人の性格というものは様々でガサツな人もいれば、大胆で豪快な人もいます。
馬が合う・合わないはあるものの人間関係というのは色々な性質や性格の人間同士で上手に成り立っているものです。
ですが全員がギャンブラーのように当たって砕けろという考え方の人ばかりでは困りますし、うまくいきません。
逆に石橋を叩いて渡るような人ばかりでもなかなか前進しないでしょう。
では、この石橋を叩いて渡るとはどのような利点や欠点があるのでしょうか。
- 石橋を叩いて渡るとは
- 石橋を叩いて渡るの類義語
- 石橋を叩いて渡るの対義語
- 石橋を叩いて渡る人の心理
- 石橋を叩いて渡るの英語
- 石橋を叩いて渡るの例文
- 石橋を叩いて渡る人の性格や傾向
- まとめ
1. 石橋を叩いて渡るとは
石橋を叩いて渡るとは、硬く簡単には割れない石橋でも、安全を確かめてから渡るという意味から、用心の上に用心を重ねて物事を行うことのたとえをいいます。
つまり非常に慎重な人だという事になりますが、そもそも慎重に行動するの人の根本にある「心配」というのは一体どのようなものなのでしょうか。
まずどうしてそこまで慎重になるかというと、一言で失敗したり現状より状況を悪化させたくないという気持ちが人一倍強いからだと言えるでしょう。
心配する自体は決して悪い事ではなく、むしろ危機管理能力が優れているため安心・安全できるまで妥協できない気持ちが強い証拠でもあります。
どうなるのか分からない未来に対し気がかりに思い、得策を練る事はおかしい事ではなく、むしろ正常な反応ではないでしょうか。
例えば次の日の天気を天気予報などからある程度情報を仕入れていたとしても、実際に100%天気が当たるかは誰にもわかりません。
天気は自然のものなので、天気予報士も1年間毎日ぴったり当てる事は難しいでしょう。
そんな中で次の日に楽しみにしているイベントが控えていて曇りの予報が出たら、雨具や服装、場合によっては日程の変更や準備ができるかもしれません。
予報を見た事、つまり前もって石橋を叩いて渡る事によってあらゆる事態を想定できるようになります。
またこの時はこうするといった経験値が増えていく事にも繋がります。
ただあまりにも慎重になり過ぎ、同じ場所で足踏みをしてしまい、結局何も出来なかったという事が少なからずあるため、石橋を叩いて渡るという言葉がネガティブに捉えられてしまうところがあるのかもしれません。
慎重になり過ぎて対人関係でトラブルが発生したり、自分自身で精神面に圧力を掛けてしまって生活に支障が生じてしまう事もあるので、あまりにも考えが過ぎる事は考えなければいけません。
物事はバランスが重要なので、大胆にするところと慎重に進めるところをうまく使い分けないと石橋を叩き割ってしまう事になるでしょう。
2. 石橋を叩いて渡るの類義語
2-1. 浅い川も深く渡れ(あさいかわもふかくわたれ)
物事の大きさや、重要度に関わらず、何事も慎重に取り組むべきだという意味。
浅い川を渡る時でも、深い川を渡る時同様に用心するというたとえ。
2-2. 濡れぬ先の傘(ぬれぬさきのかさ)
雨が降って濡れる前に傘を用意しておくという意味から、雨に濡れる前に傘をさすということで、失敗しないように手際よく前もって準備しておくというたとえ。
2-3. 転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ)
転んでから杖を用意しても意味がないように、最初から手に杖を持っていればいいという意味から、失敗しないように、万が一に備えてあらかじめ十分な準備をしておくこきましょうというたとえ。
3. 石橋を叩いて渡るの対義語
3-1. 虎穴に入らずんば虎子を得ず(こけつにいらずんばこじをえず)
虎の子を得るためには、虎の住むほら穴に危険をおかしてでも入らないといけない事から、ある程度の危険をおかさなければ大きな成功や功名は得られないという意味。
3-2. 一か八か(いちかばちか)
結果は分からないけれど運を天に任せて思い切ってやってみる事
3-3. 当たって砕けろ(あたってくだけろ)
当たって砕けてしまっては元も子もないけれど、それだけ覚悟を決めて物事に臨めば成功する可能性も高くなるかもしれない事から、駄目で元々という心意気でやってみれば案外うまくいくかもしれないという意味。
また非常に難しい状況を打開や打破するための決意を促すことば。
4. 石橋を叩いて渡る人の心理
4-1. 警戒心が強い
石橋を叩いて渡る人というのは、慎重な人が多く、つまり心配性であるともいえます。
心配性な人はとにかく普段から「もし◯◯になったらどうしよう」「あの時こうしていたらと後で後悔してしまうかもしれない」などといった不安や妄想を人一倍強く感じています。
