モレア(学名Moraea spp. )という花(植物)の特徴と名前の由来(英語での呼び方・語源)を説明しながら、「モレアの花言葉とその意味」について紹介していきます。
モレアの花に関する「原産地・開花時期・種類・似た花」の参考情報を紹介して、モレアの興味深い「マメ知識」も解説しています。
- モレアとはどんな花なのか?
- モレアの花言葉
- モレアについての解説
- モレアのマメ知識
- モレアを育てる時の注意点
- モレアの種類(原種・園芸品種の特徴)
- モレアに似た花の特徴・花言葉
- まとめ
1. モレアとはどんな花なのか?
モレア(学名Moraea spp. )は、アヤメ科モレア属に分類される「南アフリカのケープ地方」が原産地の多年生植物で、モレアの野生種の約99%は南アフリカをはじめとするアフリカ大陸に分布しています。
モレアは別名を「モラエア」といい、アイリス(アヤメ)と似た優美な花を咲かせますが、一般的なアイリス(アヤメ)よりも細身で華奢な花のイメージを持っています。
近年の植物学の分類の見直しで、「Galaxia属・Hexaglottis属・Homeria属・Barnardiella and Gynandiris属」が加わったことで、モレア属は非常に巨大な属としてたくさんの種類の花を含むようになりました。
モレアは春〜冬の季節(一般に6月〜7月、品種によって冬咲きもある)に、三枚の大きな花弁を持つ「藤色(薄紫色)・白色・ピンク色・黄色の花」を咲かせてくれます。
2. モレアの花言葉
モレア(モラエア、Moraea)には、以下のような花言葉があります。
モレアの一般的な花言葉である「感受性」について、関連エピソードや花言葉の由来・解釈も含めながら分かりやすく説明していきます。
2-1. 「感受性」
モレア(モラエア)の花言葉は「感受性」です。
モレアはアイリス(アヤメ)と似た構造を持つ美しくて華奢な花であり、その繊細なモレアのたたずまいが人の美的・情趣的な感受性を刺激してくれるのです。
自分の美的・情緒的な感受性をシャープに研ぎ澄ませたい時にモレアの花を観賞してもいいですし、優れた感受性を持っているパートナーや友達・恩師などにモレアの個性的な美しい花をプレゼントしてみてもいいでしょう。
モレア(モラエア)はその花姿を眺めているだけで、自分の内面にある感受性やインスピレーションを引き出してくれる美的センスのある花なのです。
3. モレアについての解説
モレアの「各種情報(英語の呼び名と語源・原産地・名前の由来・エピソード・誕生日花など)」について解説していきます。
3-1. モレアの英語での呼び名と語源・意味について
モレアは英語でも、そのまま「Moraea」と呼ばれています。
モレア(モラエア)はアヤメ科の植物ですが、ハナショウブやカキツバタのように「アヤメ(アイリス)」と呼ばれる事などはなく、花の形態にアヤメとの多少の類似点がある植物・花になっています。
モレアという名前は、南アフリカでの発見者であるイギリスの植物学者ロバート・ムーア(Robert Moore)にちなんでいます。
3-2. モレアの原産地と開花期
モレアの原産地は「南アフリカ共和国のケープ地方」で、草丈が約50〜60センチに生長する繊細な美的感覚に満ちた細身の美しい花です。
モレアの開花期は「6月〜7月」の梅雨時・初夏であり、三枚の大きな花弁と中心部の黄色の目を持つ「藤色(薄紫色)・白色・ピンク色・黄色の花」を咲かせます。
モレア(モラエア)は「ピーコックモラエア(孔雀のようなモラエア)」と呼ばれる華やかなモラエア・ビロサやモラエア・ポリスタキアを中心にして、非常に園芸品種の種類の数が多い花でもあります。
3-3. モレアの名前の由来
モレアは約99%が地中海地方の南アフリカに生息していますが、モレア(モラエア)という花の名前は、南アフリカでモレアを発見したとされるイギリスの植物学者ロバート・ムーア(Robert Moore)の人名に由来しています。
