薄利多売という言葉の意味をご存知でしょうか。
ここでは薄利多売の商売、メリットやデメリットについて詳しく解説していきます。
- 薄利多売とは
- 薄利多売の商売
- 薄利多売のメリット
- 薄利多売のデメリット
- 薄利多売で稼ぐポイント
- まとめ
1. 薄利多売とは
薄利多売とは、品物やサービスの一つ当たりの利益を少なくして、買いやすくし、たくさん売ることで、全体の利益を多くすることをいいます。
世の中、薄利多売方式で頑張っている商売やサービスをしているところは沢山あります。
誰だって同じものならば安いところで買おうとするのではないでしょうか。
ですからドラッグストア、スーパー、など競合店が多い場合は薄利多売にならざるを得ないという部分もあるかと思います。
薄利多売の商売や、メリット、デメリットなどは後から詳しく説明します。
1-1. 薄利多売の逆の意味の言葉
薄利多売の逆の意味、反対語は存在しません。
意味的には薄利多売の逆ですから、少ししか売れなくても単価が高いので利益が大きいということになります。
無理やり言葉を当てはめるとすれば少売多利、暴利少売という漢字が合いますが、そのような言葉はありません。
あえて言うならば安易な安売りはしない、価格を下げないということで、
という言葉が当てはまります。
安ければ売れるということで、値下げを始めると、他のライバル店も下げるしかなくなってきます。
そうしますと、いつの間にか値下げ競争のような状態になり、物の価値も下がり、儲けも出ないということになりがちです。
一生懸命、忙しく働き、利益が出ないという一番陥りたくない状況になってしまうのです。
1-2. 薄利多売の読み方
薄利多売と書いて「はくりたばい」と読みます。
似たような言葉で「多売薄利」もあります。
「薄利」と「多売」の順序が逆になっているだけですが、意味は全く違ったものになるのです。
薄利多売は、安くすることで沢山売ることで、全体的に利益を上げることをいいます。
ちゃんと利益が出ているというのがポイントです。
一方で多売薄利は、沢山作って売るけれど利益が出ない、少ないという意味になります。
薄利多売はいいけれど、多売薄利では駄目、そういう風に覚えておくとわかりやすいかもしれません。
どちらも同じ漢字を使っていますので意味合いとしては似た感じに思えますが、実は全然違いますので注意が必要です。
2. 薄利多売の商売
薄利多売の商売は、実は沢山あります。
例えば以下のような仕事があります。
2-1. 飲食店
値段が安い飲食店は、いつもお客さんでいっぱいだと思います。
安いけれど、そのかわりに沢山お客さんが来る、回転率がいいので結果的に売り上げとしてはいいということになるのですが、実はこれ働いているスタッフとしてみればキツイことこの上ない職場環境です。
休む間もなくバタバタ働かなくてはなりません。
もしも、同じ時給でアルバイトするならば、高級レストランの方が動く量も少なくてすむわけです。
そのかわり接客レベルも高めなくてはなりませんので、気を使うことになりますが。
2-2. 激安スーパー
同じ地区に数軒スーパーがありますと、どこも目玉商品を打ち出してきてお客を呼びこもうとします。
賢い主婦は目玉商品だけをピックアップして上手に買い物をするのですが、実は目玉商品だけ買われるとスーパー側としてはマイナスになるのだといいます。
ですが、それ1品だけではなく他に数点買うことで結局は利益が出ますので目玉商品を出しているのです。
お客を集める為の商品、仕掛けというわけです。
それとは別に何もかも安いスーパーもあります。
いわゆる激安スーパーと呼ばれるお店です。
お店の中は段ボールごと商品が置かれてあり、お世辞にも綺麗な店内とは言えないのですが、安いので文句はありません。
このようなお店は安くなる商品だけを大量に仕入れることで、全体的に安く提供できるのだそうです。
ですから商品の種類が少ない、取り扱いのない商品もあることが特徴です。
また人件費も少なくしているのか、店員さんの人数が少ないところもあり、レジはいつも激こみ状態です。
待たされるとイライラするものですが、(アイスクリームや冷凍食品が溶けそうにもなります)これだけ安いから・・・と文句を言うお客はほとんどいません。
2-3. ヘアカットのみのお店
美容室の値段はそれぞれ違うと思いませんか。
ただ毛先を揃えるだけ、ちょっと量を減らす為に梳いてもらうという場合は、わざわざ高い美容室に行かなくても、ヘアカットのみのお店に行くという人もいるのではないでしょうか。
1200円程度でカットしてもらえますので非常にお得です。
利益は出るの?と思うかもしれません。
しかし、どこのお店も外から覗いてみるといつもお客さんが数人座って待っているイメージがあります。
