神経質な人の特徴・改善方法 | SPITOPI

神経質な人は、ストレス(不快な刺激)に過敏で細かいことにこだわったり、完全主義が行きすぎて情緒不安定になったりします。

この記事では、「神経質な人の性格的な特徴」を上げていき、「神経質を改善するコツ」についても説明していきます。

1. 神経質な人とは?

神経質な人というのは、不快な外的刺激であるストレスに弱くて、「不安感・強迫性・完全主義」が強い人のことです。

物事が細部まで完璧に思い通りにならないと、「情緒不安定・被害妄想的」になりやすいのです。

「人から自分がどう思われているか」や「自分の身体が不潔でないか(体・手を洗っても汚れや細菌が落ちていないのではないかの潔癖症)」についても過剰に気にすることがあります。

完全主義が強いので、どうでもいいような細かいことに異常にこだわったり、少しのミスが許せずに感情的になったり落ち込んだりします。

神経質な人は与えられた仕事を完璧にこなそうとする意味では、真面目で責任感が強い人の面もあります。

2. 神経質な人の性格的な特徴

神経質な人の性格的な特徴を4つ上げて、説明していきます。

2-1. 細かいことを気にしすぎる

神経質な人は、物事の全体像・目的を大雑把にとらえることが苦手であり、結果さえ良ければOKという楽観的な考え方をすることができません。

神経質な人は、「細部・細かいこと」にどうしても注意が向いてしまい、他の人にとってはどうでもいいことをいつまでもネガティブに考え続けてしまうのです。

例えば、テストの答案用紙の文字が少し薄いとか、文字の形がわずかに悪いとかいうことを過剰に気にして、何回も消しゴムで消して書き直したりします。

車や携帯電話について「ほとんど見えないような小さなキズ」にいつまでもこだわって、「キズのない完璧な状態」でないと許せない気持ちになったりもします。

2-2. 心配性・情緒不安定である

神経質な人は、基本的にネガティブ思考であり、いつも何か悪い出来事が起こるのではないかと心配しています。

「最悪の結果」や「大きな不幸」が自分や家族の身に起きるかもしれないと想像して心配ばかりしているのです。

現実に起こる確率の低い不幸・不運について、いつも心配している「心配性」なところがあります。

いったん何か心配事が出てきて「不安感・抑うつ感」を感じ始めると、なかなか気持ちを切り替えることができず、長時間にわたって不安感や抑うつ感を引きずってしまうのです。

心配性の性格が影響して、苦痛なストレスを感じる度に「情緒不安定・刺激過敏性(ナーバス)」になることもあります。

2-3. 完璧主義・潔癖症である

神経質な人は、小さなミスや予定(計画)のズレを許すことのできない「完璧主義・完全主義」の人が多いのです。

自分に求める理想や要求水準がとても高いので、その理想・水準を満たせないと「不安感・イライラ・自己嫌悪」が強くなってしまいます。

神経質な人は、「不完全な人間(自分)」にはなかなか達成できない高いハードルを自分で勝手に設定して、そのハードルをクリアできないからという理由で怒ったり落ち込んだりしていることが多いのです。

神経質な人は、清潔さに徹底的にこだわる「潔癖症」の傾向もあり、机の上を何度も消毒したり、手洗いを何回も繰り返したりすることもあります。

2-4. 他人のミス(いい加減さ)を許容できない

神経質な人は、自分に「完全主義の厳しいハードル」を課すことが多いのですが、他人にも完全主義を求めてイライラしていることが多いのです。

神経質な人は、すべてを自分の納得できる形でコントロールしたいという強迫的な完全主義欲求が強いので、「他人の小さなミス・いい加減さ」を許容することができないのです。

自分が細かい部分にこだわってチェックしているのに、他人が大雑把に物事・仕事を片付けているのを見ると許せない気持ちになります。

潔癖症の傾向もあるので、「他人の汚く感じられる行動(トイレに行って手をしっかり洗わない・頭を触った手で料理をする・食器の拭き方がいい加減など)」も許容できないことが多いのです。

3. 神経質な人の性格的な特徴

神経質な人の性格的な特徴の中で「メリットにもなる特徴」を3つ上げて、説明していきます。

3-1. 真面目で自分に厳しい

神経質な人は、いい加減なことややるべきことの手抜きができません。

与えられた仕事・役割を、勤勉に確実にこなそうとする意味で相当に「真面目」なのです。

神経質な人は「真面目な性格」であるため、何事に対しても全力で真剣に取り組むところがあります。

自分に厳しいので怠けたりさぼったりすることがなく、努力家で強い向上心を持っています。

人を騙すために嘘をついたり誤魔化したりすることも嫌いなので、誠実で信頼できる人間性を持っているとも解釈できます。

しかし、この「真面目さ・厳しさ(ストイックさ)・向上心」を他人に対しても求めることが多いので、神経質な人は「付き合いにくい人・うるさくて面倒くさい人」と思われやすいのです。

