2. 自分を殺しがちな人の特徴
「自分を殺しがちな人の特徴」としては、以下のような特徴を指摘することができます。
2-1. 嫌な要求や誘いにも「ノー」ということができない
自分を殺しがちな人の特徴として、「嫌な要求や誘いにも「ノー」ということができない」ということがあります。
相手からの理不尽な要求や無茶なお願いに対して、きっぱり「ノー(お断りします)」と言えない人は、結果として自分を押し殺しながらの人付き合いをせざるを得ない状況が多くなります。
「断れない人(ノーと言えない人)」は、いつの時代でも自分を殺して生きるライフスタイルに陥りやすいのです。
2-2. 八方美人でみんなに良い人と思われたがっている
「八方美人でみんなに良い人と思われたがっている」というのも、自分を殺しがちな人の特徴の一つでしょう。
「みんなから好かれたい+みんなから嫌われたくない」という八方美人な人も、自分の心(感情)や主張を押し殺すような人間関係に陥りやすくなります。
いつも人から気に入られるように行動しようと思ったら、「相手の要求や期待」を快く受け入れざるを得ない状態になりやすいからです。
2-3. 他人に自分がどう思われているかを過剰に気にしている
自分を殺しがちな人の特徴として、「他人に自分がどう思われているかを過剰に気にしている」ということがあります。
他人の目や評価を気にしすぎる人は、「他人の要求・期待に逆らう自分本位の行動」をすることがまずできないので、自分の心を殺してでも周囲の人たちに無難に合わせるという状態になりやすいのです。
2-4. 自分の主張や意見を他人に伝えることができない
「自分の主張や意見を他人に伝えることができない」ということも、自分を殺しがちな人の典型的な特徴です。
自己主張が弱くて小心な人は、「自分が何を考えていてどんなことを感じているのか?相手にどうして欲しいのか?」ということを他人に上手く伝えられないので、「相手の強い押し・威圧的な大きな声」に押されて、自分を殺して我慢するという展開になりやすいのです。
2-5. 権力・権威を前提とした上下関係に過度に従順である
自分を殺しがちな人の特徴として、「権力・権威を前提とした上下関係に過度に従順である」ということがあります。
権力や権威に弱くて、「集団内の上下関係」に従順に従ってしまう人は、必然的に自分よりも上の立場の人がいる環境では、自分を押し殺して「不条理な仕打ち・無理な要求」にも耐えることになりやすいのです。
2-6. 常識や世間体にとらわれている
「常識や世間体にとらわれている」ということが、自分を殺しがちな人の特徴になります。
社会常識・世間体といった「最大多数の共通意見」を正しいと考えてしまう人は、自分の主観的な感情や要求を「自分のわがままだ」と考えやすいので、自分の心を殺して我慢するという選択をしてしまいやすいのです。
2-7. コンプレックスや挫折体験があって自分に自信がない
自分を殺しがちな人の特徴として、「コンプレックスや挫折体験があって自分に自信がない」ということがあります。
自分の能力や外見にコンプレックスがあったり、過去に大きな挫折・失敗をしていると、自分に自信がなくなるので、「声の大きな人+権限や肩書きがある人」に反論できなくなって自分を殺してしまいやすいのです。
2-8. 争いごと(トラブル)がとにかく苦手ですぐに避けてしまう
「争いごと(トラブル)がとにかく苦手ですぐに避けてしまう」ということが、自分を殺しがちな人に良くある特徴です。
他人と言い争いをしたりトラブルを引きずったりするくらいなら、自分が妥協や譲歩をして我慢したほうが楽と考えるので、結果として自分の感情・主張を押し殺すことになってしまうのです。
3. 仕事で自分を殺してしまう原因
仕事で自分を殺してしまう人は多くいますが、どうして仕事状況や職場の人間関係において自分を殺しやすくなってしまうのでしょうか?仕事で自分を殺してしまう原因について分かりやすく解説していきます。
3-1. 仕事の上下関係には従わなければならないという規範意識が強い
「仕事の上下関係には従わなければならないという規範意識が強い」ということが、仕事で自分を殺してしまう原因になってしまいます。
仕事で自分を殺す人は「杓子定規(しゃくしじょうぎ)な生真面目さ・四角四面の規範意識」があることが多く、「上司・先輩の上位者には逆らってはいけない」という規範が染み付いているので、反射的に上位者に対して自分を殺してしまうのです。
