冬の寒さが去り暖かくなって散歩に出ると、川沿いなどで白い小さな花が集まって咲いているのを見かけることはありませんか?冬は去ったはずなのに、その木だけ少し雪が積もった様な感じがする低い木です。
特に桜の季節になると、満開の桜と一緒にユキヤナギを見ることができます。
- ユキヤナギとはどんな花?
- ユキヤナギの花言葉
- ユキヤナギを育てる時の注意点
- ユキヤナギの名前の由来
- ユキヤナギの開花時期・見どころ
- 京都:祇園白川 巽橋(たつみばし)
- 京都:哲学の道
- 神奈川:鎌倉
- 種類(原種、園芸品種)
- まとめ
1. ユキヤナギとはどんな花?
ユキヤナギは、バラ科シモツケ属の落葉低木で、本州関東地方より西、四国・中国、九州地方に分布しています。
学名はSpiraea thunbergiiです。
原産国は中国とされているものも多いですが、日本でも古くから自生しています。
弓なりに伸びた枝先に多数の白色やピンク色の花を咲かせ、枝や葉の様子が枝垂れ柳に似ています。
満開のユキヤナギは、白い雪で覆われたように見えるほど密に花が咲きます。
草丈は1m~2mで、春先に花を咲かせます。
寒さにも暑さにも強く、初心者でも育てやすいので、公園や庭木として植えられることが多いです。
野山で自生種を見ることもできますが、石川県では絶滅危惧種Ⅱ種に指定されており、地域によっては絶滅も危惧されています。
また、散った後の花が、お米を撒いたように見える様子から「小米花(コゴメバナ)」とも呼ばれます。
春先に咲くことから、フラワーアレンジメントなどでも春のイメージを表す花として利用されることが多いです。
春定番のチューリップやスイトピー、桜だけでなく、穂のように密に咲くユキヤナギをプラスするだけで華やかさや春の爛漫さを表現することができます。
2. ユキヤナギの花言葉
2-1. 「愛嬌」
1㎝にも満たない小さく可憐に咲く花に因み、「愛らしさ」や「愛嬌」という花言葉がつけられています。
2-2. 「静かな思い」
枝を白い花で埋め尽くして咲く様子から、淑やかでも思いを募らせているということからつけられた花言葉です。
2-3. 「殊勝」
こちらも、小さな花をたくさん咲かせる花姿に由来する花言葉です。
「心うたれるさま」という意味で殊勝です。
3. ユキヤナギを育てる時の注意点
3-1. 日当たり・置き場所
丈夫で生育も良くどんな土壌にも適しますが、花を咲かせるためには日向に植えましょう。
日当たりが悪いと花のつきが悪くなり。枝が密生すると害虫の発生や病気になってしまいますので、風通しの良い場所を選びます。
また、株元から枝が増え1m近く大きく育ちますので、鉢植えは控えましょう。
3-2. 水やり
乾燥する夏場の高温期はしっかりと水を与えます。
その他の時期の水やりは必要ありません。
3-3. 肥料
肥料は1月~2月と8月にそれぞれ1回程度、株元に油かすと骨粉を7:3の割合で混ぜたものを与えます。
3-4. 用土
水はけのよい土を好みます。
強健なので痩せた土地でも育ちますが、枝が細く育ちます。
細いフォルムも素敵です。
可能であれば、植え付ける際に腐葉土やたい肥を混ぜておくと良いでしょう。
3-5. 植え替え・植え付け
地植えですので、植え替えは特に必要ありませんが、株分けを行うこともあります。
植え替えを行う場合は、2月~3月、10月~11月頃が良いでしょう。
丈夫な植物なので、掘り上げる際に根を多少痛めても枯れることはありません。
植え付けの場合、夏以外であれば基本的に問題ありませんが、株分けと同じく2月~3月、10月~11月の時期が最適。根鉢より一回り大きな穴を掘り、腐葉土やたい肥を混ぜた土と合わせ植え付けます。
植え付け後は、充分に水を与え、根と土をなじませます。
秋に植え付けるときは、地際から延びる枝を切っても問題ありません。
3-6. 増やし方
株分け
2月~3月、10月~11月頃に行い。掘り上げた株の枝4本~5本を1株として分割します。
分割した後は、植え付けの時と同様に根株より一回り大きな穴を掘り、腐葉土やたい肥を混ぜた土と合わせ植えましょう。
充分に水を与え、根と土をなじませましょう。
挿し木
落葉する3月に、前の年に伸びた枝を10㎝ほどの長さで切り、赤玉土や挿し木用土にさします。
しっかりと水を与え風の当たらない日陰で乾かさないようにしましょう。
4月~5月頃に新芽が出て、根が出てきます。
3-7. 剪定
5月頃、花が散った後に剪定をします。
細い枝には花が付きにくくなりますので、枯れ枝や細い枝も切り除きます。
地際から刈り込んでも、夏には枝が伸びますので数年に1回、地際からの刈り込みをしても良いでしょう。
3-8. 病気・害虫
かかりやすい病気:うどんこ病
はじめは白い斑点ができ、そのうち葉全体が白くなります。
初心者でも発見が容易な病気です。
うどんこ病が発生しやすい時期は4月~10月です。
真夏真冬は自然治癒します。
風通しを良くすることで予防できます。
かかりやすい害虫:アブラムシ類・カイガラムシ類
