この記事を見た方は丑三つ時を面白半分に捉えないことをお勧めします。
- 丑三つ時とは何時から何時まで?
- 丑三つ時に霊が出やすい理由
- 丑三つ時にやってはいけないと言われること
- 丑の刻参りとは?
- 丑三つ時の由来は
- まとめ
1. 丑三つ時とは何時から何時まで?
丑三つ時とは、昔の丑の刻(午前1時〜午前3時)を更に4つに分けたうちの3番目の時間を言います。
つまり、「午前2時〜2時半」の間の30分間を指します。
「草木も眠る丑三つ時・・・」で始まるのは怪談です。
人はもちろん、草木すら静かに眠りについた真夜中に・・・と言う意味で、そんなある意味不気味な時間に活動を始めるのが幽霊や化け物と言われています。
怪談では、「丑満時」とも書くそうです。
2. 丑三つ時に霊が出やすい理由
2-1. 暗さが怖さを呼ぶ
まず最初に言っておきたいのは、霊は時間に関わらずいつでもこの世にいるということです。
ただ、霊は霊感が特別強い人以外は透けて見えることが多いので、昼間の明るい中では見にくいということも言えるでしょう。
そして、考えてみましょう。
明るい昼間、又は電気が煌々と点いた部屋の中で見る霊と、真夜中の暗さの中にぼーっと浮かび上がる霊を見るのとではどちらが怖いでしょう?
当然後者の方です。
霊の方も自分の存在を知ってもらいたくて出て来るので、暗さを選ぶとも言えるかもしれません。
人間の方にも「こんな暗い所では何かですかもしれない」と言う考えが昔から頭にあります。
逆に霊にとっては、昼間の明るさの中では限られた人にしか気付いてもらえませんが、真夜中なら気付いてくれる人が多いということです。
両者の想いが一致してしまうと、本当に暗闇で霊が見えたり、気配を感じたり、声を聞いたり、感覚を得てしまったりします。
2-2. 人間の潜在意識が最も強まる時間
霊にとっても、自分の姿を現すには相当な力が要ると言われています。
その力は、太陽が沈んだ後の暗闇の中でやっと出せることが出来ます。
日本の守護神が天照大御神であるように、また、世界でも太陽神の信仰が多いように、太陽には人間世界を浄化する力を持っています。
その力のお陰で霊能者以外の人は、昼間霊を見ることは滅多にないのです。
ありがたいことです。
「逢魔が時」と言う言葉をご存知でしょうか。
夕方の薄暗くなった頃を言いますが、正に太陽が沈もうとして、霊や魑魅魍(ちみもうりょう)が「これからが自分達の時間だ」と出て来始める時間と、昔から言われています。
特に平安時代など、昔は真夜中は月でも出ていない時は本当の暗闇で、霊が出ても気付かない程かもしれませんが、夕方はまだ目が効きますから、却って「逢魔が時」の方が怖かったかもしれません。
また、人間も昼間は学校やしごとで忙しく、潜在意識より圧倒的に顕在意識を使って活動しています。
そして、夜になってリラックスすると、潜在意識の働きの方が強くなります。
これは霊感が強くなることを意味します。
昼間は使っていない感覚が敏感になるので、霊感も自ずと強くなるのです。
それが最も強くなるのが「丑三つ時」です。
丑三つ時は霊達が活発になる時間であると同時に、人間の方も霊感が強くなるので、霊を感じ取ってしまう可能性が高くなるのでしょう。
2-3. 鬼門の方角と時刻の一致
昔の時刻は十二支で表していましたが、「丑三つ時」は丑寅の方角に当たります。
丑寅とは北東を表し、「鬼門」とされ、鬼や幽霊が出る不吉な方角とされ、陰陽道では「鬼門封じ」が行われた方位です。
真夜中の暗さが呼ぶ怖さ、人間の感受性=霊感が強くなる時間と言う原因の他に、丑三つ時が鬼や霊が現れる方角と一致していることも、霊が出やすい不吉な時間であると考えられたものと思われます。
3. 丑三つ時にやってはいけないと言われること
3-1. 合わせ鏡
合わせ鏡とは、文字通り2枚の鏡を向かい合わせに置くことです。
これを丑三つ時にすると、良くない物が映ると言う話は聞いたことがある人が多いでしょう。
鏡と鏡を向かい合わせにすると、鏡の中にはずーっと鏡の世界が続きます。
無限の世界がそこにはある訳です。
これが霊道となります。
合わせ鏡に映るものとしては、無限に続く鏡の中の1枚に未来の自分が映る、手前から4番目の鏡に自分が映っていたら、それは自分が死んだ時の姿を表している、丑三つ時に合わせ鏡をすると、霊や死神が映る等が挙げられます。
合わせ鏡は霊道を作ると言われています。
霊道は現実の世界でも、特定の場所にある物ですが、それをわざわざ作ったら、霊が往来出来る道を自らが作ったことになってします。