3-2. 職場の空気を敏感に読んでしまい同調圧力に逆らうことができない
仕事で自分を殺してしまう原因として、「職場の空気を敏感に読んでしまい同調圧力に逆らうことができない」ということがあります。
仕事で自分を殺す人は、先回りして「職場の空気・みんなの期待」を読んでしまうことが多いので、「自分だけが我慢すればみんなが納得する」と考えて、すぐに自分を押し殺して理不尽な要求にも耐えてしまうことが多いのです。
3-3. 自分の仕事能力や今までの実績に自信がない
「自分の仕事能力や今までの実績に自信がない」ということも、仕事で自分を殺してしまう原因の一つになっています。
社内における自分の仕事能力や実績が優れているわけではないという自覚があると、「仕事ができる上司・先輩のプレッシャー」に対抗することができずに、何か批判や否定をされるとすぐに自分を押し殺して我慢する癖が付いてしまうのです。
3-4. 顧客・上司の要求を受け入れることで仕事が無難にこなせると思い込んでいる
仕事で自分を殺してしまう原因として、「顧客・上司の要求を受け入れることで仕事が無難にこなせると思い込んでいる」ということがあります。
仕事で顧客の言い分や上司の要求を拒否して反論すれば、「仕事の改善」ができるとしても「仕事のスムーズな進捗」が妨げられます。
自分を殺す人は、無難かつスムーズに仕事をこなすことこそが最善と思い込んでいるのです。
4. 自分を押し殺して生きるデメリット
「自分を押し殺して生きるデメリット」として、以下のようなことを挙げることができます。
4-1. 人生の中にワクワクする感動や興奮が無くなってしまう
自分を押し殺して生きるデメリットとして、「人生の中にワクワクする感動や興奮が無くなってしまう」ということがあります。
自分のありのままの感情や素直な興味関心を押し殺す生活習慣が身についてしまうと、人生の中で「ワクワクする感動体験」や「ハイテンションになって前のめりで活動する行動」が失われることになってしまうのです。
「ワクワクする感動体験+ドキドキする人間関係+ハイテンションの興奮」は人生の価値ある醍醐味の一つなので、それを無くすデメリットは大きいと言えるでしょう。
4-2. 自分でも自分の気持ちが分からなくなりメンタルヘルスが悪化する
「自分でも自分の気持ちが分からなくなりメンタルヘルスが悪化する」ということを、自分を押し殺して生きるデメリットの一つとして上げることができます。
自分の感情や思いを押し殺して誤魔化しながら生きていると、自分でも自分の本当の気持ちが分からなくなって、次第にメンタルヘルス(心の健康)が悪化していくというのも大きなデメリットです。
自分を殺しがちな人は、うつ病(気分障害)や適応障害のリスクも高くなってしまいます。
4-3. 心から信頼できる友人知人を作ることができなくなる
自分を押し殺して生きるデメリットとして、「心から信頼できる友人知人を作ることができなくなる」ということがあります。
自分の感情を押し殺す人は、他者との「本音の相互的コミュニケーション」ができなくなるので、「心から信頼できる何でも話せる友達」が作りにくくなるというデメリットも指摘することができるのです。
5. 自分を押し殺させる原因になる人物
自分を押し殺させる原因になる人物にはどのような人がいるのでしょうか?意外にも自分を押し殺してしまう原因を作っていることが多いのは、「自分自身」なのです。
それに続いて、「他人・身内」が自分を押し殺す原因になることが多いのです。
5-1. 一番は自分で自分を殺している
自分を押し殺させる原因になっているのは「自分自身」であることも多く、周囲から自分がどのように見られているのかという「自意識過剰・承認欲求」によって自分で自分の心を殺してしまうことが多いのです。
自分で自分の感情や要求、意見を押し殺すことによって、周囲の人間関係や集団活動に「過剰適応」しているわけですが、過剰適応によって自分を押さえ込みすぎると、将来的に心身の不調が目立ちやすくなります。
自分で自分を許して、自由に感情や意見を表現できるようになることが大切なのです。
5-2. 次に他人・身内が自分を殺している
自分を押し殺させる原因になるのは、自分を思い通りにコントロールしようとしている「他人」や近しい「身内」が多いのです。
特に、親族(親子)や配偶者、恋人、親友のような「身内(非常に親しい間柄)に分類される他者」が、「恩義・情緒・罪悪感・孤独感」などを逆手にとって、あなたの心を殺して思い通りに動かそうとすることは少なくないのです。
