「先送り」をする人の心理と特徴を紹介します。
また、先送りと似た言葉の説明と、仕事を先送りしないコツを紹介します。
- 先送りとは?
- 仕事を先送りする心理
- 仕事を先送りする人の特徴
- 先送りと似た言葉から解説
- 仕事を先送りにしないためのコツ
- まとめ
1. 先送りとは?
仕事をしている時に「先送り」という考えが頭に浮かぶ事があるかもしれません。
「先送り」は、困難な仕事に直面した時に、誰もが思い浮かべる言葉です。
先送りとは、「今日できる事を、明日以降に先送りにする」という意味で使われます。
目の前の困難な状況を避けるため、本来は今すぐすべきものを後でしようとする、ややネガティブな意味が含まれています。
困難な仕事とは、特別に難しい仕事だけではなく、「やる気がわかない仕事」も含まれます。
面倒だったり、担当者を嫌っていたり、体調が悪い時に回ってくる仕事など様々です。
逆に困難な仕事でも、「好きな仕事」や「やりがいのある仕事」なら、先送りにしたいとは思いません。
仕事に燃えている人は別でしょうが、ほとんどの会社員、フリーランス、パートやバイトの立場にいる人が、先送りをした経験があるはずです。
しないほうがいいと分かっているけど、それでもしてしまう…それが「先送り」なのです。
2. 仕事を先送りする心理
しないほうがいいのに、なぜかしてしまうのが「先送り」です。
特にビジネスシーンで多い行動でもあります。
なぜ仕事を先送りにしてしまうのか、その心理状態を見て行きましょう。
先送りにしがちな人は、自分の心の動きと重ね合わせてみてください。
2-1. 仕事をしたくない
仕事を先送りにする時、「とにかく仕事をしたくない」という気持ちが強くなっています。
ハッキリとした理由はないけど、仕事をしたくない…そんな時に仕事を先送りにしてしまいます。
しかし先送りにしても、同じ仕事を急にしたいと思う事はありません。
また興味のない業界や職種に就いている人は、職場で与えられる全ての仕事を「したくない」と思っている事があります。
この場合は、結果的に全ての仕事を先送りにする事になるでしょう。
先送りにしまくって、「どうしてもやらなければならない状態」に自分を追い込みます。
そして、仕方なく仕事を始めます。
これは夏休みの宿題と同じ心理状態です。
夏休みが終わる数日前にならないと、宿題をする気にならない子供と同じです。
2-2. やる気になるのを待つ
「やる気になるのを待とう」という、ちょっと立派な言い訳があります。
「今日はやる気が起こらないから、やる気が出るまで先送りにしよう」というと、何だか仕事ができる人のように見えてくるから不思議です。
しかし、残念ながらやる気にならない仕事を、突然やりたいと思う事はないでしょう。
やる気が起こる脳内のシステムは、そのシステム上、待っていてもスイッチが入らない事で知られています。
「やる気が出るまで」という説明は立派ですが、やる気が自動的に入る事がありません。
つまり「意味のない待ち時間」になってしまいます。
目の前の仕事を先送りにする時に「やる気」という言葉が頭に浮かんだら、「先送りにしても意味がない」と思うようにしましょう。
2-3. 準備が整うのを待つ
困難な仕事を目の前にすると、「今の自分では、完璧にこなすのは難しい」と感じます。
そこで「最高のタイミングが訪れるまで、作業に取り掛かるのを待とう」と先送りする人がいます。
心の準備や体調が万全なタイミングを狙って、一気に仕事を片付けてしまおうと、本気で思っているのですが、やはり最高のタイミングが訪れる事は、ほとんどありません。
実は最高のタイミングは仕事を与えられた直後、つまり「今」です。
困難な仕事を達成するためには、当然ですがいつも以上に時間が掛かります。
時間が掛かるならば、早めに仕事に手を付けるべきでしょう。
最高のタイミングが訪れるまで待ったり、準備が整うまで待つと、仕事を提出する期限まで時間が少なくなってしまいます。
準備が整うのを待つと、さらに完璧な仕事から遠ざかってしまいます。
2-4. 目の前の楽しみを優先したい
仕事が回ってきた時に「楽しそうじゃない」と感じたり、「面倒くさそう」と感じると、その仕事に向き合うのが嫌になります。
仕事よりも楽しい事を探して、そちらの世界に逃げ込むために「先送り」という言い訳を使う人がいます。
