口下手の特徴・性格・メリット・デメリット | SPITOPI

「口下手」というのは、人と話すことが下手で苦手ということですが、口下手な人にはどのような特徴があるのでしょうか?「口下手」な人に多い性格と合わせて、「口下手な人のメリット・デメリット」を分かりやすく丁寧に解説していきます。

1. 「口下手」の意味とは?

「口下手(くちべた)」というのは、人と話すことが苦手・不得意で、自分が思っていることを上手く人に伝えられないことを意味しています。

口下手な人は、人と対面で会話する時に緊張感や不安感を感じやすいこともあり、「相手に今、何を話せば良いのか?伝えたいことをどのような言葉で表現すれば良いのか?」が分からなくなってしまいやすいのです。

口下手な人の中には、元々、人との対面コミュニケーションや電話でのコミュニケーションが余り好きではない人もいれば、「親しくない人・知らない人との会話」だけが苦手で言葉が上手く出てこないという「人見知りの人」もいます。

1-1. 「口下手」は現代では「コミュ障・人間関係の苦手意識」とも重なる

口下手な人は「寡黙(かもく:言葉数が少ない)」という特徴を持っていることも多く、普段から人とベラベラ話している印象はありませんが、逆に「口が堅いので信用できる(他人に秘密を漏らすようなリスクがない)・不快なことを言ってこないので性格が良い」というポジティブな印象を持ってもらえることもあります。

口下手は現代ではコミュニケーションが不得意で、他者と思い通りに意思疎通ができずに、適度な距離感の人間関係がいまいち上手く築けない「コミュ障」とも重なる部分があります。

口下手であれば半ば必然的に「会話が下手+コミュニケーションが苦手+人間関係の範囲が狭い」にもなりやすく、「自分の主張・感情(気持ち)・アイデア」を他者に上手く伝えられないことで誤解されるケースも増えてきてしまうのです。

2. 「口下手」に似た言葉

「口下手」に似ている言葉として、「口不調法(くちぶちょうほう)」「話し下手(はなしべた)」「コミュ障(コミュしょう)」があります。

この項目では、これらの口下手に似た言葉の意味について、分かりやすく解説していきます。

2-1. 「口不調法(くちぶちょうほう)」

「口下手」に似た言葉として、「口不調法」があります。

不調法(不調法)とは、「行き届いていなくて、手際や要領が悪いこと。

不手際(ふてぎわ)なこと」を意味しています。

口不調法の意味は、「人と話す技術(スキル)が低いこと。

言葉を要領良く使いこなすことができないこと」を意味しますが、単純に「口下手であること。

話し下手であること」と同じ意味合いであると解釈できます。

口不調法を用いた例文としては、「こんな肝心な時に思っていることを言葉にできない口不調法な自分が恨めしかった」「あの男は寡黙で口不調法なために誤解されやすいが、実際は信念・人格がしっかりしているから信用できる男だよ」などがあります。

2-2. 「話し下手(はなしべた)」

「口下手」に似た言葉として、「話し下手」があります。

話し下手の意味はそのまま、「他者との会話が苦手・不得意であること。

自分の思っていることを上手く言葉にすることができないこと」になります。

「口下手」と「話し下手」は日常的な会話で用いる言葉としては、ほぼ同じ意味を持つ言葉であると解釈することができます。

話し下手を用いた例文としては、「私は話し下手だから、せっかくの彼女との会話のチャンスを全く生かすことができず、面白くない男という印象を与えてしまった」などがあります。

2-3. 「コミュ障(コミュしょう)」

「口下手」に似た言葉として、「コミュ障」があります。

「コミュ障」というのは「コミュニケーション障害の略称」であり、「様々な要因によって他者とのコミュニケーションが上手くできない状態。

他者とのコミュニケーションに際して緊張感や不安感(自己否定)を感じている状態」を意味しています。

コミュ障のもう一つの意味として、アスペルガー障害(広汎性発達障害)の特徴とも部分的に重なる「他者の気持ち・状況を適切に思いやることができないのでコミュニケーションが上手くできない」という意味合いもあります。