霊道は動かしようがありませんし、余程霊力の高い霊能者で無ければ塞ぐことはまず出来ません。
丑三つ時に霊を見たい、という軽い気持ちで合わせ鏡をするのは止めた方が良いでしょう。
尚、合わせ鏡ですが、昼間身だしなみを整える為に使う分には全く問題はありません。
3-2. こっくりさん
こっくりさんは「狐狗狸」と書きます。
きつね、いぬ、たぬきです。
この3種類の動物は昔から霊力が高いと言われてきました。
犬が?と思う方もいるでしょうが、四国や九州の方は「犬神」の怖さをよくご存知でしょう。
きつねやたぬきは人を化かすと言った愉快なおとぎ話に留まらず、人に憑くことがよくあります。
全く普通だった人が急に人間とは思えない、きつねの様な振る舞いを始めて、周囲が驚くこともよく聞きます。
きつねの霊の怖い点は、あまりに強い霊だと祓いきれないということです。
かなり有名な霊能者でも、助けを求めて何度もお祓いをしたきつね憑きの女性を、到頭家に入れなくなった、という話すらあります。
これは、お祓いをしても、またきつねが憑りついてしまい、完全に祓い去ることが出来ないということです。
女性本人もきつねが憑いていることがわかるので、必死に霊能者を頼るのですが、それを断る程きつねの霊は恐ろしい場合があります。
そういった動物霊を呼んで行うのが「こっくりさん」です。
これは西洋で19世紀に流行った「降霊術」と似たものです。
ですから、こっくりさんを呼んでいるつもりで行っているのでしょうが、実は周囲をうろついている低級霊達をいとも簡単に呼び寄せてしまうのです。
こういったことを丑三つ時に行えば、それは昼間行うよりずっと危険であることが分かると思います。
丑三つ時には太陽を恐れて出て来れない、霊以外の魔物も出て来ています。
きつねが憑いた、というだけではなく、「何が憑りつくかわからない」という恐ろしいことが起こっても不思議ではありません。
丑三つ時に限らず、こっくりさん(霊を呼ぶ行為)自体を、特に高校生位までの子供が興味本位にしないに越したことはありません。
3-3. ひとりかくれんぼ
ひとりかくれんぼとは、丑三つ時に行うものです。
危険なので、方法は興味がある方はご自分で調べて下さい。
これも「降霊術」の1種です。
おまけに午前3時に始めると時間まで真夜中に指定されています。
心霊現象を体験したいと言う人が行うと言われていますが、周囲にいる霊が憑りつく可能性が非常に高いです。
一番いけないのは、ぬいぐるみの中に自分の爪を入れることです。
中には髪の毛や血を入れる人もいますが、それは絶対に止めましょう。
血液は自分そのものです。
それをぬいぐるみにいれるということは、自分を霊に捧げていることを意味します。
ぬいぐるみに名前を付けるのも同じことで、ぬいぐるみ自体が自分自身となります。
またぬいぐるみのお腹を裂いたり、水の中に沈めたりといった行為も恨みの念を呼んでしまいます。
特に霊が集まりやすい水場で行うのですから、何が起きてもおかしくはありません。
しかもこの遊び(?)の最後は塩水で清めて終了なのですが、これは「素人では清められない」、とあります。
つまり神職なり、僧侶なりの専門家に行ってもらわなければ霊を追い払えないということです。
ということは、素人が一人ですれば、いつまでも霊は去らず、そこに居座ることになります。
居心地が良ければ別の霊も寄って来ます。
丑三つ時近くに行うだけに、絶対にしてはいけない行為です。
3-4. コップの水にお経を唱えた後飲む
これは、丑三つ時にコップ1杯の水を用意し、お経を上げます。
そして、それを飲むというものです。
何が問題なのかというと、丑三つ時に迷っている霊がお経に依って呼び寄せられ、水欲しさにコップの水の中に溶けこむからです。
その水を飲むということは、霊を身体の中に入れるということになります。
これを行う際は、部屋の電気を消すこと、という条件もついています。
暗さはより邪悪な物を呼び寄せます。
危険な霊まで水の中に入ってしまう可能性があるのです。
これは「都市伝説」に近いもので、本当の恐ろしさについての解説はありません。
お経を唱えたら、水の中に霊が入るというのも聞いたことがありません。
ただ、水をお供えしてお経を唱えれば、ご先祖様も喜ばれるかもしれませんが、そんな時間だと、やはり良くない霊が集まって来ると思います。
つまり、水を飲んでも飲まなくても悪い霊を呼んでしまうということです。
危険なことはしないことです。
4. 丑の刻参りとは?
