心を開かない子供の原因【心を開かすためにできる事】 | SPITOPI

何を考えているのかわからない、といった子供が最近増えてきています。

子供のうちはまだコミュニケーション能力が低いから、大人の力で心を開かせてあげながら、社会へと適応できるように育ててあげる必要があります。

今回は、心を開かない子供の原因について追求していきながら、心を開かせるためにできる事について解説していきます。

1. 信頼関係を築いていく

心を開いてくれない子供とコミュニケーションを取るには、まずは信頼関係を築いていく事が大事です。

信頼関係を築く際には、約束を一つずつクリアしていくのがポイントです。

例えば、いつどこで何時に会いましょう、今度会う時にはこれを持ってきて下さい、今度会ったらこういった事をしましょう、といった事です。

この約束事が互いに守られていくに連れて、自然と信頼関係は生まれます。

他にも信頼関係を築くコツとしては、優しくしてあげる事です。

例えば、子供が喉が渇いていると感じたら、「喉が渇いた」と子供が要求する前に、こちらから先に「喉が渇いているでしょう、ジュースをどうぞ」といった風に、君の気持ちを理解してあげようと努力しているんだよ、といったスタンスを示す事が大事です。

そうしていくうちに、「この人は優しい人だ、自分の気持ちを理解しようと努力してくれている」といった安堵の気持ちが子供の中で芽生えてくるので、少しずつ心を開いてくれるようになります。

2. 子供が心を開いてくれない原因について

2-1. 子供がスマホやゲーム依存症に陥っていないかチェック

心を開いてくれない子供達の多くは、スマホやゲームといったバーチャルな世界に心を奪われている場合があります。

バーチャルの世界だと、自分は英雄になれたり、カリスマ性のあるキャラクターになれる、有名人に簡単になれるから、現実の世界で平凡な人として生きるよりは、バーチャルな世界での自分のアイデンティティとして生きる方が好きだという子供が増えてきています。

それによって、現実の世界で人とコミュニケーションを取るといった努力を全くしなくなるのです。

現実の世界で人とコミュニケーションを取る際には、人の意見を聞く、人に気に入られるように努力する、時には人と意見を交わし合ったり、喧嘩をする事もあるといった過程を踏まないといけません。

それがいつもスマホやゲームばかりと向き合っていると、現実の世界での人とのやり取りが面倒臭いと思ってしまうのです。

この感情が幼いうちに芽生えてしまうと、そのまま誰にも心を開かないまま大人になってしまうので注意が必要です。

人間は、バーチャルな世界だけで生きていく事は出来ないので、社会で不自由しないためにも、子供がスマホやゲーム依存症に陥らないように気をつけて下さい。

2-1. 子供のボキャブラリーを増やしてあげる

なかなか心を開いてくれない子供の特徴としては、幼い頃に絵本の読み聞かせをしてもらっていなかったりして、普通の子に比べるとボキャブラリーが少ない場合があります。

この場合には心を開かないというよりは、ボキャブラリーが少なくて他の人とコミュニケーションが取れないといった状態に陥っている場合が多いようです。

幼い頃に絵本に触れていない子は、小学校に上がっても本を読む習慣がないから、なかなかボキャブラリーが増える機会に恵まれない場合もあるので、まずは絵本からでもいいから文字に触れる機会を増やしてあげましょう。

本を読むといった事以外でも、英会話などの語学を学ばせるといった事でもOKです。

ボキャブラリーが豊富、語学に通じているという事が、将来様々な人とのコミュニケーションのツールとなるので、大人になった時にいろいろな人とオープンにコミュニケーションが取れるように、子供のボキャブラリーを増やす努力をして下さい。

2-2. 親が子供を否定している

子供が心を開かなくなった原因として多いのが、親が子供の言う事を毎回否定している事が挙げられます。

例えば、子供が今やっているゲームがいかに面白いか?といった話をしていたら「ゲームばかりしないで勉強しなさい」と毎回のように繰り返していたら、子供は次第にもう親とはゲームについて話さないようにしようと心を閉ざしてしまいます。

