忠誠心とは「自分が恩を感じる相手の為に頑張って働く」といった意味です。
人をまとめていく立場の人にとっては「忠誠心を得たい」と思うでしょう。
ここでは「忠誠心」についてまとめてみました。
- 忠誠心とは
- 忠誠心が芽生えやすい関係
- リーダーが忠誠心を得る方法
- 忠誠心が強い人のいい意味の特徴
- 忠誠心が強い人の悪い意味の特徴
- まとめ
1. 忠誠心とは
忠誠とは、自分が所属している団体、会社、考え方、人に対して、尊敬の気持ちを持って尽くすこと、また服従することをいいます。
わかりやすく言えば、会社や社長、上司などに忠誠を誓って、一生懸命働いている人を想像してみてください。
どんなに上司が理不尽なことを言っても、してきても忠誠を誓っている部下は我慢強く尽くしています。
周りから見たらパワハラのように思えることでもです。
もちろん、正しいことではないとどこかで気がつく時がきたら、忠誠心は失われるかもしれません。
人をまとめていく立場にある人は、人間性を高めて、相手から忠誠を誓ってもらえるような人になることを目指していきたいところです。
2. 忠誠心が芽生えやすい関係
忠誠心が芽生えやすい関係はどのような特徴があるでしょうか。
いくつか紹介していきましょう。
2-1. 頼りがいがある人と依存心が強い人
性格的に頼りがいがある人、リーダー気質の人と、一方で依存心が強い人は仕事の上で役割が分担されていて相性がいいこともあります。
人の言うことを聞きたくないという我の強いリーダータイプと、あまり自分の意見を言わない、目立ちたくない、流されていた方がいいというタイプはお互いに相手と組むことで「やりやすい」と感じるものです。
依存心の強い人は頼れる人に対して「この人についていけばとりあえず安心だ」という気持ちが芽生えます。
2-2. 自分と同じ考え方を持っている
立場は違えど、自分と同じ考え方を持っている、方向性としてこの人についていきたいといった尊敬の気持ちが、忠誠心を芽生えさせます。
2-3. お互いにメリットがある
会社などで、性格的には合わない相手で内心嫌いだと思ってはいても、相手についていたら自分の立場が安泰、または利益があるという場合は、自分の感情は隠しても、相手に尽くしたり、ついていくという関係性になることがあります。
よくある例では嫌いな上司だけど我慢して仕えていたらいずれ上司に引き上げてもらえて自分も出世できるといったことでしょう。
一方、上司側としても自分の手となり足となり一生懸命尽くしてくれる部下はありがたいものですし、なくてはならない存在でしょう。
お互いにメリットを感じているのです。
2-4. 困っている時に手を差し伸べてもらえた
自分が困っている状態の時に助けてくれた相手には、恩を感じます。
そしてその人の役に立ちたい、ついていきたいという気持ちが芽生えるでしょう。
歴史小説の中ではこのような場面がよく見られます。
2-5. 共通の目的がある、自分より実力が圧倒的に上である
同じ目標に向かって頑張っている関係性です。
自分より先を進んでいる人、憎まれ役を買ってくれたり、面倒なことを引き受けて、切り開いていってくれる人には感謝して、尊敬する気持ちが起こります。
「一生ついていきます」といったような気持ちになるのです。
師弟関係のように相手のことを心から慕っている関係性です。
2-6. 恋人、夫婦、友人関係
恋人、夫婦、友人といった私的な関係性の中にも忠誠心は芽生えます。
愛情があって「この人の為なら何でもしてあげたい、協力したい」といった気持ちが基本的にあるのが特徴です。
相手が怖いからといったことで相手の言うなりになる関係性は忠誠心からではなく恐怖心からですので、混同しないようにしましょう。
3. リーダーが忠誠心を得る方法
会社や団体といった組織の中でリーダーとなった人は皆をまとめていかなくてはなりません。
非協力的な人や自分のことを嫌って邪魔をする人が多ければ仕事はスムーズにはいかず、また成果を出すことも難しくなるでしょう。
皆から忠誠心を持ってもらえるにはどうしたらいいのでしょうか。