一般的には神社の境内や山林で行われます。
恨みを抱く人物の写真や髪の毛等を用意し、それを藁人形に付けます。
丑三つ時にその藁人形を木に木槌で打ち付けます。
この行為は人に見られたら効果が無いとされます。
関西の方では未だに境内の木に藁人形が打ちつけられていることがあるようですが、人間、「人を呪わば穴2つ」。
恨みや妬みは捨て、自分の人生を充実させる気になって欲しいものです。
5. 丑三つ時の由来は
丑三つ時に幽霊が出ると言うのは、陰陽五行が関係しているようです。
陰陽五行の干支と時刻、方角を関連付ける考え方が、丑寅の方角を「鬼門」としていたのがその始まりのようです。
又、丑の刻は「陰」、次の寅の刻は「陽」なので、その境目に鬼=幽霊、魔物が出始める時間と考えられるようになったのでしょう。
丑三つ時に、実際に「百鬼夜行」に会った公家もいましたから(『大鏡』『今昔物語』等)、この時刻は古くから広く人間に恐れられていたのでしょう。
また、人間は見えないもの、見えるはずのないものを恐れるものです。
それは神や仏といった尊い存在から霊といった恐ろしいものにまで及んだと考えられます。
まとめ
現在は丑三つ時でも街にはネオンが輝き、また夜中でもトラックの運転手さんやタクシーの運転手さん、医師や看護師、ビルの警備し等々、仕事をしている人が大勢いる時代です。
しかし、面白半分に霊を見たいと、危険な降霊術を行うのだけは止めましょう。
人間は誰でも霊感を持っていると言います。
ただ、それに強弱があるだけで、近親者に何かあった時など不思議な体験をすることは結構あります。
わざわざ丑三つ時に危険なことをするより、その時間は霊達の時間と捉えて寝られる人は寝、仕事中の人は頑張って、人間としての生活を大事にしましょう。
この記事を見た方は丑三つ時を面白半分に捉えないことをお勧めします。
1. 丑三つ時とは何時から何時まで?
丑三つ時とは、昔の丑の刻(午前1時〜午前3時)を更に4つに分けたうちの3番目の時間を言います。
つまり、「午前2時〜2時半」の間の30分間を指します。
「草木も眠る丑三つ時・・・」で始まるのは怪談です。
人はもちろん、草木すら静かに眠りについた真夜中に・・・と言う意味で、そんなある意味不気味な時間に活動を始めるのが幽霊や化け物と言われています。
怪談では、「丑満時」とも書くそうです。
2. 丑三つ時に霊が出やすい理由
2-1. 暗さが怖さを呼ぶ
まず最初に言っておきたいのは、霊は時間に関わらずいつでもこの世にいるということです。
ただ、霊は霊感が特別強い人以外は透けて見えることが多いので、昼間の明るい中では見にくいということも言えるでしょう。
そして、考えてみましょう。
明るい昼間、又は電気が煌々と点いた部屋の中で見る霊と、真夜中の暗さの中にぼーっと浮かび上がる霊を見るのとではどちらが怖いでしょう?
当然後者の方です。
霊の方も自分の存在を知ってもらいたくて出て来るので、暗さを選ぶとも言えるかもしれません。
人間の方にも「こんな暗い所では何かですかもしれない」と言う考えが昔から頭にあります。
逆に霊にとっては、昼間の明るさの中では限られた人にしか気付いてもらえませんが、真夜中なら気付いてくれる人が多いということです。
両者の想いが一致してしまうと、本当に暗闇で霊が見えたり、気配を感じたり、声を聞いたり、感覚を得てしまったりします。
2-2. 人間の潜在意識が最も強まる時間
霊にとっても、自分の姿を現すには相当な力が要ると言われています。
その力は、太陽が沈んだ後の暗闇の中でやっと出せることが出来ます。
日本の守護神が天照大御神であるように、また、世界でも太陽神の信仰が多いように、太陽には人間世界を浄化する力を持っています。
その力のお陰で霊能者以外の人は、昼間霊を見ることは滅多にないのです。
ありがたいことです。
「逢魔が時」と言う言葉をご存知でしょうか。
夕方の薄暗くなった頃を言いますが、正に太陽が沈もうとして、霊や魑魅魍(ちみもうりょう)が「これからが自分達の時間だ」と出て来始める時間と、昔から言われています。
特に平安時代など、昔は真夜中は月でも出ていない時は本当の暗闇で、霊が出ても気付かない程かもしれませんが、夕方はまだ目が効きますから、却って「逢魔が時」の方が怖かったかもしれません。
また、人間も昼間は学校やしごとで忙しく、潜在意識より圧倒的に顕在意識を使って活動しています。
そして、夜になってリラックスすると、潜在意識の働きの方が強くなります。
これは霊感が強くなることを意味します。
昼間は使っていない感覚が敏感になるので、霊感も自ずと強くなるのです。
それが最も強くなるのが「丑三つ時」です。
丑三つ時は霊達が活発になる時間であると同時に、人間の方も霊感が強くなるので、霊を感じ取ってしまう可能性が高くなるのでしょう。
2-3. 鬼門の方角と時刻の一致
昔の時刻は十二支で表していましたが、「丑三つ時」は丑寅の方角に当たります。
丑寅とは北東を表し、「鬼門」とされ、鬼や幽霊が出る不吉な方角とされ、陰陽道では「鬼門封じ」が行われた方位です。
真夜中の暗さが呼ぶ怖さ、人間の感受性=霊感が強くなる時間と言う原因の他に、丑三つ時が鬼や霊が現れる方角と一致していることも、霊が出やすい不吉な時間であると考えられたものと思われます。
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