アグロステンマはナデシコ科の1年草の花で、別名もムギナデシコやムギセンノウと呼ばれます。
それだけに薄ピンク色の花の形と花びらに白い線が入っている所はナデシコに似ています。
他に白い花もあります。
花の直径は2~3cmでナデシコとほぼ同じで草丈は60cm~70cmとナデシコの倍くらい高く育ちます。
- アグロステンマとはどんな花?
- アグロステンマの花言葉
- アグロステンマ育て方や注意点
- アグロステンマの名前の由来
- アグロステンマの開花時期
- 種類(原種・園芸種)
- まとめ
1. アグロステンマとはどんな花?
アグロステンマは地中海沿岸を原産地として3種類が分布している1年草です。
ヨーロッパでは麦畑に生える雑草として捉えられているので、園芸用に栽培されることはあまりありません。
雑草だけにどんどん各地に広まっていったと思われます。
日本には1877年に渡来しましたが、最初は切り花として普及しましたが、雑草と捉えられるだけあって丈夫なので、その後は庭に植えて楽しむ様になりました。
秋に種をまくと、翌年の春には茎が1m近くまで高く育ち、茎の先に薄ピンクの可愛い花を咲かせます。
夏の花ですが、耐寒性もそこそこあるので、寒冷地では秋にプランター等に植えた種を温室で越冬させ、春に地面に植え付けるか、春に種を撒いても良いでしょう。
2. アグロステンマの花言葉
アグロステンマは4月4日と7月3日の誕生花です。
2-1. 「育ちの良さ」
これは、アグロステンマの花の可愛らしさから、「育ちの良いお嬢さん」という意味が込められていると思います。
また、土壌を綺麗にする性質を持っているので、それもこの花言葉の由来となっているのでしょう。
ただ、もしかしたら雑草としてみなされているヨーロッパでは「丈夫でよく育つ」といった意味に捉えているかもしれませんね。
2-2. 「気持ちがなびく」
この花言葉は、ヨーロッパの麦畑で麦と共に風に揺れているアグロステンマを思い起こさせます。
その姿から、「あなたへと気持ちがなびいていく」という意味を持たせたのでしょう。
2-3. 「小国の王」
アグロステンマの名前の由来は、畑を表す「アグロ」と王冠という意味の「ステンマ」を合わせたところから付けられ、「畑に美しく咲く」という意味を持っています。
王冠を被っているのですから”王様”ですが、可愛らしいので「小国の王」となったのでしょう。
2-4. 「自然を好む」
これはヨーロッパで雑草として扱われ、日本でも半野生化している位ですから、自然の中で育つのが好きな所から付いた花言葉でしょう。
植物も人間も自然の一部だと、また自然体で生きていきたいものですね。
3. アグロステンマ育て方や注意点
3-1. 用土
アグロステンマは丈夫で、しかも土壌の質を改善するので、水はけが良く、やせ気味の土が適しています。
3-2. 種撒き
秋撒き:秋、9月中旬から10月中旬の間で霜が降りる前に種撒きをしましょう。
種を撒いたら薄く土を被せ、水やりをします。
春撒き:3月から4月の間に種を撒きます。
いずれも発芽するまでは土の表面が乾かない様に気を付けましょう。
発芽温度は20℃前後です。
3-3. 日当り
日当りと水はけのよい土地を好みます。
茎が細いのに草丈が1m近くにもなるので、特に花の期間は花の重さで倒れやすくなるので、強い風が当たる場所はさせて下さい。
3-4. 水やり
株の上から水をやると、茎や葉に付いているうぶ毛に水が付いて株全体が蒸れてしまうので、ポイントは、水をやる時は「根元に」やることです。
根腐れを防ぐ為に、鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷり水をやって下さい。
地植えの場合は水やりの必要は特にありません。
雨で大丈夫です。
3-5. 肥料
やせ気味の土地でも良く育つので、種を撒く時に苦土石灰を混ぜておけば、追肥の必要はありません。
肥料をやるなら、10月~翌4月まで、緩効性の化成肥料をやっても良いでしょう。
3-6. 花が咲いたら
咲き終わった花は花径の付け根から取り除き、株が弱らない様にしましょう。
これをすることで、新しい花が次々と咲き、長い間花を楽しむことが出来ます。
3-7. 害虫・病気
病害虫は殆どありませんが、株が込み合った状態で風通しが悪いと蒸れてしまい、ハダニが付くことがあります。
このような場合は茎や葉が重なっている所は切り取って風通しを良くしましょう。
4. アグロステンマの名前の由来
アグロステンマの名前の由来は、その花の姿から来ているという説があります。
アグロは「畑」や「草原」を、ステンマは「王冠」の意味を持ちます。
これを合わせると、「畑に美しく咲く小さな花」という意味となります。
和名はムギセンノウで「麦仙翁」と書きます。
センノウはアグロステンマと同じナデシコ科で、その中でも特にマツモトセンノウなどは花がアグロステンマに似ているので、そう付けられたのでしょう。
5. アグロステンマの開花時期
アグロステンマは5月から7月、春から夏にかけて咲きます。
