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加虐心とは?加虐心が強い人の特徴

加虐心とは?加虐心が強い人の特徴 | SPITOPI

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加虐心とは?加虐心が強い人の特徴

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「加虐心(かぎゃくしん)」とは他人に対して酷い仕打ちをしたいとか、いじめて苦しめたいとか思う心理のことです。

加虐心が強い気質・性格の人と接することで、人は傷つけられたり不愉快な思いをすることになりやすいのですが、加虐心を持つ人にはどのような特徴があるのでしょうか? この記事では、「加虐心の定義・加虐心の類語と反対語・加虐心の強い人の特徴・加虐心が生まれる心理・加虐心の強い人に対する対処方法」などについて徹底的に解説していきます。

  • 加虐心とは何か?
  • 加虐心の類語や反対語(対義語)
  • 加虐心が強い人の特徴
  • 加虐心が生まれる心理的・環境的な原因
  • 加虐心が強い相手に対する対処方法
  • まとめ

1. 加虐心とは何か?

加虐心とは何か?

加虐心とは「虐待・いじめ(虐め)・しいたげ(虐げ)を加えたい心」のことです。

加虐心の辞書的な定義は、「他人をいじめたいと思う心理・他人に対して酷い仕打ちを加えたい心理・他人が苦しんだり悩んだりしている姿を見たい心理」という意味になります。

加虐心は、基本的に「自分の行動や発言によって相手を苦しめたいと思う心理」として理解することができます。

加虐心が強い人は「他人を傷つけたい(苦しませたい・屈辱感を味あわせたい)+他人をイライラさせたい(他人を怒らせたい)」などのネガティブなモチベーションが強くて、他人の不幸を自分の幸福のように感じる感受性が強いと言えるでしょう。

2. 加虐心の類語や反対語(対義語)

加虐心の類語や反対語(対義語)

加虐心の類語(類義語)と反対語(対義語)について紹介していきます。

2-1. 加虐心の類語

加虐心の類語

加虐心には以下の類語があります。

嗜虐心(しぎゃくしん)

嗜虐心(しぎゃくしん) 加虐心の類語は「嗜虐心」です。

嗜虐心には、人をいじめたり苦しめたりすることを嗜む(たしなむ)心理という意味があります。

嗜虐心の「嗜」は「嗜む(たしなむ)」と読むことができ、他人を「いじめる・苦しめる・痛めつける・侮辱して屈辱を与える」などの嗜虐的な言動や態度を嗜んでいるという意味になります。

加虐心と嗜虐心はほぼ同じ意味合いになりますが、嗜虐心の方がよりいじめ・攻撃性・侮辱などに対する「趣味性・嗜好性」が強調されているニュアンスがあります。

暴虐心(ぼうぎゃくしん)

暴虐心(ぼうぎゃくしん) 加虐心の類語は「暴虐心」です。

暴虐心の意味は、「他人に対して乱暴な振る舞いをして傷つけることを好む心理」になります。

加虐心は「一般的ないじめ・罵倒や侮辱・嫌がらせ」を好むような心理を示していますが、暴虐心になると殴ったり蹴ったりといった「物理的な暴力性・乱暴な性格や生き方」などがより強調される言葉になります。

加虐心には、目に見えないところで嫌がらせをしたり悪口をいったりといったやや陰湿な嗜虐性も暗示されていますが、暴虐心はどちらかというと、乱暴な気質性格でいったん暴れ始めると手がつけられないといったニュアンスが出てきます。

乱暴者でいったん暴力・暴言を振るい始めると止まらないといった感じも暴虐心には込められているのです。

残虐心(ざんぎゃくしん)

残虐心(ざんぎゃくしん) 加虐心の類語は「残虐心」です。

残虐心の意味は、「他人を情け容赦なく残酷に虐げることを好む心理」になります。

残虐心は、加虐心よりも暴虐心に近いニュアンスがありますが、「人の痛みを想像する共感能力が欠如していること」を強調している言葉です。

加虐心は「一般的ないじめ・罵倒や侮辱・嫌がらせ・攻撃性」などを好む感じがありますが、暴虐心はより「暴力的な気質性格・物理的な暴力性」などに重点が置かれている言葉です。

