細くふわふわした繊細な葉と、涼し気なブルーや白の花が印象的なニゲラ。
花をガーデニングで楽しむだけでなく、ドライフラワーやスパイスとしてもよく利用されています。
幅広く活用され親しまれているニゲラについて解説します。
- ニゲラとはどんな花?
- ニゲラの花言葉
- ニゲラについて解説
- ニゲラのマメ知識
- ニゲラの種類(原種、園芸品種・花言葉など)
- まとめ
1. ニゲラとはどんな花?
春から夏にかけての季節に、特徴的な姿をした美しい花を咲かせます。
楚々とした繊細な印象を受ける姿はガーデニングでも切り花としても人気があり、ブーケやアレンジメントにもよく使われています。
野に咲く花のように素朴な趣もあり、他の植物を引き立てることから、寄せ植えにも利用されることの多い植物です。
風船のような形の実は可愛らしく、ドライフラワーとして出回っています。
又、種はスパイスとしてカレー料理などに幅広く利用されています。
2. ニゲラの花言葉
2-1. 「夢の中で逢いましょう」「夢の中の恋」
ふわふわとしたニゲラの葉は、霧に例えられることが多くあります。
ぼんやりと立ち込める霧の中で独特な美しさのある花が咲いているような幻想的なイメージから、これらの花言葉が付けられたとされています。
2-2. 「困惑」「当惑」
ニゲラの繊細な葉が風にそよいでいる様子は、薄っすらと霞がかかったような光景を連想させます。
そのことから、これらの花言葉が付けられたとされています。
2-3. 「深い愛」
ニゲラは、細く分かれた繊細な葉に、ふんわりと優しく包み込まれるようにして美しい花を咲かせます。
そんな様子から、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-4. 「不屈の精神」
ニゲラは繊細な見た目に似合わず、こぼれ種でも増えるほど生命力の強い植物です。
そのような性質をもつことから、この花言葉がつけられたと考えられています。
その他にもニゲラには「密かな喜び」という花言葉もあります。
3. ニゲラについて解説
ニゲラは、キンポウゲ科・クロタネソウ属の一年草です。
草丈は40〜90センチ程で、茎はすらりと伸びます。
そして、4月〜7月頃には、3〜5センチの小ぶりな花を咲かせます。
ニゲラの花は青や白の花のイメージが、他にピンクや紫などもあります。
薄く繊細な花びらに見える部分は、葉が変化した萼片と呼ばれるものです。
糸のように細い葉がふんわりと茂る様子がとても控えめで、優しい風合いをした植物ですが、とても強い性質をもっており、こぼれた種からも芽を出して増えます。
ガーデニング初心者でも育てられ、人気があります。
3-1. 英語での呼び名
英語では「ニゲラ(Nigella)」と呼ばれる他に、繊細な葉がふんわりと花を包む様子から「霧のなかの恋(Love in a mist)」や、果実に角状の突起があることから「茂みのなかの悪魔(Devil in a bush)」とも呼ばれています。
フランスでは「ヴィーナスの髪」、ドイツでは「緑のなかの処女」と呼ばれ、どれもニゲラの独特な姿を現した呼び名が付けられています。
3-2. 原産地
原産地は、南ヨーロッパ、中東、南西アジアで、日本には江戸時代末期に渡来したと伝えられており、大正時代には、種がハーブとして利用されるニゲラ・サティバ(ニオイクロタネソウ)が入ってきたとされています。
3-3. ニゲラの名前の由来
「ニゲラ(Nigella)」は、「黒い」を意味するラテン語の「Niger」が語源になっています。
ニゲラの種が真っ黒いことからこの名前が付けられたとされています。
和名は「黒種草(クロタネソウ)」といいますが、これも黒い種に由来するものです。
「ワイルドフェンネル」「フウセンポピー」「ブラッククミン」と呼ばれることもあります。
3-4. ニゲラの誕生日花の日
3月8日、3月31日、4月21日、5月29日の誕生花です。
4. ニゲラのマメ知識
4-1. ハーブとしての利用
