八方美人な人の特徴・心理・長所・短所 | SPITOPI

八方美人とは誰にでも気を遣っていつも笑顔で優しい人のことです。

八方美人は誰に対しても平等に愛想よく接して機嫌を取るので、みんなから好かれやすい傾向を持っています。

しかし、みんなに嫌われないために自分を偽って無理をしていたり、恋人・親友から「自分のことがそんなに好きではないのではないか」という誤解を受けたりする事もあります。

この記事では、「八方美人の特徴・心理・長所・短所」について紹介します。

1. 八方美人の特徴

八方美人の持っている特徴について説明していきます。

1-1. 誰に対しても笑顔で愛想よく振る舞う

八方美人の最大の特徴は、いつもニコニコとした笑顔で誰に対しても優しいということです。

八方美人の人はいつも笑顔で愛想よく振る舞っているので、みんなから「性格が良い人・話しやすい人」として好かれる事が多いのです。

「好きな人」と「嫌いな人」の差が小さくて、差別や贔屓(ひいき)をする事がないので、人から恨まれにくいという特徴もあります。

1-2. 人の悪口や批判を言うことがまずない

八方美人は、人から嫌われたり恨まれたりすることをできるだけ避けたがるので、「人の悪口・批判」を言うことはまずありません。

特に大勢の人が見ている前では、決して人の悪口や批判を言うことはないでしょう。

誰も見ていないような状況、本当に信頼できる相手しかいない状況で、「陰口」を少し言うことはあるかもしれませんが、「人が傷つく事」は余り言いたがりません。

1-3. 相手のニーズ(してほしいこと)を先取りして気を遣う

八方美人は、誰からでも「好印象」を持たれたいと思っているので、「相手のニーズ=相手がしてほしいこと(言ってもらいたいこと)」を先取りして気を遣う事が多いのです。

学校の体育の後に喉が渇いていれば、自分の水筒を差し出して「どうぞ」とお茶を分けてくれたりします。

髪型が変わっていれば、すぐに気づいて「その髪型、とても似合ってるね」と肯定的な感想を言ってくれるでしょう。

1-4. 争いごとが嫌いな平和主義者である

八方美人の特徴として、「争いごとが嫌いな平和主義者」という事があります。

八方美人の人は「殺伐とした場の雰囲気」や「人の攻撃性・悪意が渦巻いている空間(人間関係)」がとても苦手なので、少しでも相手の気分を害したら自分の方からすぐに「ごめんね」と謝ってくれる事が多いでしょう。

1-5. 「空気を読む・人の気持ちを察する」のが得意

八方美人の人には、「空気を読む・人の気持ちを察する」のが得意という特徴があります。

八方美人の人はTPOに合わせたり場の空気を読んだりすることが得意なので、他者と衝突して注意を受けたり言い争いになったりする事がほとんど無いのです。

人の気持ちを察してサービス精神を発揮するので、人から好意を持たれやすいのです。

1-6. 本音で話せる親友がいない

八方美人は「自分の嫌な部分」を人に見せず、「自分の本音の意見」を人に言うことができないので、「親友」と呼べるほどの親しい存在ができにくい特徴があります。

本音を話さずいつも自分を取り繕っている人間を、人は信用することができないので、八方美人には本音で話せる親友がいないのです。

2. 八方美人の心理

八方美人の心理について説明していきます。

2-1. みんなから好かれたい(みんなに嫌われたくない)

八方美人の代表的な心理は「みんなから好かれたい・誰からも嫌われたくない」というものです。

八方美人は「自分を嫌っている人」や「自分を不愉快に感じている人」が存在すると想像すること自体がとても怖いのです。

誰かがどこかで自分の悪口を言っていたり自分を攻撃しようとしていたりする事が怖いので、みんなに対して平等に愛想よく振る舞い、親切に接するのです。

2-2. 自分の意思が弱く、多数派の同調圧力にとても弱い

八方美人は「自分の意見・考え」というものを持つことができず、多数派の意見やその場の空気にすぐに飲み込まれてしまいます。

八方美人の心理状態として、「自分の意思が弱いため、多数派の同調圧力に弱い」という事を上げることができます、「みんながこう言っている」と聞くと、もうその意見に反対する事ができないのです。