残虐心になると「暴力性+残酷性・残忍性」の意味合いが強まり、他人に対する思いやりや共感の心がないので、どんなに残酷な行為でも平気でできるといった意味になります。

サディズム(嗜虐嗜好)

サディズム(嗜虐嗜好) 加虐心の類語は「サディズム」です。

サディズムという言葉は性嗜好障害の文脈で用いられることが多くなっていますが、性欲・性嗜好と切り離して「他人をいじめること・苦しめること・傷つけることを好む性格傾向」という意味合いで用いられることもあります。

精神分析の創始者であるジークムント・フロイトは、サディズム(嗜虐嗜好)を性的精神発達論における「肛門期・肛門期性格」と関係する幼児退行的な性嗜好として位置づけていましたが、自分のフラストレーション(欲求不満)に対処することができないために、他人に対して過度に攻撃的かつ嗜虐的になりやすいのです。

2-2. 加虐心の対義語

加虐心の対義語

加虐心の対義語として、一般的に思い浮かべられるのは「嗜虐心」や「マゾヒズム(嗜虐嗜好)」ですが、辞書的には加虐心の対義語としては認められていないことが多いようです。

一般論や俗説としては、加虐心の対義語として「被虐心・マゾヒズム(被虐嗜好)」を上げることは可能ですが、厳密な言語学的な対義語の分類では「加虐心の対義語は存在しない」というのが正しい答えになるでしょう。

被虐心は人から虐げられることを嗜む心理、人からいじめられて苦しめられることを好む心理という意味なので、加虐心の対義語のようにも感じられます。

しかし、厳密には「適度に虐げられることによる快楽・自分の望む形やレベルの罵倒や暴力で得られる喜び・相手との関係性を前提とした被虐願望」なので、被虐心は「一般的ないじめられたい(苦しめられたい)心理」として定義することは難しいようです。

3. 加虐心が強い人の特徴

加虐心が強い人の特徴

加虐心が強い人には、以下のような特徴があります。

3-1. 強いストレスやフラストレーションを感じている

強いストレスやフラストレーションを感じている

加虐心が強い人は、現在の生活や仕事、人間関係が思い通りに進んでいないことが多く、いつも強い「精神的ストレス」を感じていて自分自身が苦しんでいるという特徴があります。

仕事をしながら家事・育児・雑用にも追われていて、日常生活に全く余裕がなかったり、仕事状況が上手くいっていなかったりハードワークで慢性的な過労状態に追い込まれていることも多いのです。

強いストレスを感じている状況では、自分の欲求・願望が満たされない「フラストレーション(欲求不満)」も感じやすくなります。

人は自分の欲求が全く満たされないようなフラストレーションを感じると、「他者に対する攻撃衝動+他者に対する嫌味で意地悪な行動の欲求」が強まることが心理学の「フラストレーション-攻撃仮説」でも検証されているのです。

加虐心が強い人の特徴として、「強い精神的ストレス+慢性的なフラストレーション(欲求不満)」を上げることができるでしょう。

3-2. 劣等コンプレックスが強い

劣等コンプレックスが強い

加虐心が強い人の特徴として、「劣等コンプレックスの強さ」を上げることができます。

加虐心が強い人は、「自分の能力・魅力・現在の状況」と「他人の能力・魅力・現在の状況」をいつも比較していて、自分ひとりで勝手に競争モードに入って優越感や劣等感を感じていることが多いのです。

加虐心が強い人は、自己愛も強くて常に自分が一番でないと気が済まない負けず嫌いな性格も持っています。

しかし現実では、いつも自分が一番優れていて一番幸せなはずはありませんから、自分と他人を比較して優劣の区別をつける習慣がある人は、最終的に「劣等コンプレックス」に悩まされることになります。

