日本人は自己主張が苦手な人が多いのではないでしょうか。
そもそも日本の社会では自己主張するよりも協調性や和を重んじる傾向が強いのかもしれません。
自己主張をする人は「自分勝手」「協調性がない」といった評価を受けてしまうこともあります。
ここでは「自己主張」についてまとめてみました。
それでは一緒に見ていきましょう。
- 自己主張とは?
- 自己主張の類語や反対語
- 自己主張できる人の特徴
- 自己主張の英語
- 自己主張の使い方「例文」
- 自己主張できない人の特徴や傾向
- まとめ
1. 自己主張とは?
自己主張とは、自分の意見や考え、欲求を相手に伝えることをいいます。
日本人の場合はストレートに自己主張するよりは、やんわりと伝えたり、相手にそれとなく察してもらうような方法をとることの方が多いのです。
その理由は自己主張をすることは、ワガママ、自分のことしか考えていないといった風に相手にとられてしまう恐れもあるからです。
いつでも自分と他者が同じ意見ではありません。
自己主張することで相手と意見が対立してしまうこともあります。
相手によっては悪く受け取ってしまうこともあります。
その為、自己主張が苦手、できないという人も多いのです。
特に会社や組織といった中では自己主張する人はやりにくくなることもあります。
2. 自己主張の類語や反対語
2-1. 類語「我を通す」
自己主張と似た言葉で「我を通す」というものがあります。
意味としては自分の考えを変えないで押し通すというものですが、良い場合と悪い場合がある言葉です。
努力したり頑張っているといった印象も受けますが、一方で協調性がなくワガママといった印象にもなります。
2-2. 類語「自分の意見を通す」
強い自信、信念を感じますが、一方で人の意見に耳を貸さないといった印象もある言葉です。
人に対する押し付けになっていないかは注意したいところです。
2-3. 類語「アピールする」
自己主張の類語として「アピールする」というものがあります。
相手に自分を売り込む、自分のいいところを伝えることができるというのは長所ですが、あまりにもくどくなりすぎると、自信過剰、くせがあるなどと敬遠されることもあります。
なにごとも匙加減が必要だということなのでしょう。
2-4. 反対語「従順」
「従順」は自己主張の反対語になります。
従順とは「大人しくて素直なこと、人に逆らわない」といった意味があります。
リーダータイプの人や我が強い人は「従順」な人を好む傾向があります。
自分にたてつくことがない、意見することがないからでしょうか。
自分の思い通りにしたいと思う人ほど相手に従順さを求めるのでしょう。
自己主張されるとうるさいと感じるのです。
2-5. 反対語「目立たない」
自己主張の反対語に「目立たない」というものがあります。
自己主張をしっかりする人は良くも悪くも存在感が強いです。
何も言わない人はいるのかいないのかわからない場合があります。
目立たないので人と波風を立てることはありませんが「目立たない人」というのは存在感がない、いてもいなくてもどうでもよいと言っているような印象も与えますので人に面と向かって言う言葉としては適切ではないでしょう。
褒め言葉には思えません。
2-6. 反対語「控えめ、内気」
自己主張をしない人は大人しく控えめな人です。
また本当は言いたいことがあっても内気なため言えないということもあります。
2-7. 反対語「声を上げない」
自己主張は大事です。
もちろん、ワガママすぎたり、人の意見を聞かなかったり、協調性を乱すのは良くありません。
しかし何も言わないままというのも、無関心、見て見ぬふりということでやる気がなく感じられたり、人を見捨てているようにも思われてしまう時があります。
大事な場面では勇気を出して自己主張したいものです。
3. 自己主張できる人の特徴
自己主張と単なるワガママは似ているようで違います。
ワガママは自分の思う通りに相手を動かそうとすることです。
ここでは自己主張できる人の特徴をまとめてみました。
長所も短所もありますが、特徴を見ていくことで、自己主張ができるとはどういうことなのか見えてくることでしょう。
3-1. 自分なりの信念、プライドがある
自己主張ができる人の特徴は、自分の中に揺るがない考え方、信念、プライドがあります。
自分が正しいと思っていることは苦しくても貫こうとしますと、他の人と意見が違って気まずくなっても気にすることもありません。
自分の意見を曲げて相手に合わせると自分が自分ではない、自分に嘘をついたと考えてしまいます。
いい意味でも悪い意味でも頑固な人ともいえるでしょう。
自分の仕事に対して自己主張ができる人はいい仕事をしたいという気持ちが強いのかもしれません。
