人形恐怖症とは？人形恐怖症の特徴や改善するコツ | SPITOPI

人形恐怖症とは、人形に対して特別に強い恐怖心を感じる単一恐怖症のことです。

人形恐怖症の人には、どのような特徴があるのでしょうか? 「人形が怖いと思う理由」や「人形恐怖症を克服するコツ」などについても、分かりやすく解説していきます。

1. 人形恐怖症とは?

「人形恐怖症」とは、人形に対して特別に強い恐怖心や不安感を感じる単一恐怖症の一つです。

人形だけが怖いという症状であり、動物の形をしたぬいぐるみのようなものに対しては恐怖感を感じないことが多くなっています。

人形恐怖症の対象として多いのは、精巧に人間(子供)の姿形に似せて作られた「日本人形」や「西洋人形・フランス人形(アンティークドール)」になります。

日本人形・西洋人形(フランス人形)はまるで生きている人間(子供)のようなオーラや目力(瞳の輝き)を持っていることから、「今でも動き出すのではないかという不安」を駆り立てやすいと言われています。

人形恐怖症の人は、日本人形・西洋人形に心霊的な恐れ(畏れ)を感じて直視することができなかったり、人形を見ると心が乱れてパニックになったりしやすいのです。

そのため、人形恐怖症の人は日常生活でもできるだけ人形を見ないように暮らしていることが多いのです。

2. 人形恐怖症の特徴

人形恐怖症の特徴としては、以下のようなものがあります。

人形恐怖症の人に見られる特徴について、詳しく解説していきます。

2-1. 日本人形やフランス人形に対して特に強い恐怖心を感じる

人形恐怖症の人に多い特徴として、「日本人形やフランス人形に対して特に強い恐怖心を感じる」ということがあります。

人形恐怖症の人は様々な形態の人形に恐怖を感じることがありますが、その中でも特に人間と姿形がとても似ている「日本人形・フランス人形(アンティークドール)」に対して、強い恐怖感を感じやすくなっているのです。

「人形の顔・瞳・肌質の造形」が精巧なものであればあるほど、人形恐怖症の対象になりやすくなります。

2-2. 人形に関係する恐ろしい怪談・オカルト話を信じていることが多い

「人形に関係する恐ろしい怪談・オカルト話を信じていることが多い」というのが、人形恐怖症の典型的な特徴です。

人形恐怖症の人は、人が眠っている間に人形の髪が伸びていたとか、人形が夜中に勝手に動いて置いている位置が変わっていたとかいう「人形関連の怪談・オカルト話」を素朴に信じていることが多いという特徴があります。

人形恐怖症を発症することになった元々の原因が、怪談やオカルト話を聞かされて信じ込んだということであることも多いのです。

2-3. 人形のキラキラした瞳を直視すると自分が見られている恐怖を感じる

人形恐怖症の特徴として、「人形のキラキラした瞳を直視すると自分が見られている恐怖を感じる」ということがあります。

人形恐怖症の人は「精巧に作られた人形の瞳」が、まるで生きた人間の瞳であるかのように感じることが多いのです。

光を反射して光る人形のキラキラとした瞳を見ていると、人形恐怖症の人は「自分が人形を見ているという感覚」ではなくて「人形が自分を見ているという感覚」に襲われやすい傾向があります。

2-4. たくさんの日本人形(フランス人形)が置いてあるような部屋には入れない

「たくさんの日本人形(フランス人形)が置いてあるような部屋には入れない」というのが、人形恐怖症の典型的な特徴です。

人形恐怖症の人は、精巧に作られた日本人形やフランス人形が「人間に対するある種の感情・意志」を持っているように感じています。

そのため、たくさんの日本人形(フランス人形)が置いてあるような部屋には、怖くて入れないという特徴があるのです。

2-5. 人形をゴミとして出すことに強い恐怖を感じて寺社で弔おうとする

人形恐怖症の特徴として、「人形をゴミとして出すことに強い恐怖を感じて寺社で弔おうとする」ということが上げられます。

人形恐怖症の人は、人形に霊魂や怨念のようなものが備わっているという感覚を持っているので、不要になった人形であっても「ゴミ」として出すことには強い抵抗感と拒絶感があります。