自分よりも優れている人や幸せな人が許せないという歪んだ劣等コンプレックスによって、他者に対する加虐心が強化されるのです。

3-3. 自己肯定感が低くて自信がない

自己肯定感が低くて自信がない

加虐心が強い人は、表面的には強がっていたりいきがっていたりしますが、本音の部分で「自分の存在・能力・魅力に対する自信がない」という特徴を持っています。

いつも自分と他人を比べて一喜一憂しているので、自分の自己肯定感の基盤を固めることができず、自己否定感に悩まされやすくなっているのです。

加虐心が強い人は、自己肯定感が低くて自信がないからこそ、自分よりも気弱そうな人(劣っている感じの人)を見つけ出して、必要以上に攻撃的になって罵倒(侮辱)したりしやすいのです。

自己肯定感がないからこそ、自己肯定感を補填(ほてん)するために、「自分よりも立場が下の人・自分よりも劣位にある人」を加虐行動によって意図的に作り出しているのです。

3-4. 自己顕示欲・承認欲求が強い

自己顕示欲・承認欲求が強い

加虐心が強い人は、「自分はこんなにも優れた人間なのだ・自分は誰にも負けない素晴らしい力を持った存在なのだ」ということを示したい「自己顕示欲の強さ」を特徴として持っています。

自己顕示欲の根底には、人からもっと自分の存在価値や能力・魅力を認められたいという「承認欲求」があります。

加虐心が強い人は、他人から承認欲求を満たしてもらえないので、自分自身で凄さを自己アピールする「自己顕示欲」が強くなりやすいのです。

承認欲求や自己顕示欲を満たす道具として他人を扱いたがることで、自分よりも劣った他者を作り出したい動機による加虐心が強まりやすくなります。

3-5. 正論至上主義である

正論至上主義である

加虐心が強い人の特徴として、間違ったことをしたり言ったりした相手はどんなに叩いても構わないという「正論至上主義」があります。

正論至上主義の人は、例えば、凶悪な犯罪者であればその人の家族構成や生活履歴の全てを暴き立てて、自殺するくらいまで徹底的にバッシングしても構わないと考えるような加虐心に傾きやすい特徴を持っています。

正論至上主義の人は、犯罪者でなくても「落ち度のある相手・ミスをした相手・自分に突っかかってきた相手」を、必要以上に激しく叩いていじめたり痛めつけたりしても良いといった「加虐心を自己肯定する考え方」を持っていることが多いのです。

4. 加虐心が生まれる心理的・環境的な原因

加虐心が生まれる心理的・環境的な原因

加虐心を生み出す「心理的・環境的な原因」にはどのようなものがあるのでしょうか?人が加虐心を持つようになる原因について分析していきます。

4-1. 子供時代に親から十分な愛情と保護を与えられなかった

子供時代に親から十分な愛情と保護を与えられなかった

人をいじめたり苦しめたりしてはいけないという倫理観・価値観の根底にあるのは、「幼少期からの親の愛情・保護」であることが多いのです。

自分が親から「無償の愛情」を注いでもらったり、傷ついて落ち込んでいる時に「自分の自尊心・自己肯定感」を支えてもらったりする経験を通して、「他人にも自分と同じ傷つく心」があることを学んでいきます。

加虐心が強い人には、子供時代から親の愛情・保護を受けられなかった人も多く、「自分自身を大切にしてもらった経験・記憶」がないので、「他者の人格・気持ちを大切に扱ってあげる共感的な人間関係」を築きにくくなりやすいのです。

4-2. 自分自身が過去にいじめ被害に遭ってトラウマを受けている

自分自身が過去にいじめ被害に遭ってトラウマを受けている

負けず嫌いな人は、競争心が強かったりプライドが高かったりすることが多いのですが、そんな負けず嫌いな人が過去に「いじめ・暴力・暴言(侮辱)の被害」を受けたような場合にも、加虐心は強まりやすくなります。