2-3. 争いたくなくて、目の前の相手にすぐ合わせてしまう

八方美人の人の心理として、「争いたくなくて、目の前の相手にすぐ合わせてしまう」という事があります。

八方美人な人は争いのストレスに耐えられないので、相手と自分の間に対立があると、すぐに自分が譲歩して諦めてしまう事が多いのです。

目の前の相手に合わせて、コロコロと意見や選択を変えてしまうので、信用を失ってしまう事もあります。

2-4. 自分の存在価値を認めてほしい承認欲求が強い

八方美人の人がいつも不機嫌になることなく、ニコニコと笑顔でみんなのために愛嬌を振りまくのは、「自分の存在価値を認めてほしい承認欲求」が相当に強いからです。

みんなにもっと自分のことを認めてほしい、自分をもっと愛してほしい(攻撃しないでほしい)という気持ちが八方美人の人にはあるのです。

2-5. 自己評価が低くて他人と衝突する自信がない

八方美人の人は「自己評価」が低いために、他人と衝突する自信を持つことができない弱気の心理状態にある事が多いのです。

八方美人な人は心のどこかに「どうせ自分が一生懸命に主張しても否定される」という自己評価の低さがあります。

否定や非難をされるくらいなら、初めから相手に合わせた方が良いという判断があるのです。

3. 八方美人の長所

「八方美人の長所」について紹介していきます。

3-1. 誰からも嫌われにくい

八方美人の第一の長所は、「誰からも嫌われにくい・みんなから恨まれにくい」という事です。

八方美人は分け隔てなく誰に対しても愛想よく接しているので、特定の誰かから嫌われたり恨まれたりすることが殆どないのです。

相手の気持ちを読んで適切な振る舞いができるので、八方美人は人から恨みを買いにくい長所があります。

表面的にではあっても、みんなと仲良くする事ができるのです。

3-2. どんな新しい環境にも適応しやすい

八方美人な人は、「どんな新しい環境(人間関係)にも適応しやすい」という長所を持っています。

八方美人な人は元々「人間関係の好き嫌い・苦手意識」を表に出すことがなく、「目の前の環境・人間関係」に全力で上手く自分を合わせようとするので、環境適応能力(空気を読む能力)が非常に高くなっているのです。

八方美人な人は、「目の前の環境・相手に適応するために何が必要なのか」がよく分かっているのです。

3-3. 人間関係の深刻なトラブルに巻き込まれにくい

八方美人な人の分かりやすい長所は、「人間関係の深刻なトラブルに巻き込まれにくい」という事でしょう。

特に、「怨恨・憎悪の関与するような犯罪的なトラブル」に巻き込まれる事がまずありません。

八方美人な人の最大の特徴は、「誰に対しても愛想が良い・みんなに優しく丁寧に接する」なので、「強い怨恨・憎悪」を特定の誰かに持たれるリスクが非常に低くなっているのです。

4. 八方美人の短所

「八方美人の短所」について紹介していきます。

4-1. 心から信頼できる友達ができにくく孤独である

八方美人な人は「誰に対しても笑顔で優しい」のですが、反対に言えば「特定の誰かだけに親しみ(仲の良さ)を伝えるのが苦手」なのです。

八方美人な人は内心で何を考えているか分からないとか、本音のぶっちゃけトークができないのでつまらないとか思われやすく、心から信頼できる友達(親友)ができにくくて孤独という短所があります。

4-2. それぞれの人に合わせすぎて信用を失うことがある

八方美人な人は「AさんのBさんに対する悪口」を聞いて、「そうだね、私もBさんが悪いと思う」と共感して話を聞きます。

しかし、「BさんのAさんに対する悪口」を聞いた時にも、「そうだね、私もAさんが悪いと思う」と共感してしまうのです。

八方美人には、それぞれの人に合わせすぎて「相互に矛盾した態度」を取る事によって、信用を失ってしまうという短所があります。

4-3. 恋人・親友から「自分の本当の気持ち」を疑われやすい

八方美人の典型的な短所は、「特別に親しい仲(関係)の相手ができにくい」という事があるのです。

八方美人の人は嫌われる事を異常に恐れるので、「自分の本音の意見・自分の本当の感情」を人に分かりやすく伝えるのがとても苦手なのです。

ストレートな感情表現をしないので、本心では何を考えているか分からない「信用できない人・腹黒い人」という誤解を受けやすくなります。

その結果、恋人・親友から「自分の本当の気持ち」を疑われやすいという短所が出てきてしまうのです。

4-4. 本当の自分を見失いやすい

八方美人な人の主観的につらい短所として、「本当の自分を見失いやすい(本当の自分が分からなくなる)」という事があります。

いつも周囲にいる人たちに合わせて生きているので、「本当の自分が何が好きなのか・自分が今どんな気持ちでいるのか」が分からなくなってしまいやすいのです。

自分を抑え込んで他者に合わせすぎることで、「自己アイデンティティー」が拡散して、自分の存在意義や自分が何をやりたいのかが分からなくなるリスクがあるのです。

5. 八方美人にならないための方法

「八方美人にならないための方法」には、どのようなやり方や方法があるのでしょうか。

5-1. 人に嫌われたり人と衝突したりすることを過度に恐れない

八方美人になってしまう最大の原因は「人に嫌われること(人と衝突すること)を恐れること」ですから、八方美人を克服するためには「人から嫌われても死ぬわけじゃないから大丈夫なんだという経験」を積み重ねる事が大切になってきます。

自分を必要以上に抑え込んだり、自分だけが損をするような選択をしたりする必要はないのです。

人と多少衝突したとしても、「言うべきことは言うという姿勢」を持つように心がけましょう。

みんなから好かれなくても、本当に自分の事を分かってくれる人が何人かいたら大丈夫という価値観に切り替え、人に嫌われる事を過度に恐れないようにしてみて下さい。

5-2. 自分自身の人生の目的や計画を持ち、自分の意見・感情を伝える

八方美人にならないためには、何といっても「自分を持つこと(=自分が何者であるかを知って、自分の行動を自分で決めること)」が何よりも大切になってきます。

周囲の人たちに意味もなく合わせるような人生を送ることはやめて、まずは「自分自身の人生の目的や計画」を探し出して下さい。

不特定多数の人から嫌われないことが人生の目的なら八方美人でも構わないですが、「それ以外の自分のやりたい仕事・活動・結婚」などがあるのであれば、その目的を実現するための計画を進めていきましょう。

自分の人生を主体的に生きれば、必然的に八方美人ではいられなくなってくるのです。

他者とのコミュニケーションでは、「自分の意見・感情」を率直に伝える事を心がけてみて下さい。