温厚な人の特徴・キレたら怖い理由・長所・短所 | SPITOPI

周囲の誰もが温厚な人として認めている人は、その反面、キレると怖いということも定説のように囁かれることが多いです。

ここではその実態を探るべく、温厚な人の特徴や性格傾向にはどのようなものがあるのか、またキレると怖いと囁かれるのはどのような理由からきているのか、温厚な人について洗いざらい検証するべく、ご紹介します。

「温厚」

引用元：「温厚」の意味とは?

1. 温厚な人の特徴

1-1. 平和主義

温厚な人とは、シンプルな表現をすれば平和主義と言えます。

他人と争うことを嫌い、できるだけ穏便に物事を平和的解決に導こうとする人は、他人から見れば温厚な人と映るはずです。

ここで映るはず、としたのは、元々の性格によって温厚な人になれている人と、温厚な人への憧れによって理性でそのようなキャラクターを作り上げている人もいるため、後者の場合は他人の目に映っているその人の姿とは裏腹に、腹の底では腸が煮えくりかえっている場合もあるので注意が必要です。

1-2. 蓄積された経験がある

温厚な人とは、過去に様々な争いごとを経た蓄積された経験があることによって、結果的に温厚な性格になれたケースもあります。

これは例えば、昔はやんちゃしていたという元不良が、自分の経験が他人に癒しを与えるという実感のもとに、多くの人々を救う団体を立ち上げたりするように、過去に怒りやすい性格だったからこそ怒りやすい人の気持ちがわかり、その交わし方もマスターしているというケースもあります。

また、様々な経験を経て悟りを開いた僧侶が簡単にはキレないことも、この説を立証しています。

1-3. 臆病な性格

温厚な人とは、臆病な性格ゆえに他人との争いを避けようとし、結果的に温厚な性格としてみんなの目に映るケースがあります。

これは良い人としてみんなに慕われるケースも同様ですが、何をやっても怒らないわけではなく、怒りが生じたとしてもそれを表に表現できないことで、みんなには優しい人に見えているだけという場合もたくさんあります。

またこの臆病な性格というのは、過去のトラウマによって植え付けられるケースもあり、親の影響を強く受けていることも少なくありません。

1-4. 自分の強さを知っている

温厚な人とは、自分の強さを知っているがゆえに、他人との争いを避けるケースもあります。

これは例えば、体の大きい力士やプロレスラーをイメージしてもらえば良いですが、自分がキレたら大変なことになるということを理解しているからこそ、できるだけ他人との衝突を避けたいという心理が働くわけです。

相手がこのようなエクスキューズをしていることをいいことに、お酒に酔った勢いなどで相手を怒らせようとチャレンジする人がたまにいますが、我慢にも限界がありますので、やめておきましょう。

1-5. 未知数の狂気を宿す

温厚な人とは、あまりに怒りを見せないことで、本性が見えない人として映り、周囲の人にとってそれが疑心暗鬼に変わると、キレたらめちゃくちゃ怖いのではないかという未知数の狂気を妄想させる空気を漂わせます。

このような先入観は、周囲の人の色眼鏡による中身のない言いがかりの場合もありますし、そのイメージ通り、実際にキレたらめちゃくちゃ怖いこともあるので、場合によってはその温厚さに、不透明ゆえの不気味な雰囲気を宿してしまうこともあります。

2. 温厚な人がキレたら怖い理由

2-1. ギャップが激しい

温厚な人がキレたら怖い理由は、普段はとてもニコニコして明るい笑顔を絶やさない人だからこそ、ギャップの大きさによって、普通の人の何倍も怖く見えるというコントラストが生まれてしまいます。

これは野生動物にしても同じことが言え、いかにも獰猛そうな肉食動物が草食動物をハンティングしといても、心の中にそれほどのざわつきはありませんが、例えば見た目の可愛いパンダが、熊である以上、元々は肉食動物だったことを想像した方が、よっぽど怖く感じるのと同じことです。

2-2. 経験不足で加減がわからない

温厚な人がキレたら怖い理由は、怒った経験があまりにもなさすぎて、力の加減がわからないという強さがあります。

例えば素手の殴り合いに慣れている人ほど、友達同士の喧嘩などでは、致命的なダメージを与えない殴り方を心得ているものですが、普段、温厚な人はそのような経験がないため、殴ったら危険な急所だろうがお構いなしに、殴りかかってくる恐怖があります。

また肉体的な暴力だけでなく、言葉の暴力においても同じことで、友達として修復不可能な言葉まで平然と吐き出してしまうことがあります。

2-3. 正義で怒るからストッパーがない

温厚な人がキレたら怖い理由は、温厚な人がキレる時というのは、絶対的な正義によって怒りを示していることが大多数なので、自分は正しいことをしているという気持ちが攻撃の手を緩めない精神状態を作り上げ、ストッパーがなくなってしまうという強さがあります。