3-2. 嫌なことは嫌だと伝えることができる
自己主張ができる人は、いいことはいい、嫌なことは嫌と、誰に対しても自分の気持ちをしっかり伝えることができます。
ですから、自己主張ができる人は他人からワガママを持ち込まれたり、無理難題を突き付けられたりといったことは少ないのです。
そのような困ったことをする人は往々にして断り切れない人、自己主張が苦手な人を狙って押し付けるものです。
自己主張ができる人は、嫌なものは嫌だと言うことで相手にどう思われるかあまり気にしません。
3-3. 自分に自信がある
自己主張するというのは、時に周りと意見が対立することもあります。
そのような時、自分一人だけ違う意見の時は「自分が間違っているかもしれない」と不安になったりするものです。
多数決で何となく負けてしまうこともあるでしょう。
自己主張ができる人は自分に自信があります。
ですから自分の意見が人と違って一人であっても「自分が間違っている」とは思いません。
「人と意見が違っているけれど自分はこう思う、考える」と堂々と主張できるのです。
3-4. 気が強い
自己主張できる人は大勢の前で人と違った意見でも恐れることはありませんし、自分の考えを言うことはできます。
いい意味で気が強くしっかりしているということになります。
気弱では自分の意見が正しいとか、主張したいと思っていてもできないまま我慢してしまう、周りに合わせてしまうといったことになってしまいがちです。
普段は柔和そうな人が、いざという時には自己主張をするというのを見ますと、さりげない自己主張が上手で素晴らしいと感心してしまいます。
あまりガツガツと自己主張するより、さらっと自己主張できるのが理想的な姿なのかもしれません。
3-5. 配慮に欠ける
さて自己主張できることは素晴らしいことですが、いいことばかりではありません。
やはり長所があれば短所もあるものです。
特に日本人というのは自己主張が強すぎる人は嫌われる傾向にありますし、雰囲気で察しあう、言葉を濁して相手に伝えるといった方法をとることが多いですので自己主張をすることによってはっきり伝わりすぎて、相手を傷つけてしまうこともあるのです。
「デリカシーがない」言い方になってしまうこともあります。
また正しいことであっても、何でも言えばいいというものでないといった雰囲気になって、配慮に欠ける人といった印象を持たれてしまうこともあります。
3-6. 敬遠されたり、嫌われやすい
学校や会社など組織の中では、自己主張することで協調性が乱れたり、意見がまとまりにくく時間がかかるといった理由から、敬遠されたり嫌われる場合もあります。
正しいことをしていても、周りから嫌がられるというのは何とも悲しいことですが、その場の雰囲気やそれまでのやり方といったことにこだわっている人たちが大勢いる場所では自己主張は控えた方が人間関係はスムーズなのかもしれません。
3-7. 自己中心的な考え方に陥りやすい
自己主張することは、考え方としては自分中心になってしまいがちです。
結果として、相手がどう思うか、周りはどうだろうかといった配慮がなく偏りがある考え方になってしまったり、自分が正しいと主張することで、相手を間違っていると責めているような状態になってしまうこともあります。
相手目線からの考え方ができないと、自己主張できる人ではなく単なる自己中な人として思われてしまうこともあるのです。
4. 自己主張の英語
「自己主張」は「self-assertion」となります。
「自己主張ばかりする」という英語は「self-assertive」です。
「自己」が「self」で「主張」が「assertion」となります。
ちなみにワガママの場合は「selfish」となります。
5. 自己主張の使い方「例文」
「自己主張」という言葉だけで性格や人間性を表現できますので、便利な言葉ともいえます。
例えば、いい意味で使う時には「自己主張ができて素晴らしい」「自己主張が強くて自分を持っている」といった風に使いますし、欠点として表現する場合は「あの人は自己主張が強いから」と言えば日本人ならばそれを「ワガママな人」「自分勝手な人」という意味として伝えていることに気がつけます。
はっきり「ワガママな人」と言うのは悪口のように思えて言いたくないのですが、「自己主張が強すぎる人」と言うと悪口感を抑えつつも、相手の性格が「ワガママ」であると伝えることができるのです。
日本の場合は「自己主張が強い」というのはいい意味では伝わらないことの方が多いでしょう。
いい意味で使いたい時は「自己主張ができる」と言うようにします。
6. 自己主張できない人の特徴や傾向
