくても大丈夫なのだろうかと心配になりますが、どのような対処方法があるのでしょうか?学校に行きたくないと子供に言われた時の対処方法について紹介していきます。
5-1. 子供が学校に行きたくない理由や原因を聞いて解決できるかどうかを考える
学校に行きたくないと子供に言われた時の優先すべき対処方法は、「子供が学校に行きたくない理由や原因を聞いて解決できるかどうかを考える」ということになります。
子供が学校に行きたくないと言い出した時には、最初に丁寧に話を聞いて、子供が行きたくない原因が「いじめ・友人関係・学業不振・抑うつ・怠業」のどれなのかを特定していきましょう。
子供が学校に行きたくない原因が分かったら、「現実的な解決方法のアイデア」をピックアップして、解決に向けた具体的な行動を起こしていきましょう。
どうしても解決困難な問題がある時には、「今の学校に行かない選択肢」についても検討していきます。
5-2. 学校に行きたくないと思っている子供の話や気持ちを共感的に聴くようにする
「学校に行きたくないと思っている子供の話や気持ちを共感的に聴くようにする」というのが、学校に行きたくないと子供に言われた時の有効な対処方法になります。
子供から学校に行きたくないと言われると、頭ごなしに激怒したり叱責したりして「学校は絶対に行かなくてはいけないという言い分」を押し通そうとする親もいますが、いじめや対人トラブルで精神的に弱っている子供に悪影響を与える恐れもあります。
子供が学校に行きたくない気持ちを親に打ち明けてくれたことをまずは褒めるべきで、そこから「子供の話・気持ち・言い分」を共感的に聴いていくようにします。
子供の言い分や苦しみを受け止めながらも、大人の経験・知識に基づいた「現実的なアドバイス」もしていきましょう。
5-3. 子供を交えずに学校の先生に子供の状態や考えについてまず相談してみる
学校に行きたくないと子供に言われた時の対処方法として、「子供を交えずに学校の先生に子供の状態や考えについてまず相談してみる」ということが上げられます。
子供は学校の先生に相談すると嫌がる可能性が高いので、初めは親が密かに担任の先生に連絡を取って、「子供が学校に行けなくなっている問題についての相談」をしたいという事を伝えましょう。
担任の先生も、生徒がいじめなどの問題で学校に行けなくなる事はできるだけ避けたいと考えているので、親が真剣に相談すれば先生なりの見立てや対処法を考えてくれるでしょう。
5-4. 現在の子供の状態でも無理のない通学スケジュールを考えてみる
「現在の子供の状態でも無理のない通学スケジュールを考えてみる」というのが、学校に行きたくないと子供に言われた時の現実的な対処方法になってきます。
学校に行きたくはないけれど、「一日も通えないほどの深刻なレベル」ではないのであれば、「現在の子供の状態でも通える無理のない通学ペース」を考えると良いでしょう。
先生にも現在の子供の心理状態(学校に行きたくないという状態)について報告して、「遅刻・早退・休日などが増えたとしても、何とか学校に行かせたいと考えている思い」を伝えておきましょう。
5-5. どうしても学校に行けない場合はフリースクールや家庭教師を検討する
学校に行きたくないと子供に言われた時の対処方法として、「どうしても学校に行けない場合はフリースクールや家庭教師を検討する」ということがあります。
子供が学校生活やいじめ・友人関係で深刻なトラウマを負っていて、どうしても学校に行けないという状態にあるのであれば、無理に通学させるよりも「フリースクール+家庭教師+通信教育」などで学習機会を補償して上げる選択をした方がいいでしょう。
学校に行けなくても、「学習の遅れ」が出ないようにしておけば、いつでも学校教育に復学することは可能だからです。
6. 学校に行かない場合の今後の生き方を考えてみよう
学校に行かないことで、進学・就職などに関連する不利益(デメリット)はありますが、そういった不利益を無くせるような人生設計や戦略を考えることもできます。
学校に行かないとしたら、今後の生き方(人生の進路選択の方向性)をどのようにしていったら良いのでしょうか?
