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アカシックレコードの意味・歴史・得られる情報・アクセスのリスクなど

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アカシックレコードの意味・歴史・得られる情報・アクセスのリスクなど

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アカシックレコード(Akashic Records)とは、この宇宙が誕生した時から現在・未来までの全ての事象の情報・記録のことです。

アカシックレコードは近代神智学やニューエイジ思想のスピリチュアルな理論では、「世界記憶」という概念で知られています。

過去から現在・未来までのあらゆる出来事の痕跡が、永久に記録されている前提があり、アカシックレコードにアクセスすることができれば未来さえも予測可能と言われているのです。

この記事では、アカシックレコードの「意味・概要・歴史・アクセス方法・アクセス時の注意点」などについて徹底的に解説します。

  • アカシックレコードとは何か?
  • アカシックレコードの歴史と神智学・ニューエイジ・ユング心理学
  • アカシックレコードから自分について何を知ることができるのか?
  • アカシックレコードにアクセス(リーディング)する方法
  • アカシックレコードにアクセスする時の注意点とリスク
  • まとめ

1. アカシックレコードとは何か?

アカシックレコードとは何か?

「世界記憶・宇宙記憶」の概念として知られるアカシックレコードとは何なのかについて、基本的な意味・定義・概略を整理していきます。

1-1. アカシックレコードの意味と定義:マクロレベルとミクロレベルの記憶を包摂

アカシックレコードの意味と定義:マクロレベルとミクロレベルの記憶を包摂

アカシックレコードとは、宇宙が誕生した時から現在に至るまでのありとあらゆる情報・知識が集積されている世界記憶のアーカイブのことです。

アカシックレコードを定義する時には「宇宙の過去から現在までの全記憶」とすることもあれば、「宇宙の過去・現在・未来までの全記憶」とすることもあります。

宇宙のすべての知識・情報のアーカイブがアカシックレコードですが、アカシックレコードは「マクロレベルの歴史的・客観的な全情報」から「ミクロレベルの個人的・感情的な全情報」まで本当にありとあらゆる情報を含んでいるとされます。

マクロレベルでは、生命の誕生から動植物の進化、人類の誕生・自意識の獲得(未来における人類の更なる進化)まで記録されています。

ミクロレベルでは、あなたを含んだ人間ひとりひとりの経験・感情・関係のすべての歴史が、前世から来世まで記録されているという凄まじい宇宙・人類・個人の記憶の集積なのです。

1-2. アカシックレコードの語源と独自の宇宙の時間軸

アカシックレコードの語源と独自の宇宙の時間軸

アカシックレコードの語源は、古代インドの虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)のサンスクリット語の梵名「アカーシャガルバ」ではないかと伝えられています。

「アカーシャ」とは、「虚空・空間=元々の本質」という意味があります。

アカーシャは、これに勝るものがない至高の叡智と幸福を内蔵する虚空蔵菩薩の本質として示唆されているものなのです。

アカシックレコードの時間軸は、宇宙科学における約46億年の宇宙の歴史よりもかなり短い独自のものになっています。

アカシックレコードでは、宇宙が誕生したのは約2億6千年前であり、未来の上限も約2万6千年先までになっていて、現代の科学的な宇宙の時間軸である約46億年(地球生命の科学的な時間軸は約38億年)と比べると短くなっています。

アカシックレコードは、宇宙の記録のアーカイブですが、科学的根拠があるものではないという事でもあります。

1-3. アカシックレコードは誰もがアクセスできる霊的なスーパーコンピューター

アカシックレコードは誰もがアクセスできる霊的なスーパーコンピューター

アカシックレコードに相当する普遍的な意識・記憶・魂の集合体は、古代ギリシャの時代から想像されていました。

ソクラテスの弟子としてイデア論(完全な理想の原型がある世界論)で有名な哲学者プラトンは、「宇宙の魂」という概念を用いています。

キリスト教の創始者であるイエス・キリストとその後のローマ教皇・聖職者たちも、「三位一体の理論」や「キリストと神が一つの考え方」で、人類全体に共通する巨大な精神のアーカイブを想像していました。

アカシックレコードは「霊的なスーパーコンピューター」に喩えられることもあるもので、古代の哲学者・宗教者もアクセスしたように、基本的に誰でもアクセスできる「情報・知識の巨大アーカイブ」なのです。