プライドが高い負けず嫌いな性格の人は、自分がいじめ被害に遭ってトラウマ(心的外傷)を受けたことそのものが許せないという心理が強くなりやすく、「過去のいじめの事実・記憶」を忘れるために、自分がいじめる立場に立ってしまうことも多いのです。

自分が「他人にいじめられるような弱い存在」ではないということを証明したい心理が強くなりやすく、その自分の強さを証明したい心理が「他人をいじめること(苦しめること)によって自分の優位性・強さを示す」という歪んだ加虐行動に変わりやすいのです。

自分がいじめ被害のトラウマを受けて劣等コンプレックスを受けたことが、「自己顕示的・復讐的な加虐心」を生み出す原因になってしまう恐れもあるのです。

4-3. 優越欲求(見栄)が強い・他人に対する競争心や嫉妬心が強い

優越欲求(見栄)が強い・他人に対する競争心や嫉妬心が強い

加虐心を生み出す心理的要因として多いのが、「優越欲求の強さ・見栄っ張りな性格」でしょう。

常に自分が他人よりも優れていなければならない、他人から賞賛されていたいと思う見栄っ張りな人は、必然的に「他人に対する競争心・嫉妬心」も強くなりがちなのです。

他人と激しく競争する心理そのものが悪いわけではありませんが、自分の優越性・強さを「他人を貶める(おとしめる)言動・態度」によって証明したいと思うようになると、加虐心が強まってきます。

自分よりも優れている相手や自分よりも魅力的で楽しそうな相手を見た時に、「嫉妬感情・フラストレーション(欲求不満)」が湧き上がるような心理状態にあると、どうしても相手を否定したり侮辱したりする加虐的な言動が増えやすいのです。

5. 加虐心が強い相手に対する対処方法

加虐心が強い相手に対する対処方法

加虐心が強い相手と向き合うと、精神的ストレスを感じて体調が悪くなったり、自分の存在・能力の価値を否定されて自信を失ったりしがちですが、加虐心が強い相手と接する時には、どのようにして対処すればいいのでしょうか。

この項目では、加虐心が強い相手に対する対処方法を紹介していきます。

5-1. 相手の良い部分を見つけて褒める(加虐行動は絶対に評価しない)

相手の良い部分を見つけて褒める(加虐行動は絶対に評価しない)

加虐心の強い人は「承認欲求・自己肯定感」に飢えていて、自分の存在価値や能力・魅力を人が認めてくれないから加虐的になって、他人を無闇にいじめやすくなっています。

加虐心が強い相手に向き合う時の対処方法として有効なのは、まず「相手の悪い部分(いじめ・虐待・暴言の部分)」には目を向けず、「相手の良い部分(得意なことや面白いこと・ちょっとした気配りの部分)」を意識して見つけてあげるということです。

「相手の良い部分」を見つけて少し大げさなくらいに褒めてあげることで、承認欲求が満たされてくるので、加虐心の強い人の虐待的な言動・態度も減りやすくなるのです。

しかし、相手が人を傷つけたり侮辱したりしようとしている「加虐行動」については、絶対に褒めたり評価したりしないように気をつけて下さい。

加虐行動が認められたと勘違いしてしまうと、余計な暴力・暴言・侮辱(からかい)などがエスカレートする恐れがあります。

5-2. 相手に共感して味方になってあげる

相手に共感して味方になってあげる

加虐心が強い人は、「自分に親密な味方(友達)がいないこと+自分がいつも孤独で誰にも助けてもらえないこと」に悩んでいることも多いのです。

加虐心が強い人でも、「自分の意見・発言・行動」に対して共感的に反応してもらえると嬉しいものなのです。

相手のちょっとした主張や価値観に対して、「あなたのその考え方、分かります」や「私も今、同じようなことを感じていました」という共感的な反応を積極的に返してあげましょう。

