広告などで「ご用命ください」という表現を見たことがあるという人もいるのではないでしょうか。
あまり日常的に聞く表現ではないかもしれませんが、ビジネスにおいては重要な言葉になります。
それでは、この「ご用命」とはどのような意味を持つ表現なのでしょうか。
ここではこの表現について解説します。
- 「ご用命」とは?
- 「ご用命」を使った言葉
- 「ご用命」の類語
- 「ご用命」を使ったビジネスでのメールの文章
- 「ご用命下さい」を使うときの注意点
- 「ご用命下さい」の英語
- まとめ
1. 「ご用命」とは?
「ご用命」というのは見ての通り、「用命」に丁寧な「ご」をつけた表現です。
用命、とは「用事を言いつけること」「商品などを注文すること」という意味になり、「ご用命」というのは「用事があったら注文してください」という意味になるのです。
相手から注文されたり、用事を言いつけられたりしたときに使う言葉であり、自分が注文したり用事をお願いしたりするときに使う事はありません。
そのため、「ご用命します」とは言わないので注意が必要です。
また、敬意を表す表現であり、目上の人に使っても問題ない表現になります。
2. 「ご用命」を使った言葉
2-1. 「ご用命下さい」
「ご用命ください」という表現はビジネスやお店の宣伝などでもよく使われます。
例えば、「水回りのトラブルには当店ご用命ください」「大量注文のお弁当には当店にご用命ください」などということが可能です。
「ご用命」という表現だけではあまり丁寧には聞こえないかもしれませんが、「ご用命ください」ということにより、よりナチュラルな物言いになります。
もともと用命という表現は漢語ですから、なんとなく堅苦しいイメージを与えますよね。
だからこそ、ビジネスにおいても最適であり、頭が良い印象を残すことができるのです。
2-2. 「ご用命の際はお申し付けください」
「ご用命ください」という表現をより丁寧にすると、「ご用命の際はお申し付けください」という表現になります。
相手や状況に応じて使い分ける必要がありますが、これは「ご用命ください」よりもより硬い言い回しになりますね。
そのため、より目上の人や顧客に対しても使うことができます。
例えば、「何かの際には注文してください」また、「仕事をください」では何とも情けない印象を与えてしまいます。
しかし、「ご用命の際はお申し付けください」という言い回しをすると、なんとなくお願いしたら安心な印象与えることができるのです。
直接的ではなく、より丁寧な言い回しになるため、どのような状況でも安心して使うことができます。
2-3. 「ご用命をお待ちしております」
「ご用命をお待ちしております」「ご用命をお待ち申し上げております」などと言えば、さらに丁寧な言い回しになります。
「お願い申し上げます」では押し付けがましい印象もありますが、
「お待ち申し上げます」であれば慎み深いイメージを与えることもでき、さらに好感を与えることが可能です。
日本のビジネスにおいては1歩引いて相手を尊敬する、自分がへりくだる、ということも必要ですから、「お待ちしております」「お待ち申し上げております」のように相手を尊敬した今は私が好まれる傾向にあります。
また、相手が注文してきたらすぐに動きます、という俊敏さをイメージさせることもでき、ビジネスにおいて非常に使い勝手が良い表現と言えるのです。
2-4. 「ご用命賜りますよう」
「ご用命賜りますよう」というと、さらに丁寧になります。
くれぐれも「ご用命承りますよ」とは言わないようにしましょう。
よく「承る」という表現はビジネスでも使われますが、これの集合はあくまでも自分たちですから、「ご用命承りますよ」と言ってしまうと自分たちを尊敬する表現になってしまうのです。
しかし、少々丁寧すぎる表現でもありますから、相手によってはこの表現は避けた方が良い場合もあります。
3. 「ご用命」の類語
3-1. 「お申し付け下さいませ」
上の人間が下の人間に言い渡す、いいなれる、といった表現であり、申し付ける、言いつける、という表現を丁寧にした言い回しが「お申し付け下さいませ」というものになります。
目上の人間が目下の人間に指示を出す、要求する、という事ですから、「何かがあった場合は何でも言って下さい」「お申し付けてください」ということになるのです。
何かがあったときにはぜひ自分が解決します、自分が助けます、という積極性を持った表現であり、ビジネスにおいて重宝される言い回しでもあります。
3-2. 「ご注文くださいませ」
お店がお客さんから注文が欲しい、ビジネスをしたい、という場合に限りますが、「ご注文くださいませ」というのも簡潔な表現です。