ですから常に備えを怠りませんし色々な事を考え警戒しています。
殆どの人は、何かが起こった時にそれに対する意識や防衛策を考えますが、慎重な人は普段からコツコツと準備をし、何かまだ起こってもいないのにあれやこれやと考えて意識しています。
また何かが起こってからもあらゆる可能性を考慮して、一番適切な方法を採用します。
ですがその採用までに時間がかかる事が殆どで、場合によっては逆に間に合わない事もあるようなです。
度を越すと、慎重過ぎて結局どの選択も躊躇してしまって動けなくなってしまうので身も蓋もないですが、特に防災や災害に関する事などは石橋を叩いて渡るようなタイプの人の慎重な部分を見習うべきかもしれません。
4-2. 自尊心が高い
慎重にするという事は失敗したり間違いたくないという気持ちが強いという事です。
つまりそんな格好悪い姿や、恥ずかしい思いをしてプライドが傷つく事が深層心理で許せないのかもしれません。
自尊心が高く失敗している姿を見られるのが怖かったり、できないやつだと思われたくない、同期や後輩に舐められるたくないなど自分の評価が低くなってしまうことが何よりも怖いのではないでしょうか。
慎重に慎重を重ね最善の方法を選んで無駄をなくしスムーズで合理的に進めたいと思っているのだと思います。
それこそがスマートであり認められる事だと感じるのでしょう。
石橋を叩いて渡る事で、スタスタ渡っている人を後から追い抜こうと思っているのかもしれません。
4-3. マイナス思考
よくある例えに砂漠の真ん中で水筒を覗いた時に、まだ残っていると感じるか、あとこれだけしかないと感じるかは性格によります。
そしてどちらがいいか悪いかという話でもありません。
思考は時と場合によって変えなければいけません。
この砂漠の状態で、水がまだあると考えてガブガブ飲んでしまう事は結局ネガティブな結果を招いてしまうでしょう。
もうこれだけしかないといったマイナス思考を持った事で、慎重になり余計なことが省け結果的にポジティブな状況を導けた事になります。
もちろんあまりにもマイナス思考になってら思考回路が停止してしまい身動きが取れなくなっては意味がないですが、石橋を叩くタイミングや叩き方、叩く長さなどを間違えないようにすれば結果的にマイナス思考がプラスに変わることもあり得るのです。
5. 石橋を叩いて渡るの英語
5-1. Look before you leap.
直訳すると"跳ぶ前に着地点をみろ"と言う意味になり、行動する前には用心に用心を重ねて行うようにという意味
になるので石橋を叩いて渡ると同じ意味になります。
5-2. Hear twice before you speak once.
発言や会話をする前に二回聞きなおしましょうという意味で、こちらも慎重さを表した言葉になります。
6. 石橋を叩いて渡るの例文
慎重さを表す言葉のため、性格や内面を表す事が多いといえます。
例文をつかった具体例をご紹介しましょう。
- 石橋を叩いて渡る性格が災いして結局失敗してしまった
- 彼は石橋を叩いて渡るような性格なので、そんな事はあり得ない
- 石橋を叩いて渡るような経営方針
- 一か八かにかけてみたいけど、どうしても石橋を叩いて渡ってしまう
- あの人は石橋を叩いて渡るようなところが退屈だ
- 石橋を叩いて渡るようにプログラムを進めて欲しい
- 石橋を叩いて渡るようなタイプの人はここでは成功しない
7. 石橋を叩いて渡る人の性格や傾向
7-1. 正確に物事を成し遂げる
石橋を叩いて渡るような人にとって、「適当」という言葉は一番無縁ではないでしょうか。
正確に忠実に物事を成し遂げたいという意識が強いがために慎重に取り組むのですから、いい加減に物事をする事はプライドが許しません。
時間がかかっても緻密で正確な手段を取るため、周りはもどかしく苛立ちを覚えてしまうことがあるかもしれません。
ですが誰よりも信頼ができ信用のおける作業をする事はよっぽどのことがない限り間違いないといえるでしょう。
「とりあえず」や「一か八かやってみる」といった思考はありません。
いかにリスク回避をし合理的にスムーズに事を運ぶかがプライドなので無駄に動いてミスをしたり、仕事を増やしてしまうなんて事は考えられないのではないでしょうか。
きちんと物事を成し遂げることが何よりも大切であり有益だと思っています。
7-2. 神経質でネガティブなところがある
慎重で心配性となればほぼ、おおらかであったり、ゆったりとした性格ではない事は想像できますが、そうなるとやはり細かい事が気になってしまったり、発想がネガティブになりがちになってしまうことも否めません。
つまり自尊心が高いので自分の意見が通らなかったり、批判された場合は根に持ち続け相手の失敗を少し期待しているところもあるようです。
