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張り子の虎とは・例文・張り子の虎になりやすい人

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張り子の虎とは・例文・張り子の虎になりやすい人

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張り子の虎という言葉を耳にすることがあります。

なんとなく、悪いイメージで使われている印象のあるこの言葉。

しかし、張り子の虎とはもとは縁起物のおめでたい人形です。

どうしてそのような悪い意味で使われるようになったのでしょうか。

今回は、張り子の虎の語源と、併せてもともとの由来もご紹介します。

  • 張り子の虎の語源とは
  • 張り子の虎を使う例文
  • 張り子の虎になりやすい人の特徴
  • 語源になった張り子の虎とはどんなおもちゃ?
  • 端午の節句に張り子の虎を飾る意味
  • 張り子の虎が有名な場所や地域
  • まとめ

1. 張り子の虎の語源とは

張り子の虎の語源とは

張り子の虎とは、もともとは中国・近畿地方の工芸品です。

しかし、会話に出る時はマイナスのイメージとして使われます。

その理由が、張り子の虎が竹と紙でできている人形だからです。

張り子は中身に何かが詰められているわけではなく、空っぽであることが通常です。

見た目は虎という勇ましいイメージであるのに中身は空洞。

そのため、「見かけばかりで中身がない人」という暗喩で使用されます。

また、張り子の虎は首が上下に揺れるおもちゃです。

その様子から「なんでもかんでも頷く人」、首を振る癖があったり、特に意味もなく頷くだけというイメージで使用されるようになったのです。

2. 張り子の虎を使う例文

張り子の虎を使う例文

張り子の虎には、二つの意味があります。

見掛け倒しという意味と、単なる頷き癖という意味です。

そのため、見掛け倒しという例で言うならば「入社前の大口と異なり、入社後の彼はまさしく張り子の虎だった」という使い方ができます。

頷き癖という意味で使うなら「取引先の担当者は、説明にまるで張り子の虎のように頷いていた。

しかし後日確認したところ、まったく話を聞いていなかったことが判明した」という使い方ができるでしょう。

張り子の虎という言葉はどちらかの意味で使用しても誤りではありませんが、双方の意味を満たした使い方も存在します。

「会議中、すべての無理難題を二つ返事で了解してくれた上司。一安心したと思ったら、その後やっぱりできないと言ってきた。とんだ張り子の虎だった」

3. 張り子の虎になりやすい人の特徴

張り子の虎になりやすい人の特徴

張り子の虎の持つ意味をご紹介したところで、張り子の虎になりやすい人の特徴もご紹介します。

身近にいる人でも当てはまるパターンは多いはずです。

3-1. 声が大きい、決断が速い、豪快と思われている人

声が大きい、決断が速い、豪快と思われている人

まず、見掛け倒しという意味で見てみましょう。

具体的に声が大きい人は、イメージとして決断力があるように見えます。

また、迷った時の決断が速い人など、総じて豪快な印象のある人こそ、張り子の虎でいう「見掛け倒し」になりやすい人です。

本当にしっかりとした決断を下す人は、その場その場に合う声量と速さで適格な判断をします。

豪快さをイメージとして周囲に見せつける必要などないのです。

むしろ、周りの人間が「あの人、豪快だなあ」と思うくらいにアピールをしなければならないことこそ、まさしく見た目を虎に見せかけている状態なのです。

中身は空っぽであるか、そうでなくても見た目に見合った中身ではないでしょう。

3-2. 人の気持ちを尊重しているように見えて、実は雑にしている人

人の気持ちを尊重しているように見えて、実は雑にしている人

張り子の虎の意味のもう一つ、頷き癖のある人の特徴です。

自分の意見を言わず、うんうんと聞いてくれる聞き役がうまい人は好かれます。

そのため、そんなニーズを求めて自分の話を聞いてほしい人がその人と話をしたがります。

きちんと話を聞いている聞き役の人は、時にはひたすら聞くことに疲れるはずです。

しかしそんなことをすると嫌われてしまう、と思ってしまう人は、人の話を聞き流すことで対応します。

結果、後で聞いてみるとよく聞いていなかったということになってしまうのです。

これは優しさからくる結果ではなく、自分が嫌われたくなかったため「聞いていますよ」というポーズをとったことが原因です。

断ることが苦手だけれど、嫌われたくない。

そういったタイプは張り子の虎になりやすいと言えるでしょう。

3-3. 両方のイメージがある人は内面はとても臆病な人

両方のイメージがある人は内面はとても臆病な人

張り子の虎は、上記両方のイメージを併せ持つこともあります。

見た目は豪快に振る舞っていて、面倒見が良さそうになんでも聞いてくれる。

しかし後日撤回することが多いなど、実情が伴わないことが多い人は張り子の虎であると言ってしまっていいでしょう。

虚勢を張りつつ、相手の言うことを断れないということは、それだけ人から良く思われたい、嫌われたくないと思っている表れです。

今の自分に満足していないし、相手が自分を嫌いになってしまうかもしれないという恐怖感がそこにはあります。

大らかそうに見えて人目を気にする人ほど、張り子の虎になりやすいということが言えます。

4. 語源になった張り子の虎とはどんなおもちゃ?