単価は安くても、短時間で沢山の人数をこなすことで利益を出すことができるのです。
薄利多売というと、ヘアカットのみのお店が浮かぶ人は多いのではないでしょうか。
2-4. 100円ショップ
一つ100円で買えるお店ということで、出始めた頃は衝撃的でした。
今となっては何か必要な物があったら一番に100円ショップにないか見てみるという買い物の仕方をするのが定番になったような気がします。
一つ、二つしか買わないお客もいると思いますが、逆に100円だからと10個も20個も買ったり、大量まとめ買いをする人も沢山います。
ですから一つ100円といっても実際は一人当たりの平均買い物額はもっと高いのです。
2-5. 古本屋
一冊100円、50円と古本は安く買えるので、古本屋をよく利用する人もいるのではないでしょうか。
これで儲けが出るの?と余計な心配をしてしまうことはないでしょうか。
確かに単価が安いのですが、実は仕入れ価格も安いのです。
売っている価格の10分の1ほどの値段で買い取っています。
ですから原価率が低いですし、必ず儲けが出るようになっているのです。
もちろん、1冊、2冊だけでは少なすぎですので、一日に沢山売らなければなりません。
でも漫画など続き物は大人買いする人も多いですし、手に入りにくい希少本ならば定価越えの値段でも売れます。
お店だけではなく、個人で本の売買など副業でする人もいます。
2-6. サービス業全般
旅行業界、福祉業界、飲食業界、小売業界など、サービス業全般は薄利多売で頑張っているところが多いのが実情ではないでしょうか。
やはりお客は安いものを好みますし、同じ物ならば少しでも安いところを探そうとします。
3. 薄利多売のメリット
薄利多売をすることのメリットは何であるのか見ていきましょう。
3-1. 活気づく
薄利多売で商売、サービスをすることで得られるメリットは、何といっても沢山の人が集まる、増えるということになります。
どんな仕事においてもお客(お金を払ってくれる)がいなければ始まらないのです。
いくら高くて質が良い物を扱っていても人が来なければ意味がありません。
その点薄利多売ならばとりあえず集客することはできる!という安心感があります。
3-2. 売上が安定する
薄利多売にしますと、利益は少なくなるかもしれません。
しかし売れますから、そうなりますと利益は少なくてもある程度の売上は見込めるようになります。
いい時もあるけど売れない時は全く売れないでは大変です。
薄利多売の場合は、売上が安定するというメリットがあります。
3-3. 返品、返金のダメージが少ない
返品したいとか、サービスが良くなかったから返金して欲しい、このようなことも商売をしていれば起こります。
その際その返金額が高ければダメージが大きくなります。
一か月に1、2点売れればいいといった高額商品を扱っていますとなおさらです。
薄利多売の場合、一つの単価が低いですので、仮に1点、2点返品、返金になったところでダメージとしては小さくて済みます。
もちろん、ないに越した方がいいのですが、商売をしていれば破損、返品、返金というのは発生してしまうものです。
4. 薄利多売のデメリット
薄利多売におけるデメリットもあります。
それは以下のようなことになります。
4-1. 労力が大きい
薄利多売はお客にとってはありがたいものであっても、働く側からすればキツイものです。
労力が大きいので疲れてしまいます。
もっと楽に同じ金額だけ稼げるならどんなにいいかと、時に心が折れそうになることもあります。
自分が経営者で納得しているならばいいのですが、スタッフを雇っているならば、スタッフの気持ちにもなった方がいいでしょう。
またフォローもしっかりと行うことです。
それを忘れた薄利多売式のお店ではスタッフがすぐに辞める、続かないという状態が常態化してしまう危険性があります。
4-2. 競争が激しくなる
一つの店が価格を下げれば、自分も下げるしかないという状態になります。
なぜならば、売れなくなるからです。
一旦安く売る、サービスを提供するということを始めれば、そこからは値下げ競争の始まりとなってしまうのです。
結局利益が全くでなくなり働いているだけといった状況になれば、何の為の薄利多売?とやる気自体が失われてしまいます。
4-3. 価値が下がる
物やサービスを安くすれば、お客から喜ばれる、売れると薄利多売を始めるのですが、これは結局物やサービスの価値を下げていることにも繋がります。
「これぐらいの値段で買えるならば、それ相応の価値なのだろう」と思われてしまうのです。
ですから、ブランドショップなどは値下げをしません。
価値を下げない為にと売れ残りを大量廃棄して問題になったこともあります。
5. 薄利多売で稼ぐポイント