近年、モレアの植物学的な分類が大幅に変更されて、モレア属に包括される花・植物の数が大きく増えていて、くるくるとした細いスプリング状の葉を持つ「モレア・ヘレイ(Moraea herrei)」のように珍しいモレア品種も増えています。
「モレア・ヘレイ(Moraea herrei)」は、別名を「バーナルディエラ・スピラリス(Barnardiella spiralis)」といいます。
3-4. モレアの誕生日花
モレア(モラエア)が誕生日花とされている日は「12月15日」です。
「12月15日」が誕生日の人に、モレア(モラエア)の「感受性」の美的センスに溢れた花言葉を添えてプレゼントしてみましょう。
アヤメ(アイリス)に似た華奢で優美な花を咲かせるモレア(モラエア)は、ただ見ているだけで美的な感受性が研ぎ澄まされていくような不思議な雰囲気を持っています。
モレアには膨大な数の園芸品種があるので、プレゼント用としてのモレアには、贈る相手のイメージに合ったモレアを選ぶ楽しみもあるのです。
4. モレアのマメ知識
モレアのマメ知識を紹介していきます。
4-1. モレア(モラエア)の野生種の約99%はアフリカ大陸に分布している
モレアはアヤメ科モレア属の半耐寒性の球根植物ですが、モレアの野生種の約99%は南アフリカ共和国を中心とするアフリカ大陸に分布していて、その他の地域で見られるモレアは人工的に栽培された園芸品種になります。
モレアの球根には「秋植え球根タイプ」と「春植え球根タイプ」がありますが、モレアの生態・特徴は非常にバリエーションに富んでいます。
モレアは基本的に常緑性の多年草ですが、たくさんの種類があるモレアには「常夏性種・乾地性種・高山性種・湿地性種」などもあるのです。
4-2. 植物学の分類の見直しでモレア属に含まれる植物・花が増えた
モレア(モラエア)は南アフリカの「温帯気候・地中海性気候」に適応した植物・花なので、一定レベルの暑さや寒さに耐えることのできるタフな植物です。
近年、植物学における草花の分類の見直しが行われたことで、モレア属は周縁にある近縁種と融合することになりました。
従来のモレア族(Moraea)に、「Galaxia属・Hexaglottis属・Homeria属・Barnardiella and Gynandiris属」が追加されたことによって、モレアと呼ばれることになる植物・花の数が急速に増加することになったのです。
4-3. アヤメ(アイリス)に似たモレアの花は構造が複雑で繊細な印象を与える
モレア(モラエア)の花は、アヤメ(アイリス)に似ていますが、モレアの花の第一印象を一言でいえば「華奢・優美・華麗・繊細・洗練」などになります。
モレアはアヤメ以上にグローバルな美的感受性を刺激する花とも言われています。
モレア・ポリスタキアは冬に花を咲かせますが、線形の葉っぱの間から細い花茎を伸ばして、藤色の3枚の大きな花びら(外花被片)を持つ花が特徴になっています。
モレア・ポリスタキアの中央部分には黄色い目があり、外花被片の内に更に3枚の小さな花弁(内花被)がついている複雑な構造をしているのです。
5. モレアを育てる時の注意点
モレアを育てる時の注意点について説明していきます。
5-1. モレア栽培に適した日当たり・置き場所
モレア栽培の用土は市販の球根用培養土、赤玉土と腐葉土(バーク堆肥)を混ぜた土で構いません。
水はけが良い土を選びましょう。
モレアは南アフリカの温帯気候(地中海性気候)に適応した植物なので、一定の耐寒性と耐暑性を持っていますが、基本的に「日当たり・風通し」の良い場所に置くようにして下さい。
モレアは鉢植えでも庭植え(地植え)でもどちらでも育てることができます。
5-2. モレアの水やり・肥料・植え替えのポイント
モレアは土の表面が乾いてきたら、十分な量の水やりをするようにします。
水をやりすぎると根腐れのリスクもあるので、水はけの良い土にたっぷり水を注ぐようにしましょう。
肥料は、初めの植え付けをした時に緩効性化成肥料を施せば十分でしょう。
冬場以外の3月〜4月頃まで、液体肥料を月に2回ほど与えるようにします。
