ドライフラワーでお馴染みの千日紅ですが、夏の花壇を彩る植物の1つとして、この花を見ると夏を実感するという人も少なくありません。
近年は切り花としてもよく出回っており、アレンジメントやブーケにも使われ、人気があります。
そんな千日紅について解説します。
- 千日紅とはどんな花?
- 千日紅の花言葉
- 千日紅について解説
- 千日紅の名前の由来
- 千日紅の誕生日花の日
- 千日紅の種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
- 千日紅に似た花(花言葉や特徴)
- 千日紅を育ててみよう
- まとめ
1. 千日紅とはどんな花?
センニチコウ(学名:Gomphrena globosa)は、ヒユ科・センニチコウ属(ゴンフレナ属)の一年草又は多年草です。
草丈は15~70cm程になります。
5月~11月頃に赤、白、ピンク、黄色、紫、ローズ色の花を咲かせます。
白、ピンク、紫のセンニチコウ(Gomphrena globosa)や、黄色や赤のキバナセンニチコウ(Gomphrena haageana)の2種が栽培の主流でしたが、‘ファイヤーワークス’と呼ばれるローズ色の品種も出回っています。
センニチコウの仲間は、苞が色づく植物です。
赤、白、ピンク、黄色、紫、の花に見える部分は花ではなく苞と呼ばれます。
耐暑性が高く乾燥にも強いので、日本の夏の庭で良く見かけます。
花は長い間咲き続けることから、切り花としても広く流通しています。
ふっくらとした丸っこい形が可愛らしく、ブーケやアレンジメントに良く使われる人気の植物です。
ドライフラワーとしても大変よく使われています。
乾燥させても色が褪せにくく、鮮やかな色合いのままでドライになります。
ドライフラワーとしてそのまま飾っておくだけでなく、ポプリやドライフラワーを使った加工品などに幅広く利用されています。
2. 千日紅の花言葉
2-1. 「色あせぬ愛」「変わらぬ愛」「永遠の恋」「変わらない愛情を永遠に」
千日紅の最大の特徴は花を長い間咲かせ続けることです。
その花はドライフラワーにしてもドライとは思えない程に色褪せません。
永遠に鮮やかな花を咲かせ続けるように思えることから、これらの花言葉が付けられたと考えられています。
恋人にプロポーズする時に贈る花としても人気があり、ブーケやアレンジメントによく利用されています。
2-2. 「不死」「不朽」「永遠の命」
千日紅は長期間花を咲かせ続けます。
また、ドライフラワーにしても色褪せずに鮮やかな色を保ち続けます。
千日紅のこのような性質から、「不死」「不朽」「永遠の命」という花言葉がつけられたと考えられています。
英語の花言葉は「unfading love(色あせぬ愛)」「immortality(不死、不滅)」
3. 千日紅について解説
3-1. 英語での呼び名
千日紅の英名はglobe amaranthです。
globeは丸いという意味で、amaranthはヒユ科の植物のことを指します。
千日紅の鮮やかな色をした丸っこい形は特徴的で印象に残ります。
3-2. 原産地
ゴンフレナ属の植物はアジア・アフリカ・オーストラリアの熱帯地方と、北アメリカ南部から南米にかけて100種類近くあると言われています。
3-3. 千日紅のマメ知識
ドライフラワー
千日紅の大きな魅力の1つに、乾燥させても色褪せないという性質があります。
ドライフラワーとしても一般に広く市販されていますが、千日紅は乾燥させやすい花で、誰でも簡単にドライフラワーを作ることができます。
ドライフラワーの作り方
千日紅を用意します。
花の付け根近くにある葉を残して、葉を取ります。
数本を輪ゴムで束ねます。
直射日光の当たらない乾燥した場所に逆さに吊るしておきます。
1~2週間程で完成します。
ドライフラワーを作る時には、できるだけ新鮮な花を用意しましょう。
直射日光に当てると変色してしまいますので注意しましょう。