薄利多売で稼いでいく為のポイントを見ていきましょう。
5-1. 欲を出さずに少額でも確実に稼いでいく
誰だって商売や仕事をするからにはちょっとでも多く稼ぎたいと思います。
稼げない、お金にならないのに仕事をするということはないでしょう。
それはボランティアや趣味的な行動となってしまいます。
薄利多売で稼ぐと決めたからには、確実に稼ぎを出していくことが大事なのです。
その為には欲を出さないことです。
儲けようと商品を出し渋ったり、価格を高値設定しますと、売れ残る場合があります。
売れ残ればマイナスになりますから、「確実に売り切っていく」「少額でもプラスを出す」という風に考えていく方がいいでしょう。
5-2. 確実に売れる物をリサーチする
どんなに良い物であっても、それが売れなければ在庫を持っていても意味がありませんし、マイナスになってしまいます。
物が良い、悪い、自分が好き、嫌いといった好みは関係ありません。
それよりも大事なことは「確実に売れる物」「サービス内容」であるかどうかが必要です。
お客にとって必要な物か、需要があるものかどうかが一番重要です。
ですから日頃から今何が必要とされているのか、注目されているのか、リサーチを行っておくことが求められます。
面倒くさいと思うかもしれませんが、そういう地道な努力がライバルと差をつけることに繋がるのです。
5-3. 季節に関係するものは先取りする
季節商品は、良く売れます。
しかし、売り時期を過ぎますと当たり前かもしれませんが売れません。
1年間ずっと在庫を抱えておくことになりますし、1年後は新商品も出るのですから、売れ残りの商品をわざわざ買おうという人は少ないでしょう。
季節に関係するものは、先取りすることが大事です。
「まだ早い」と思う時期から仕掛けていくのです。
気の早い人や心配症の人は、早い時期から用意をしようとするものです。
また足りなかったら困るからと「多め」に購入することもあるのです。
ですから、季節商品はどこよりも早く売り出すというのが薄利多売で稼ぐコツなのです。
出遅れたらそれだけライバル、競合に負けるということですから、これは絶対に覚えておきましょう。
また季節商品は終わればぱたっと売れなくなりますから、足りなくなっても大量に追加発注などかけないことも注意しておきましょう。
売り切ってしまって終わった方がいいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
薄利多売という言葉の意味、メリット、デメリット、稼ぐコツなどまとめて紹介しました。
「うちは薄利多売だから」とよく仕事関係の話題に出てくる言葉ですが、薄利多売は商売、仕事の基本です。
誰だって労力は少なく儲けは大きい方が楽ですし、魅力的だと思うでしょう。
しかし現実は甘くありませんから、いきなりそのような稼ぎ方ができるわけではないでしょう。
地道にコツコツと薄利多売で頑張って実力をつけて、信頼をしてもらうことから始めましょう。
薄利多売で稼ぎを安定させてから、次のステップへ進むようにしましょう。
薄利多売という言葉の意味をご存知でしょうか。
ここでは薄利多売の商売、メリットやデメリットについて詳しく解説していきます。
1. 薄利多売とは
薄利多売とは、品物やサービスの一つ当たりの利益を少なくして、買いやすくし、たくさん売ることで、全体の利益を多くすることをいいます。
世の中、薄利多売方式で頑張っている商売やサービスをしているところは沢山あります。
誰だって同じものならば安いところで買おうとするのではないでしょうか。
ですからドラッグストア、スーパー、など競合店が多い場合は薄利多売にならざるを得ないという部分もあるかと思います。
薄利多売の商売や、メリット、デメリットなどは後から詳しく説明します。
1-1. 薄利多売の逆の意味の言葉
薄利多売の逆の意味、反対語は存在しません。
意味的には薄利多売の逆ですから、少ししか売れなくても単価が高いので利益が大きいということになります。
無理やり言葉を当てはめるとすれば少売多利、暴利少売という漢字が合いますが、そのような言葉はありません。
あえて言うならば安易な安売りはしない、価格を下げないということで、
という言葉が当てはまります。
安ければ売れるということで、値下げを始めると、他のライバル店も下げるしかなくなってきます。
そうしますと、いつの間にか値下げ競争のような状態になり、物の価値も下がり、儲けも出ないということになりがちです。
一生懸命、忙しく働き、利益が出ないという一番陥りたくない状況になってしまうのです。
1-2. 薄利多売の読み方
薄利多売と書いて「はくりたばい」と読みます。
似たような言葉で「多売薄利」もあります。