もしも子供がいつもゲームの話題ばかりしていたら、親としておすすめの接し方は、「そのゲームってそんなに面白いの?じゃあ、面白いゲームは1日1時間してもいいから、それ以外の時間は勉強頑張ろうね」といった風に、子供の行動を全て否定せずに、アドバイス的な感じで勉強する必要性についてもコメントすると良いでしょう。

2-3. 親や大人に否定され続けてきた子供

幼い頃に親や大人に否定され続けてきた子供は、なかなか心を開かない傾向があります。

例えばいつも母親に「あなたなんて生まなければ良かった」と言われ続けてきた子供は、大きくなってからも情緒が不安定になって自殺を繰り返す傾向があります。

言葉で否定される以外でも、暴力やネグレクトといった虐待を繰り返されてきた子供は、大人は自分を傷つける者だといった思い込みがインプットされているので、なかなか心を開かせる事は難しいでしょう。

3. 子供の心を開かせるためにできる事

3-1. 子供の喜怒哀楽を揺さぶる

なかなか心を開いてくれない子供のハートをキャッチするコツとしては、子供の喜怒哀楽を揺さぶる事がポイントです。

例えば、一緒に感動するドラマや映画を観て、一緒に涙を流す、面白い話題で笑わせる、一緒になって必至で汗水流してトレーニングして、大きな結果を出すといった共同作業を行いながら心を開かない子供の喜怒哀楽を揺さぶっていくのです。

そうするうちに、次第にあなたの前では自分の本性である喜怒哀楽が出せるようになると共感が生まれてきます。

共感が生まれたら少しずつ子供が心を開いて何でも話してくれるように、静かな場所や景色がきれいな場所を選んで、二人になれるようなシチュエーション造りをして下さい。

3-2. 子供のペースに合わせる

子供の心を開かせるコツとしては、子供のペースに合わせてあげる事がポイントです。

例えば呼吸を合わせて会話すると、自然と波長が合っていきます。

波長とはバイブレーションともいうのですが、バイブレーションのテンポが合うと、同調効果が生まれていくので、自然な形で相手に心を開くようになるのです。

子供が息を吸う時に自分も息を吸って、息を吐いたら自分も吐くといった行動を繰り返してみて下さい。

子供の方が大人に比べると呼吸数が異なるので、慣れるまでは意識して練習する必要があります。

ただし、子供の呼吸に必死に合わせている事がバレバレだと、子供は不自然に思い、さらに警戒心を高めてしまうので注意しましょう。

3-3. 子供がわかりやすいようにゆっくり話す事

子供と呼吸を合わせる以外でも、話すペースを子供に合わせて、ゆっくりとしたテンポで話す努力も必要です。

特に小さい子程ゆっくりしか話せませんし、こちらが言っている事もゆっくりした言葉しか聞き取る事ができません。

子供が理解できるペースで話してあげると、こちらの気持ちを理解してもらいやすくなるのでコミュニケーションをスムーズに取る事ができます。

子供が幼児といった風に幼い場合には、絵本の中の童話のストーリーに出てくるような動物や魔法使いみたいな、キャラクターになったつもりで話すと、子供の関心を惹く事ができます。

子供の心を開かせるために話をしたいと願う場合には、このように子供に合わせたり、子供が好きな物になりきるテクニックが必要です。

3-4. 子供を大人の理想に当てはめない

大人しくて何でもいう事を聞く子、勉強熱心な子、大人を困らせない子が理想だからといって、子供にその大人が勝手に造った理想のキャラに子供を当てはめないようにしましょう。

そのプレッシャーから逃れるために、子供は心を閉ざしてしまっている場合があります。

いつも元気で誰にでも明るく接して、成績も良い子だけが、全てではないので、もしも無口な子、大人や周りの子とはあまりコミュニケーションを取らない子がいたとしても、そっと見守ってあげましょう。

じっと見守って観察していたら、ある特定の人だけには心を開いている場合もあります。

但し、これからの時代は、国際化が進むにつれて言葉が通じない外国の人と接する機会も増えてくるので、コミュニケーション能力が高い人の方が、社会に出てから仕事をスムーズに進められる場合もあります。