例えば、同じ職場の女子社員をみつけて、雑談をします。
「円滑な職場環境のため」という言い訳をつけたりしますが、実は面倒な仕事よりも、女子と話している方が楽しいからです。
また、先に腹ごしらえをするといって、社員食堂に行って食事を始める人もいます。
「いつ食べても同じ」などと言い訳をしますが、やはり「仕事をするより、食事をした方が楽しいから」というのが本音です。
このように困難な状況より、目の前の楽しみを優先したい気持ちが強くなると、仕事を先送りしてしまいます。
思い当たると感じた方も多いのではないでしょうか。
3. 仕事を先送りする人の特徴
仕事を先送りにしたい気持ちは、仕事をしている人に共通する心理かもしれません。
しかし、頻繁に仕事を先送りして、結果的に締め切りを遅らせてしまうような困った人は、それほど多くありません。
仕事に支障が出るほど先送りにしがちなタイプの人は、職場で一握りです。
そして仕事を先送りにする人には共通の特徴があります。
そこで、どのような特徴を持つ人が、仕事を先送りにしがちかチェックしましょう。
3-1. プレッシャーに弱い
困難な仕事を目の前にすると、「とりあえず先送り!」と心の中でつぶやいて、実際に先送りにしてしまう人がいます。
このタイプの人は仕事がしたくないというよりも、「プレッシャーに弱い人」です。
そのため、誰でもいつでもできるような簡単な仕事は、熱心にこなしたりします。
プレッシャーに弱い人は、「失敗したらどうしよう」と不安な気持ちが強い人でもあります。
仕事を始めても、失敗する可能性が高いと考えて、先送りにして問題解決から逃げてしまいます。
締め切りが近くなった時に、いよいよ困難な仕事と向き合いますが、プレッシャーに弱いため満足な結果を出す事はできません。
プレッシャーに弱い人は、本来なら初めから仕事に向き合い、限られた時間を有効活用しようとすべきでしょう。
こうしてさらにプレッシャーに弱い人になり、次に来る困難な仕事も先送りしがちになります。
3-2. 仕事に愛情がない
自分が興味がない仕事に就いてしまうと、仕事に愛情を持つ事ができません。
読書に興味がない人に無理やり本を読ませようとすると、本を枕にして寝てしまうように、愛情を持てない仕事に前向きに取り組む事はできません。
仕事に対して後ろ向きなので、いつでも「先送り」してしまいます。
このまま仕事に興味が持てないと、いつまで経ってもきちんとした仕事ができず、近い将来、職場からスポイルされてしまうでしょう。
仕事に関する資料を読んだり、扱っている商品について学ぶなどして、仕事や商品に愛情を持てるようになる必要があります。
仕事や扱う商品に愛情が持てれば、仕事に前向きになり、先送りする機会も減るでしょう。
3-3. 向上心がない
ほとんどの人が、今よりも仕事ができるようになりたいと思うはずです。
スキルアップができるように、努力をするでしょう。
このような向上心があれば、先送りにしたくなるような、難しい仕事でも、きちんと取り組めるようになります。
しかし向上心がない人は、いつまで経っても、正面から仕事に関わろうとしないでしょう。
「仕事を先送りにするな」と上司が説教しても、出世する意欲がないため、聞く耳を持たないかもしれません。
3-4. 状況が変化するのを避けたい
仕事をバリバリこなして、仕事で高い評価をされると、会社や上司の見る目が変わります。
さらなる、難しい仕事や重要な仕事を任せられる事になりますし、職場の人間関係も尾錠に変化して、同僚はライバル視するようになるかもしれません。
このような状況の変化が嫌な人がいます。
そのため、ほどほどに仕事をして、仕事高い評価をされる事を「先送り」する人がいます。
本当は頭がいいのに、仲の良い友達と一緒にいたいため、受験勉強をせず遊んでばかりいる中学生がいます。
職場で本気を出さない人も、同じように状況の変化を避けているのです。
「いつかは本気を出さなければいけない」「いつまでも仲良しグループではいられない」という事を知って、先送りをせずに仕事に取り組む必要があります。
4. 先送りと似た言葉から解説
「先送り」と似た言葉を知る事で、先送りの意味が立体的に浮かび上がるでしょう。
そこで先送りと、とても似ているふたつの言葉を紹介します。
先送りとの微妙な意味の違いに注目してみましょう。
4-1. 先送りと後回しの違い