特に先に軽いちょっかいを出されたことで、仕返しとして正当防衛に出るときなど、悪いのは相手の方なのだからという大義名分のもとに、完膚なきまで相手を叩きのめしてしまうことがあるのは、この手の性格の人が多いです。

3. 温厚な人の長所

3-1. トラブルを収束できる

温厚な人の長所は、通常であればトラブルになってもおかしくない場面を、懐の大きさによって収束できるということが挙げられます。

そのような能力を持っているために、クレーム処理の役回りを押し付けられることもありますが、朽ちることのない温厚さによって、相手も次第に緊張感が緩んでくるため、どんな不条理なクレームを吐き出してくる人も、最終的には懐柔できる能力を持っています。

普通の人がそのような役回りを続けていれば、心を病んでしまいますが、温厚な人は難なくこれをこなすことができます。

3-2. ストレスを溜めにくい

温厚な人の長所は、ストレスを溜めにくいという、ストレス社会に生きる我々にとって実に羨ましい資質を持っています。

複数の人が同じ出来事があったとしても、温厚な人だけはストレスを蓄積させることがないため、みんなが暗い気持ちに沈んでいる時間に、気持ちを切り替えて自分の時間を楽しむこともできます。

また自分のストレスを溜めにくいことで心にゆとりができるため、他人のストレス発散に協力することも得意ゆえ、多くの人から慕われる傾向があります。

3-3. 忍耐強い

温厚な人の長所は、滅多なことでは怒らない忍耐強さもあります。

生まれ持って温厚な性格なわけではない人は特に、アンガーマネージメントによって忍耐強さを手にしている場合もあるので、そのような姿勢は長所として賞賛されるべきでしょう。

このような人の存在は、忍耐力を鍛えることで、周囲の誰もが温厚な人として認めてくれる人物像を作り上げることは可能であることを立証してくれますので、そうした心掛けでできるだけ温厚な人でありたいものです。

4. 温厚な人の欠点

4-1. 怒るべき場面でも怒れない

温厚な人の欠点は、怒るべき場面でも怒れないことで、同じ境遇にいる人に歯がゆさや不信感を与えてしまうことが挙げられます。

これは例えば、自分たちが長い時間をかけて作ってきたものを壊した犯人が捕まったというのに、怒りをあらわにするどころか、犯人を擁護するような言葉で周囲の人をなだめようとする動きを見せる時、どっちの味方をしているんだという不信感を仲間に抱かせてしまうことがあります。

本人に悪気はないのがわかるだけに歯がゆく、複雑な空気を漂わせます。

4-2. 他人を甘やかしわがままにする

温厚な人の欠点は、他人を甘やかすことでわがままにしてしまうことが挙げられます。

このような傾向がよく見られるのは男女の関係で、例えば彼氏が優しすぎるがゆえにとんでもないわがまま放題を言う彼女が誕生したり、妻が献身的に尽くしすぎるがために、それが当たり前であるかのように、会社の部下にも同じようなことを欲したりと、そこは怒らないと本人のためにならないよという場面でも、温厚さを見せてしまうために、わがままな人を育ててしまうことがあります。

5. 温厚な人を怒らせるには

5-1. 温厚な人の身近な人に酷い事をする

温厚な人を怒らせるには、温厚な人の身近な人に、酷いことをするのが良いでしょう。

温厚な性格であることと、正義感が強いことは、全く別の神経が働きますので、自分のことであれば大抵のことは許せる人でも、自分の大切な人が酷い目にあっていれば、別のスイッチが入ることがあります。

人間の感情というのは実に複雑のもので、どのような角度で刺激を与えるかによって全く別の反応が生まれますので、このような場面では、温厚さを保つことよりも正義を正すことが優先されるでしょう。

5-2. 危機的状況を作り怒りを誘う

温厚な人を怒らせるには、危機的状況を作り、怒りを誘うのが良いでしょう。

危機的状況というのは理性を失う可能性を高めますので、平常心ではいられないような危機的状況を作った上で、怒りを誘うことで、滅多にキレない堪忍袋の緒を切ることができるでしょう。

では、危機的状況とは具体的にどのような場面を指すのかといえば、例えば今日中に帰らなければ明日の仕事に支障が出るというのに、終電ギリギリになっても相手の帰宅を阻もうとするなど、危機的状況に正当性をプラスすることで、一度見てみたかった反応が期待できるでしょう。

まとめ

温厚な人とは、一般の人ならとっくに怒ってもいいような場面でも怒りを見せることなく、温かい微笑みで受け流したり、相手に敵意の姿勢を示さない人のことを表します。

言うなればそれは、堪忍袋の緒がなかなか切れない人と表現することもできますが、このような特徴を持つ人は、些細なことで簡単にキレやすい多くの現代人にとって、不可思議に見えるレベルに達する場合もあります。

また、本当は怖いのではないかという予想が的中し、一度ぶちキレると誰にも手がつけられなくなることもあります。