「コミュ障」とは「様々な要因によって他者とのコミュニケーションが上手くできない状態」のことですが、その要因・理由の一つとして「口下手・言葉数が少ない」などを想定することが可能なのです。

コミュ障を用いた例文としては、「私はコミュ障だからクラスのみんなと楽しく会話することができない」「コミュ障が現代人に増えているとされるが、その原因は価値観の多様化や人の選り好みにもあるだろう」などがあります。

3. 「口下手」の特徴

「口下手」の特徴には、どのようなものがあるのでしょうか?口下手な人によく見られる特徴や傾向について、分かりやすく紹介していきます。

3-1. 言葉数が少なくて寡黙である

「口下手」の特徴として、「言葉数が少なくて寡黙である」ということが上げられます。

口下手な人は、ベラベラと言葉を並べ立ててしゃべるタイプとは正反対の特徴を持っていて、基本的に言葉数が少ないのです。

言葉数が少なくて寡黙という印象を周囲に与えていて、「無口な人+あまりしゃべらない人」という認識を持たれていることが多いのです。

3-2. 語彙が少なくて言語表現が乏しい

「語彙が少なくて言語表現が乏しい」ということが、「口下手」の分かりやすい特徴です。

口下手な人は元々、言語表現のバリエーション(多様性)になる「語彙・ボキャブラリー」が少ないことが多いのです。

頭の中に入っているボキャブラリー(語彙)が平均的な人よりも乏しいために、対人的なコミュニケーションにおいて、なかなか「その場面に合ったふさわしい言葉の表現」を見つけられないという特徴が出てきます。

3-3. 他者とのコミュニケーション場面で緊張しやすい

「口下手」の特徴として、「他者とのコミュニケーション場面で緊張しやすい」ということを指摘することができます。

口下手な人が思っているように上手く話せない原因の多くは、「心理的な緊張感・不安感」にあります。

他者とのコミュニケーション場面で、「相手が自分の話を楽しんでくれるかどうか?自分の返事を変に思わないだろうか?」が気になって反射的に緊張したり不安になったりしやすいという特徴があるのです。

緊張感が強まると、上手く自分の言葉が口から出てこなくなってしまいやすいのです。

3-4. 会話が全く続かない・話がすぐに途切れる

「会話が全く続かない・話がすぐに途切れる」というのが、「口下手」の典型的な特徴になっています。

口下手の人が悩んでいることが多いのは、「他者との会話が長く続かない+一問一答だけで会話が終わってしまう」ということであり、せっかく会社の上司・同僚やちょっとした顔見知りと会話するチャンスがあっても、すぐに会話が途切れて終わってしまうのです。

「相手の興味関心+しゃべりたい欲求」を引き出す会話のキャッチボールが苦手というのも、口下手な人の特徴です。

3-5. この発言をしたら相手が自分のことをどう思うかについて過度に気にしてしまう

「口下手」の特徴として、「この発言をしたら相手が自分のことをどう思うかについて過度に気にしてしまう」ということを上げることができます。

口下手な人は、「自分の発言内容について相手がどのように受け取るだろうか」ということをあれこれ想像し過ぎて、口が重たくなったり何も話すことができなくなったりしやすいのです。

人に気を遣い過ぎたり、自意識過剰で不安になったりすることも、口下手な人の特徴の一つです。

3-6. 話の内容が冗長で会話にオチがない

「話の内容が冗長で会話にオチがない」ということが、「口下手」の特徴になってきます。

無口ではない口下手な人は、「要領を得ない長話」を延々と続けて、相手をうんざりさせてしまう恐れもあります。

口下手な人は「相手に伝えるべき話の要点・質問」を綺麗に整理するのが苦手であり、思いついたことを途切れ途切れに話し続けることで、会話全体が冗長になって何を言いたいのかが分かりにくくなってしまうのです。