色の違う花でドライフラワーを作って、リースやアレンジメントにしたり、ポプリにしたりと、様々に活用することもできます。
4. 千日紅の名前の由来
サルスベリという植物は、花期が長く100日咲き続けるといわれることから、「百日紅」と呼ばれていました。
この千日紅は、花を楽しめる期間がさらに長いことから、「千日紅」と名付けられたと言われています。
ダルマソウ(達磨草)センニチソウ(千日草)ダンゴバナ(団子花)センニチボウズ(千日坊主)の別名もあります。
5. 千日紅の誕生日花の日
千日紅は、7月19日、8月8日、8月14日、8月20日、8月26日、8月28日8月29日、8月30日、9月6日、9月8日、9月12日、9月15日、9月22日、12月23日の誕生日花です。
千日紅は、生花店ではブーケやアレンジメントの材料として大変ポピュラーな植物です。
生花だけでなく加工されたものも沢山出回っていますので、誕生日花を贈る相手に合わせてセレクトしましょう。
6. 千日紅の種類(原種、園芸品種の花言葉や特徴)
6-1. キバナセンニチコウ(Gomphrena haageana)
ヒユ科・センニチコウ属の一年草です。
熱帯アメリカ原産で、日本へは大正時代の末期に渡来したとされています。
和名は「黄花千日紅」で、アメリカセンニチコウの別名があります。
草丈は50~70cm程になり、7~10月に2cm程の赤やオレンジの花を咲かせます。
花の先端は黄色くなり、丸いボンボンのような花はとても可愛らしい印象です。
千日紅よりもやや大きい品種です。
ドライフラワーにもよく利用されています。
6-2. 千日紅ストロベリーフィールド
苺の果実を思わせる花を咲かせる品種です。
7月~10月に咲く赤色の花は色鮮やかでとても可愛らしく、ドライフラワーとしても人気があります。
ラズベリーフィールド、オレンジフィールドがあります。
6-3. 千日紅ローズネオン
目を見張るほどに色鮮やかできれいな紫色の花を咲かせる品種です。
花の色が美しいのが一番の特徴で、園芸品種として非常に人気があります。
6-4. 千日紅ファイヤーワークス
名前が表しているように、花火のような花を咲かせる品種です。
ピンク色の花の先が黄色がかっています。
スパイシーな香りがするのもファイヤーワークスの特徴です。
7. 千日紅に似た花(花言葉や特徴)
7-1. アカバセンニチコウ(学名: Alternanthera dentata)
ヒユ科・アルテルナンテラ属の植物で、原産地は西インド諸島、南米ブラジルです。
10月~2月に白い花を咲かせます。
和名は「赤葉千日紅」です。
この和名は、花が千日紅に似ていて、葉が赤いことに由来しているとされています。
名前に千日紅と付きますが、千日紅とは別の仲間です。
赤紫色の葉と白い花のコントラストはとても綺麗です。
レッドフラッシュとも呼ばれています。
カラーリーフを鑑賞できることから、観葉植物として扱われています。
育てやすい品種で、初心者にも栽培することができます。
花言葉は「燃え上がった情熱」「熱しやすく冷めやすい」「熱すると冷める恋」
7-2. オランダセンニチ(学名:Spilanthes acmella)
キク科・スピランテス属の多年草です。
インドなど東南アジア原産で、草丈は30cm程です。
7月~9月に黄色と茶色の花を咲かせます。
コロンと丸い花は上の方が茶色で下の方が黄色くなり、卵のような、お菓子のような、実に可愛らしい印象です。
辛み成分が含まれており、葉の佃煮は葉唐辛子として食べられています。
葉と花は漢方薬や香辛料として利用されています。
日本へは江戸時代の後期に渡来したとされており、和名は「阿蘭陀千日」です。
ハトウガラシ(葉唐辛子)、エッグボール(Egg ball)、タマゴボールの別名があります。
花が黄色いキバナオランダセンニチ(黄花阿蘭陀千日)というものもあります。
薬草としての利用