4. 子供が心を開いてくれるまで忍耐力をつける

4-1. 子供が殻を破る日まで見守ってあげる

子供が心を開いてくれないからといって、いきなり精神科医や心療内科に連れていって、病気扱いしたり、暴力や暴言を吐いて無理やり心のうちを話させるといった手段は絶対にNGです。

そんな事をしたら、ますます心を開かなくなってしまいます。

一度何かの原因によって殻の中にこもってしまった子供は、いくら他人が何とかしようと思っても、そう簡単には殻を破る事はできません。

無理して殻を破ろうとすると、殻だけでなく、心まで破れてしまう場合もあるので注意しましょう。

その子供がこれからいろいろな経験を積んでいきながら、自分から誰かに心を自然な形で開いていけるような環境造りをしてあげる事が大人の役目です。

ずっと殻に閉じこもって心を閉ざしていた子供も、「この人であれば心を開いてみてもいいなか?」と思える人と出会ったら、自らの力で殻を破っていくでしょう。

だからその日が来るまで、大人はじっと優しく見守ってあげる事が大事です。

4-2. 大人が心理学をマスターする

子供が心を開いて何でも話してくれないからといって、全て心を開かない子供が悪いと考えるのはやめましょう。

大人の方が心理学を勉強して、様々な心理テクニックを駆使しながら、上手く子供とコミュニケーションを取れるようになれば、問題はすぐに解決する場合もあります。

心を開かない子供といったテーマだと受け止めて、そのテーマについての解決策を導いていくようにすると良いでしょう。

これが大人の対応です。

なかなか心を開いてくれない子供と信頼関係を築くためのテクニックをマスターする事ができれば、そのスキルは、ビジネスや交渉など様々なシーンで応用できます。

子供の方を変える前に、大人の方が変わる努力をして下さい。

4-3. 子供と共同作業をする

子供がなかなか心を開いてくれない場合には、何か一緒に共同作業をすると良いでしょう。

例えば、大きな作品を一緒に作っていくといった事を行うと、どうしても会話して打ち合わせを繰り返しながら、コミュニケーションを取るシーンが繰り返されます。

共同作業を通して、一緒に苦労して頑張って創りあげたといった感動が生まれる事によって、その時点で同じ仲間だといった意識が芽生えていくのです。

5. 子供と信頼関係を築くために大切な事

5-1. 対等に接する

心を開かない子供の気持ちをこちらに向けるためには、まずは信頼関係を築いていく努力が大切です。

その際にこちらは大人なんだから、こちらの言う事を聞きなさい、こちらのペースにあわせなさいといった事ではダメです。

子供と対等に接する事によって、子供は「自分の事を認めてくれているんだ」、といった気持ちが芽生えていきます。

5-2. 子供の事を信用する

子供が心を開かないからといって、子供の事を疑ってばかりではいけません。

言葉に出さないだけで、本当は子供なりにいろいろな大切な事を考えながら行動している場合もあります。

子供の事を信頼していないと、どうしてもこちらが疑っているといった気持ちが表面化してしまうので、ますます子供は心を閉ざしてしまいます。

信頼関係は大人が信じてあげる事から始まるので、子供の事をもっと信頼して下さい。

5-3. 大人の方が観察力を鍛える

子供が心を閉ざして、何も話してくれないと嘆く前に、子供が言葉で表現してこなくても、子供の行動パターンや身振り手振りを見ながら観察して、今の子供の心境について理解できるように観察力を鍛えていきましょう。

人間は無言の状態でも、動作や顔の表情、視線といった風に、なんらかの形で情報を発信しています。

この無言の情報を読み取る読心術を専門用語でキネシクスというのですが、このキネシクスをマスターする事によって、心を閉ざしてしまった子供の気持ちも汲み取る事ができるようになります。

言葉だけがコミュニケーションのツールではないので、様々な方法で子供の心を理解してあげられるように努力していって下さい。

まとめ

今回は、心を開かない子供の原因について追求していきながら、心を開かすためにできる事について解説していきました。

子供が心を開かなくなった原因も、もしかすると大人の方にある場合も多いので、まずは自分の言動について改めながら、子供の気持ちを大切に見守ってあげるスタンスが大事です。

今回紹介した解決策をいろいろ試しながら、殻に閉じこもった子供達を広い世界へと羽ばたかせてあげて下さい。