最初から自分の魅力で相手を惹きつけることができるカリスマ性のある人ばかりではありません。
地道な努力と前向きな姿勢が大事です。
リーダーが忠誠心を得る為の方法を紹介しましょう。
3-1. 励まし続ける
相手に対して無関心になるのではなく、興味を持っていること、期待していることを伝えていくようにしましょう。
また失敗をしたり、自分の期待に外れるようなことをしてもただ怒っておしまいにするのではなく、「次はできる」「改善すればもっと良くなる」といったように、相手を励まし続けるようにしてください。
注意点はプレッシャーをかけないようにということです。
「頑張れ」と強く言い過ぎると相手にとっては圧力をかけられている、嫌味を言われていると受け取ってしまうこともあります。
3-2. 相手を信頼する
部下のことを信頼する気持ちを持っているでしょうか。
自分がいないとさぼるのではないか、仕事ができないのではないか、最終チェックを自分が入れないと不安だという気持ちがあるならば、それは部下のことをどこかで信用していないことになります。
そのような気持ちというのは隠していても何となく相手に伝わってしまうものです。
確かに実力的に足りない、ミスが多いといった欠点を持っている場合は全面的に信用するのは不安かもしれません。
しかし、仕事に対しては「一生懸命な気持ちはあるはず」と相手を信用する気持ちは持つようにしましょう。
「仲間」だと思うこと、「仲間」だから大丈夫と信じることで、相手は一生懸命頑張ろうと忠誠を誓うようになっていくのです。
3-3. 相手の気持ちを理解しようとする
仕事さえしていたら相手の性格や考えていることなどどうでもいいと言い切る人もいますが、そのような人は部下から忠誠心を持ってもらえることは難しいでしょう。
部下は歯車の一つではありません。
一人の人間であるということを尊重してください。
相手の様子を観察して声をかける、今抱えている問題を把握するなど、相手に接していくことで信頼関係は作られていくことでしょう。
自分のことを気遣ってくれる上司には忠誠を誓おうと思うものです。
3-4. 相手のやる気を起こさせる
あれして、これしてと相手に細かい指示を出してこき使うようなリーダーは部下から嫌われるだけでしょう。
大まかな指示をして、相手のやりやすいように仕事をさせるようにしましょう。
もちろん最終的なチェックをしたり、途中で間違いがあればその都度教えてあげることは必要です。
間違っているのに放置しておき、最後にダメ出しをするのは止めましょう。
それは単なる意地悪です。
細かい指示を与えれば確かにミスは少なく仕事はできあがるでしょう。
しかし、そうなると今度は部下は何も考えなくなります。
「言われた時に言われたことだけすればいい」となってしまうのです。
それよりも自分で考えて仕事を進めるようにすれば、やる気が出てきます。
そして自分を信頼して仕事をさせてくれると忠誠心を持つようになるのです。
3-5. 一緒になって仕事をする
自分はリーダーだから、部下と同じ仕事はしないと言う人もいます。
上から指示するのが自分の仕事だと思っているのです。
立場の違いを強調することで、上下関係はできるでしょうが、相手から忠誠を誓ってもらえるかといえば、それは疑問です。
それよりもリーダーが自分たちと一緒になって同じ作業をしてくれる方が親近感がわき、またリーダーの為に自分も精一杯頑張ろうと思うのではないでしょうか。
3-6. 話し合う、時間を共有する
自分の為に相手が時間をとってくれるということは嬉しいものです。
忙しいから話を聞く暇がない、部下の話を聞く気はないといったリーダーに、忠誠心を誓う人は少ないでしょう。
部下と話し合う、同じ時間を過ごすということは人間関係を良好にしていくためにも必要なことです。
3-7. 仕事を任せる、責任を持たせる
相手を一人前だと認めること、この仕事はリーダーが見なくても大丈夫と相手に完全に任せ、責任を持たせることです。
何か問題が起こればフォローはするけれど、基本的には部下に任せるのです。
これは相手の実力を認めていて、また信頼があるからできることです。