庭植えしたモレアの植え替えは毎年行う必要はなく、花付きが悪くなってきたら球根を掘り上げて植え替えをしましょう。
鉢植えの場合は、毎年か2年に1回の頻度で植え替えをします。
5-3. モレアの病気・害虫を防ぐポイント、休眠期の球根管理
モレアは病気と害虫に強い植物なので、日当たりと風通しの良い場所で育てて過湿状態にならないようにすれば、病気や害虫の心配はほとんど要りません。
モレアの球根管理(休眠期)は、鉢植えの場合は、6月頃に葉っぱが黄色くなってきたら水やりをやめ、鉢植えのままの状態で秋まで放置しておけば大丈夫です。
庭植えで植え替えをする場合は、球根を地面からいったん掘り上げておいて、秋が来るまで日陰(直射日光が当たらない場所)で保管するようにして下さい。
6. モレアの種類(原種・園芸品種の特徴)
モレアの色々な種類・園芸品種とその特徴について紹介していきます。
これらの花の花言葉は、モレアに準じて「感受性」になります。
6-1. モレア・ポリスタキア(Moraea polystachya)
モレア・ポリスタキア(Moraea polystachya)は「ピーコック・モレア(孔雀のモレア)」と呼ばれる球根アイリスの一種で、6月〜7月に花を咲かせる一般的なモレアとは違って冬の季節に花を咲かせる特徴があります。
モレア・ポリスタキアは藤色(薄紫色)の花を咲かせますが、「polystachya」というのは、ギリシャ語で「polys(多)+tachya(穂)」を意味している言葉です。
6-2. モレア・ビロサ(Moraea villosa)
モレア・ビロサ(Moraea villosa)もモレア・ポリスタキアと同じく「ピーコック・モレア(孔雀のモレア」に分類される花で、モレア属としては珍しい派手な配合色(ピンク色の花弁+中央部が紺色で蛇の目模様)の6枚の花弁を持つ花を咲かせます。
モレア・ビロサ(Moraea villosa)の「villosa」というのはギリシャ語で、「長い軟毛のある+軟毛のある」といった意味になります。
6-3. モレア・ペンデュラ(Moraea pendula)
モレア・ペンデュラ(Moraea pendula)は植物学の分類の再構築によって、モレア属に新しく追加された「旧Homeria属」に分類される花・植物です。
一般的なモレアはアヤメ科の花であるため、アイリス(アヤメ)に似た花姿の特徴を持っていますが、モレア・ペンデュラ(Moraea pendula)は「黄色の鮮やかな花」が上向きではなく下向きに咲くので、アヤメというよりはシクラメンのようなたたずまいをしている花なのです。
黄色い花びらを反らせて、うつむいて咲くモレア・ペンデュラのような花は、他のモレア属には見られない特徴になっています。
7. モレアに似た花の特徴・花言葉
モレアに似たアヤメ科の花の特徴・花言葉について紹介していきます。
7-1. グラジオラス
グラジオラス(学名Gladiolus)は、アヤメ科グラジオラス属に分類される「アフリカ・南ヨーロッパ・西アジア」が原産地の花です。
グラジオラスは「オランダアヤメ」という別名がありますが、「春咲き」と「秋咲き」に開花期が分かれるカラフルな観賞用の花です。
グラジオラスの花の名前は、葉の形が剣のように尖っていることから、ラテン語の「グラディウス(剣)」に由来します。
グラジオラスは春〜秋の季節(4月〜10月)に、「赤色・ピンク色・白色・オレンジ色・紫色・緑色・黄色複色」といった色とりどりのゴージャスな花を咲かせます。
グラジオラスの一般的な花言葉は、「密会」「用心」「思い出」「忘却」「勝利」になります。
7-2. チグリジア
チグリジア(学名Tigridia pavonia)はアヤメ科トラユリ属(アヤメ科チグリジア属)に分類される花で、「メキシコ・グアテマラの熱帯アメリカ」が原産地です。
チグリジアの別名は「タイガーフラワー」や「トラフユリ」といい、花の中心部の窪んだ所に、トラかヒョウの模様のような斑紋が目立つ形で入っているのです。