なんとなく「ご用命くださいませ」「お申し付けくださいませ」よりも直接的な印象を与えてしまうかもしれませんが、非常にわかりやすい表現ですよね。
例えば、お花見などのイベントで大量にお弁当を注文しなければいけない、子供会などのイベントで大量にお菓子を注文しなければいけない、などという場合、チラシに「ご注文くださいませ」と書いてあったら非常にわかりやすく、好感が持てるのではないでしょうか。
相手によっては「ご用命くださいませ」よりも良い印象を与えることが可能になります。
3-3. 「仰せ付けくださいませ」
丁寧すぎてあまり聞くことがないと思う人もいるかもしれません。
「仰せ付く」というのは言いつけるの尊敬語であり、お命じになる、という意味です。
丁寧にいうと「仰せ付けてください」ということになります。
目上の人に対しても使うことができる表現ではありますが、先ほども述べた通り少々丁寧すぎるため、場面によっては使わない方が良いかもしれません。
相手によっては若干なりとも分かりやすい表現を使った方が良いこともあります。
4. 「ご用命」を使ったビジネスでのメールの文章
ビジネスにおけるメールで「ご用命」という表現を使うのであれば、「ご用命ください」を基盤にしましょう。
例えば「なんなりとご用命くださいませ」「ぜひ私にご用命を」「何かご用命がございましたら遠慮なくお申し付け下さいませ」などという表現が適切です。
「なんなりとご用命くださいません」という言い回しはよく聞く表現でもあります。
「何かあれば」という言い回しは若干消極的だと考える人思いますので、相手によっては避けた方が良いでしょう。
5. 「ご用命下さい」を使うときの注意点
5-1. 目下の人には使わない
「ご用命」というのは尊敬語です。
そのため目上の人に使うことができる表現であり、目下の人に対して使うことができる表現ではありません。
もちろん丁寧な表現だから目下の人にも大丈夫なのではないか、と考える人もいるかもしれませんが、自分よりも明らかに立場が下の人に対して敬語を使ってしまうと嫌味のように捉えられてしまう可能性もあります。
また、仲が良い部下などに使えば何か試されているのではないかなどと勘ぐられてしまう可能性もあるかもしれません。
「ご用命ください」というのはあくまでも目上の人に対して使える表現であり、自分より下の立場にいる人には使わないほうが無難といえます。
5-2. 基本受け身の言葉
先ほど、「何かあればご用命ください」という表現の「何かあれば」の部分は若干消極的に捉えられてしまう可能性があるという話をしました。
この表現は基本的に受け身の言葉ですから、「何かがあったときには遠慮なく私に言ってください、しかし何もなければ私自身は何もしません」のように聞こえてしまうことがあるのです。
そのため、「ご用命ください」だけでも積極性がないように思われてしまうこともあり、人によっては「人任せ」と思われてしまうことがあります。
もしも相手が言葉に厳しい人などであれば、この表現は避けた方が良いでしょう。
6. 「ご用命下さい」の英語
6-1. Don't hesitate to let us know
「躊躇することなく私に命じてください」という場合、don’t hesitate to let me knowやdon’t hesitate to let us knowということができます。
私に伝えることを躊躇しないでください、という直訳になり、「何かあれば何でも言って下さい」ということになるのです。
これはビジネス以外でも日常的に使うことができる表現です。
例えば引っ越しの片付けをしている友人がいたり、家族が病気になって入院してる人がいたりしたときに「何か自分にできることがあれば躊躇せずに言ってください」「何か私にできることがあれば言って下さい」という表現で使うことができます。
確かに「ご用命ください」というのは日常的に使う表現ではありませんが、英語の場合は日常的な表現として使うことが可能です。
6-2. Let me know if there's anything I can do.
これも先程の「躊躇せずに何でも言って下さい」と同じく、「私にできることがあれば何でも言って下さい」ということになります。
もちろんビジネスの場でも使うことができますが、ビジネス以外の場でも使うことが可能です。
困っている友人がいたら、「何か私にできることがあったら言ってね」ということがありますよね。
そのような時に使うことができる表現です。
もしもビジネスで使うのであれば、meではなくusにした方が良いでしょう。
6-3. I'd be happy to work for you.