世界中で消化促進の民間薬として親しまれています。
鎮痛作用もあることから、インドでは頭痛や歯痛にも利用されています。
中国では、咳止め、風邪の薬として利用されてきました。
香辛料・ハーブとしての利用
辛みの成分を含んでいることから、花や茎、葉は香辛料として利用されています。
全草に辛味があることから、花や茎葉を香辛料にします。
サンショウのような辛みがあります。
若い葉をそのままサラダに使ったり、乾燥させた花をミキサーで細かくして料理の味付けに使います。
入浴剤としても利用できるといいます。
7-3. ワレモコウ(学名:Sanguisorba officinalis)
バラ科・ワレモコウ属の多年草です。
原産地はユーラシアの温帯から亜寒帯、北米大陸北西部~西部で、日当たりの良い草原で見ることができます。
草丈は20~180cm程です。
6月~9月頃に赤茶色の花(正確には萼)を咲かせます。
和名は「吾亦紅」「吾木香」と書き、どちらもワレモコウと読みます。
「吾亦紅」は、この花の色を決めるときに、この花自身が「我もまた紅なり」と言ったという話に由来していると言われています。
又、「吾木香」は、茎や葉に香りがあることに由来しているとされています。
花言葉は「変化」「移り行く日々」「移ろい」
ワレモコウの花は、上から下へと順に花を咲かせていく性質があります。
その性質に因んで、これらの花言葉が付けられたと考えられています。
8. 千日紅を育ててみよう
8-1. 栽培環境
戸外の日当たりが良く水はけの良い場所に植え付けましょう。
植えたい場所が水はけの悪い場合には、盛り土をしたり腐葉土を混ぜたりして、水はけを良くしておきましょう。
キバナセンニチコウ(G. haageana)は、鉢植えの場合は冬場には室内に取り込むと、冬越しさせることができます。
‘ファイヤーワークス’は、冬場に凍らない場所であれば、戸外でも冬越しさせることができます。
8-2. 水やり
鉢植えの場合は、土の表面が乾いてきたら鉢底から水が出てくるまでたっぷり水を与えます。
ただし、水を与えすぎてしまうと鉢の中が過湿状態になり根腐れを起こしますので注意しましょう。
千日紅は乾燥には強いので、庭植えの場合には水やりの必要は、ほぼありません。
8-3. 肥料
鉢植えの場合も庭植えの場合も、5月~10月は、月に一回を目安に緩効性化成肥料(N-P-K=10-10-10)を与えます。
8-4. 病気
深く植え過ぎていたり、水を与え過ぎて過湿になっていたり、株元がぐらついて株が傷がつくなどすると、5月から11月頃に立枯病が発生しやすくなります。
浅く植えかえたり、水やりを控えて乾かし気味に管理するようにし、ぐらつく場合には支柱を立てて株を安定させましょう。
8-5. 害虫
7月~9月頃に暑く乾燥した日が続くと、ハダニが発生しやすくなります。
ハダニは葉の裏側に付きますので、水やりをする時に葉の裏にも水をかけるか、霧吹きで葉水を与えると発生を予防することができます。
ハダニが発生してしまった場合は、薬剤を散布します。
6月~7月の梅雨のシーズンには、ナメクジが発生します。
柔らかい新芽を食べてしまいますので、若い苗はダメージが大きくなります。
ナメクジが寄り付かないようにして、見つけたら駆除しておきましょう。
8-6. 用土(鉢植え)
赤玉土中粒5:腐葉土3:酸度調整済みピートモス2の割合で混合した配合土のような、水はけのよい土を使います。
元肥として、リン酸分の多い緩効性化成肥料を混ぜておきましょう。
8-7. 植え付け、 植え替え
植え付けは5月~8月に行います。
苗を植え付ける時は、根鉢をくずす必要はありません。
そのまま植えましょう。
深植えしてしまうと株元が過湿になり立枯病が発生しやすくなりますので注意が必要です。
株がぐらつく場合は支柱を立てて安定させましょう。
冬越しさせたキバナセンニチコウやファイヤーワークスは、5月~6月に植え替えをします。