「薄利」と「多売」の順序が逆になっているだけですが、意味は全く違ったものになるのです。
薄利多売は、安くすることで沢山売ることで、全体的に利益を上げることをいいます。
ちゃんと利益が出ているというのがポイントです。
一方で多売薄利は、沢山作って売るけれど利益が出ない、少ないという意味になります。
薄利多売はいいけれど、多売薄利では駄目、そういう風に覚えておくとわかりやすいかもしれません。
どちらも同じ漢字を使っていますので意味合いとしては似た感じに思えますが、実は全然違いますので注意が必要です。
2. 薄利多売の商売
薄利多売の商売は、実は沢山あります。
例えば以下のような仕事があります。
2-1. 飲食店
値段が安い飲食店は、いつもお客さんでいっぱいだと思います。
安いけれど、そのかわりに沢山お客さんが来る、回転率がいいので結果的に売り上げとしてはいいということになるのですが、実はこれ働いているスタッフとしてみればキツイことこの上ない職場環境です。
休む間もなくバタバタ働かなくてはなりません。
もしも、同じ時給でアルバイトするならば、高級レストランの方が動く量も少なくてすむわけです。
そのかわり接客レベルも高めなくてはなりませんので、気を使うことになりますが。
2-2. 激安スーパー
同じ地区に数軒スーパーがありますと、どこも目玉商品を打ち出してきてお客を呼びこもうとします。
賢い主婦は目玉商品だけをピックアップして上手に買い物をするのですが、実は目玉商品だけ買われるとスーパー側としてはマイナスになるのだといいます。
ですが、それ1品だけではなく他に数点買うことで結局は利益が出ますので目玉商品を出しているのです。
お客を集める為の商品、仕掛けというわけです。
それとは別に何もかも安いスーパーもあります。
いわゆる激安スーパーと呼ばれるお店です。
お店の中は段ボールごと商品が置かれてあり、お世辞にも綺麗な店内とは言えないのですが、安いので文句はありません。
このようなお店は安くなる商品だけを大量に仕入れることで、全体的に安く提供できるのだそうです。
ですから商品の種類が少ない、取り扱いのない商品もあることが特徴です。
また人件費も少なくしているのか、店員さんの人数が少ないところもあり、レジはいつも激こみ状態です。
待たされるとイライラするものですが、(アイスクリームや冷凍食品が溶けそうにもなります)これだけ安いから・・・と文句を言うお客はほとんどいません。
2-3. ヘアカットのみのお店
美容室の値段はそれぞれ違うと思いませんか。
ただ毛先を揃えるだけ、ちょっと量を減らす為に梳いてもらうという場合は、わざわざ高い美容室に行かなくても、ヘアカットのみのお店に行くという人もいるのではないでしょうか。
1200円程度でカットしてもらえますので非常にお得です。
利益は出るの?と思うかもしれません。
しかし、どこのお店も外から覗いてみるといつもお客さんが数人座って待っているイメージがあります。
単価は安くても、短時間で沢山の人数をこなすことで利益を出すことができるのです。
薄利多売というと、ヘアカットのみのお店が浮かぶ人は多いのではないでしょうか。
2-4. 100円ショップ
一つ100円で買えるお店ということで、出始めた頃は衝撃的でした。
今となっては何か必要な物があったら一番に100円ショップにないか見てみるという買い物の仕方をするのが定番になったような気がします。
一つ、二つしか買わないお客もいると思いますが、逆に100円だからと10個も20個も買ったり、大量まとめ買いをする人も沢山います。
ですから一つ100円といっても実際は一人当たりの平均買い物額はもっと高いのです。
2-5. 古本屋
一冊100円、50円と古本は安く買えるので、古本屋をよく利用する人もいるのではないでしょうか。
これで儲けが出るの?と余計な心配をしてしまうことはないでしょうか。
確かに単価が安いのですが、実は仕入れ価格も安いのです。
売っている価格の10分の1ほどの値段で買い取っています。
ですから原価率が低いですし、必ず儲けが出るようになっているのです。
もちろん、1冊、2冊だけでは少なすぎですので、一日に沢山売らなければなりません。
でも漫画など続き物は大人買いする人も多いですし、手に入りにくい希少本ならば定価越えの値段でも売れます。
お店だけではなく、個人で本の売買など副業でする人もいます。
2-6. サービス業全般
旅行業界、福祉業界、飲食業界、小売業界など、サービス業全般は薄利多売で頑張っているところが多いのが実情ではないでしょうか。
やはりお客は安いものを好みますし、同じ物ならば少しでも安いところを探そうとします。
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