ニゲラの1品種であるニゲラ・サティバ(ニオイクロタネソウ)の種は、「ブラックシード」と呼ばれ、古くからハーブとして利用されてきました。
3300年前の古代エジプトではすでに薬草として栽培されていたと伝えられており、ツタンカーメン王の埋葬室からもブラックシードが発見されました。
ブラックシードには、鎮痛作用、抗菌作用、消化促進、食欲増進、母乳の分泌を促進するなどの効果があるとされています。
4-2. スパイスとしての利用
中東やインドでは、カレーなどの料理にスパイスとして使用されています。
又、パンやお菓子の香りづけにも利用されています。
わずかに辛みがあり、オレガノやクミンにも似た強い香りがあります。
「ブラッククミン」「ローマンコリアンダー」「ブラックキャラウェイ」「オニオンシード」と呼ばれることもあります。
4-3. 上手な育て方
ニゲラは丈夫で栽培の手間もかからず、ガーデニング初心者からも人気があります。
ふんわりとした優しい姿は、他の植物との寄せ植えにも向いています。
ふっくらとして可愛らしい風船のような果実は、乾燥させればドライフラワーとしても楽しめます。
果実の中には黒い種が沢山入っていますので、それをまいて増やすこともできます。
ニゲラの種子はスパイスとして利用されていることが知られていますが、ニゲラ・サティバ(ニオイクロタネソウ)以外の品種の種子には毒性がありますので口にしないように注意しましょう。
栽培環境
日当たりと風通しが良く、水はけの良い環境で育てます。
ニゲラは高温多湿な環境が苦手ですので、乾燥気味に育てましょう。
水やり
鉢植えの場合は、鉢土の表面が乾燥してから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。
ただし、水やりをし過ぎると鉢内が過湿状態となって根腐れを起こしてしまいます。
ニゲラは多湿を嫌いますので注意しましょう。
地植えの場合は、水やりをする必要は特にありません。
肥料
植え付けの際に元肥として緩効性の化成肥料を与えます。
生育が悪い時には液体肥料を2週間に1回を目安に与えますが、基本的に追肥は必要ありません。
用土
ニゲラには、水はけと水もちが良い、中性〜アルカリ性の土が適しています。
鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)5〜6:腐葉土3:川砂1〜2の割合で配合した土を用意するか、市販されている草花用培養土を使います。
地植えの場合は、植え付ける場所の土に、植え付けの2週間前に苦土石灰を、1週間前に腐葉土をよく混ぜて寝かせておきます。
種まき
9月〜10月に行います。
育苗ポットなどに種まき用土を入れ種をまいたら、種が隠れるくらい覆土をします。
ニゲラの種は暗発芽種子と呼ばれ、種に光が当たると芽を出しませんので、注意しましょう。
風通しの良い日陰で、水やりをしながら土が乾燥しないように管理をしていると芽が出てきます。
発芽して本葉2〜3枚に育ったら、鉢か地面に植え替えましょう。
苗
苗の植え付けは、3月〜4月か、9月〜10月に行います。
鉢植えの場合は、苗よりも1〜2回り大きな鉢に植え付けましょう。
地植えの場合は、日当たりと風通しのよい場所に植え付けます。
根がデリケートで傷みやすいので、植え付ける時は苗の根を傷つけないよう優しく取り扱いましょう。
害虫
春と秋にアブラムシが発生することがあります。
栄養を吸い取って植物を弱らせてしまい、大量に発生すると、植物を枯らしてしまいます。
発見したらすぐに薬剤を散布するなどして駆除しましょう。
大量発生させないためには早期発見が大切ですので、日頃からよく観察するようにしましょう。
5. ニゲラの種類(原種、園芸品種・花言葉など)
5-1. ニゲラ・ダマスケナ(クロタネソウ)
一般にニゲラ(クロタネソウ)というと、南ヨーロッパ原産の本種を指します。
観賞用として最も流通している品種です。
草丈は60センチほどに育ち、3〜5センチの美しい花を、茎の先端に一輪ずつ咲かせます。
品種改良が行われ、様々な園芸品種も作り出されています。