信頼できない人に任せることはできませんから、任された方としては自分を認めてくれた感謝の気持ちと誇らしい気持ちを持つでしょう。
そしてリーダーに恩義を感じるようになります。
「今後何があってもついていこう」と思わせることができるのです。
4. 忠誠心が強い人のいい意味の特徴
4-1. 尽くしてくれる
忠誠心が強い人は、一旦忠誠を誓った相手にはとことん尽くします。
疑いを持たず言われたことは従いますし、方向性にブレを持つこともありません。
いい意味で我を張らない、自己主張を強くしないのです。
協調性もあり、人間関係を乱すようなことはしません。
受け身タイプが多いのが特徴です。
4-2. 自分を裏切らないと安心できる
忠誠心が強い人は、相手を裏切るということができません。
特に自分が信じる、ついていくと決めた人やことに関しては考えを簡単に変えることはありませんし、誰かに言われても流されることもないでしょう。
つまり忠誠心が強い人は、裏切らないので、忠誠を誓われた側としては安心できるのです。
4-3. 物事がスムーズに進む
忠誠心の強い人は、忠誠を誓った相手に指示されたことは絶対に守ろうとします。
自分の考えで勝手に方針ややり方を変えることもないので、リーダーからしたら、自分が決めたことが途中で問題が起こることがなく、スムーズに進めていくことができます。
その為大事な仕事だったり、失敗が許されないことなどは、忠誠心の強い人に任せておくことが多くなります。
無難にこなしてくれる、間違いがないといった安心感、安定感があるのが特徴です。
5. 忠誠心が強い人の悪い意味の特徴
5-1. 本音がわからない
忠誠心が強い人というのは、組織の中にいれば上の立場から見れば確かに安心なのです。
しかし、他の人が本音で発言するのに対し、あいまいに濁したり、何も言わなかったりという態度なので同僚といった横の立場から見れば「何を考えているかわからない」「本音で話せない」「信用できない」という印象を持たれてしまうこともあります。
上下関係は良好でも、横となると良好ではないということもあります。
「上司に何でも言いつけてしまうのではないか」と思われることもありますし、実際にその傾向はあります。
ですから、上から信用されるけれど、横からは嫌われるといったこともあるのです。
5-2. 独り立ちできない場合もある
忠誠心が強いということは、誰かに忠誠を誓っているわけで、関係性としては上下関係の下の立場になります。
その状態で長く過ごすことで、独立心が養われず、言葉が悪いですが「下の立場に甘んじる」といったことになってしまいます。
5-3. 向上心がなくなる、依存心が強くなる
忠誠心が強いことで、上下関係は上手くいくでしょうし、上からの信頼はあるかもしれません。
しかし、その関係性を続けてくことで自分の考えを貫くことや、上を目指すという考え方ができなくなってしまうこともあります。
上の言うことを聞いていれば安泰、楽と思うようになる場合もありますし、難しいことがあっても上が何とかしてくれる、お願いすれば大丈夫というように自分で考えて行動するということに消極的になってしまう可能性もあるのです。
5-4. 意見が出ない
忠誠心が強く、上の言うことはよく聞く人の場合、自分の意見というものは必要なくなってしまうことがあります。
特に上の立場にいる人がワンマンなタイプの場合は部下からの意見など聞きいれる気もありませんし、一方的に自分が部下に命令をしてその通りに動いてもらうことが当たり前になっています。
その関係性で上手くやってきた場合は、部下は意見というものを持たなくなります。
意見が出てこないというのは、新しい考え方、価値観が生まれてこないことと同じですから、その組織がずっと変わらないということになります。
上手くいっている時はそれでいいのですが、何かあった時はピンチになる可能性があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
忠誠心についてまとめてみました。