個人個人の行動や感情もすべて瞬間瞬間にアカシックレコードに刻まれていると考えられています。

2. アカシックレコードの歴史と神智学・ニューエイジ・ユング心理学

アカシックレコードの歴史と神智学・ニューエイジ・ユング心理学

「アカシック」は古代サンスクリット語の「アカーシャ(虚空・空間)」を語源としていますが、アカシックレコードという言葉自体は、近代ヨーロッパ世界で考案されたものです。

アカシックレコードは「近代神智学・ユング心理学(分析心理学)・ニューエイジ思想」との相関が強くなっています。

この項目では、アカシックレコードの歴史を振り返ります。

2-1. 「アカーシャ」に神智学協会のブラヴァツキーが初めて言及した

「アカーシャ」に神智学協会のブラヴァツキーが初めて言及した

アカシックレコードの語源は古代インドの虚空蔵菩薩(アーカーシャ)に由来するものですが、アカシックレコードにつながるアカーシャという言葉を初めて使用したのは、近代神智学を創始したヘレナ・P・ブラヴァツキー(1831-1891)とされています。

ブラヴァツキーが著書『シークレット・ドクトリン』で触れている「生命の書」や「永遠の絵画ギャラリー(人間の全行動を記録したもの)」がアカシックレコードの原型と考えられています。

2-2. アカシックレコードと神智学のルドルフ・シュタイナー

アカシックレコードと神智学のルドルフ・シュタイナー

アカシックレコードという言葉そのものを考案したのは、オカルト志向の神智学者ルドルフ・シュタイナー(1861-1925年)です。

神智学協会ドイツ支部事務総長のルドルフ・シュタイナーは、物質世界に充満している「アカシャ」という第五元素を仮定して、超物質的な方法で宇宙・世界で起こったあらゆる現象が永遠に記録され続けているというアカシックレコードの定義を示しました。

シュタイナー自身は、アカシックレコードを霊視できる特殊能力があると主張していました。

2-3. アカシックレコードとニューエイジ思想のエドガー・ケイシー

アカシックレコードとニューエイジ思想のエドガー・ケイシー

ニューエイジ思想に影響を与えた心霊治療家であるエドガー・ケイシー(1877-1945)は、初めはメスメリズム(催眠療法)で神経症等の治療を行っていました。

その後、近代神智学に詳しいアーサー・ラマースと出会った事で、輪廻転生や過去生を前提とする「人生全体の相談(ライフ・リーディング)」を行うようになり、潜在意識の記録である「霊的な記録庫」に自分はアクセスしてリーディングができると主張しました。

過去生の記憶も保存されている「霊的な記録庫」が、やがてニューエイジ思想と遭遇して「アカシックレコード」と呼ばれ始めたのです。

2-4. アカシックレコードと精神分析家のC. G. ユング

アカシックレコードと精神分析家のC. G. ユング

フロイトと訣別して独自のユング心理学(分析心理学)を構築したカール・グスタフ・ユング(1875-1961)は、無意識を「個人的無意識」と「集合無意識(普遍的無意識)」に分けて考えました。

ユングの集合無意識は、人類や民族の全体に共通する遥か昔からの感情・情報の記憶を共有するものであり、アカシックレコードと共通する要素を持っています。

ユング心理学に傾倒するニューエイジ思想家には、集合無意識をアカシックレコードと同一視して、「神の無限の記録・図書館」と呼びました。

3. アカシックレコードから自分について何を知ることができるのか?

アカシックレコードから自分について何を知ることができるのか?

宇宙や人類(個人)の過去・現在・未来のありとあらゆる情報が保存されているアカシックレコードから、私たちはどのようなことを知ることができ、どんなことに活用できるのでしょうか?