「先送り」と似た言葉に「後回し」があります。
このふたつの言葉は似ているようですが、きちんと使い分けられています。
先送りは「今日できる仕事を、明日しようとする」という意味合いで使われている言葉です。
「やりたくないな…先に送ろう」というようなネガティブな意味合いが含まれています。
一方で「後回し」は、作業の順番を「後に入れ替える」という意味合いで使われます。
「Aの工程を後回しにしよう」と言う時は、「Aの工程は、Bの工程の後に行おう」という意味で使われます。
あくまで作戦全体を円滑に進めるためで、そこにネガティブな意味合いはありません。
例えば受験勉強の時に「英語の勉強を先送りにしよう」という時は、「まだ英語の勉強をする気にならない」という気持ちが透けて見えます。
一方で「英語の勉強を後回しにしよう」という時は、合格のためにもっとも効率的な作戦が、英語の勉強を後でする事、というような冷静な判断が透けて見えるのです。
4-2. 先送りと先延ばしの違い
「先送り」と「先延ばし」もかなり似た意味です。
「後回し」があくまで作戦上の工程の変更だとすれば、先送りと先延ばしには同様のネガティブな意味があります。
ただし「先延ばし」には「先送り」よりも、もっと「やる気の無さ」が透けて見えます。
例えば「告白を先送りしよう」という時は、「告白する意思はある。
今は無理だけど」という意味合いが隠れて見えますが、「告白を先延ばしにしよう」という時は、「告白は無理」という意味合いが強くなります。
「先送り」よりも「先延ばし」のほうが、「無理な気持ちが強く、やる気が薄い」感じがします。
5. 仕事を先送りにしないためのコツ
ここまで記事を読んで、もう仕事を先送りしたくない…そう心に誓った人もいるでしょう。
そこで仕事を先送りしたいと思った時に、自分に言い聞かせたい言葉を紹介します。
仕事を先送りしないために活用してください。
5-1. 先送りすると「余計つらい」
先送りをすると、目の前の苦痛からは逃れる事ができます。
しかし後々、余計につらくなります。
すぐに仕事に取り掛かれば、提出期限までたっぷり時間があるのに、先送れば時間が少なくなるからです。
嫌々でも、早めに取りかかった方が、結果的に仕事の質が上がります。
5-2. 「やる気」は「やり始める」と出る
「やる気」は、やる気が出るまで待っても出ません。
やる気は実は「やり始めないと出ない」という事が分かっています。
なので、「とにかくやり始める」事をおすすめします。
とにかく資料に目を通したり、必要な情報を集め始めたりすれば、徐々にやる気がやる気を生んでくれます。
5-3. とりあえず始めてみる
準備が万端に整うまで待って、仕事をスタートさせようとすると、先送りの連続になります。
ほとんどの仕事は、準備不足で行うのが基本だからです。
準備万端になった頃には、その仕事の旬は過ぎているでしょう。
どうせ準備が整わないなら、とりあえず始めてみるべきです。
5-4. 「ベイビーステップ」で事を進める
赤ちゃんでも進めるくらい、「小さな一歩」を積み重ねる事で「大きな前進を目指す」事を「ベイビーステップ」と呼びます。
仕事を先送りする人は、「完璧に仕事をしたい」と思っている人かもしれません。
しかし理想が高すぎるとプレッシャーになり、目先の重圧から逃げるため、先送りにしてしまいがちです。
そこでベイビーステップを心掛け、目標を小さく刻みましょう。
「すぐに仕事を始める」という目標や、「一通り作業をしてみる」などの低めの目標設定がおすすめです。
それも難しい時は「1時間だけ机に向かって作業をする」という小さな目標でも構いません。
無理な目標や理想は捨てて、ベイビーステップで行きましょう。
まとめ
「先送り」をしてしまう人の心理や、先送りしがちな人の特徴をチェックしてきました。
自分が先送りする人に当てはまると感じたら、ぜひ「先送りをしないためのコツ」をチェックして、実践して欲しいと思います。
すぐに仕事を始める習慣がつくと、先送りした後に感じる後ろめたさがなくなります。
徐々に実力も付いて職場での評価も高くなるでしょう。
どんどん仕事が楽しくなり、仕事を先送りした事は、遠い過去の話になるはずです。
「先送り」をする人の心理と特徴を紹介します。
また、先送りと似た言葉の説明と、仕事を先送りしないコツを紹介します。
1. 先送りとは?