「あなたのために喜んで働きます」という表現になります。
「もしもあなたが必要としてくれるのであれば、喜んで手伝います」などという意味にも使えます。
もしも注文があるならば、もしも用命があるならば、喜んで従います、などという言い回しで使うことができ、喜んで仕事をします」という意味で使うことも可能です。
ただし、あまりにもへりくだっているように聞こえることもあるため、若干なりとも使う相手には注意が必要です。
まとめ
いかがでしょうか。
「ご用命」という表現は確かに日常的に聞く表現ではないかもしれませんが、ビジネスにおいては非常に重要な言い回しになります。
何かあれば注文してください、何かあれば連絡してください、などという時に使うことができるので、様々な言い回しとともに覚えておくと良いでしょう。
へりくだった、相手を尊敬した言い回しですから、目上の人に対して安心して使うことが可能です。
広告などで「ご用命ください」という表現を見たことがあるという人もいるのではないでしょうか。
あまり日常的に聞く表現ではないかもしれませんが、ビジネスにおいては重要な言葉になります。
それでは、この「ご用命」とはどのような意味を持つ表現なのでしょうか。
ここではこの表現について解説します。
1. 「ご用命」とは?
「ご用命」というのは見ての通り、「用命」に丁寧な「ご」をつけた表現です。
用命、とは「用事を言いつけること」「商品などを注文すること」という意味になり、「ご用命」というのは「用事があったら注文してください」という意味になるのです。
相手から注文されたり、用事を言いつけられたりしたときに使う言葉であり、自分が注文したり用事をお願いしたりするときに使う事はありません。
そのため、「ご用命します」とは言わないので注意が必要です。
また、敬意を表す表現であり、目上の人に使っても問題ない表現になります。
2. 「ご用命」を使った言葉
2-1. 「ご用命下さい」
「ご用命ください」という表現はビジネスやお店の宣伝などでもよく使われます。
例えば、「水回りのトラブルには当店ご用命ください」「大量注文のお弁当には当店にご用命ください」などということが可能です。
「ご用命」という表現だけではあまり丁寧には聞こえないかもしれませんが、「ご用命ください」ということにより、よりナチュラルな物言いになります。
もともと用命という表現は漢語ですから、なんとなく堅苦しいイメージを与えますよね。
だからこそ、ビジネスにおいても最適であり、頭が良い印象を残すことができるのです。
2-2. 「ご用命の際はお申し付けください」
「ご用命ください」という表現をより丁寧にすると、「ご用命の際はお申し付けください」という表現になります。
相手や状況に応じて使い分ける必要がありますが、これは「ご用命ください」よりもより硬い言い回しになりますね。
そのため、より目上の人や顧客に対しても使うことができます。
例えば、「何かの際には注文してください」また、「仕事をください」では何とも情けない印象を与えてしまいます。
しかし、「ご用命の際はお申し付けください」という言い回しをすると、なんとなくお願いしたら安心な印象与えることができるのです。
直接的ではなく、より丁寧な言い回しになるため、どのような状況でも安心して使うことができます。
2-3. 「ご用命をお待ちしております」
「ご用命をお待ちしております」「ご用命をお待ち申し上げております」などと言えば、さらに丁寧な言い回しになります。
「お願い申し上げます」では押し付けがましい印象もありますが、
「お待ち申し上げます」であれば慎み深いイメージを与えることもでき、さらに好感を与えることが可能です。
日本のビジネスにおいては1歩引いて相手を尊敬する、自分がへりくだる、ということも必要ですから、「お待ちしております」「お待ち申し上げております」のように相手を尊敬した今は私が好まれる傾向にあります。
また、相手が注文してきたらすぐに動きます、という俊敏さをイメージさせることもでき、ビジネスにおいて非常に使い勝手が良い表現と言えるのです。
2-4. 「ご用命賜りますよう」
「ご用命賜りますよう」というと、さらに丁寧になります。
くれぐれも「ご用命承りますよ」とは言わないようにしましょう。
よく「承る」という表現はビジネスでも使われますが、これの集合はあくまでも自分たちですから、「ご用命承りますよ」と言ってしまうと自分たちを尊敬する表現になってしまうのです。
しかし、少々丁寧すぎる表現でもありますから、相手によってはこの表現は避けた方が良い場合もあります。
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