花色は青、白の他、ピンク、紫などがあり、八重咲きや大輪の華やかなものもあります。
花言葉「夢の中で逢いましょう」「夢の中の恋」「困惑」「当惑」「深い愛」「不屈の精神」「密かな喜び」
5-2. ニゲラ・サティバ(ニオイクロタネソウ)
地中海沿岸が原産で、5月〜7月に青い花を咲かせ、草丈は30センチほどになります。
種子はハーブとして利用されており、西洋では古くから、あらゆる病を治す万能薬とされてきました。
カレーなどに使用するスパイスとしてもよく知られています。
本種以外の品種の種子にはアルカロイド系の毒が含まれており、誤食すると中毒症状を起こすことがあるので注意が必要です。
花言葉「憂鬱を払う」
5-3. ニゲラ・アルヴェンシス
草丈は40センチほどで、薄い青色の花を咲かせる品種です。
全体的にほっそりとしていて、とても繊細な印象を与えます。
地中海沿岸地域や西アジアに分布しています。
5-4. ニゲラ・ヒスパニカ
7センチほどの優雅な大輪の花を咲かせるのが特徴です。
花には良い香りがあり、花色は青、白、紫があります。
スペインや北アフリカが原産の品種です。
5-5. ニゲラ・ペルシャンジュエル
耐寒性の高い園芸品種で、青、白、ピンク色をした八重咲の華やかな花を咲かせます。
こぼれ種でもよく増える強い性質を持ち育てやすいことから、ガーデニングに人気があります。
5-6. ニゲラ・ブルーイスタンブール
草丈は100センチほどと高く、花もちも良いことから、切り花として利用されることも多い品種です。
6センチほどの一重咲きの花を咲かせます。
花色が、薄い青から濃い紫に変化するのが特徴です。
まとめ
ニゲラは美しい花とふわふわとした繊細な葉を持ち、優しい雰囲気と独特の存在感を持つ魅力的な植物です。
霞の中に鮮やかな花を咲かせているような幻想的な趣もあり、一度育てると毎年育てたくなる植物の1つと言われています。
寄せ植えや花束、アレンジメントなどに使えば、柔らかな雰囲気をプラスしてくれる名脇役としても活躍します。
又、華奢な花姿とは対照的にスパイスとして利用される種にはパンチの効いた風味があり、そのギャップも魅力の1つ1つとなっています。
細くふわふわした繊細な葉と、涼し気なブルーや白の花が印象的なニゲラ。
花をガーデニングで楽しむだけでなく、ドライフラワーやスパイスとしてもよく利用されています。
幅広く活用され親しまれているニゲラについて解説します。
1. ニゲラとはどんな花?
春から夏にかけての季節に、特徴的な姿をした美しい花を咲かせます。
楚々とした繊細な印象を受ける姿はガーデニングでも切り花としても人気があり、ブーケやアレンジメントにもよく使われています。
野に咲く花のように素朴な趣もあり、他の植物を引き立てることから、寄せ植えにも利用されることの多い植物です。
風船のような形の実は可愛らしく、ドライフラワーとして出回っています。
又、種はスパイスとしてカレー料理などに幅広く利用されています。
2. ニゲラの花言葉
2-1. 「夢の中で逢いましょう」「夢の中の恋」
ふわふわとしたニゲラの葉は、霧に例えられることが多くあります。
ぼんやりと立ち込める霧の中で独特な美しさのある花が咲いているような幻想的なイメージから、これらの花言葉が付けられたとされています。
2-2. 「困惑」「当惑」
ニゲラの繊細な葉が風にそよいでいる様子は、薄っすらと霞がかかったような光景を連想させます。
そのことから、これらの花言葉が付けられたとされています。
2-3. 「深い愛」
ニゲラは、細く分かれた繊細な葉に、ふんわりと優しく包み込まれるようにして美しい花を咲かせます。
そんな様子から、この花言葉がつけられたと考えられています。
2-4. 「不屈の精神」
ニゲラは繊細な見た目に似合わず、こぼれ種でも増えるほど生命力の強い植物です。
そのような性質をもつことから、この花言葉がつけられたと考えられています。
その他にもニゲラには「密かな喜び」という花言葉もあります。
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