家族や近しい人が人形をゴミとして捨てようとすれば、強い調子で止めてきて寺社で弔うことを勧めてくるでしょう。

2-6. 愛情を持って接してきた人形には魂が宿るという考え方を持っている

「愛情を持って接してきた人形には魂が宿るという考え方を持っている」ということが、人形恐怖症の特徴の一つになっています。

人形恐怖症の人は、人間から深い愛情を注がれてきた人形には、「心・魂」が備わるという考え方をしています。

そのため、持ち主から捨てられた人形が、寂しさや怨恨を感じているのではないかと感じて不安になるのです。

2-7. 誰にでも感情移入しやすい優しい性格をしている

人形恐怖症の特徴として、「誰にでも感情移入しやすい優しい性格をしている」ということがあります。

人形恐怖症の人は人形に限らず、何に対しても感情移入しやすくて同情(共感)しやすいという特徴を持っています。

「持ち主の人間に捨てられた人形が寂しい思いをしているのではないか」と心配するような優しい感受性や性格傾向を持っていることが多いのです。

2-8. 霊感があると思っていて不意の物音・状況の変化に敏感でパニックになりやすい

「霊感があると思っていて不意の物音・状況の変化に敏感でパニックになりやすい」というのが、人形恐怖症の大きな特徴です。

人形恐怖症の人は一般的に自分のことを「霊感が強い人」だと思っていることが多いのです。

霊感が強いという自覚があるからこそ、人形の様子が少しおかしかったり不意に物音がしたりすると、敏感に反応してパニックになりやすいのです。

3. 人形が怖いと思う理由

人形が怖いと思う理由には、どのような理由があるのでしょうか?人形が怖いと思う理由について、分かりやすく解説していきます。

3-1. 精巧な人間そっくりの人形に生命や霊魂が宿っているように感じる

人形が怖いと思う理由として、「精巧な人間そっくりの人形に生命や霊魂が宿っているように感じる」ということがあります。

人形が怖いと感じるのは、「人形がただの物体ではない」という思い込みがあるからです。

特に人間とそっくりに作られた精巧な日本人形やフランス人形に対して、「人間に近しい生命・霊魂(心)がある」と感じているからこそ、人形の気持ちを想像して怖いと思いやすいのです。

3-2. 人間にそっくりの顔立ちをしているのに完全に無表情なのが怖い

「人間にそっくりの顔立ちをしているのに完全に無表情なのが怖い」というのが、人形が怖いと思う理由の一つになります。

人間は人間と非常に良く似ているのに、人間ではない人形やロボットに対して、「不気味さ・恐怖感」を感じやすい傾向があります。

この人間ととても良く似たものに不気味さを感じる傾向のことを「不気味の谷」といいますが、精巧な作りの人形というのは「人間の顔にそっくりの形態+完全に無表情で何を考えているか分からない」ということで余計に恐怖感の対象になりやすいのです。

3-3. 人形の持ち主から愛情を受けてきたことで、その人形が愛憎・淋しさを感じているように見える

人形が怖いと思う理由として、「人形の持ち主から愛情を受けてきたことで、その人形が愛憎・淋しさを感じているように見える」ということを上げることができます。

人形が怖いと思う大きな理由の一つは、「その人形が淋しがっていて人間に執着しているように感じる」からです。

あるいは、「自分を愛してくれていたはずの持ち主から捨てられて、人間に恨みや怒りを感じているように見える」からです。

人形の持ち主から過去に愛情を受けてきたという履歴があり、現在はその持ち主の元を離れている(持ち主から捨てられた可能性が高い)ということで、その人形の「愛憎の感情+人への執着心や嫉妬心+淋しさや人への恨み」を想像して怖くなってしまうのです。

4. 人形恐怖症を克服するコツ・方法

人形恐怖症を克服するコツ・方法には、どのようなやり方があるのでしょうか?「人形恐怖症を克服するコツ・方法」について紹介していきます。

4-1. 実際に人形に何度も触れて生きていないこと(動き出さないこと)を確認する

人形恐怖症を克服するコツ・方法として、「実際に人形に何度も触れて生きていないこと(動き出さないこと)を確認する」という行動療法的なやり方があります。

人形恐怖症を克服するための最大のポイントは、「実際に人形が生命を持ってはいないこと+現実世界で人形が勝手に動き出すことはないこと」を何度も何度も繰り返し実際に確かめてみるということです。