会社、団体という場においては自己主張を激しくする人より、協調性があって雰囲気を乱さない、場の空気を読む、忠誠心がある人の方が上手くやりやすいでしょう。
また人をとりまとめる役にある人にとっては忠誠心に厚い人が多い方が仕事がスムーズにいくことでしょう。
しかし忠誠心が強いことでマイナスとなる面もありますので、何事にも言えることですがバランスが大事です。
リーダーとなる人が皆の個性を理解して上手に忠誠心を引き出していくことが求められるのです。
忠誠心とは「自分が恩を感じる相手の為に頑張って働く」といった意味です。
人をまとめていく立場の人にとっては「忠誠心を得たい」と思うでしょう。
ここでは「忠誠心」についてまとめてみました。
1. 忠誠心とは
忠誠とは、自分が所属している団体、会社、考え方、人に対して、尊敬の気持ちを持って尽くすこと、また服従することをいいます。
わかりやすく言えば、会社や社長、上司などに忠誠を誓って、一生懸命働いている人を想像してみてください。
どんなに上司が理不尽なことを言っても、してきても忠誠を誓っている部下は我慢強く尽くしています。
周りから見たらパワハラのように思えることでもです。
もちろん、正しいことではないとどこかで気がつく時がきたら、忠誠心は失われるかもしれません。
人をまとめていく立場にある人は、人間性を高めて、相手から忠誠を誓ってもらえるような人になることを目指していきたいところです。
2. 忠誠心が芽生えやすい関係
忠誠心が芽生えやすい関係はどのような特徴があるでしょうか。
いくつか紹介していきましょう。
2-1. 頼りがいがある人と依存心が強い人
性格的に頼りがいがある人、リーダー気質の人と、一方で依存心が強い人は仕事の上で役割が分担されていて相性がいいこともあります。
人の言うことを聞きたくないという我の強いリーダータイプと、あまり自分の意見を言わない、目立ちたくない、流されていた方がいいというタイプはお互いに相手と組むことで「やりやすい」と感じるものです。
依存心の強い人は頼れる人に対して「この人についていけばとりあえず安心だ」という気持ちが芽生えます。
2-2. 自分と同じ考え方を持っている
立場は違えど、自分と同じ考え方を持っている、方向性としてこの人についていきたいといった尊敬の気持ちが、忠誠心を芽生えさせます。
2-3. お互いにメリットがある
会社などで、性格的には合わない相手で内心嫌いだと思ってはいても、相手についていたら自分の立場が安泰、または利益があるという場合は、自分の感情は隠しても、相手に尽くしたり、ついていくという関係性になることがあります。
よくある例では嫌いな上司だけど我慢して仕えていたらいずれ上司に引き上げてもらえて自分も出世できるといったことでしょう。
一方、上司側としても自分の手となり足となり一生懸命尽くしてくれる部下はありがたいものですし、なくてはならない存在でしょう。
お互いにメリットを感じているのです。
2-4. 困っている時に手を差し伸べてもらえた
自分が困っている状態の時に助けてくれた相手には、恩を感じます。
そしてその人の役に立ちたい、ついていきたいという気持ちが芽生えるでしょう。
歴史小説の中ではこのような場面がよく見られます。
2-5. 共通の目的がある、自分より実力が圧倒的に上である
同じ目標に向かって頑張っている関係性です。
自分より先を進んでいる人、憎まれ役を買ってくれたり、面倒なことを引き受けて、切り開いていってくれる人には感謝して、尊敬する気持ちが起こります。
「一生ついていきます」といったような気持ちになるのです。
師弟関係のように相手のことを心から慕っている関係性です。
2-6. 恋人、夫婦、友人関係
恋人、夫婦、友人といった私的な関係性の中にも忠誠心は芽生えます。
愛情があって「この人の為なら何でもしてあげたい、協力したい」といった気持ちが基本的にあるのが特徴です。
相手が怖いからといったことで相手の言うなりになる関係性は忠誠心からではなく恐怖心からですので、混同しないようにしましょう。
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