6-1. 高卒認定試験合格から大学進学を目指す
学校に行かない場合の今後の希望がある生き方として、「高卒認定試験合格から大学進学を目指す」ということがあります。
小中学校に行かない場合で一番心配なのは、「中卒」になってしまって後で困るのではないかということです。
どうしても復学困難で高卒資格だけが欲しいのであれば、「高卒認定試験(旧大検)の合格」を目指して勉強する(通信教育を受ける)という方法があります。
高校に行かずに高卒資格を認定してもらえる試験なので試験科目は8科目で、それなりの難易度になりますが、「高卒」になれば「進学・就職の選択肢」が大きく広がるので勉強する価値は十分にあります。
6-2. 不登校を支援するフリースクールに通学しながら復学・進学を目指してみる
「不登校を支援するフリースクールに通学しながら復学・進学を目指してみる」ということが、学校に行かない場合の今後の生き方の一つになります。
いじめや学業不振、発達障害など様々な理由で学校に行けなくなった子供達をサポートする民間の学校に「フリースクール」があります。
小中学校の段階であれば、小中学校と連携したフリースクールに通学すれば「出席扱い」にしてくれることもあります。
フリースクールは生徒の気持ちと主体性を最優先にする温かい雰囲気の学校で、少人数教育で先生の目も行き届いていますから、安心して通学しながら復学・進学について考えることができるのです。
6-3. 専門学校や通信教育で資格・免許を取得して早めの就職を視野に入れる
学校に行かない場合の今後の生き方として、「専門学校で資格・免許を取得して早めの就職を視野に入れる」ということを考えることができます。
高卒認定試験合格が必要な専門学校もありますが、資格取得(学歴要件なしの資格)をメインにした専門学校は中卒でも入学できるところもあります。
通信教育の民間資格やスキルアップであれば、学歴を問わずに受講できる講座も多くあります。
可能であれば何とか高卒認定試験には合格して、高卒資格を得てから医療系・実業系(会計・パソコンの専門的スキル)の専門学校に通うなどすれば、安定した就職・収入への道が開けてくる可能性も高いでしょう。
7. 学校に行きたくない場合は行かなくてもいい理由
学校に行きたくない場合は行かなくてもいいという価値観もありますが、その理由はどんなものなのでしょうか?学校に行かなくてもいいとする考え方の理由を紹介していきます。
7-1. 学校がどうしても向いていないなら、学歴が無くても働ける仕事・職場はある
学校に行きたくない場合は行かなくてもいい理由として、「学校がどうしても向いていないなら、学歴が無くても働ける仕事・職場はある」ということが上げられます。
学校に行かないデメリットとして最も大きいのは、高卒資格を取れなくて実質「中卒の学歴」になりやすいことです。
確かに、中卒だと就職できる会社やできる職業は限られますが、どうしても学校・勉強が向いていないのであれば、「各種の職人・ガテン系の仕事・人手不足の運輸・実力勝負の料理人」などを目指すという選択肢はあります。
もちろん、高卒資格くらいは取りたいというのであれば、後から高卒認定試験の勉強をして取得することも可能であり、学校に行かないからといって就職・進学の道が全て無くなるわけではありません。
7-2. 学校に行くことで思い悩んで性格が歪んだり自殺したりするよりはマシである
学校に行きたくない場合は行かなくてもいい理由として、「学校に行くことで思い悩んで性格が歪んだり自殺したりするよりはマシである」ということが言えます。
激しい肉体的・精神的な暴力を受けるいじめの被害に遭っているケースでは、「絶対に学校を休んではいけない+親に心配を掛けたくない」という義務感が強い真面目な子供ほど、ギリギリの心理状態にまで追い込まれて自殺リスクが上昇してしまいます。
学校にどうしても行きたくないのに、限界まで我慢して通学していると、最悪の場合、「人間不信で性格が歪んでしまう+自殺企図をするリスクが高まる」という問題が起こります。
人間性が歪んで意地悪・攻撃的になったり、自殺してしまったりするよりは、学校に行かずに別の進路を考えた方がマシなのです。
7-3. 別の学校に転校しても良いし、就職のための資格・免許を取得しても良い
「別の学校に転校しても良いし、就職のための資格・免許を取得しても良い」というのが、学校に行きたくない場合は行かなくてもいい合理的な理由です。
今の学校に行くことで心が壊れて性格が歪曲したり、自殺願望が高まって自殺したりするくらいであれば、「別の学校に転校する+高卒認定試験の勉強をする+就職を考えて資格・免許を取る」といった別の人生設計や対処法がいくらでもあるのです。
他者からのいじめで自分の心を深く傷つけられて、自分の生きる意味や喜びも分からなくなるような学校であれば、そんな学校に死ぬような思いをして通い続けるよりも、「もっと自分に向いた学校+仲間関係+資格取得の選択肢」に目を向けたほうが良い結果につながります。
まとめ
学校に行きたくないと思う子供の現状・心理について徹底的に解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
学校に行きたくないと思う原因には「いじめ・嫌がらせを受けている」などがあります。
学校に行く理由には「最低限度の知識を得るため・高校や大学に進学するため」などがあります。
「学校に行きたくないと子供に言われた時の対処方法」や「学校に行かない場合の生き方」「学校に行かなくてもいい理由」なども紹介していますので、「学校に行きたくない子供の問題と対処方法」について詳しく調べたい時は参考にして下さい。
いじめ・孤立感・虚無感・学習困難などで、「学校に行きたくない」と思っている子供達が増えています。
「学校に行きたくないと思う原因」には、どのような原因があるのでしょうか?