あなたが相手の好ましい言動に対して共感的に反応して、「味方」として振る舞ってあげることで、加虐心の強い人が持っている「人間不信・対人不安・競争心(敵対心)」も少しずつ和らいでいきやすくなるのです。

5-3. 加虐心に基づく言動で嫌われていることを自覚させる

加虐心に基づく言動で嫌われていることを自覚させる

加虐心の強い人は「いじめ・挑発・暴言・侮辱・からかい(揶揄)」などを、悪いことだと思わずに悪気なくやってしまっていることも多いのです。

学校のクラスや職場を盛り上げるために、誰かを標的にして面白おかしくからかったり馬鹿にしたりするような発言をしてしまうこともあります。

加虐心の強い人に、他人を痛めつけたり苦しめたりするような言動(他人に屈辱感・抑うつ感を感じさせる言動)をやめてもらう対処方法としては、「虐待的・いじめ的な言動によって自分が嫌われているという自覚」を持たせることが大切になります。

加虐心の強い人の暴言・からかいに迎合してへらへら笑って対応したりすると、「相手もお約束の笑いとして揶揄を楽しんでくれているはず」という間違ったメッセージを送ってしまうのです。

不快な悪口や挑発、からかいを受けた時には毅然とした態度で、「気分が悪くなるのでやめてほしい・あなたのそんな言動をみんなが迷惑に思っていて嫌っている」ということを伝えて、相手の自覚と反省を促しましょう。

まとめ

まとめ

加虐心は「虐待・いじめ(虐め)・しいたげ(虐げ)を加えたい心」を意味していますが、加虐心の強い人には「強いストレスを感じている」「劣等コンプレックスが強い」「フラストレーションが強い」などの特徴があります。

加虐心の強い相手と関わると、精神的ストレスを感じて心身の調子を崩したり、自分の存在価値を否定されて抑うつ的な暗い気分にさせられやすくなります。

実際に、暴力・暴言(侮辱)を加えられて怪我をしたりトラウマを受けたりするリスクもあるので、加虐心の強い相手に対する対処方法についても知っておく必要があります。

加虐心の言葉の意味・類語・対義語や加虐心の強い人について調べたい時には、この記事を参考にしてみて下さい。

「加虐心(かぎゃくしん)」とは他人に対して酷い仕打ちをしたいとか、いじめて苦しめたいとか思う心理のことです。

加虐心が強い気質・性格の人と接することで、人は傷つけられたり不愉快な思いをすることになりやすいのですが、加虐心を持つ人にはどのような特徴があるのでしょうか? この記事では、「加虐心の定義・加虐心の類語と反対語・加虐心の強い人の特徴・加虐心が生まれる心理・加虐心の強い人に対する対処方法」などについて徹底的に解説していきます。


加虐心とは何か?

加虐心とは「虐待・いじめ(虐め)・しいたげ(虐げ)を加えたい心」のことです。

加虐心の辞書的な定義は、「他人をいじめたいと思う心理・他人に対して酷い仕打ちを加えたい心理・他人が苦しんだり悩んだりしている姿を見たい心理」という意味になります。

加虐心は、基本的に「自分の行動や発言によって相手を苦しめたいと思う心理」として理解することができます。

加虐心が強い人は「他人を傷つけたい(苦しませたい・屈辱感を味あわせたい)+他人をイライラさせたい(他人を怒らせたい)」などのネガティブなモチベーションが強くて、他人の不幸を自分の幸福のように感じる感受性が強いと言えるでしょう。

加虐心の類語や反対語(対義語)

加虐心の類語(類義語)と反対語(対義語)について紹介していきます。

2-1. 加虐心の類語

加虐心の類語

加虐心には以下の類語があります。

嗜虐心(しぎゃくしん)