日当りを好みますが、真夏の暑さと直射日光にはあまり強くありません。
鉢植えでも地植えでも栽培可能です。
日当りが良く、水はけの良い土で育てるのがベストです。
元が丈夫な品種なので、手を掛けなくても元気に育ってくれます。
6. 種類(原種・園芸種)
6-1. アグロステンマ・ギタゴ(原種)
ギタゴはヨーロッパの麦畑の雑草として知られるアグロステンマの原種です。
草丈は1mにもなり、株に依って花の大きさに若干の違いが出ます。
ギタゴの花は、薄いピンクから薄紫色の花を咲かせますが、花の中心は白っぽく、花芯から花びらの外側へ向かって濃いめのピンクの線が5枚の花弁にそれぞれ3~4本ずつ走っています。
この線は線では無く、点線の場合もあります。
花にアクセントを付ける模様で、思わず見入ってしまいます。
6-2. アグロステンマ・桜貝(園芸種)
桜貝の様な薄いピンクの花を咲かせます。
良い名前ですね。
草丈は原種よりは少し低く、70cm程度です。
品種改良に依って出来た美しい品種です。
6-3. アグロステンマ・オーシャン・パール
こちらは花弁の紫やピンクを白くした品種です。
真っ白な花は気品があり、緑の葉や茎とよく合っています。
他の品種に見られる花弁の線は見られませんが、個体に依っては花の中心に黒っぽい斑点や外側に向かって途中まで点線の模様がある物もあります。
5枚の花弁の先が後ろへ向かって丸まる性質を持つ物もあります。
6-4. ミラス(園芸品種)
花の直径が5cm~8cmにもなる大輪の園芸品種です。
野生種とはまた違った趣がある花です。
ミラスと言う名前は、この種が発見されたトルコの街の名前から付けられました。
6-5. パープルクィーン(園芸品種)
薄いピンクや薄紫色が多いアグロステンマの中では、名前の通り明るめの紫色の花を付ける品種です。
花の中心はやはり白くなっていて、花弁には外側へ向かって濃い紫の線が走っています。
まとめ
アグロステンマは麦が主食のヨーロッパでは雑草扱い、日本では園芸種として楽しまれてきたという差は、文化の違いを考えると面白いですね。
それでも直訳すると「畑の王冠」という名前を付けたのは、やはりアグロステンマの花の可愛らしさからでしょうか。
「畑に美しく咲く小さな花」という名前を見ても、やはり古今東西花に対する人間の気持ちは優しいものなのですね。
ナデシコが好きな人なら興味があると思います。
ナデシコより草丈は大分高くなりますが、花が風に揺られている様はとても優雅ですよ。
アグロステンマはナデシコ科の1年草の花で、別名もムギナデシコやムギセンノウと呼ばれます。
それだけに薄ピンク色の花の形と花びらに白い線が入っている所はナデシコに似ています。
他に白い花もあります。
花の直径は2~3cmでナデシコとほぼ同じで草丈は60cm~70cmとナデシコの倍くらい高く育ちます。
1. アグロステンマとはどんな花?
アグロステンマは地中海沿岸を原産地として3種類が分布している1年草です。
ヨーロッパでは麦畑に生える雑草として捉えられているので、園芸用に栽培されることはあまりありません。
雑草だけにどんどん各地に広まっていったと思われます。
日本には1877年に渡来しましたが、最初は切り花として普及しましたが、雑草と捉えられるだけあって丈夫なので、その後は庭に植えて楽しむ様になりました。
秋に種をまくと、翌年の春には茎が1m近くまで高く育ち、茎の先に薄ピンクの可愛い花を咲かせます。
夏の花ですが、耐寒性もそこそこあるので、寒冷地では秋にプランター等に植えた種を温室で越冬させ、春に地面に植え付けるか、春に種を撒いても良いでしょう。
2. アグロステンマの花言葉
アグロステンマは4月4日と7月3日の誕生花です。
2-1. 「育ちの良さ」
これは、アグロステンマの花の可愛らしさから、「育ちの良いお嬢さん」という意味が込められていると思います。
また、土壌を綺麗にする性質を持っているので、それもこの花言葉の由来となっているのでしょう。
ただ、もしかしたら雑草としてみなされているヨーロッパでは「丈夫でよく育つ」といった意味に捉えているかもしれませんね。
2-2. 「気持ちがなびく」
この花言葉は、ヨーロッパの麦畑で麦と共に風に揺れているアグロステンマを思い起こさせます。
その姿から、「あなたへと気持ちがなびいていく」という意味を持たせたのでしょう。
2-3. 「小国の王」
アグロステンマの名前の由来は、畑を表す「アグロ」と王冠という意味の「ステンマ」を合わせたところから付けられ、「畑に美しく咲く」という意味を持っています。
王冠を被っているのですから”王様”ですが、可愛らしいので「小国の王」となったのでしょう。
2-4. 「自然を好む」
これはヨーロッパで雑草として扱われ、日本でも半野生化している位ですから、自然の中で育つのが好きな所から付いた花言葉でしょう。
植物も人間も自然の一部だと、また自然体で生きていきたいものですね。
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