「学校に行きたくないと子供に言われた時の対処方法」や「学校に行かない場合の今後の生き方」「学校に行かなくても良い理由」についても分かりやすく解説していきます。
1. 学校に行きたくないと思う子供の現状・心理
現代の日本では、様々な理由・原因・心理状態によって「学校に行きたくないと思う子供」が増えていて、実際に「不登校」の状態にある子供も20万人以上の規模にまで増えています。
学校に行きたくないと思う子供に共通する状態や心理として考えられるのは、「学校環境・クラスの友人関係に馴染めずに自分の居場所がないと感じていること」です。
自分の居場所がなくて自分の存在が受け容れられていないと感じる学校に、毎日通学して授業を受けるのは心理的に非常に苦痛なことになります。
1-1. どんな子供でも「学校に行きたくない」と思う可能性はある:その子供に合った望ましい対応が必要
「学校の居心地の悪さ+友人関係における孤立感」が強くなるほどに、「学校に行きたくないと思う気持ち」も強まってしまうのです。
小中学校では「いじめ・仲間外れ・友達関係の対立」の問題が起こりやすく、中学・高校では「学業・進路選択の悩み」も増えてきますから、いつ子供が「学校に行きたくない」と思っても不思議ではないのです。
「学校に行きたくない」という気持ちを、親に話せる子供もいれば話せない子供もいます。
いじめ・孤立などが原因で「学校に行きたくないつらい気持ち」を抑圧して、無理に学校に通っている子供は、「自己嫌悪・自己否定・自殺願望」などのネガティブな心理が強まることもあるので適切なケアが必要です。
ただ叱りつけて無理やりに学校に行かせるのではなく、いじめの有無や個別の事情も考えながら、その子供の可能性を広げる「その子に合った望ましい対応」が必要になってきます。
2. 学校に行きたくないと思う原因
「学校に行きたくないと思う原因」としては、以下のような原因を考えることができます。
2-1. いじめ・嫌がらせを受けている
学校に行きたくないと思う典型的な原因として、「いじめ・嫌がらせを受けている」ということを上げることができます。
クラスメイトから暴力的・精神的ないじめを受けたり、仲間外れにされたりしている時には、学校に行きたくないと思うようになっていきます。
会う度に「悪口・嫌味」を言われたり、馬鹿にするようなあだ名を付けられたりして、嫌がらせを受けている時にも、次第に学校に行きたくなくなってしまうのです。
2-2. 友人関係・授業・部活で嫌なことがあった
「友人関係・授業・部活で嫌なことがあった」というのが、学校に行きたくないと思う原因になります。
友人関係で自分一人だけが仲間外れにされたり、授業で先生から自分の発言や外見などを馬鹿にされたり、部活で先輩から激しいしごき・いじめを受けたりすれば、学校には行きたくないと思うようになってしまいます。
「クラス・授業・部活における人間関係のトラブル+嫌な相手からの重圧・攻撃」というのが、学校に行きたくないと思う大きな原因なのです。
2-3. クラスに馴染めない孤独感・疎外感
学校に行きたくないと思う原因として、「クラスに馴染めない孤独感・疎外感」を上げることができます。
自分の所属しているクラスに馴染むことができず、友人関係の中で自分一人だけが浮いていて孤独感を感じているような場合には、学校に行きたくない気持ちが強くなります。
学校やクラスに自分の居場所がなくて周囲に溶け込めない疎外感がある時に、子供は学校に行きたくないと思い始めるのです。
2-4. 授業・勉強に全くついていけずに劣等感がある
「授業・勉強に全くついていけずに劣等感がある」ということが、学校に行きたくないと思う原因の一つになっています。
勉強が極端にできなくて、先生が授業で話している内容がほとんど理解できないというような時には、学校に行きたくないという思いが強まってきます。
学校では「友達関係」も大事ですが「勉強・授業の理解度」も大事であり、授業・勉強に全くついていけない学業不振があると、劣等感から学校に行かなくなりやすいのです。
2-5. 毎日決まった時間に通学して授業を受けるのが面倒くさい
学校に行きたくないと思う原因として、「毎日決まった時間に通学して授業を受けるのが面倒くさい」ということが上げられます。
規則正しい生活リズムに上手く適応できず、朝早く起きることも苦手な人は、「毎日、時間割通りに行動するルールの多い学校」に行きたくないと思うようになりやすいのです。
規則正しい通学・生活や授業を面倒くさいと感じる子供は、学校に行きたくないと思うリスクが上がります。
スポンサーリンク