葉がしおれて元気がなくなってしまいます。
風通しを良くすることで予防できます。
4. ユキヤナギの名前の由来
「ユキ」白い花が咲く様子が、雪のように見えることに由来します。
「ヤナギ」柳とは関係ありませんが、枝が枝垂れ柳に似ていることに由来します。
5. ユキヤナギの開花時期・見どころ
5-1. 開花時期
開花時期は3月~4月頃です。
春を告げるように開花します。
一旦咲くと、2週間~3週間の長い期間花を楽しむことができます。
切り花にしても1週間ほど咲き続けてくれるので、自宅で生けてみても良いでしょう。
5-2. 見どころ
ユキヤナギは、桜が咲く時期と見ごろが重なりますので、桜とユキヤナギのコラボレーションで風景を楽しむことができます。
両方一緒に楽しめる見どころ情報をご紹介します。
京都:祇園白川 巽橋(たつみばし)
祇園の北側に位置し、白川にかかる風情ある石畳の古橋です。
テレビドラマや映画でも巽橋周辺の風景が使われることも多いので、観光にも良いスポットです。
桜の名所としても有名ですが、この時期はユキヤナギとのコラボレーションも楽しめます。
京都:哲学の道
銀閣寺~若王子神社までの約1. 5㎞、琵琶湖疎水に沿って続く小径です。
こちらも桜の名所として有名です。
満開の桜と同時期にユキヤナギを楽しむことができます。
神奈川:鎌倉
3月下旬~4月中旬に開花します。
長勝寺や明月院、海蔵寺で見ることができます。
鎌倉散歩に季節の楽しみをプラスしてくれる要素です。
6. 種類(原種、園芸品種)
近年、白色以外にも色幅が増え、ピンク色のユキヤナギも出てきています。
6-1. フジノ・ピンク(Spiraea thunbergii ‘Fujino Pink’).
蕾が濃いピンク色をしています。
花が咲くと、花弁の外側がピンク色で内側が白色になります。
全体的には薄ピンクに見えます。
ピンクユキヤナギやフジノ・ピンクと呼ばれています。
現在は、フジノ・ピンクよりももっとピンク色の濃い品種も販売されています。
6-2. オウゴン(Spiraea thunbergii ‘Ougon’)
若葉が黄色く、徐々に緑色に変化します。
葉が黄金色に見えます。
6-3. 蒲田早生
切り花用の品種です。
早期育成に利用されています。
通常のユキヤナギと比べて草丈が低く、花も小さいのが特徴です。
まとめ
ユキヤナギは古来から日本にも自生している、春を知らせる植物です。
小さな花を賢明にたくさん咲かせることから、愛嬌や殊勝など良い意味の花言葉を持っています。
初心者でも比較的栽培しやすく、手入れも楽なので庭木を育て始めるのに良いでしょう。
また、春先に咲き始めますので季節感を楽しむことができます。
観光地や桜の名所と一緒にユキヤナギを見ることができるスポットも多いので、桜の名所へ行かれた際は、ユキヤナギを探しコラボレーションを楽しんでみても良いでしょう。
冬の寒さが去り暖かくなって散歩に出ると、川沿いなどで白い小さな花が集まって咲いているのを見かけることはありませんか?冬は去ったはずなのに、その木だけ少し雪が積もった様な感じがする低い木です。
特に桜の季節になると、満開の桜と一緒にユキヤナギを見ることができます。
1. ユキヤナギとはどんな花?
ユキヤナギは、バラ科シモツケ属の落葉低木で、本州関東地方より西、四国・中国、九州地方に分布しています。
学名はSpiraea thunbergiiです。
原産国は中国とされているものも多いですが、日本でも古くから自生しています。
弓なりに伸びた枝先に多数の白色やピンク色の花を咲かせ、枝や葉の様子が枝垂れ柳に似ています。
満開のユキヤナギは、白い雪で覆われたように見えるほど密に花が咲きます。
草丈は1m~2mで、春先に花を咲かせます。
寒さにも暑さにも強く、初心者でも育てやすいので、公園や庭木として植えられることが多いです。
野山で自生種を見ることもできますが、石川県では絶滅危惧種Ⅱ種に指定されており、地域によっては絶滅も危惧されています。
また、散った後の花が、お米を撒いたように見える様子から「小米花(コゴメバナ)」とも呼ばれます。
春先に咲くことから、フラワーアレンジメントなどでも春のイメージを表す花として利用されることが多いです。
春定番のチューリップやスイトピー、桜だけでなく、穂のように密に咲くユキヤナギをプラスするだけで華やかさや春の爛漫さを表現することができます。
2. ユキヤナギの花言葉
2-1. 「愛嬌」
1㎝にも満たない小さく可憐に咲く花に因み、「愛らしさ」や「愛嬌」という花言葉がつけられています。
2-2. 「静かな思い」
枝を白い花で埋め尽くして咲く様子から、淑やかでも思いを募らせているということからつけられた花言葉です。
2-3. 「殊勝」
こちらも、小さな花をたくさん咲かせる花姿に由来する花言葉です。
「心うたれるさま」という意味で殊勝です。
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