自己主張が強すぎるのも問題ですが、かといって自己主張ができないというのも問題です。
必要な場面では自己主張をしないと自分が不利になることもあります。
ここでは自己主張ができない人の特徴や傾向を見ていきましょう。
6-1. 他人の意見に惑わされる、流される
自己主張がない、できない人の特徴として、自分の意見の前に、他人の意見に惑わされたり、流されてしまっていることがあります。
他の人がいいと言っていたからいいはずだ、他の人がああしているから、自分もしておこうといったように言動が自分で考えるのではなく、他人に流されて合わせているだけなのです。
自分で考えて行動することは責任が伴います。
はっきり言えば面倒くさいと感じる時もあるでしょう。
誰かに合わせておけば何か問題が起こっても誰かの責任にして逃げることもできますし、自分で考える時間も必要ありません。
楽な方向へ流されるのではなく自分で考える癖をつけることです。
6-2. 信用されなくなる
自己主張がない人は、人の話に合わせるので最初は「いい人」として好かれることでしょう。
しかしどんな状況でも自己主張がないままでいると、何も考えていないと思われたり、本当に本心なのだろうかと疑われたりします。
つまり人間性が信用してもらえなくなるのです。
「あの人自己主張がない」「なんでもいいよって言うだけ」といったように相手から不満や不信感を持たれてしまうのです。
やはり本音で語り合いたいと人は思うものではないでしょうか。
自己主張することで考えていることが相手に伝わり、共感したり、時には衝突したりして、関係性を深めていけるのです。
6-3. やる気がなく見える
自己主張がない人は、「なんでもいい」「どっちでもいい」といった感じに映ります。
一緒に共同で仕事や行動を共にする相手がそのような態度だったらやる気がないと思ってしまいます。
やる気がないように見えて得することはないでしょう。
損をしてしまいますので、自己主張はある程度はできるようになった方がいいでしょう。
自分の意見が通らなくても、話すことが大事なのです。
却下されるから言っても無駄だと思わずに「言うことに意義がある」と前向きになることです。
6-4. ストレスが溜まりやすい
自己主張ができない人は、本当は思っていることがあっても上手く言えない、自信がないといったことで自分の中にとどめている状態です。
そして周りに合わせてばかりといったことが続きますので、どうしても不満、ストレスが溜まってしまうのです。
思っていることを伝えられないという状態はよくありません。
我慢ばかりではいつかストレスが溜まって自分の体調や心のバランスを乱してしまうのです。
言葉で言えなくても、メールや手紙といった方法で自己主張することもできます。
文章が苦手であってもラインのようにスタンプや絵文字など使って自分の主張を柔らかく相手に伝えることもできます。
6-5. 場の雰囲気を読む
自己主張できない人は、周りに合わせることが得意でもあります。
また場の空気を読むこともできますから、その場の雰囲気を乱したりはしないのです。
それは自己主張できない人の長所ともいえます。
自己主張できる人は悪気はなくても、場の雰囲気を乱してしまうこともあります。
特に協調性を大事したり、それまでの習慣を大事にしている場においては空気を乱さないことが一番求められることだったりします。
「なんでも意見を言ってください」と言いながら、意見が出るとすごく嫌がるものです。
6-6. 従順なので気に入られることもある
自己主張できない人の方が、職場などで気に入られることもあります。
自己主張が求められる職場もありますが、そうではない職場も案外多いでしょう。
むしろ、何でも上司の言うことを大人しく聞いている方が気に入られることも多いようです。
特にワンマンなタイプの上司は自分の意見が絶対ですし、自己主張してくる相手は嫌がりますし、場合によってはパワハラをして辞めさせるように仕向けることすらあるのです。
自己主張がないことで、逆に目をつけられることなくその職場にすっとなじめるといったこともあります。
6-7. いじめやパワハラの標的になりやすい
自己主張ができないと困った状態になることもあります。
学校や職場などでいじめやパワハラの標的となりやすい傾向はあります。
そもそもそのようないじめ、パワハラといった陰湿なことをする人は何らかの不満を抱えているものです。
満ち足りた人がわざわざいじめのようなことをすることはないものです。
自分のストレス発散の為に自分に逆らえない、弱い立場の人を選ぶのです。
自己主張のできる人にいじめやパワハラをしたら間違いなく反撃されますし、自分が負ける可能性もあります。
ですから自己主張のできない人がターゲットになりやすいのです。