土についた古い土を軽く落として、一回り大きな鉢に植え替えます。
この時、用土は新しいものを使いましょう。
8-8. ふやし方
千日紅は、種まき、挿し芽で増やすことができます。
種まきは、5月頃に行います。
気温が低いと発芽率が悪くなります。
ファイヤーワークスは、挿し芽でも増やすことができます。
挿し芽をする時期としては5月~6月頃が適しています。
8-9. 手入れ
5月~11月の花が咲いている間は、花がらを摘みます。
苞は咲いてから時間が経つと下の方が茶色くなってきます。
見栄えが悪くなりますので、まめに摘み取りましょう。
6月~10月は、茎が伸びすぎて姿が乱れたら、切り戻しをして姿を整えます。
切り戻しをすることで、新芽の成長が促進されます。
短く切りすぎると枯れてしまうこともありますので、初心者の人は、各枝に緑の葉を残しておくくらいの長さに留めておきましょう。
5月~11月は、株元がぐらついて傷がつくと立枯病を起こしやすくなります。
ぐらついている株を見つけたら支柱を立てて株を安定させておきましょう。
まとめ
ガーデニングの人気が高いこともあり、千日紅にも様々な園芸品種が出回っています。
可愛らしい形と鮮やかな色が魅力の千日紅。
お庭で育てたり、また、インテリアアイテムとして、この色褪せない花を楽しんでみてはいかがでしょうか。
ドライフラワーでお馴染みの千日紅ですが、夏の花壇を彩る植物の1つとして、この花を見ると夏を実感するという人も少なくありません。
近年は切り花としてもよく出回っており、アレンジメントやブーケにも使われ、人気があります。
そんな千日紅について解説します。
1. 千日紅とはどんな花?
センニチコウ(学名:Gomphrena globosa)は、ヒユ科・センニチコウ属(ゴンフレナ属)の一年草又は多年草です。
草丈は15~70cm程になります。
5月~11月頃に赤、白、ピンク、黄色、紫、ローズ色の花を咲かせます。
白、ピンク、紫のセンニチコウ(Gomphrena globosa)や、黄色や赤のキバナセンニチコウ(Gomphrena haageana)の2種が栽培の主流でしたが、‘ファイヤーワークス’と呼ばれるローズ色の品種も出回っています。
センニチコウの仲間は、苞が色づく植物です。
赤、白、ピンク、黄色、紫、の花に見える部分は花ではなく苞と呼ばれます。
耐暑性が高く乾燥にも強いので、日本の夏の庭で良く見かけます。
花は長い間咲き続けることから、切り花としても広く流通しています。
ふっくらとした丸っこい形が可愛らしく、ブーケやアレンジメントに良く使われる人気の植物です。
ドライフラワーとしても大変よく使われています。
乾燥させても色が褪せにくく、鮮やかな色合いのままでドライになります。
ドライフラワーとしてそのまま飾っておくだけでなく、ポプリやドライフラワーを使った加工品などに幅広く利用されています。
2. 千日紅の花言葉
2-1. 「色あせぬ愛」「変わらぬ愛」「永遠の恋」「変わらない愛情を永遠に」
千日紅の最大の特徴は花を長い間咲かせ続けることです。
その花はドライフラワーにしてもドライとは思えない程に色褪せません。
永遠に鮮やかな花を咲かせ続けるように思えることから、これらの花言葉が付けられたと考えられています。
恋人にプロポーズする時に贈る花としても人気があり、ブーケやアレンジメントによく利用されています。
2-2. 「不死」「不朽」「永遠の命」
千日紅は長期間花を咲かせ続けます。
また、ドライフラワーにしても色褪せずに鮮やかな色を保ち続けます。
千日紅のこのような性質から、「不死」「不朽」「永遠の命」という花言葉がつけられたと考えられています。
英語の花言葉は「unfading love(色あせぬ愛)」「immortality(不死、不滅)」
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