会話に「オチ・結論」が用意されていないので、いつまでも日常の日記のような話やどうでもいい出来事への言及が続いてしまうのです。

3-7. 目的のない雑談・世間話をすることができない

「口下手」の分かりやすい特徴として、「目的のない雑談・世間話をすることができない」ということがあります。

口下手な人であっても「明日のカラオケ大会には参加しますか?」というような、選択式の目的のある質問には簡単に答えることができますが、口下手な人が特に苦手意識を持っているのは「目的のない雑談・世間話」なのです。

雑談や世間話には、「何を話題にしてもいい」という自由度の高さがあるため、逆に「何を話題にしたら良いのか」が分からなくなってパニックになることがあるのです。

3-8. 大人数の話の輪にはまず加われない

「大人数の話の輪にはまず加われない」ということが、「口下手」の典型的な特徴なのです。

口下手な人にとって心理的ハードルが高いコミュニケーションに、「大勢の人たちと同時並行的に話すこと」があります。

口下手な人は「マンツーマン(1対1)の会話」でも精神的ストレスで疲れきることが多いのに、「同時に複数の相手と適度に盛り上がって話すような場」では、余計に緊張して精神的に萎縮してしまいます。

その結果、口下手な人は学校・会社などでも、「大人数の話の輪にはまず加われない・加わらない」という特徴を持っているのです。

4. 「口下手」な人に多い性格

「口下手」な人に多い性格の特徴・傾向としては、以下のような点を指摘することができます。

「口下手」な人に多い性格特徴を理解することによって、他の人が口下手な人が話しやすい雰囲気を作ってあげたり、口下手な人本人が「自分の口下手改善のきっかけ」に気づきやすくもなります。

4-1. 人見知りで大人しく自分からは話しかけられない

「口下手」な人に多い性格の特徴として、「人見知りで大人しく自分からは話しかけられない」ということを上げられます。

口下手な人は、親しくない人と話すことが苦手な人見知りの性格傾向を持っていて、基本的には他者に対して「消極的で大人しいという印象」を与えることになります。

人見知りで引っ込み思案な性格のために、自分から人に話しかけることが大きな精神的ストレスになってしまうのです。

4-2. 対人的な自己評価が低くて自分に自信がない

「対人的な自己評価が低くて自分に自信がない」というのも、「口下手」な人に多い性格傾向の一つでしょう。

口下手な人は他者と比較した自分の自己評価が平均よりも低めであり、自分自身のコミュニケーションや好感度・印象に対してあまり自信がないという特徴を持っています。

元々、人としゃべることがそんなに得意ではないのですが、「人よりも会話能力が劣っているという自信の低下」によって、余計に自分が思っていることを口に出せなくなってしまうのです。

4-3. 他人からどう見られているのかを気にし過ぎる自意識過剰

「口下手」な人に多い典型的な性格特徴として、「他人からどう見られているのかを気にし過ぎる自意識過剰」を上げることができます。

口下手な人の性格として、自意識過剰で承認欲求が強いということがあり、「他人から話している自分がどのように評価されるのか?」を意識し過ぎて、思ったように上手く言葉が出てこなくなる時があるのです。

5. 「口下手」な人のメリット

口下手な人というと「コミュニケーションが苦手で他者との意思疎通が上手くできないことが多い」ということから、デメリットばかりが多く感じられますが、実際にはメリットもあります。

「口下手」な人のメリットとして、どのようなことを考えることができるのでしょうか? 5-1. 聞き上手になりやすくて人に好かれる 「口下手」な人のメリットとして、「聞き上手になりやすくて人に好かれる」ということがあります。

口下手な人は自分自身がベラベラと話さない一方で、相手の話には熱心に共感的に耳を傾けようとするので、「聞き上手(自分の話を聞いてもらいたい相手)」として、人に好かれやすいというメリットを持っているのです。