実際に、「恐怖・不安を感じる行動」をやってみて、それをやっても平気(大丈夫)なことを確認するというのが、「行動療法」の基本的なコツ・方法になります。

人形恐怖症を克服したいのであれば、実際に何回も人形に触ってその人形が生きていないこと(動き出さないこと)を確認するようにして下さい。

4-2. 人形に霊魂が宿るとしても、その人形が自分に悪意・憎悪を持っているはずがないということに納得する

人形恐怖症を克服するコツ・方法として、「人形に霊魂が宿るとしても、その人形が自分に悪意・憎悪を持っているはずがないということに納得する」ということがあります。

人形恐怖症を克服するためには、「仮に人形に霊魂が宿って生きているとしても、その人形が自分に悪意や憎悪を持っているわけではないということ」に納得することが必要です。

人形は持ち主に捨てられて淋しい思いをしているかもしれませんが、その人形を実際に捨てたのは「あなた」ではなくて「持ち主だった誰か」なのです。

あなたがその人形を可哀想だと思う気持ちは分かりますが、あなたがその人形に対して「過度の責任感+罪悪感」を感じる必要はないということを理解して下さい。

5. 人形恐怖症になる原因

人形恐怖症になる原因として、以下のような原因を考えることができます。

「人形恐怖症になる原因」について、分かりやすく説明していきます。

5-1. 精巧に作られた日本人形・フランス人形がまるで生きているようで不気味に感じる

人形恐怖症になる原因として、「精巧に作られた日本人形・フランス人形がまるで生きているようで不気味に感じる」ということがあります。

高級な日本人形やフランス人形(アンティークドール)は完成度が非常に高く、その瞳の輝きや肌の質感などがまるで生きている人間(子供)のように感じられることもあります。

人間は「人間ではないのに人間と見間違うほどにそっくりな人形・ロボット(人工的な製作物)」には、不気味さや恐怖感を感じやすい傾向があり、この感性のことを「不気味の谷」と呼ぶこともあります。

人間は精巧な人形に対して「不気味の谷」を感じることで、人形恐怖症になってしまうことがあるのです。

5-2. 人形が人間を殺戮して回るようなホラー映画の影響を受けている

「人形が人間を殺戮して回るようなホラー映画の影響を受けている」ということが、人形恐怖症になる原因の一つなのです。

洋画の「チャイルド・プレイ」ではチャッキーという悪ガキのような顔をした人形が、ハサミやナイフなどの凶器を振り回して、次々と人間を殺戮して回りますが、こういった生命を持つようになった人形が加害者になるというストーリーの「ホラー映画」は昔から少なからずあります。

直接、人形が刃物や銃器で人を殺さないとしても、「呪い・怨恨の力」で人間を不幸な交通事故や転落事故に追い込んだりするようなホラー映画も多くあります。

こういったホラー映画の影響で人形恐怖症になる人も多いのです。

5-3. 髪の毛が伸びるお菊人形のような人形関連の怪談・心霊話が昔から多くある

人形恐怖症になる原因として、「髪の毛が伸びるお菊人形のような人形関連の怪談・心霊話が昔から多くある」ということを上げることができます。

お寺や神社では「人形供養」を引き受けている所も多くありますが、そういった寺社ではいつの間にか髪の毛がどんどん長く伸びてきたという「お菊人形」のような怪談が伝わっていることも多いのです。

夜中に日本人形やフランス人形の悲しげな泣き声が響いてくるとか、部屋の棚に並べて置いていた人形がいつも床の上に転がり落ちているとかいった「人形に関連する怖い話」が多く残されていることも、そういった怪談話・心霊話を聞いた人が人形恐怖症になる大きな原因なのです。

まとめ

「人形恐怖症」について徹底的に解説してきましたが、いかがだったでしょうか? 人形恐怖症の特徴には、「日本人形やフランス人形に対して特に強い恐怖感を感じる」「人形をゴミとして出すことに強い恐怖を感じて寺社で弔おうとする」などがあります。

人形恐怖症を克服するためのコツ・方法には、「実際に人形に何度も触れて生きていないこと(動き出さないこと)を確認する」などがあります。

人形恐怖症になる原因もまとめていますので、「人形恐怖症」について詳しく調べたい時には、この記事をぜひ参考にしてみて下さい。