3-1. 現在(今生)の自分自身について知ることができる

現在(今生)の自分自身について知ることができる

アカシックレコードは「人類の集合無意識」として理解することができ、「あなた個人の今生(こんじょう)・現世」についてありとあらゆる情報を知ることができます。

現在のあなたが経験している出来事の本質的な意味を知ることができ、さらにあなたの今の行動がどんな結果を引き起こすのかの因果関係を知ることができます。

近いうちにどのような出来事や人間関係の出会いが起こりそうかということも予見可能になるでしょう。

自分の人生のやるべきことや人間関係の選択について悩んでいる時には、現在の自分が「次に何をすればいいのか」について重要な示唆・助言を得ることもできます。

3-2. 過去(過去生)の自分自身について知ることができる

過去(過去生)の自分自身について知ることができる

アカシックレコードは、生まれ変わりの輪廻転生を前提にしているので、現世(今生)だけではなく過去世(過去生)の自分についても詳しく知ることができます。

輪廻転生の世界観では、過去生で自分がした行為(カルマ)の結果が、今生に巡ってきて影響を与えるという「因果応報」の考え方もあります。

そのため、過去生の自分がどんな存在でありどんな行為(カルマ)を誰にしてきたのかを知ることで、今まで解決が難しかった「人生の問題・対人関係のトラブル」を解決の方向に導きやすくなります。

現在の自分に影響を与えている「過去生との因果関係」をアカシックレコードを参考にして紐解くことができるので、「今悩んでいる問題・関係の本質的な要素」に気づくことが可能になるのです。

3-3. 未来(来世)の自分自身について知ることができる

未来(来世)の自分自身について知ることができる

アカシックレコードには、「未来の自分についての情報」も含まれているという定義もあります。

その場合には「未来の運命の先読み」をすることによって、現在の自分の行動や考え方を良い方向にコントロールして備えることができます。

アカシックレコードに「未来を確実に予言できる情報・知識」が組み込まれているという定義は、人間の運命はあらかじめ過去生・今生からの因果応報によって定まっているという「宿命論・決定論」にもつながっています。

未来の自分自身に起こる「良い出来事・中立的な出来事・悪い出来事」を知り、さらに今生・過去生における「根本的な原因(大元の原因のカルマ)」を知ることができれば、私たちは自分の未来を自由にデザインすることもできるようになります。

自分の未来を前もって自分でコントロールするなんてまるで超能力のような話になりますが、アカシックレコードのアーカイブに確実にアクセスできる能力者であれば、未来の知識・情報を効果的に活用できるのです。

3-4. 自分の人生の目的・使命(役割)について知ることができる

自分の人生の目的・使命(役割)について知ることができる

アカシックレコードは「過去・現在・未来の自分についての全情報」を記録しているアーカイブであり、その任意のポイントにアクセスすることで、「自分の人生の目的・使命(役割)」について正しく理解することができるようになります。

これから自分は何を目的にして生きていけばいいのだろう、私は誰とどのような関係を結んでいけば幸せになれるのだろう、自分の人生には誰にとってのどんな役割や意味があるのだろうか。

こういった極めて本質的な人生の悩み・迷いに対して、アカシックレコードは究極的な回答を与えてくれる潜在的な可能性を持っているのです。

4. アカシックレコードにアクセス(リーディング)する方法

アカシックレコードにアクセス(リーディング)する方法

宇宙の全歴史や人類の叡智、個人の運命・未来を包摂する「アカシックレコード」にアクセスするための方法を紹介していきます。

4-1. 瞑想によるアクセス

瞑想によるアクセス

アカシックレコードにアクセスする方法として、心身を落ち着けて精神を集中する「瞑想」があります。

瞑想・座禅は仏教の禅宗の修行法として有名ですが、「リラックスした自我・モノへの執着のない心理状態」と「深くてゆっくりとした気持ちが落ち着く呼吸法」に自分を導くことが、アカシックレコードにアクセスするコツになってきます。

自分の欲望や悩み、物事に対する執着から離れるような気持ちで瞑想をしていく内に、意識水準が低下して「瞑想を介した変性意識状態」を体験しやすくなります。

少しぼんやりとした心地よいリラックス状態の中で、アカシックレコードにつながりやすくなるのです。

4-2. 夢の内容と夢判断(夢分析)によるアクセス

夢の内容と夢判断(夢分析)によるアクセス

夢を見た時には、「夢の内容」を分析することによって、アカシックレコードにアクセスすることもできます。

見たままの夢は「顕在夢」と言われ、まだアカシックレコードの情報・知識に直接アクセスできるものではありませんが、夢の内容を精神分析的な「夢判断(夢分析)」で分析することによって、アカシックレコードからのメッセージ(=夢の持つ無意識的な意味)を理解しやすくなってきます。

夢の内容を夢判断で分析する時には、「夢のストーリー」や「夢の起承転結の構成」に注目するよりも、「夢に登場した人物・動物・事物・現象」などに注目したほうがいいでしょう。