嫌なことは嫌、許せないことは許せないと主張する勇気は必要です。
あれこれと語る必要はなく短い言葉で「嫌です」「困ります」と主張することが大事でしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
自己主張についてまとめてみました。
日本人は自己主張ができないように外国の人からは感じられるようです。
確かにはっきり意見を言わなくても何となく相手が察してくれることを期待するようなことが多いと感じます。
お互いに暗黙の了解といったところでしょうか。
それはそれでコミュニケーションとして成り立っているのですが、仕事などでは自分の主張をわかりやすく周りに伝えることが求められるでしょう。
また自己主張できる人は仕事ができる、やる気があると評価されます。
ただし、自己主張が強すぎると、協調性がない、自分勝手と言われてしまいますので、程よいバランスをとっていくことが大事です。
日本人は自己主張が苦手な人が多いのではないでしょうか。
そもそも日本の社会では自己主張するよりも協調性や和を重んじる傾向が強いのかもしれません。
自己主張をする人は「自分勝手」「協調性がない」といった評価を受けてしまうこともあります。
ここでは「自己主張」についてまとめてみました。
それでは一緒に見ていきましょう。
1. 自己主張とは?
自己主張とは、自分の意見や考え、欲求を相手に伝えることをいいます。
日本人の場合はストレートに自己主張するよりは、やんわりと伝えたり、相手にそれとなく察してもらうような方法をとることの方が多いのです。
その理由は自己主張をすることは、ワガママ、自分のことしか考えていないといった風に相手にとられてしまう恐れもあるからです。
いつでも自分と他者が同じ意見ではありません。
自己主張することで相手と意見が対立してしまうこともあります。
相手によっては悪く受け取ってしまうこともあります。
その為、自己主張が苦手、できないという人も多いのです。
特に会社や組織といった中では自己主張する人はやりにくくなることもあります。
2. 自己主張の類語や反対語
2-1. 類語「我を通す」
自己主張と似た言葉で「我を通す」というものがあります。
意味としては自分の考えを変えないで押し通すというものですが、良い場合と悪い場合がある言葉です。
努力したり頑張っているといった印象も受けますが、一方で協調性がなくワガママといった印象にもなります。
2-2. 類語「自分の意見を通す」
強い自信、信念を感じますが、一方で人の意見に耳を貸さないといった印象もある言葉です。
人に対する押し付けになっていないかは注意したいところです。
2-3. 類語「アピールする」
自己主張の類語として「アピールする」というものがあります。
相手に自分を売り込む、自分のいいところを伝えることができるというのは長所ですが、あまりにもくどくなりすぎると、自信過剰、くせがあるなどと敬遠されることもあります。
なにごとも匙加減が必要だということなのでしょう。
2-4. 反対語「従順」
「従順」は自己主張の反対語になります。
従順とは「大人しくて素直なこと、人に逆らわない」といった意味があります。
リーダータイプの人や我が強い人は「従順」な人を好む傾向があります。
自分にたてつくことがない、意見することがないからでしょうか。
自分の思い通りにしたいと思う人ほど相手に従順さを求めるのでしょう。
自己主張されるとうるさいと感じるのです。
2-5. 反対語「目立たない」
自己主張の反対語に「目立たない」というものがあります。
自己主張をしっかりする人は良くも悪くも存在感が強いです。
何も言わない人はいるのかいないのかわからない場合があります。
目立たないので人と波風を立てることはありませんが「目立たない人」というのは存在感がない、いてもいなくてもどうでもよいと言っているような印象も与えますので人に面と向かって言う言葉としては適切ではないでしょう。
褒め言葉には思えません。
2-6. 反対語「控えめ、内気」
自己主張をしない人は大人しく控えめな人です。
また本当は言いたいことがあっても内気なため言えないということもあります。
2-7. 反対語「声を上げない」
自己主張は大事です。
もちろん、ワガママすぎたり、人の意見を聞かなかったり、協調性を乱すのは良くありません。
しかし何も言わないままというのも、無関心、見て見ぬふりということでやる気がなく感じられたり、人を見捨てているようにも思われてしまう時があります。
大事な場面では勇気を出して自己主張したいものです。
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