語源になった張り子の虎とはどんなおもちゃ?

さて、ところで本来の意味の張り子の虎は、一体どのようなものなのでしょうか?

そもそも、虎を人形にするのは中国が起源です。

中国では勇猛果敢、かつ愛情深いイメージの虎を玩具にしたてて愛でました。

日本には主に中国地方や近畿地方、四国地方などに伝わり、縁起物として飾られるようになったのです。

5. 端午の節句に張り子の虎を飾る意味

端午の節句に張り子の虎を飾る意味

関西では、端午の節句に張り子の虎を飾る風習があります。

これは、関東に住んでいる人との大きな違いです。

関東では、親戚縁者に関西出身者がいない場合には張り子の虎を飾らない家庭も多いでしょう。

端午の節句に張り子の虎を飾る意味としては、次のようなものがあります。

「虎のように、強くたくましく育つように」

「無病息災」

「魔除け、厄払い」

主に、子どもの健やかな成長を願う思いが込められています。

6. 張り子の虎が有名な場所や地域

張り子の虎が有名な場所や地域

張り子の虎は中国、近畿地方の伝統工芸です。

そのため、名産地も関西以西になります。

ちなみに、張り子の牛(赤べこ)などは福島県の名産品ですので、張子の技術だけは他地方に伝播されています。

6-1. 島根県

島根県

中国地方の島根県出雲地方では、張り子の虎がふるさと伝統工芸品に認定されるなどの名産地です。

もともと古代出雲文化があり、更に中国とも物理的に近い島根県。

更に言えば、古くから京都や大阪などの大きな都とは地理的に遠く、アクセスは容易ではありませんでした。

そのためこの地方ならではの文化が永く根付いていることが伝統文化の継承につながっています。

また、色鮮やかな張り子の虎のビジュアルから年賀特別郵便切手の図案に採用されたこともあります。

6-2. 岡山県

岡山県

日本海側の岡山県でも張り子の生産は盛んです。

岡山県倉敷市には、「倉敷はりこ」という張り子が作られています。

虎の張り子の他、現在では十二支の張り子も造られているようです。

瀬戸内市にも有名な張り子職人さんがおり、プレス機など現代の技術も取り入れた張り子の虎を作っています。

6-3. 香川県

香川県

瀬戸内海をまたぎ、四国地方香川県でも張り子の虎は作られています。

なかでも三豊市の張り子の虎は「張子虎」と呼ばれ、ユーモラスな見た目をしています。

また、サイズが15センチから1メートルほどまで種類豊富に揃っており、大きいものは子どもがまたがっても大丈夫なほどの強度があります。

三豊市には3名の伝統工芸士が伝統の技法を継承し、香川県伝統工芸品に指定されています。

まとめ

まとめ

張り子の虎は、本来は強く雄々しい虎のイメージを持つ伝統工芸であり、転じて端午の節句に子どもたちの成長を祈る縁起ものでした。

しかし、空洞であること、首が上下に振れる特徴から、悪いイメージで使われることになってしまいました。

本来の意味と文章で使う時のイメージが正反対ですので、内容をしっかり理解し、誤った使い方をしないようにしたいですね。

張り子の虎という言葉を耳にすることがあります。

なんとなく、悪いイメージで使われている印象のあるこの言葉。

しかし、張り子の虎とはもとは縁起物のおめでたい人形です。

どうしてそのような悪い意味で使われるようになったのでしょうか。

今回は、張り子の虎の語源と、併せてもともとの由来もご紹介します。


張り子の虎の語源とは

張り子の虎とは、もともとは中国・近畿地方の工芸品です。

しかし、会話に出る時はマイナスのイメージとして使われます。

その理由が、張り子の虎が竹と紙でできている人形だからです。

張り子は中身に何かが詰められているわけではなく、空っぽであることが通常です。

見た目は虎という勇ましいイメージであるのに中身は空洞。

そのため、「見かけばかりで中身がない人」という暗喩で使用されます。

また、張り子の虎は首が上下に揺れるおもちゃです。

その様子から「なんでもかんでも頷く人」、首を振る癖があったり、特に意味もなく頷くだけというイメージで使用されるようになったのです。

張り子の虎を使う例文

張り子の虎には、二つの意味があります。

見掛け倒しという意味と、単なる頷き癖という意味です。

そのため、見掛け倒しという例で言うならば「入社前の大口と異なり、入社後の彼はまさしく張り子の虎だった」という使い方ができます。

頷き癖という意味で使うなら「取引先の担当者は、説明にまるで張り子の虎のように頷いていた。

しかし後日確認したところ、まったく話を聞いていなかったことが判明した」という使い方ができるでしょう。

張り子の虎という言葉はどちらかの意味で使用しても誤りではありませんが、双方の意味を満たした使い方も存在します。

「会議中、すべての無理難題を二つ返事で了解してくれた上司。一安心したと思ったら、その後やっぱりできないと言ってきた。とんだ張り子の虎だった」

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この記事は2021年02月11日に更新されました。

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