「夢に登場した人物・動物・事物・現象」などが、それぞれ無意識的な象徴(シンボル)になっていることが多く、そのシンボルを解釈して読み解くことで、アカシックレコードにアクセスできる可能性が高まるのです。

4-3. ヒプノセラピー(催眠療法)によるアクセス

ヒプノセラピー(催眠療法)によるアクセス

アカシックレコードにアクセスするためのオーソドックスな方法として、心理カウンセラーやサイコセラピスト(心理療法家)が実施している「ヒプノセラピー(催眠療法)」を受けてみるというやり方があります。

心理療法家の中でも特にヒプノセラピスト(催眠療法士)の免許・資格を保有していて、催眠療法の十分な経験がある人に依頼するのがベストでしょう。

ヒプノセラピー(催眠療法)には元々、「幼少期の記憶あるいは過去生の記憶にアクセスする目的」がありますから、催眠の言語的暗示を受けることによって、自然にアカシックレコードにアクセスしやすい心理状態へと誘導されることになります。

ヒプノセラピーでは動作・言語を介した段階的な暗示効果によって、意識がぼんやりした「トランス状態(催眠状態・変性意識状態)」に導かれますが、この意識レベルの時にアカシックレコードにつながりやすくなっているのです。

4-4. 占い師のリーディングによるアクセス

占い師のリーディングによるアクセス

占い師の大半はアカシックレコードにまでアクセスする能力を持っていませんが、一部の卓越した才能・素質を持つ占い師の中に、「アカシックレコード能力者」が含まれていると言われています。

しかし、過去生の存在や出来事まで占うことができるというその占い師が、本物なのかどうかを見極めることは簡単ではありません。

ただ他の方法でどうしてもアカシックレコードにアクセスできない時には、「過去生・来世の特殊なリーディング技術」が評価されていて妥当な価格で占ってくれる占い師に相談してみるのも一つのアクセス手段になるでしょう。

4-5. 直感・シンクロニシティー・虫の知らせによるアクセス

直感・シンクロニシティー・虫の知らせによるアクセス

アカシックレコードに部分的にアクセスできるもっとも簡単で手軽な方法は、「自分自身の直感(インスピレーション)」になります。

私たちは日常生活の中で、何の前触れもなく襲ってくる「直感(インスピレーション)・虫の知らせ」によって、未来の出来事の一部を何となく予測できてしまうことがありますが、これもアカシックレコードに対する部分的なアクセスだと考えられています。

複数の事象の間で意味のある偶然の一致が起きたり、複数の人間の間で奇妙な偶然の一致現象が起きたりする「シンクロニシティー(共時性)」も、アカシックレコードの断片的な現れとして解釈できるでしょう。

急におじいちゃんの優しい笑顔が浮かんできて、物凄く懐かしい気持ちに襲われたので、ちょっと電話してみると、「さっきおじいちゃんが亡くなった事実」を知らされるといったシンクロニシティーも、アカシックレコードの未来の情報とどこかでつながっている可能性があるのです。

5. アカシックレコードにアクセスする時の注意点とリスク

アカシックレコードにアクセスする時の注意点とリスク

アカシックレコードにアクセスすることによって、「人間関係・仕事・お金・恋愛・結婚・事件事故・病気や怪我」など全ての問題を解決できる可能性があります。

一方で、アカシックレコードへのアクセスには以下のような注意点とリスクもあります。

5-1. 耳鳴り・気分の悪さなど体調不良のリスク:正しい準備・方法が大切

耳鳴り・気分の悪さなど体調不良のリスク:正しい準備・方法が大切

アカシックレコードにアクセスする時には、「心身の状態が健康であること+リラックスした精神状態に自分を導けること」が必要になってきます。

アカシックレコードにアクセスするための正しい準備ができていなかったり、落ち着かない心理状態で強引に催眠誘導を受けたりすると、「耳鳴り・気分の悪さ・不安感の強まり」といった予期せぬ体調不良が起こるリスクもあるので気をつけましょう。

5-2. マインドコントロールを受けるリスク:信頼できる施術者を選ぶ

マインドコントロールを受けるリスク:信頼できる施術者を選ぶ

アカシックレコードにアクセスしている時の心理状態は、明晰な意識水準が低下した「トランス状態(変性意識状態)」であることが多く、その状態では「判断力・思考力・批判力を司る理性」も低下しています。