感情的な人が少ないため、考えていることがわかりにくいといった傾向がありますが、プライドをへし折ってしまったらなかなか面倒臭い事になってしまうかもしれません。
「自分は一つずつ丁寧にやっているのに、ガサツな行動をとられると腹立たしい」という感情を常に持ち、なぜそんな準備もなく予測もせず向こう見ずで突っ走れるのかと、他人に対して少し馬鹿にしているところもあるかもしれません。
また神経質や慎重すぎるといった図星の事を指摘してしまうと、更に油に火を注ぐ結果になってしまうので注意が必要です。
7-3. 面倒だと思われがちだけど、核心をつく場合がある
慎重なために、何回も議題の中で引き返すことがあるのも石橋を叩いて渡るタイプの人に多い行動です。
決まりかけた時にまた石橋を叩き始めるので、周囲は鬱陶しく面倒臭いと思ってしまうでしょう。
毎回それをされるとなかなか前にも進まないので問題だと思いますが、そのネガティブな発想が一転功を奏し、重大な問題点が見つかる場合がある事も事実です。
あのまま続行していたら大変な状況になっていたなんて事もざらにあり結果的ににみると鬱陶しく感じてはいるものの良かった事もあるようです。
ただやはり普段からコミュニケーションが取れていなかったり、疎ましがって距離を取ってしまうと関係性がうまくいかなくなるので、程よく距離感を保つようにしましょう。
7-4. 時間がかかりすぎる
石橋を叩くということは、当然他の人よりも時間がかかります。
トントン叩いている間に他の人はスタスタ渡っていくわけですから、万が一何もなかった場合は後れを取る上に時間の無駄使いになってしまいます。
慎重すぎるばかりに決断力がない人とインプットされてしまうため、急がなければいけない時には声をかけてもらえない場合もあるかもしれません。
またそれが仕事となると一層その状態は深刻さを増すので相手にさえされなくなってしまうかもしまうでしょう。
状況判断や決断力は常に持つべきですし、慎重さを優先せずに、時には臨機応変な対応が必要になる場合がある事も認めなければいけません。
7-5. 余裕がないのでアクシデントでパニックになりやすい
何度も確認し、自分なりの納得理由があるため自信を持っている人が多いのが石橋を叩いて渡るタイプの人ですが、どれだけ自信があっても人間に完璧がないように、思わぬアクシデントやトラブルで思い通りにならない場合も出てくる事もあるでしょう。
そんな時、このタイプの人は計画や予測と違った事が起こるとパニックになってしまい、更に次の作業に前進できなくなる傾向があります。
普段から大胆でその場その時で対処している人はおそらく普段からミスへの対応にも慣れているためパニックになる事は少なく、それなりにやりこなすのではないでしょうか。
ただミスに慣れるというのも問題ですし、一気に自信を失ったりパニックに陥ったりする事も問題です。
妥協ができない分冷静に戻るまで時間が掛かり、その上自尊心まで傷付いてしまった日にはもう二度と立ち直れないくらいになってしまうかもしれません。
正直いい大人が厄介だと思ってしまいますが、慎重で正確な人の良さを仕事や日常生活に活かし、認めてあげる事でパニックの頻度や状況が治るかもしれません。
またそのためにも、割り切る事は何においても大切だと身につける事も大切です。
7-6. 問題への処理能力が高い
何事にも用心深く慎重に行動するという事は、常に幾つかのパターンを想定しているという事になります。
先程のパニックになってしまう場合に関してはアクシデントやトラブルがあった場合であり、その万が一がなければ非常に知識や能力が高いため一つずつの処理能力が高い事は明らかです。
常に何が起こるか分からないと警戒しているため、日頃から細かく状況を見て俊敏に反応することが身に付いているからだと思います。
人によっては神経質な人物だと思われる事も多いと思いますが、問題点に素早く気がつき、回避出来るように念には念をいれ慎重に物事を進めていく事は簡単にはできません。
危険な場所では慎重で神経質な人の方が危険を回避する能力が高くなるように、用心深い事が決して悪いことばかりではないのです。
7-7. 仕事ができる
石橋を叩いて渡る=仕事ができるに結びつく事はなかなか難しいかもしれません。
どうしても慎重になり過ぎて物事に時間を掛けてしまうところや、煮詰まった頃に提案をひっくり返してしまうなどのネガティブなイメージがあるためむしろ仕事ができないのではないかと思いがちですが、決してそうではありません。
いくつか特徴を述べてきましたが、慎重さに決断力と判断力が着けば十分に自分に自信がある仕事のできる人になることができるのです。
仕事とは業務が出来ればいいわけではありません。
全体を見て最善を尽くし合理的に生産性をあげる事を考えなければいけません。