親が「誰のおかげでここまで大きくなれたと思っているんだ」と恩着せがましく言ったり、恋人が「そんな態度を取るならもう別れよう」と脅しを掛けたりすることによって、親しい人から嫌われたくないという思いから、自分の心を殺しやすくなってしまうのです。
6. 自分らしく生きるコツ
自分を押し殺すことなく「自分らしく生きるコツ」には、以下のようなものがあります。
自分らしく生きるコツを身に付けることで、人生にワクワク感やドキドキ感が戻ってきて、人生を前向きに生きるモチベーションが高まりやすくなるのです。
6-1. 過去に自分が好きだったことや熱中していた趣味を思い出してみる
自分らしく生きるコツとして、「過去に自分が好きだったことや熱中していた趣味を思い出してみる」ということがあります。
自分らしく生きるための前提条件として大切なのは、「自分が熱中できる好きなことや活動」を見つけてのめり込んでいくことです。
今の自分は何もやりたいことがないので、何をしていいか分からないと悩んでいるのであれば、「過去に好きだったこと+昔、熱中していた趣味」を思い出して、もう一度取り組んでみませんか。
6-2. 他人の目線や評価を気にしすぎないようにする
「他人の目線や評価を気にしすぎないようにする」ということも、自分らしく生きるコツの一つです。
自分らしく生きることができない人は、「自分の人生」を生きているように見えても、実際には「他人の人生」を生かされていることが多いのです。
「相手が自分のことをどう思っているのだろうか?」とか「こんな自己主張をしたらみんなから嫌われてしまうのではないか?」とかいった周囲の他人の目線・評価ばかりに囚われていると、自分らしい人生を生きることは不可能になります。
自分らしく生きたいのであれば、「自分が本心からやりたいこと」に周りを気にせずチャレンジしてみましょう。
6-3. 本当に気の合う友人知人だけを大切にして付き合えばいいと考える
自分らしく生きるコツとして、「本当に気の合う友人知人だけを大切にして付き合えばいいと考える」ことで、人間関係に振り回されて自分を押し殺すリスクを減らすことができます。
あなたが自分の感情や主張を完全に押し殺してまで、無理に付き合っているその相手は、この先10年後も20年後も一緒にいるべき相手なのでしょうか。
そこまで性格も価値観も合わない相手に気を遣うくらいなら、思い切ってその相手との関係を切り捨てて、「本当に気の合う友人知人」だけを大切にしていけば良いのです。
6-4. 興味関心が湧いてきたことや活動があればとにかくまずやってみる
「興味関心が湧いてきたことや活動があればとにかくまずやってみる」ということが、自分らしく生きるコツとして大切なことなのです。
自分らしく生きられない人は、興味や関心が湧いたことがあっても、「また今度やってみよう・いつか機会があればやってみたい」と考えるだけで、なかなか実行に移すことができないのです。
自分らしく生きていきたいと本気で思うのであれば、興味関心を覚えた活動や趣味があれば、恐れずに思い切って行動してみること(その活動・仲間に飛び込んでみること)が大切なのです。
6-5. 人生を後悔しないように生きるために今、何をすれば良いのかを真剣に考える
自分らしく生きるコツとして、「人生を後悔しないように生きるために今、何をすれば良いのかを真剣に考える」ということが有効になってきます。
あなたに残されている人生の時間は後どれくらいあるでしょうか。
人生の時間は有限であり、自分にとって本質的にどうでもいい相手や活動に貴重な時間・労力を費やすのは非常に勿体無いことなのです。
人生を後悔しないように生きるために、「今、何をすればいいのか?今、誰を優先して付き合うべきなのか?」を少し立ち止まって考えてみましょう。
まとめ
自分の心を殺しがちな人の特徴として、「嫌な要求や誘いにもノーということができない」「他人に自分がどう思われているかを過剰に気にしている」などを上げることができます。
自分を殺して生きていると、「人生の中にワクワクする感動や興奮が無くなってしまう」「自分でも自分の気持ちが分からなくなりメンタルヘルスが悪化する」などのデメリットも増えてきます。
この記事では、「仕事で自分を殺すことになる原因」や「(自分を殺さずに)自分らしく生きるコツ」についても紹介していますので、自分を殺す人の特徴・改善策について調べている人はぜひ参考にして下さい。