悪意ある催眠療法家や宗教療法家からヒプノセラピー(催眠療法)を受けてしまうと、「相手の言葉に対する批判精神」が麻痺しているので、かなり強い直接的なマインドコントロール(洗脳)を受けるリスクがあります。

心理療法家(催眠療法家)などに、アカシックレコードにアクセスする手伝いをしてもらう時には、信頼のおける施術者を選ばないと一定の危険性があります。

まとめ

まとめ

アカシックレコードとは、宇宙誕生時から始まる「過去・現在・未来」のあらゆる知識・情報のアーカイブのことです。

アカシックレコードは近代神智学で、ヘレナ・P・ブラヴァツキーやルドルフ・シュタイナーによって言及・提唱された世界記憶の概念で、「アカシャ年代記」と呼ばれることもあります。

アカシックレコードにアクセス(リーディング)することで、人間は「あらゆる知識・情報」を知り尽くした「全知の存在」に近づくことができ、自分自身の運命や問題の解決方法を知ってすべての悩みを解決できるとされています。

ただしアカシックレコードの情報全体に、自由に選択的にアクセスできるのは一部の特殊なアカシックレコード能力者だけで、大半の人は部分的(一時的)かつ非選択的なアクセスしかできません。

アカシックレコードのアクセスには注意点もあり、間違ったアクセスをすると、人によっては体調悪化・洗脳など副作用のリスクもあります。

アカシックレコードについて調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。

アカシックレコード(Akashic Records)とは、この宇宙が誕生した時から現在・未来までの全ての事象の情報・記録のことです。

アカシックレコードは近代神智学やニューエイジ思想のスピリチュアルな理論では、「世界記憶」という概念で知られています。

過去から現在・未来までのあらゆる出来事の痕跡が、永久に記録されている前提があり、アカシックレコードにアクセスすることができれば未来さえも予測可能と言われているのです。

この記事では、アカシックレコードの「意味・概要・歴史・アクセス方法・アクセス時の注意点」などについて徹底的に解説します。


アカシックレコードとは何か?

「世界記憶・宇宙記憶」の概念として知られるアカシックレコードとは何なのかについて、基本的な意味・定義・概略を整理していきます。

1-1. アカシックレコードの意味と定義:マクロレベルとミクロレベルの記憶を包摂

アカシックレコードの意味と定義:マクロレベルとミクロレベルの記憶を包摂

アカシックレコードとは、宇宙が誕生した時から現在に至るまでのありとあらゆる情報・知識が集積されている世界記憶のアーカイブのことです。

アカシックレコードを定義する時には「宇宙の過去から現在までの全記憶」とすることもあれば、「宇宙の過去・現在・未来までの全記憶」とすることもあります。

宇宙のすべての知識・情報のアーカイブがアカシックレコードですが、アカシックレコードは「マクロレベルの歴史的・客観的な全情報」から「ミクロレベルの個人的・感情的な全情報」まで本当にありとあらゆる情報を含んでいるとされます。

マクロレベルでは、生命の誕生から動植物の進化、人類の誕生・自意識の獲得(未来における人類の更なる進化)まで記録されています。

ミクロレベルでは、あなたを含んだ人間ひとりひとりの経験・感情・関係のすべての歴史が、前世から来世まで記録されているという凄まじい宇宙・人類・個人の記憶の集積なのです。

1-2. アカシックレコードの語源と独自の宇宙の時間軸

アカシックレコードの語源と独自の宇宙の時間軸

アカシックレコードの語源は、古代インドの虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)のサンスクリット語の梵名「アカーシャガルバ」ではないかと伝えられています。

「アカーシャ」とは、「虚空・空間=元々の本質」という意味があります。

アカーシャは、これに勝るものがない至高の叡智と幸福を内蔵する虚空蔵菩薩の本質として示唆されているものなのです。

アカシックレコードの時間軸は、宇宙科学における約46億年の宇宙の歴史よりもかなり短い独自のものになっています。

アカシックレコードでは、宇宙が誕生したのは約2億6千年前であり、未来の上限も約2万6千年先までになっていて、現代の科学的な宇宙の時間軸である約46億年(地球生命の科学的な時間軸は約38億年)と比べると短くなっています。