よく営業は数字が全てと言いいますが、営業マン個人はそうでも、あとのフォローがなくクレームが多ければ数字を取っても意味がありません。
またずっとファンでいてくれないことには会社としては生産性があがりません。
それと同じで慎重で神経質な部分がいいように発揮ができれば、間違いなく大きな事を成し遂げるタイプに成長し、そこにスピーディな判断能力が加わることで更に能力はパワーアップし、仕事ができる人として安心、信頼されていくと思います。
また用心深いという事は、責任感が強いともいえるので何に対しても細心の注意を払えるところも大きな要素になるでしょう。
まとめ
石橋を叩いて渡る事自体には別に問題があるわけではありません。
そこに決意と行動力が加われば怖いものなどないくらいに最強になるのではないでしょうか。
ただ個人の考え方や性格、ペースがあるので簡単なことではありません。
ですが慎重さを活かし自分の自尊心を保つためには、物事をスピーディーに片付ける術を持つことや、悩んだり迷う時間を少なくすることも必要になってくるでしょう。
また逆に、自分とは真逆の大胆な人物と行動を共にすることで、お互いの欠点や短所を埋めることができ、学習にも繋がるのではないでしょうか。
人の性格というものは様々でガサツな人もいれば、大胆で豪快な人もいます。
馬が合う・合わないはあるものの人間関係というのは色々な性質や性格の人間同士で上手に成り立っているものです。
ですが全員がギャンブラーのように当たって砕けろという考え方の人ばかりでは困りますし、うまくいきません。
逆に石橋を叩いて渡るような人ばかりでもなかなか前進しないでしょう。
では、この石橋を叩いて渡るとはどのような利点や欠点があるのでしょうか。
1. 石橋を叩いて渡るとは
石橋を叩いて渡るとは、硬く簡単には割れない石橋でも、安全を確かめてから渡るという意味から、用心の上に用心を重ねて物事を行うことのたとえをいいます。
つまり非常に慎重な人だという事になりますが、そもそも慎重に行動するの人の根本にある「心配」というのは一体どのようなものなのでしょうか。
まずどうしてそこまで慎重になるかというと、一言で失敗したり現状より状況を悪化させたくないという気持ちが人一倍強いからだと言えるでしょう。
心配する自体は決して悪い事ではなく、むしろ危機管理能力が優れているため安心・安全できるまで妥協できない気持ちが強い証拠でもあります。
どうなるのか分からない未来に対し気がかりに思い、得策を練る事はおかしい事ではなく、むしろ正常な反応ではないでしょうか。
例えば次の日の天気を天気予報などからある程度情報を仕入れていたとしても、実際に100%天気が当たるかは誰にもわかりません。
天気は自然のものなので、天気予報士も1年間毎日ぴったり当てる事は難しいでしょう。
そんな中で次の日に楽しみにしているイベントが控えていて曇りの予報が出たら、雨具や服装、場合によっては日程の変更や準備ができるかもしれません。
予報を見た事、つまり前もって石橋を叩いて渡る事によってあらゆる事態を想定できるようになります。
またこの時はこうするといった経験値が増えていく事にも繋がります。
ただあまりにも慎重になり過ぎ、同じ場所で足踏みをしてしまい、結局何も出来なかったという事が少なからずあるため、石橋を叩いて渡るという言葉がネガティブに捉えられてしまうところがあるのかもしれません。
慎重になり過ぎて対人関係でトラブルが発生したり、自分自身で精神面に圧力を掛けてしまって生活に支障が生じてしまう事もあるので、あまりにも考えが過ぎる事は考えなければいけません。
物事はバランスが重要なので、大胆にするところと慎重に進めるところをうまく使い分けないと石橋を叩き割ってしまう事になるでしょう。
2. 石橋を叩いて渡るの類義語
2-1. 浅い川も深く渡れ(あさいかわもふかくわたれ)
物事の大きさや、重要度に関わらず、何事も慎重に取り組むべきだという意味。
浅い川を渡る時でも、深い川を渡る時同様に用心するというたとえ。
2-2. 濡れぬ先の傘(ぬれぬさきのかさ)
雨が降って濡れる前に傘を用意しておくという意味から、雨に濡れる前に傘をさすということで、失敗しないように手際よく前もって準備しておくというたとえ。
2-3. 転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ)
転んでから杖を用意しても意味がないように、最初から手に杖を持っていればいいという意味から、失敗しないように、万が一に備えてあらかじめ十分な準備をしておくこきましょうというたとえ。
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