仕事をしている時に「先送り」という考えが頭に浮かぶ事があるかもしれません。
「先送り」は、困難な仕事に直面した時に、誰もが思い浮かべる言葉です。
先送りとは、「今日できる事を、明日以降に先送りにする」という意味で使われます。
目の前の困難な状況を避けるため、本来は今すぐすべきものを後でしようとする、ややネガティブな意味が含まれています。
困難な仕事とは、特別に難しい仕事だけではなく、「やる気がわかない仕事」も含まれます。
面倒だったり、担当者を嫌っていたり、体調が悪い時に回ってくる仕事など様々です。
逆に困難な仕事でも、「好きな仕事」や「やりがいのある仕事」なら、先送りにしたいとは思いません。
仕事に燃えている人は別でしょうが、ほとんどの会社員、フリーランス、パートやバイトの立場にいる人が、先送りをした経験があるはずです。
しないほうがいいと分かっているけど、それでもしてしまう…それが「先送り」なのです。
2. 仕事を先送りする心理
しないほうがいいのに、なぜかしてしまうのが「先送り」です。
特にビジネスシーンで多い行動でもあります。
なぜ仕事を先送りにしてしまうのか、その心理状態を見て行きましょう。
先送りにしがちな人は、自分の心の動きと重ね合わせてみてください。
2-1. 仕事をしたくない
仕事を先送りにする時、「とにかく仕事をしたくない」という気持ちが強くなっています。
ハッキリとした理由はないけど、仕事をしたくない…そんな時に仕事を先送りにしてしまいます。
しかし先送りにしても、同じ仕事を急にしたいと思う事はありません。
また興味のない業界や職種に就いている人は、職場で与えられる全ての仕事を「したくない」と思っている事があります。
この場合は、結果的に全ての仕事を先送りにする事になるでしょう。
先送りにしまくって、「どうしてもやらなければならない状態」に自分を追い込みます。
そして、仕方なく仕事を始めます。
これは夏休みの宿題と同じ心理状態です。
夏休みが終わる数日前にならないと、宿題をする気にならない子供と同じです。
2-2. やる気になるのを待つ
「やる気になるのを待とう」という、ちょっと立派な言い訳があります。
「今日はやる気が起こらないから、やる気が出るまで先送りにしよう」というと、何だか仕事ができる人のように見えてくるから不思議です。
しかし、残念ながらやる気にならない仕事を、突然やりたいと思う事はないでしょう。
やる気が起こる脳内のシステムは、そのシステム上、待っていてもスイッチが入らない事で知られています。
「やる気が出るまで」という説明は立派ですが、やる気が自動的に入る事がありません。
つまり「意味のない待ち時間」になってしまいます。
目の前の仕事を先送りにする時に「やる気」という言葉が頭に浮かんだら、「先送りにしても意味がない」と思うようにしましょう。
2-3. 準備が整うのを待つ
困難な仕事を目の前にすると、「今の自分では、完璧にこなすのは難しい」と感じます。
そこで「最高のタイミングが訪れるまで、作業に取り掛かるのを待とう」と先送りする人がいます。
心の準備や体調が万全なタイミングを狙って、一気に仕事を片付けてしまおうと、本気で思っているのですが、やはり最高のタイミングが訪れる事は、ほとんどありません。
実は最高のタイミングは仕事を与えられた直後、つまり「今」です。
困難な仕事を達成するためには、当然ですがいつも以上に時間が掛かります。
時間が掛かるならば、早めに仕事に手を付けるべきでしょう。
最高のタイミングが訪れるまで待ったり、準備が整うまで待つと、仕事を提出する期限まで時間が少なくなってしまいます。
準備が整うのを待つと、さらに完璧な仕事から遠ざかってしまいます。
2-4. 目の前の楽しみを優先したい
仕事が回ってきた時に「楽しそうじゃない」と感じたり、「面倒くさそう」と感じると、その仕事に向き合うのが嫌になります。
仕事よりも楽しい事を探して、そちらの世界に逃げ込むために「先送り」という言い訳を使う人がいます。
例えば、同じ職場の女子社員をみつけて、雑談をします。
「円滑な職場環境のため」という言い訳をつけたりしますが、実は面倒な仕事よりも、女子と話している方が楽しいからです。
また、先に腹ごしらえをするといって、社員食堂に行って食事を始める人もいます。
「いつ食べても同じ」などと言い訳をしますが、やはり「仕事をするより、食事をした方が楽しいから」というのが本音です。
このように困難な状況より、目の前の楽しみを優先したい気持ちが強くなると、仕事を先送りしてしまいます。
思い当たると感じた方も多いのではないでしょうか。
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