アカシックレコードは、宇宙の記録のアーカイブですが、科学的根拠があるものではないという事でもあります。

1-3. アカシックレコードは誰もがアクセスできる霊的なスーパーコンピューター

アカシックレコードは誰もがアクセスできる霊的なスーパーコンピューター

アカシックレコードに相当する普遍的な意識・記憶・魂の集合体は、古代ギリシャの時代から想像されていました。

ソクラテスの弟子としてイデア論(完全な理想の原型がある世界論)で有名な哲学者プラトンは、「宇宙の魂」という概念を用いています。

キリスト教の創始者であるイエス・キリストとその後のローマ教皇・聖職者たちも、「三位一体の理論」や「キリストと神が一つの考え方」で、人類全体に共通する巨大な精神のアーカイブを想像していました。

アカシックレコードは「霊的なスーパーコンピューター」に喩えられることもあるもので、古代の哲学者・宗教者もアクセスしたように、基本的に誰でもアクセスできる「情報・知識の巨大アーカイブ」なのです。

個人個人の行動や感情もすべて瞬間瞬間にアカシックレコードに刻まれていると考えられています。

アカシックレコードの歴史と神智学・ニューエイジ・ユング心理学

「アカシック」は古代サンスクリット語の「アカーシャ(虚空・空間)」を語源としていますが、アカシックレコードという言葉自体は、近代ヨーロッパ世界で考案されたものです。

アカシックレコードは「近代神智学・ユング心理学(分析心理学)・ニューエイジ思想」との相関が強くなっています。

この項目では、アカシックレコードの歴史を振り返ります。

2-1. 「アカーシャ」に神智学協会のブラヴァツキーが初めて言及した

「アカーシャ」に神智学協会のブラヴァツキーが初めて言及した

アカシックレコードの語源は古代インドの虚空蔵菩薩(アーカーシャ)に由来するものですが、アカシックレコードにつながるアカーシャという言葉を初めて使用したのは、近代神智学を創始したヘレナ・P・ブラヴァツキー(1831-1891)とされています。

ブラヴァツキーが著書『シークレット・ドクトリン』で触れている「生命の書」や「永遠の絵画ギャラリー(人間の全行動を記録したもの)」がアカシックレコードの原型と考えられています。

2-2. アカシックレコードと神智学のルドルフ・シュタイナー

アカシックレコードと神智学のルドルフ・シュタイナー

アカシックレコードという言葉そのものを考案したのは、オカルト志向の神智学者ルドルフ・シュタイナー(1861-1925年)です。

神智学協会ドイツ支部事務総長のルドルフ・シュタイナーは、物質世界に充満している「アカシャ」という第五元素を仮定して、超物質的な方法で宇宙・世界で起こったあらゆる現象が永遠に記録され続けているというアカシックレコードの定義を示しました。

シュタイナー自身は、アカシックレコードを霊視できる特殊能力があると主張していました。

2-3. アカシックレコードとニューエイジ思想のエドガー・ケイシー

アカシックレコードとニューエイジ思想のエドガー・ケイシー

ニューエイジ思想に影響を与えた心霊治療家であるエドガー・ケイシー(1877-1945)は、初めはメスメリズム(催眠療法)で神経症等の治療を行っていました。

その後、近代神智学に詳しいアーサー・ラマースと出会った事で、輪廻転生や過去生を前提とする「人生全体の相談(ライフ・リーディング)」を行うようになり、潜在意識の記録である「霊的な記録庫」に自分はアクセスしてリーディングができると主張しました。

過去生の記憶も保存されている「霊的な記録庫」が、やがてニューエイジ思想と遭遇して「アカシックレコード」と呼ばれ始めたのです。

2-4. アカシックレコードと精神分析家のC. G. ユング

アカシックレコードと精神分析家のC. G. ユング

フロイトと訣別して独自のユング心理学(分析心理学)を構築したカール・グスタフ・ユング(1875-1961)は、無意識を「個人的無意識」と「集合無意識(普遍的無意識)」に分けて考えました。

ユングの集合無意識は、人類や民族の全体に共通する遥か昔からの感情・情報の記憶を共有するものであり、アカシックレコードと共通する要素を持っています。

ユング心理学に傾倒するニューエイジ思想家には、集合無意識をアカシックレコードと同一視して、「神の無限の記録・図書館」と呼びました。

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この記事は2021年02月11日に更新されました。

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