嗜虐心(しぎゃくしん) 加虐心の類語は「嗜虐心」です。

嗜虐心には、人をいじめたり苦しめたりすることを嗜む(たしなむ)心理という意味があります。

嗜虐心の「嗜」は「嗜む(たしなむ)」と読むことができ、他人を「いじめる・苦しめる・痛めつける・侮辱して屈辱を与える」などの嗜虐的な言動や態度を嗜んでいるという意味になります。

加虐心と嗜虐心はほぼ同じ意味合いになりますが、嗜虐心の方がよりいじめ・攻撃性・侮辱などに対する「趣味性・嗜好性」が強調されているニュアンスがあります。

暴虐心(ぼうぎゃくしん)

暴虐心(ぼうぎゃくしん) 加虐心の類語は「暴虐心」です。

暴虐心の意味は、「他人に対して乱暴な振る舞いをして傷つけることを好む心理」になります。

加虐心は「一般的ないじめ・罵倒や侮辱・嫌がらせ」を好むような心理を示していますが、暴虐心になると殴ったり蹴ったりといった「物理的な暴力性・乱暴な性格や生き方」などがより強調される言葉になります。

加虐心には、目に見えないところで嫌がらせをしたり悪口をいったりといったやや陰湿な嗜虐性も暗示されていますが、暴虐心はどちらかというと、乱暴な気質性格でいったん暴れ始めると手がつけられないといったニュアンスが出てきます。

乱暴者でいったん暴力・暴言を振るい始めると止まらないといった感じも暴虐心には込められているのです。

残虐心(ざんぎゃくしん)

残虐心(ざんぎゃくしん) 加虐心の類語は「残虐心」です。

残虐心の意味は、「他人を情け容赦なく残酷に虐げることを好む心理」になります。

残虐心は、加虐心よりも暴虐心に近いニュアンスがありますが、「人の痛みを想像する共感能力が欠如していること」を強調している言葉です。

加虐心は「一般的ないじめ・罵倒や侮辱・嫌がらせ・攻撃性」などを好む感じがありますが、暴虐心はより「暴力的な気質性格・物理的な暴力性」などに重点が置かれている言葉です。

残虐心になると「暴力性+残酷性・残忍性」の意味合いが強まり、他人に対する思いやりや共感の心がないので、どんなに残酷な行為でも平気でできるといった意味になります。

サディズム(嗜虐嗜好)

サディズム(嗜虐嗜好) 加虐心の類語は「サディズム」です。

サディズムという言葉は性嗜好障害の文脈で用いられることが多くなっていますが、性欲・性嗜好と切り離して「他人をいじめること・苦しめること・傷つけることを好む性格傾向」という意味合いで用いられることもあります。

精神分析の創始者であるジークムント・フロイトは、サディズム(嗜虐嗜好)を性的精神発達論における「肛門期・肛門期性格」と関係する幼児退行的な性嗜好として位置づけていましたが、自分のフラストレーション(欲求不満)に対処することができないために、他人に対して過度に攻撃的かつ嗜虐的になりやすいのです。

2-2. 加虐心の対義語

加虐心の対義語

加虐心の対義語として、一般的に思い浮かべられるのは「嗜虐心」や「マゾヒズム(嗜虐嗜好)」ですが、辞書的には加虐心の対義語としては認められていないことが多いようです。

一般論や俗説としては、加虐心の対義語として「被虐心・マゾヒズム(被虐嗜好)」を上げることは可能ですが、厳密な言語学的な対義語の分類では「加虐心の対義語は存在しない」というのが正しい答えになるでしょう。

被虐心は人から虐げられることを嗜む心理、人からいじめられて苦しめられることを好む心理という意味なので、加虐心の対義語のようにも感じられます。

しかし、厳密には「適度に虐げられることによる快楽・自分の望む形やレベルの罵倒や暴力で得られる喜び・相手との関係性を前提とした被虐願望」なので、被虐心は「一般的ないじめられたい(苦しめられたい)心理」として定義することは難しいようです。

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この記事は2021年02月01日に更新されました。

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