チグリジアの学名Tigridia pavoniaのパボニア意味は、ラテン語で「クジャクのような」という花の模様にちなんだものです。
6〜8月の夏に「赤色、白色、黄色、紫色、ピンク色」の花を咲かせるチグリジアの花言葉は、「私を愛して」「私を助けて」です。
7-3. サフラン
サフラン(学名Crocus sativus)はアヤメ科クロッカス属に分類される花で、「地中海沿岸・小アジア」が原産地の花です。
サフランはエスニック料理に使用される香辛料(スパイス)の一種としても有名であり、サフランの黄色の雌しべにはスパイシーな香りがあり、食品に天然・無害な黄色を付けることもできます。
スペイン料理のパエリアやサフランライスなどでご飯が黄色く見えるのはこのサフランの黄色なのです。
サフランの花の名前は、アラビア語の「zafran(ザファラン、黄色)」に由来しています。
10〜11月(秋)に、控えめな風情の「紫色」の花を咲かせます。
サフランの花言葉は、「歓喜」「過度をつつしめ」「濫用するな」になります。
まとめ
モレア(学名Moraea spp. )は、アヤメ科モレア属に分類される「南アフリカのケープ地方」が原産地の多年生植物です。
モレアは別名を「モラエア」ともいい、アイリス(アヤメ)の一種ですが一般的なアイリス(アヤメ)よりもかなり華奢で繊細な印象を与えてくれる花です。
モレアは梅雨時・夏の季節(6月〜7月、品種によって冬咲きもある)に、三枚の大きな花弁を持つ「藤色(薄紫色)・白色・ピンク色・黄色の花」を咲かせます。
モレアの一般的な花言葉は、「感受性」になります。
モレア(モラエア)の花言葉や植物・花の特徴、種類について知りたい方は、この記事を参考にしてみて下さい。
モレア(学名Moraea spp. )という花(植物)の特徴と名前の由来(英語での呼び方・語源)を説明しながら、「モレアの花言葉とその意味」について紹介していきます。
モレアの花に関する「原産地・開花時期・種類・似た花」の参考情報を紹介して、モレアの興味深い「マメ知識」も解説しています。
1. モレアとはどんな花なのか?
モレア(学名Moraea spp. )は、アヤメ科モレア属に分類される「南アフリカのケープ地方」が原産地の多年生植物で、モレアの野生種の約99%は南アフリカをはじめとするアフリカ大陸に分布しています。
モレアは別名を「モラエア」といい、アイリス(アヤメ)と似た優美な花を咲かせますが、一般的なアイリス(アヤメ)よりも細身で華奢な花のイメージを持っています。
近年の植物学の分類の見直しで、「Galaxia属・Hexaglottis属・Homeria属・Barnardiella and Gynandiris属」が加わったことで、モレア属は非常に巨大な属としてたくさんの種類の花を含むようになりました。
モレアは春〜冬の季節(一般に6月〜7月、品種によって冬咲きもある)に、三枚の大きな花弁を持つ「藤色(薄紫色)・白色・ピンク色・黄色の花」を咲かせてくれます。
2. モレアの花言葉
モレア(モラエア、Moraea)には、以下のような花言葉があります。
モレアの一般的な花言葉である「感受性」について、関連エピソードや花言葉の由来・解釈も含めながら分かりやすく説明していきます。
2-1. 「感受性」
モレア(モラエア)の花言葉は「感受性」です。
モレアはアイリス(アヤメ)と似た構造を持つ美しくて華奢な花であり、その繊細なモレアのたたずまいが人の美的・情趣的な感受性を刺激してくれるのです。
自分の美的・情緒的な感受性をシャープに研ぎ澄ませたい時にモレアの花を観賞してもいいですし、優れた感受性を持っているパートナーや友達・恩師などにモレアの個性的な美しい花をプレゼントしてみてもいいでしょう。
モレア(モラエア)はその花姿を眺めているだけで、自分の内面にある感受性やインスピレーションを引き出してくれる美的センスのある花なのです。
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