3-2. 倫理観・正義感が強い

神経質な人は、悪事や嘘(ごまかし)が嫌いで許せないという意味で高い「倫理観」を持っている傾向があります。

間違ったことが許せなくて、悪人(間違った行い)を見ると黙っていられないという意味では「正義感」もかなり強いことが多いのです。

善悪や正誤をいい加減なままで放っておくことができず、物事の是非善悪に対して「白黒」を付けたがるところがあります。

決められたルール(規則規範)を遵守しようとする「遵法精神」も強いので、他人のルール違反に対してもうるさく注意したくなるのです。

「倫理感・正義感の強さ」は好ましい特徴でもあるのですが、「融通が利かない頑固さ・自分の正義を押し通す強情さ」を見せて、人から敬遠されることも多いのです。

3-3. 責任感が強くて繊細な感受性がある

神経質な人は、自分に与えられた課題・仕事を最後まできちんとやり遂げるという意味での「責任感の強さ」があります。

無責任な行動・発言が嫌いなので、神経質な人はいったん「自分がやるといった事柄」については、責任を持って納得できる水準で仕上げることが多いのです。

神経質な人は「細かい部分に気づく・こだわる」という「繊細な感受性・注意の細やかさ」の特徴も持っています。

繊細な感受性が活かせる仕事や役割があれば、その才能を思いがけない形で発揮できることもあるでしょう。

「注意の細やかさ」は「仕事の丁寧さ・完成度の高さ・人への配慮」といったメリットにつながることもあります。

4. 神経質を改善するコツ

神経質を改善するコツを3つ上げて、説明していきます。

4-1. 「いい加減・適当」にやってみても大丈夫だということを確認する

神経質な人は、「細かい部分」ばかりがどうしても気になりやすく、物事を完璧にしようと思って、完璧にはできないために情緒不安定になりやすいのです。

神経質な人は敢えて意識的に「いい加減であること」や「適当にやること」を実行してみてください。

そうすると、自分が思っているほどに「いい加減にやると大変な結果になる」わけではないことが分かります。

「適当にやっても何とかなることが多いこと」も経験できるでしょう。

そういった「ある程度まではいい加減にやっても大丈夫なんだ(細かい部分まで完璧にやる必要がないこともあるんだ)」という経験を積むことで、神経質な性格行動パターンに対する「行動療法的な効果」を期待することができるのです。

4-2. ポジティブ思考に転換する

神経質な人は、「将来に不幸な出来事が起こる・少しでもミスをしたら大変なことになる・不完全な自分にはまったく価値がない」といったネガティブ思考を持っていることが多いのです。

自己否定的で悲観的なネガティブ思考によって、「細部を気にしすぎる・心配性・潔癖症・情緒不安定・完全主義」といった神経質の特徴が悪化しやすくなります。

神経質を改善するためには、「将来に楽しい出来事がきっと起こる・ミスをしても何とか目的を達成できる・少しくらい汚くても死ぬわけではないから気にするな・自分にできる範囲で頑張ればそれでOKだ」というポジティブ思考へ考え方を転換してみてください。

自分や他人、物事に対してポジティブに解釈できるようになれば、自然に神経質な性格傾向も改善しやすくなります。

4-3. 「自分と同じ完全主義・理想(正義)」を他人に求めないようにする

神経質な人は、他人に対しても自分の完全主義の厳しい基準や理想を当てはめて、「あの人はミスばかりでダメな人だ・あの人はもっときちんとすべきだ」という否定的な評価をしやすいところがあります。

「自分と同じ完全主義・理想(正義)」を他人に求めることで、対人関係が悪化したり自分の評価が悪くなったりしやすいのです。

この神経質な性格の問題を改善するためには、「自分は自分・人は人」という自他の境界線をしっかりと引いて、「他人の行動の自由・他人の人格の価値」を尊重することが大切です。

自分と同じ「非現実的な完全主義」や「高すぎる理想・正義」を他人に押し付けないようにしてください。

そうすれば、「神経質な性格が引き起こす対人的・社会的な問題」が改善しやすくなります。

5. 神経質な人は悪いことばかりではない

神経質な人には「細かいことにこだわりすぎる・情緒不安定で落ち着かない・潔癖症で日常生活を普通に送りにくい・人のミスにもうるさい」といったマイナスのイメージが多いのですが、視点を変えれば良い部分もたくさんあるのです。

神経質な人は、「完全主義でできるだけミスを減らそうとしている人・繊細な感受性を持っている丁寧な人・真面目で責任感のある人・清潔さにこだわる人」といった好ましい特徴を持つ人でもあるからです。

神経質な人は、細かい部分に気がつくことのできる繊細な人・きちんとした人であり、与えられた仕事を完璧にミスなくこなそうとする責任感の強い人でもあるのです。

まとめ

神経質な人の性格的な特徴として、「細かすぎる・情緒不安定・潔癖症・心配性(気にしすぎる)・完全主義」などがあり、これらの特徴は一般的にはマイナスに思われやすいのですが、視点を変えれば、「細部に気づくことのできる繊細な人・真面目で責任感の強い人・清潔な人」というプラスの特徴としても解釈できます。

神経質な人の性格的な特徴や神経質を改善するコツを知りたい時には、この記事を参考にしてみてください。