5-2. 嘘をついたり秘密を曝露したりしないので人に信頼される

「嘘をついたり秘密を曝露したりしないので人に信頼される」ということが、「口下手」な人の持つ大きなメリットになってきます。

口下手な人は、言葉巧みに相手を騙したり悪い噂を広めたりするだけの悪意も言語能力(話すスキル)も持っていません。

その結果、悪意のある嘘をつくことができず、人の秘密を曝露して言いふらすということもないので、他人からその人間性を大いに信頼されやすいのです。

5-3. 話し方が下手でも一生懸命に丁寧に話せば好感度が上がる

「口下手」な人の分かりやすいメリットとして、「話し方が下手でも一生懸命に丁寧に話せば好感度が上がる」ということを指摘できます。

口下手な人は自分で話が上手ではないことが十分に分かっていることが多いので、相手に自分の伝えたい内容を理解してもらおうと思って一生懸命に丁寧に話してくれる傾向があります。

言葉は拙くても、真面目で一生懸命に話す姿勢が「好感度アップ」につながるのです。

6. 「口下手」な人のデメリット

「口下手」な人のデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?口下手な人は、自分の思っていることや考えていることを上手く言葉にして話せないという特徴から、少なくないデメリットを持っていますが、その中の代表的なデメリットについて紹介します。

6-1. 自分の本当の気持ちや考えを相手に上手く伝えることができない

「口下手」な人の典型的なデメリットとして、「自分の本当の気持ちや考えを相手に上手く伝えることができない」ということを上げることができます。

口下手な人は対人的な緊張が強かったり、会話中に適切な言葉(語彙)が見つからなかったりすることが原因で、相手に対して「自分の本当の気持ち」を伝えることができないのです。

「自分の本当の気持ち・考え」を相手に伝えるというのは、コミュニケーションの大きな目的・魅力ですから、「言葉による感情交歓」ができなくなるというのはデメリットになってしまいます。

ジェスチャーやボディーランゲージといった非言語的コミュニケーションの要素を取り入れることで、少しは相手に自分の気持ちや考えが伝わりやすくなります。

6-2. 寡黙で言葉数が少ないことで、わざと口を聞かないなどの誤解を受けやすい

「寡黙で言葉数が少ないことで、わざと口を聞かないなどの誤解を受けやすい」というのが、「口下手」な人の大きなデメリットになります。

口下手な人は言葉数が少なくて寡黙な印象を与えることが多いのですが、会話場面であまり話さないということから、「この人は自分にわざと口を聞かずに無視・嫌がらせをしているのではないか?」という誤解を受けてしまうこともあるのです。

無口である理由を誤解されて、相手に敵意や反発を持たれると損なので、少しは積極的に相手の問いかけに答える努力をしましょう。

6-3. ユーモアや面白みがない陰キャラの性格だと思われやすい

「口下手」な人の分かりやすいデメリットとして、「ユーモアや面白みがない陰キャラの性格だと思われやすい」ということがあります。

口下手な人は自分から気の利いたことや面白いことを言うことがないので、消極的・非社交的で明るさに欠ける「陰キャラ(いんキャラ)」だと思われやすい傾向があります。

明るさやユーモアのない陰キャラと決めつけられてしまうと、学校・職場の仲間関係の輪に入りにくくなったり疎外されたりといったデメリットが生じやすくなってしまうのです。

まとめ

「口下手」の意味や特徴について徹底的に解説してきましたが、いかがだったでしょうか?口下手の特徴としては、「言葉数が少なくて寡黙である」「会話が全く続かない・話がすぐに途切れる」などを上げることができます。

「口下手な人のメリット・デメリット・性格特徴」も分かりやすく解説していますので、口下手(口下手な人)について詳しく調べたい時には、ぜひこの記事を参考にしてみて下さい。